月別アーカイブ: 8月 2017

収蔵品放映情報:相撲幟 技と清流が生んだ色彩

このブログでも度々、収蔵品の展覧会への出陳情報とあわせて、本や雑誌などで紹介、掲載されていることをお伝えしていますが、実はテレビなどの動画コンテンツでもよく紹介されています。
今回は東海地方のテレビ局さんから収蔵品の画像利用についてお問い合わせをいただき、先日、成果品のDVD(右写真)をご寄贈いただきました。

この番組は相撲幟(のぼり)制作の伝統技術についてのもので、これまであまりご縁のなかった世界のお話しでしたが、相撲の歴史を紹介するということで、当館に寄託されている御上神社(野洲市)ご所蔵の滋賀県指定文化財「相撲人形(行司・力士)一組」が取り上げられました。
鎌倉時代に遡る木造彩色の相撲人形は、現存する多くの相撲人形が力士単体の像であるなか、力士が組み合い、行司とセットで伝来する非常に珍しい作例で、当代の相撲神事の実像を今に伝えてくれる貴重な作品です。
 
なお、日本ケーブルテレビ連盟が運営する動画コンテンツサイト「じもテレ」でも、9月29日まで動画が公開されますので(動画はコチラ・本品が登場するのは、3分39秒頃から)、東海地方以外の方でもご覧いただけます。
番組の主旨はあくまでも、伝統的な相撲幟の制作技術を取り上げたものですが、王道の歴史系情報番組だけでなく、このように意外な場所?で滋賀の文化財が活躍していることがありますので、ぜひぜひ、チェックしていただければと思います。

学芸員W

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平成29年度 第4回「打出のコヅチ」が開催されました!

お盆休み(文化館にはありませんでしたが。。。)も明けた17日。滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」第4回を開催させていただきました。相変わらずの暑さのうえに、まだまだ何かとお忙しい時にも関わらず、講座には今回も146名というたくさんの方にご参加いただくことができました。万難を排して(!?)ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。

今回は、県教委文化財保護課の矢田直樹氏を講師に迎え、「近江の曳山祭り」というテーマでお話いただきました。昨年、近江を代表する祭りである長浜曳山祭、大津祭がそれぞれ、ユネスコの無形文化遺産、国指定重要無形民俗文化財に登録・指定され、日本だけでなく世界的にも注目が集まっているということで、皆様の関心もことのほか高いテーマだったのではないでしょうか?
会場では講座の始まる前から、湖北地域で催されているお祭りの動画がスクリーンに映し出され、そこから流れるお囃子のリズムに、これから始まる講座へのワクワク感が自然と高まります。

講師の先生からは、長浜、大津の他にも、水口、日野、大溝といった、県内を代表する祭りについて、写真をふんだんに用いながら、祭りの進められ方や曳山やお囃子の特徴について大変詳しくご説明いただきました。参加された皆さんは、会場に居ながらにして、まるで祭りに参加しているような臨場感を感じられたのではないでしょうか?また、最後の「世界遺産への登録それ自体は終点ではなく出発点である。」という言葉も、とても印象的でしたね。

参加者の皆様からは、講座後のアンケートに「知っているつもりだった祭りの内容が深く勉強できた」「本来の神事との関わりや意味を改めて認識することができた」「(祭りが)何年かおきの開催であったりということで、文化財の保存・維持は大変だ」などの感想をいただきました。近江の祭りへの興味・関心をより深めていただくことができたようで、こちらとしても嬉しい限りです。

さて、次回はいよいよ最終回となります。第5回は、9月21日(木)、県教委文化財保護課・井上優氏をお迎えして、「朝鮮通信使と近江」というテーマでお話いただきます。江戸時代に朝鮮国から日本へ派遣された朝鮮通信使に2度も同行したのは、近江出身の雨森芳洲でした。彼の外交思想とは??? 次回の講座も新たな発見がたくさんありそうですよ!お申込みは電話・Fax・E-mailで琵琶湖文化館まで。多くの方のご参加をお待ちしております!

