日別アーカイブ: 2015年12月22日
工房お訪ね日記④
不定期に継続中の工房お訪ね日記。今回は文化財の修理工房で見せていただいた感想を述べさせていただこうかと思います。
いやぁ緊張しました。工房の中ではいつもやっていらっしゃる事とは思いますが、、、あれはきっと無意識ですね・・・一息なんです!一連の作業が迷いなく澱みなく・・・流れるように連続していくのです!こちらは息を止めて体を硬直させてしか見られないというのにッ!!!
・・・きっとあのお方:職人さん(いつの間にか心の師匠となっている)は、息継ぎなしのドルフィンキックだけで25mプールを泳ぎ切れるヒト・・・などと思ってしまいました。流麗、それでいて動きは繊細。なんたることでしょ。お師匠さま尊敬します。
そしてあの経験に裏打ちされた動きも、これまた先人のお仕事に教えられての結果だというのです。いろんな修理をする中で、「この頃はこんな表装の仕方してはる」と教えられることも多いと言っておられました。昔の人はエライと。使っておられる道具にしてもそうです。先人たちの苦労の賜物が、今に残る技術を支えているのですね。素晴らしい。
で、そんな世界を少しでも多くの人たちに知っていただこうと、文化館の学芸員も頑張っています。何をしているのかと思われるかもしれませんが、「マザーレイク滋賀応援基金」によって修理中である当館所蔵の屏風を、そのビフォー・アフターの写真を、頑張って撮っているところです。
この屏風は2月に開催される安土城考古博物館での企画展「表現された神と仏」に出品され、修理工程を分かりやすくパンフレットにしたものを皆さんにお配りする予定です。楽しみにしていてくださいね。
筆:あきつ
カテゴリー: あきつ
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