日別アーカイブ: 2016年11月24日

11月23日の「つながる」

20161124-111月23日、この日は滋賀県立近代美術館での「つながる美・引き継ぐ心-琵琶湖文化館の足跡と新たな美術館-」展の最終日でした。展覧会が始まった頃には、薄手のカーディガンで丁度良いくらいの気候でしたが、40日間の期間を経て、辺りの紅葉はすっかり進み、ダウンジャケットが恋しい季節となっていました。
展覧会終盤に、ご後援をいただいたテレビ局で放送していたいたこともあり、その反響で地元の方が間違って当館を訪ねて来られるなど、ちょっとしたハプニングもございました。同じ大津市内とは言え、琵琶湖文化館と近代美術館は車で30分くらいの距離があります。無事に着けたかな?会場はどんな様子かな?と、気になる日々でもありました。
最終日の会場は、一堂に展示された滋賀の文化財を鑑賞しようと、大勢の方が来場されており、僕は思わず笑顔になってしまいました。地元の方と思しき年配のご夫婦、観光で来られた子ども連れのご家族、様々な方たちがじっくり作品を見て下さっています。中にはガラス越しに単眼鏡で食い入るように作品に見入る方がいらっしゃいました。学生さんでしょうか。若い人たちが、こうして時代を経た文化財の事を研究し、勉学に活かしてくださる機会となったことも、とても嬉しかったです。ご鑑賞くださいました皆さま、本当に有難うございました。

そして僕はと言えば、ぐるっと展示室内を一周しながら、展示されている文化財たちに「ではまた、文化館でお戻りをお待ちしていますね。」と挨拶をして、会場を後にしたのでございます。

さて、次に僕が向かったのは、大津市内のホテルで開催された「新生美術館 県民フォーラム2016-「美の滋賀」を未来につなぎ 世界に開く-」20161124-2の会場です。この日の参加者は約330名、皆さんの関心の高さがうかがえます。先ずは俳優の滝田栄氏の特別講演があり、続いて新生美術館の設計の概要が説明されました。後半には滋賀県知事も交えたパネルディスカッションが行われ、滋賀が持つ美の力について、またその発信の在り方など、5人のパネリストが、それぞれの思いを発言されました。

実はこの日この会場で、僕は「とある出会い」をしています。それは「自分の父が琵琶湖文化館の創立時に寄附をしている、その名前が文化館の銘板に残されていると、亡くなった父から聞いている。確かめたいので写真を送ってほしい」という女性との出会いでした。さっそく確認すると、確かにお父さまのお名前が、銘板に刻まれています。20161124-3写真を撮ってメールで送ると、「証が残されていてとても嬉しい」と喜んで下さいました。

「あぁ、なんだかつながっている」と、しみじみ・・・気持ちがあたたかくなった出来事・・・なのでした。

筆:あきつ

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