月別アーカイブ: 2月 2016

展覧会 始まりました

20160229-127日(土)から始まりました「表現された神と仏」展。僕もじっとしていられなくて、初日に会場である安土城考古博物館に行ってまいりました。朝からたくさんの方が来場されているのを見てホッとひと安心。。。本当に有り難いことでございます。ゆっくり見ていって下さいね~。

20160229-5先ず会場で皆さまをお迎えするのが、近江八幡市にある長命寺さまご所蔵の木造広目天立像です。こちらは文化館の開館当初(昭和36年)から当館に寄託されており、今回約半世紀ぶりに地元近江八幡市での里帰り展示となりました。
広目天は西方にあって仏法を護る四天王の神さまのおひとり。一般的には左手に絵巻、右手に筆を持ち、足下に邪鬼を踏みつけている姿に表わされることが多いのですが、こちらの広目天さまは、左手にお経の巻子を持ち、右手は凛々しく振り上げておられます。20160229-3立ち姿の印象としては毘沙門天さまに近い?目鼻立ちは大きく憤怒の形相で僕たちを見据えておられますが、全体的に滑らかで「怖い」というより「にくめない愛嬌」をお持ちの神さまです。(素人:あきつ評)
平安時代の彫刻でありながら保存状態も良い、ましてやこの大きさ・・・文化財王国滋賀ではいまだ未指定ですが、他県なら確実に指定文化財となっておられるのでは?と、若干身内贔屓な感想を持ってしまうくらいの逸品です。素人評ではありますが、一見の価値アリです!これは是非、会場でご自身の目で「じっくり」とご覧いただきたいと思っております。20160229-4

この他にもまだまだたくさん見ドコロ感じドコロいっぱいの作品が、皆さんをお待ちしています。是非会場へ足をお運びくださいますよう、関係者一同心よりのお願い申し上げます。

   筆:あきつ

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展覧会準備の確認・梱包作業です

本日は、27日から始まる「表現された神と仏」展にむけて、輸送・展示に伴う作品の梱包作業が行われています。
先ずは展覧会会場である安土城考古博物館の学芸員さんと一緒に、作品の確認作業です。
20160222-3貸す側、借りる側、両方の立ち合いのもとで作品1点1点を確認し、その状態を調書に控え写真に撮るなどします。

屏風の確認では、絵のある本紙側(表)だけでなく、背(裏)ももちろんチェックします。皆さんには見えないトコロですが、輸送や展示作業の時に支障となる脆弱な部分がないか、キズはないか、細かくチェックします。こちらはマザーレイク滋賀応援基金で修理してましたので、「作品状態良好」ということで、無事点検を通過していきました。
掛軸などは、特に絵の具の状態や本紙の折れ皺、表装の状態など、細かく調書が取られていました。
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一方、彫刻の梱包では、「この神像、小さい手の部分を別にもう一重養生しておこうか。」「養生してからお腹を晒(さらし)で固定して。」等々、作業上の注意点を声に出しながら慎重に作業が進められていました。チームワークの大切さがうかがえます。

ということで、すこ~し作業中のお仕事をのぞかせていただいただけですが、現場はその時出来るあらん限りの注意が尽くされており、緊迫感が漂ってました。そして「多くの人にいい作品をいい状態で見て貰いたい」という思いも一緒に梱包されていたと思います。
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今回の展覧会では、48点の文化財が展示されます。会場の安土城考古博物館がある近江八幡市ゆかりの文化財も出展されています。日牟禮八幡宮さまの木造男神坐像や、長命寺さまの木造広目天立像は、制作年代も古く、平安時代の彫刻としてとても貴重です。これを機会に是非地元の文化財をじっくりとご観賞いただければと思います。

   筆:あきつ

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展覧会準備が佳境です

いよいよ安土城考古博物館での展覧会:琵琶湖文化館収蔵品特別陳列「表現された神と仏の美」の開催が、間近に迫ってまいりました。27日(土)が初日です。

20160219-1本日の学芸員さんは、会場に展示するパネルの準備で大忙しの追い込み状態・・・原稿作成に余念なく没頭する学芸員さん。プリントアウトした用紙をパネルに貼って仕上げる学芸員さん。20160219-2声を掛けるのもハバカラレル感じ・・・いつもよりピリピリとした空気感です。
でも!『完成形』が見えるところまでたどり着けたので、充実感も漂っています。あと少しだ・・・頑張りまっしょい!

展覧会準備、不器用な僕はお手伝いできませんが、せめて「ブログで盛り上げていくのが僕の使命」と思って、微力ながらも頑張って応援しています。皆さんもお付き合い下さいませね。

20160219-3テンションが上がる出来事もありました。それがコレ!展覧会でもご紹介する「マザーレイク滋賀応援基金」で文化財の修理を行った、そのパンフレットが、本日無事納品されました~!ままま間に合って良かった(ホッ)。是非会場で手に取ってご覧いただければと思います。

   筆:あきつ

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2月14日は・・・

皆さん至急ご確認下さい。お部屋のカレンダー、お手元のスケジュール帳、2月14日に『〇』:マル印、付いてますか?忘れていませんか?大事な日ですよ?

