日別アーカイブ: 2017年3月10日

ガラス乾板の整理①

はい、このところブログの更新がままならず、スミマセン。というのも、この数週間、僕たちは「ガラス乾板(かんぱん)」と格闘していたのでございます。
みなさん「ガラス乾板」ってご存知ですか?僕もこの職場へ来て初めてその存在を知ったのですが、教科書にも出てくる坂本竜馬の写真を撮ったのは「湿版(しっぱん)」、で、その後に使われたのが「乾板」、いわゆる写真感光材料です。ガラスで出来ているため重くてかさばり、割れやすいので、その後フィルムが出てくるとそちらが主流となり、現在ではその存在を知る人も少ないかもしれません。

そのガラス乾板が、当館には「資料」として残されています。その整理を進めるわけですが、いざ作業を始めてみると、いろいろなシリーズに分類できることがわかりました。ですが、写っているものが「何」なのか、乾板はガラスなので、そこには何も書かれていません。情報としては箱に書かれているタイトルのみ・・・「湖東焼」「近江画人遺芳」「南蛮資料」「南画」「旧館写真」・・・南画って何が???その箱の中に、乾板が重ねられて入っている・・・もしくは大切に紙に包まれて入っている・・・一体どうすれば?
最初はハテナマークばっかりだったのですが、これが琵琶湖文化館の前身である滋賀県立産業文化館(昭和23年開館)から琵琶湖文化館の初期(昭和40年頃)までの間に開催された展覧会のククリであるらしいことがわかったので、ほっとひと安心。「旧館」とは産業文化館が武徳殿にあった頃、「現会館」とは旧滋賀会館に移った頃のこと・・・よし、なんとかなる・・・。
と思いきや!!その頃の展覧会のしおりやパンフレットには、ほとんど写真が掲載されていません。ですよね・・・今みたいに写真がたくさん載っている図録なんて、当時ではありえませんよね・・・甘かった・・・しおりに目録が載っていれば良い方で、中には作者紹介のみとか・・・となると、次に探すのは展覧会を開催した時の関係書類を綴じた綴りです。しかし、これまた先輩学芸員さんたちの達筆な文字が・・・読み辛い・・・。

そんなこんなありましたが、長い年月の間に離ればなれになっていた資料が「群」にまとまってくると、「こんな展示もしていたのか!」とちょっと感動。。。「この展覧会の出品作品全部並べて再現して欲しいなぁ」「面白そうな展示やなぁ」と、気持ちは当時の会場へ・・・陳列の様子や、写真パネル展を開催した近江の「石造美術」や「庭園」、「建物」など、今も現地やカラーのパンフレットなどで見られるものでも、白黒写真だとどうしてこんなに郷愁に駆られるのでしょうか。
ちょっと嬉しかったのが、産業文化館の報告書でしか見たことのなかった写真が出てきたこと!感動のあまり「アナタ!ここに!乾板にいらっしゃったの!!」と声に出してしまったくらい(笑)。このような思わぬ出合いが整理作業を楽しいものにしてくれました。
乾板を傷つけないように白手袋をしての作業は、緊張感もあって肩が凝って大変です。ですが、ひとつひとつのピースを合わせていくジグソーパズルみたいで達成感もあります。地道な作業ですが、僕たちの「乾板整理」は、まだまだ続きます。さぁ、次は何シリーズ?

筆:あきつ

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