日別アーカイブ: 2018年1月26日
文化財防火デー
今日は『文化財防火デー』です。これは、昭和24年1月26日に、現存する世界最古の木造建造物である法隆寺(奈良県)の金堂が炎上し、壁画が焼損したことに基づいて昭和30年に制定されました。以来、毎年この日を中心に、文化財を火災、震災その他の災害から守るとともに、全国的に文化財防火運動を展開し、文化財愛護に関する意識の啓発が図られています。
当館の別館は八角形の形をしているため、法隆寺の「夢殿」とも浅からぬご縁を感じて(勝手にそう思って)おり、文化財を守る当館においても、一層の緊張感を持って消防設備のチェックなどを行っています。
昨日の写真アーカイブでは、当館の「鴟尾(しび)」を紹介しました。「鴟」は鳥のトビのことで、鴟尾には火除けや魔除けのまじないの意味があると言われています。トビの尾であるとか魚の尾であるとか、これには諸説あるようですが、いずれにしても建物を守りたいとの思いが込められているのです。もちろん当館の鴟尾にも・・。
最初僕は「鴟尾」をイメージだけで「鳩尾(はとお・きゅうび)」と勘違いしていました。調べてみると「鳩尾」とは「みぞおち」と紹介されています。・・・頭の中は???だらけ・・・
屋根に「みぞおち」が設置されているワケがない!!
と、改めて他の職員さんに聞いてしまった・・・というのは、恥ずかしい笑い話。。。一字違いでエライ違いです。皆さんお気を付けて。。。
鴟尾は、宮殿や寺院などの大建築の大屋根に設置されていることが多いとか。奈良の東大寺や唐招提寺金色堂の鴟尾が有名ですね。・・・ん?寺院?・・・当館の鴟尾がのっている本館は、難攻不落の「お城」の形をしているのです・・・が?。
夢殿、鴟尾、お城・・・昭和36年当時、当館の建設に関わった人たちが、様々な「夢」と「願い」をこの建物に託していたことは間違いありません。滋賀の文化財を守って行くために。
文化財防火デーをきっかけに、文化館にまつわるエトセトラに思いを馳せ、気を引き締める一日となりました。
筆:あきつ