日別アーカイブ: 2016年12月16日

公文書の保存と活用

先月、滋賀県庁にて「未来に引き継ぐ公文書 ― 時代を越えた共有財産 ―」と題した講演会が開催され(講師は井口和起氏[京都府立総合資料館顧問・福知山公立大学長])、当館の職員も出席させていただきました。
平成23年4月に「公文書等の管理に関する法律」が施行され、地方公共団体にも管理対象となる公文書等について、ますます適正な管理に努めるよう求められるようになりました。滋賀県でも「未来に引き継ぐ新たな公文書管理を目指して(方針案)」などが策定され、適正な公文書管理の検討が進められています。
そのような中で、平成25年3月には「滋賀県行政文書」(戦前の9,068簿冊の公文書)が滋賀県指定文化財に指定されました。本資料の中には、旧藩県引継書類、郡役所文書、琵琶湖疏水関係文書、大津事件関係文書などが含まれており、滋賀県のみならず日本の近代史を語る上で貴重な資料群です。
20161216-1大津事件といえば、当館の収蔵品にも「大津事件関係資料」(滋賀県指定文化財)があります。凶器のサーベルや血染めのハンカチは殊に有名ですが、実はその大部分を占めるのは事件の顛末やその後の動向を伝える公文書の類です。そして、この公文書によって、事件の内容を詳しく知ることが出来るのです(例えば写真は事件現場の略図《行兇者近傍配置巡査取調調書のうち露国皇太子殿下ヲ傷ケタル現場略図部分》)。このような公文書は県民の共有財産であり、滋賀県の歴史を語るうえで欠かすことの出来ない歴史的文書といえます。
滋賀県庁内にも滋賀県県政史料室という施設があり、滋賀県が所蔵している歴史的文書を県民の皆さんに利用していただく場所を提供しています。また、これら歴史的文書を活用した企画展示も定期的に行われています。皆さんも是非一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。

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