そう!何を隠そう!この日は我らが文化財に関わる『講座』が開催される日でーす!
あれアレ?皆さん?チョコに浮かれてる場合じゃないですよ?(笑)

この講座は、滋賀県教育委員会さんが実施される「千年の美」つたえびと養成講座です。今回のテーマは「屏風・掛軸・巻子の形と構造-屏風をつくってみよう-」。講師を務められるのは、仏画など国宝・重要文化財の修理にたずさわっておられる若き職人さん。屏風などの表具技術を学ぶとともに、文化財の「かたち」や「構造」について詳しくお話しして下さいます。
そして皆さん、お気付きですか?サブタイトル・・・「屏風をつくってみよう」となっていますよッ!なんとコレ嬉しい体験型!こっそり仕入れた情報(特ダネ)では、参加者は美人画、虎図、草花図の中から図柄をひとつ選んで、かわいらしい「ミニ屏風」が作れるのだそうです。283とくに、紙蝶番(ちょうばん、ちょうつがい)は和紙を用いて、本物の構造をよく理解できるようにご指導いただけるとか!嬉しいお持ち帰り有り!作り方が分かればオリジナルのミニ屏風も作れるようになるのでは?・・・是非参加せねば!参加したい!!

講座は事前予約制となっていますので、申込みはお早めに!

日 時:平成28年2月14日(日)午後1:30~3:00
会 場:コラボしが21(大津市打出浜2-1)3階大会議室
テーマ:屏風・掛軸・巻子の形と構造 -屏風をつくってみよう-
講 師:佐味 義之 氏(株式会社坂田墨珠堂 文化財修理技術者)
募 集:200名  *受講料無料、事前申込み制(当日参加も可)
申込先:滋賀県教育委員会事務局文化財保護課(美術工芸・民俗係)
電話077-528-4672 FAX 077-528-4956

ぶきっちょ(不器用)な僕でも応募可能かしらん?・・・きっとダイジョウブ!迷っておられる貴方もダイジョウブ!是非参加してみては?!

   筆:あきつ

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副園長さまの来県

昨年1月から8月にかけて米国ミシガン州で開催されていた「マイヤーガーデン滋賀特別展Splendors of shiga」。この度、会場となったフレデリックマイヤーガーデン&スカルプチャーパークの副園長さまが、今回の事業が無事終了したことのご報告のため来県されました。実は10月にお越しになる予定だったのですが、体調を崩されて延期となり、ようやく再会を果たすことが出来たという次第です。1日には副園長さまと共に文化館の学芸員が、出陳いただいたお寺さまにご挨拶にうかがい、好評であった展覧会の報告をさせていただきました。
20160202-1また、2日には滋賀県公館において、三日月知事より感謝状が手渡されました。その後の報告会では、副園長さまからこの度の事業成果について、入場者数が38万人を超える素晴らしい展覧会であったこと、滋賀県を紹介するパンフレットが20160202-2大変好評で3回も増刷しなければならなかったこと、注目度が高く多くのマスコミにも取り上げられ1兆2千億人を超える人たちに宣伝効果があったことなどが、ジョークも交えた和やかな雰囲気の中で報告されました。
中でも「この人たちがいなければ実現出来なかった」と県立3館の学芸員の名前をそれぞれに呼んでいただいた時には、思わず目がウルんでしまいました。良かったなぁ良かったです。頑張る学芸員さんの姿を陰ながら応援してきましたが、それらが全て報われたような気が致しました。
「滋賀という窓を通じてアメリカの人々に日本の美を紹介したかった。心から感謝を伝えたい」と笑顔で話された副園長さま。こちらこそ感謝感謝でございます。本当に有り難うございました。

2年後には滋賀県ミシガン州姉妹協定が結ばれて50周年を迎えます。今回のように文化や美術が持つチカラが架け橋となって、益々の友好関係を築いていくことが出来ますように、滋賀の良さや日本美術の素晴らしさを伝えていくことが出来ますように、そのチカラを信じて前に進んでいければいいなと思います。

   筆:あきつ

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ホームページ1月のアクセス数

「大変や」「えらいことです」「もう今年もあと11ヶ月しかない」「ほんまです」・・・
・・・コレ、月が替わるたびに文化館で交わされる定番の会話です。16もう慣れました(笑)。

年が明けてあっという間に1ヶ月が過ぎてしまいましたが、皆さん元気にお過ごしですか?文化館は何だかんだとバタバタとした1ヶ月。
このまま年度末にナダレ込みそうな勢いです。

さて、多くの方にご覧いただいているホームページ、1月は1,748件のアクセスをいただきました。誠に有り難いことでございます。ちょっと面白い検索が引っかかっています。検索キーワードは「琵琶湖 凍る」。と~っても寒い日がありましたからね。ふと疑問に思った方がいらっしゃったようです。「琵琶湖って凍るの?」と。ふっふっふっ凍りますよ~。凍るのデスヨ!僕見たことあります!その証拠写真は「文化館写真集」に掲載されていますので、是非アナタの目でご確認下さい!・・・あぁ思い出されます。薄い氷でも波に押されて氷同士がぶつかり合い、ピシッピシッと音がするのです。一度これを体験すると「もしかして今日は凍っているかも?」と期待をしてしまい、どんなに寒い朝でも出勤するのが楽しみになるのです。困ったもんです(笑)。

さぁ、2月はどんな月になるのでしょうか。文化館の行事で言うと、27日(土)から安土城考古博物館で琵琶湖文化館収蔵品特別陳列「表現された神と仏」が開催されます。その開催準備に向けて、またドタバタと時間が流れそうな予感・・・乞うご期待デス!

   筆:あきつ

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