日別アーカイブ: 2026年2月25日

新文化館の縁の下のひみつ―免震装置―

 実は…暑さ厳しかった昨年の8月、新しい琵琶湖文化館の建設現場では、「免震装置」の設置が行われていました。

 「免震装置」とは、建物と地面を切り離し、装置が地震の揺れを吸収することで、建物に揺れを伝わりにくくしてくれるための装置です。
 新しい琵琶湖文化館では、最下層階に免震装置を設置し、建物免震の構造とします。文化財や来館者を守るための一つの手段として採用しました。建物免震である博物館は、全国でも少数しかありません。

 このような大事な工事、「是非、見に行かねば!」と学芸一同、現場に向かいました。時間を少しさかのぼりますが、そのときの見学内容をレポートしたいと思います。

 まずは、重機に見守られながら、安全第一、ヘルメットを着用します。建設現場の方に案内していただき、装置について色々教えていただきました。装置を目の前にして、その大きさにびっくり!

 免震装置は、「アイソレーター」と「ダンパー」で構成されています。
 文化館では、「積層ゴム支承」「すべり支承」などの全部で3種、30基のアイソレーターを設置します。建物を支え、地震のときにゆっくりと建物を移動させる役割を持ちます。

 写真は、「積層ゴム支承」とよばれる装置です。中央の太い円柱型の部分が、やわらかいゴムと硬い鋼板を交互に重ねた積層ゴムの部分です。傷ついて免震の効果に影響が出ないようカバーがついた状態です。
 そして、「ダンパー」は、揺れを抑えるための役割を持ちます。文化館では、オイルの粘性を利用したオイルダンパーを用います。こちらは、全部で8基を設置します。

  これらの装置のバランスは、設計者の方がシミュレーションを重ねて検討してくださいました。見学を終え、文化財を守る要素を、少しずつ積み重ねていくことの大事さを噛みしめました。

 さてさて、以上の夏の様子から、うって変わって寒さ厳しい現在の建設現場では、引き続き躯体工事が順調に進んでおります。

 博物館は長く使う建物です。新しい館を建てる機会に巡り合うことは、そんなに多くありません。その貴重な様子を、多くの方々と共有したく、3月7日(土)びわ湖開きの日に、「建設現場公開デー」を開催します。さらには、今回ご紹介した免震装置のしくみを体験できる「免震体験車」もやってきます。
 新しい琵琶湖文化館のプレサイトより、是非情報をチェックしてみてくださいね。

https://biwakobunkakan2027.jp/event/3506/


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