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人気上昇中?米原市杉沢遺跡

少し前のことですが、新聞に「発掘とアート つながりを紡ぐ」というタイトルの記事が掲載され(7月29日(土)京都新聞)、京都文化博物館で開催されている「京都の画家と考古学」という展示(8月20日まで)が紹介されていました。そして、記事の続きには、米原市の杉沢遺跡周辺で開かれる「芸術と考古学 夏休みの遺跡」展(8月25日~31日)の案内が掲載されていました。遺跡を発掘調査した立命館大学の学生さんたちと現代美術家が共同で、地中と地上に出土品と現代の作品を並べて作り出す展示会だそうです。考古学とアートの関係って、これまでもなかった訳ではないと思いますが、遺物だけでなく、遺跡の調査自体と結びつけた形でのアートというのは新たな発想で、ここから何が飛び出してくるのか楽しみです。

さて、杉沢遺跡というと、実は、琵琶湖文化館ともご縁のある遺跡です。今年の5月に、真陽社さんより『小林行雄考古学選集 第3巻 縄文文化の研究、通史・概説』という本が刊行され、そこに、昭和13年に東京考古学界から出された雑誌『考古学』掲載の「近江坂田郡春照村杉澤遺蹟」という論文が再録されましたが、この報告書に写真が掲載されている杉沢遺跡出土の石器(御物石器・多頭石斧)は、今は文化館の館蔵品となっています。
この論文、戦前に発表されたもので、編集した東京考古学界も今は解散していて、さらに著者のお一人である小林行雄先生もすでに亡くなられ。。。ということで、出版社の方は権利関係の確認に大変ご苦労されたようです。
それでも、いろんな方面を調査してようやく、写真に写る石器が今は琵琶湖文化館にあるということを突き止めて、当館に確認のお電話を下さったのです!!

というわけで、再録された本の最後には、出土品の所蔵者ということで「滋賀県立琵琶湖文化館」の名称を載せていただいております。いやぁ、出版物にたった数文字を入れるだけのことなのですが、そこにいたるまでの編集者さんのご苦労は、ホントに、並大抵のことではなかったとお察しいたします。それも、1枚だけでなく、1冊の本に掲載されるものすべてについてなのですから。。。当館としては、よくぞ探し当ててくださいました!! という感謝の思いで一杯です。
そして、このような学史的に有名な滋賀県の遺跡が、学史の中だけで終わるのではなく、新たな装いで今の時代に蘇り、またもう一方で、アートと協働するという最先端の活用がされるなんて(!!)、これもまたとっても嬉しいことです。そこにちょっぴりですが文化館が関わっているということも。。。
杉沢遺跡出土の石器は、現在、地元の米原市伊吹山文化資料館にて展示中です。みなさまには、こちらの方にも足を延ばしていただければ幸いです。

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琵琶湖と富士山をつなぐもの

直前の台風の影響が心配されたびわ湖大花火大会も無事に終わり(ホッ)、打出浜もサラッとした夏本番の空気感。。。まだまだ暑さは厳しいですね~。こんな時、湖も良いですが、高い山の上など、涼しいところにも行ってみたいな~などと思います。

さて、日本一高い山というと、富士山ですよね。富士のあの雄大な姿を見ると、たとえそれが描かれたものであっても、何か清々しくまた晴れ晴れとした気持になるのは何故でしょう。。。だから、銭湯の壁にまで(!!)描いてしまうほど、画題としてもポピュラーなものになっているのでしょうか。
文化館にも、その富士の優美な姿を描いた屏風絵などがございまして、少し前ですが、静岡県の方から、作品の写真貸出の依頼がありました。今年の12月にオープン予定の富士山世界遺産センター(仮称)で、富士山に関わる芸術を集めた展示をされるということです。富士山をモチーフにしたさまざまな作品が一堂に並ぶ姿は、きっと素晴らしいものに違いありません。どんな展示になるのか楽しみです!

