日別アーカイブ: 2016年4月13日

展覧会終了後の作業

新年度をむかえ、皆さまいかがお過ごしでしょうか。文化館のスタッフも新たな気持ちで業務に邁進しております。

そんな中、安土城考古博物館で開催されていました琵琶湖文化館収蔵品当別陳列「表現された神と仏」展が好評のうちに閉幕し、昨日作品が無事に文化館へ搬入されました。この日は朝から担当の学芸員さんが準備万端!に整えて待っていました。
そして作品の搬入後は、作品を念入りにチェックしていきます。この確認作業は毎回展覧会へ出陳する度に行われますが、大変重要な作業です。博物館は「文化財の保護と活用」の一環として展覧会を催しますが、実は文化財にとって「保護」と「活用」は相反する事でもあるのです。「活用」=「展示公開」するとどうしても文化財に負荷がかかってしまいます。しかし、だからといって文化財を傷めるわけにはいきません。そこで展覧会の際には、輸送や展示方法に様々な工夫をこらし、文化財を「保護」しつつ展示(「活用」)することが求められます。
作品については展覧会の前にあらかじめチェックし、展示に耐え得るのか、劣化箇所はあるのか、などの状態を細かく記録します。そして展覧会を終えて戻って来た作品を目視で確認します。人間の目で作品に変わったところや問題はないか、ということを入念に見ていきます。文化財は物を言いませんので、我々が観察して、「変化」に気付くことがなにより大切になります。そして当たり前のことですが、何も問題がないことを確認して、ようやく展覧会は無事に終了となります。

244今回も一連のチェック作業を無事終え、担当学芸員さんは安堵の表情を浮かべていましたよ!

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