ところで、琵琶湖の傍に住んでいて、「富士山」と聞くと、ダイダラ坊の話を思い出します。民俗学者・柳田国男先生の「ダイダラ坊の足跡」という論文によると、「むかしむかし大々法師(ダイダラ坊)という大男がいて、近江国で地面を掘って出た土をモッコで運び、東へ三歩半行った所で傾けたところ、出来たのが富士山。そして、掘った穴が琵琶湖になったのだ」と。
普通なら、「そんなことあり得へん~~!」と思うのですが。。。それで終わらないのが近江人のすごいところ!! この伝説にちなんで、毎年7月に琵琶湖の水が富士山頂まで運ばれ、8月の終わりには富士山頂の湧水が琵琶湖に運ばれるという行事まで行われているのですって!! なんとまあ、山の上から湧き出た冷た~い清水。ウフッ。。。想像するだけでちょっと涼しさが感じられます。
さあ、明日は「山の日」。みなさんもどうぞ、いろんな形で山と親しんで下さいね。厳しい暑さが、気持ち?和らぐかもしれませんよ。(写真は、琵琶湖とダイダラ坊のモッコの編み目からこぼれ落ちてできたという三上山。またの名を「近江富士」と言います。)

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お申込みはお済みでしょうか?「打出のコヅチ」第4回

皆さま、来たる8月17日(木)は何の日か?そうです、文化財講座「打出のコヅチ」開催日です。忘れてはなりませんよ?ただ、開催前に皆さまに一つ謝らなければなりません。「お盆ウィークは何かと忙しくて行けないから1週ずらして~」と、昨年のアンケートでご意見をいただいていたにも係わらず、今年もやはり第3週の開催となってしまいました。会場の都合等々、オトナの事情により敢え無く17日となってしまったこと、何卒お許し下さいませ。
その代わりと言っては何ですが、他の予定をスル~してでも参加したくなる?!いや参加した方がいい!!今回の文化財講座でございます。演題は『近江の曳山祭り』です。楽しみですね~祭りだなんてテンション上がりますね~。おや?僕だけですか?・・・何故??

実は!何度かブログでも紹介している「写真整理」の作業中に、またまた見付けてしまったのですよ、お宝写真!それは昭和37年に開催された「お祭り展」のものと思われる関係資料です。アルバムタイトルはズバリ「県下の祭り①~⑤」・・・だから先輩・・・タイトルがザックリし過ぎです・・・(笑)。 年代物の写真を前に、途方に暮れていた私たちですが、そこへ現れた救世主がこの方:今回の講座の講師先生でいらっしゃいます、滋賀県教委文化財保護課(民俗担当)の矢田直樹さんです。急遽こちらがお願いしたヘルプ!の要請を、快く引き受け下さった矢田さんは、お宝写真を眺めて、「おぉ~なるほど」「すごくいいですね」を連発!当時の様子にコーフンしながら、それはもう楽しそうに僕たちに詳しく説明して下さいました。だから僕のテンションも上がっているわけです↑↑。

17日の講座では、ユネスコの無形文化遺産の一つに登録された長浜曳山祭りや、大津・日野・水口・米原・大溝などの曳山祭りについて、詳しくお話しいただけるそうです。そもそもどのようなお祭りなのか、全国の山・鉾・屋台行事や県内の曳山祭りの特徴、そして「山」がなぜ動くのか等、興味深いお話しが盛りだくさんです。その中で文化館のお宝写真も特別に友情出演?!・・・皆さんの「知りたい」欲求の一助になれば幸いです。

会場は、コラボしが21(大津市打出浜2-1)3階大会議室での開催です。
お申込みは、滋賀県立琵琶湖文化館(TEL 077-522-8179/FAX 077-522-9634/メールbiwakobunkakan@yacht.ocn.jp)まで!お申込み、お待ち致しております~!!

筆:あきつ

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武将の体格

とあるテレビ局の歴史系情報番組の制作クルーの方が、戦国武将の肖像が描かれている掛軸を撮影に来られました。その撮影の合間、立ち話程度に「この武将の体型・体格って、どんなだったのでしょうねぇ??」というような会話があったそうです。・・・ははぁ~んナルホド、番組を作る側としては、ソコが気になります?!
素人の僕は、正直そこまでこだわった見方をしたことはありませんでした。もし、お殿様に「肖像を描け!」と命令されたなら、その時点でおそらく格好良さは2割増し?!少し斜めの角度から、威風堂々、強気な眼差しで・・・というパターンの肖像画がほとんどではないでしょうか?
そこで気付いたコト・・・武将の肖像画には、体型・体格を想像させる「立ち姿」が残されていない?!戦や合戦の場面では、ガッチガチの甲冑姿ですもの、体型まで分かりませんよね。それが狙いだったのか、流行だったのか、座り姿の肖像が定番であるように思います。聞くところによると、エライ武将さまは神様・仏様と同じとされ、その威光により念珠や袈裟を掛けていらっしゃることもあるとかなんとか・・・そんな偉大な方に何時間も立ってていただくことはできませんよね?とにかく「戦国時代の武将の肖像画には立ち姿がない」というのが、『あきつ妄想研究所』の見方です。。。

あぁ、どなたか、「共同研究者求ム」です。きっとこのような場合は、当時の文書などを調べれば、何らか情報・ヒントを見付け出すことができるのでしょうね。今の時代なら、VR(仮想現実)でよりリアルに再現?3Dプリンターで立体に??あきつ研究所のモ~ソ~は膨らみます。。。

筆:あきつ

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ホームページ7月のアクセス数

いよいよ「夏本番!」と言いたいところなのですが、ここ最近梅雨が戻って来たかのような蒸し暑さに辟易してしまいます。通勤だけで滝のように汗をかき「もういっそ、湖の中に飛び込みたい!」なんて思ってしまう今日この頃。みなさま体調管理は万全ですか?水分補給は必須ですよ!

そんな毎日暑い中、あきつブログ恒例のホームページアクセス数ですが、7月はジメジメ~な暑さも吹き飛ばす(!?)結果となっておりました。なんと、アクセス数が1,530件と今年度に入って、初めて1,500件超えとなりました!ユーザー数の方も先月より増えて、こちらも今年度に入って一番となっております。そして、ページビュー数(何ページ見たか)も先月より大幅に増えておりました。より多くの方が琵琶湖文化館に興味を持っていただいたという結果が数字に出ているのかと思うと、夏バテ気味の私も元気が出てまいります。皆さまどうもありがとうございました。

今回訪問されている方の中では、東京を中心とした関東地方の方のアクセスを見かけました。これは、「収蔵品公開情報」でもお伝えしている、現在、三井記念美術館で開催中の「地獄絵ワンダーランド」を通して琵琶湖文化館のホームページを見ていただいているということでしょうか?(エヘッ)今回は地元・滋賀を含めた近畿のほかに名古屋や岐阜など東海地方の方々に熟読頂いているようです。
更に、昨年度末に訪問が多かったロシアの都市サマーラからの訪問も再開しています。またユネスコ記憶遺産への登録を目指している朝鮮通信使の関係でしょうか?韓国からもアクセスがありました。国内だけではなく、海外からもアクセス頂いて、ワールドワイドな状態に本当に嬉しいかぎりでございます。

夏休みも始まりました。8日(火)には「びわ湖花火大会」も開催されます。暑さに負けず、みなさまアクティブに行きましょう!!そして琵琶湖文化館はそんなみなさまの参考にしていただけるようホームページの更新を頑張っていきたいと思います。では、8月もよろしくお願いしま~す!

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