日別アーカイブ: 2022年1月21日
「勧請縄」ブームがアツイ?!
皆さんがお住いの近くに「勧請縄(かんじょうなわ)」もしくは「勧請吊(かんじょうつり)」はありませんか?
勧請縄は、集落の入口や社寺の参道に大きな縄を掛け渡し、安全や五穀豊穣を祈願する年頭行事です。滋賀県では、古くからさまざまな地域で勧請縄が受け継がれており、県内一円の「近江の勧請吊り習俗」が、県選択無形民俗文化財(記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財)にも選ばれています。
なぜ今この話題を・・・と思われるかもしれませんが、年末に用意する正月飾りの注連縄と違って、勧請縄は地域によって年明け1月から3月初め頃にかけて新しく掛け替えられることが多く、今、まさに、とても“フレッシュ”な状態を、見ることができるのです♪
そもそも勧請縄は、村に悪霊や疫病が入ってこないように、村の出入口に吊ったのが始まりといわれ、道を横切って両側の立木に渡して吊られます(いわば結界!これを「道きり」という)。
代表的な形は、太い主縄の中央にトリクグラズ(丸い輪)があり、その両側に小ぶりの小縄が吊り下げられるタイプ。
・・・なんだかもう、この「トリクグラズ」っていう呼び方だけで、心の、どこかの、何かを、クスグラれ・・・ませんか?祈祷札が掛けられていたり、トリクグラズが無かったり、小縄がすごく凝ったものであったり・・・形状は地域ごとにバラエティ豊かで、「一つとして同じ形はない!」と言ってもいいくらい。代々地域に伝わるものだから・・・なのか、その曖昧さ加減(?!)、人間臭さ(?!!)、「地元オリジナル感」(!!!)が魅力で、とても“たまらん♡”のデス。
でも、これはきっと、自分の集落で行われていればごく自然で当たり前なこと・・・ソトから見ることで、その魅力を知ってしまうのです。それが風習・・・!伝承されたその「当たり前」を愛でてあげたい~~滋賀っていいトコなんですよ!
是非みなさんも、「勧請縄」にご注目ください。湖東~湖南地域に多く伝わっていますが、きっとまだまだたくさんの「地域の当たり前=勧請縄の風習」が県内にはあるハズ!見つけられた人は文化館にご一報を!?!!
地域毎の違い、形状の違いの「面白さ」にハマると、勧請縄探しが『やみつき』になりますので、くれぐれもご注意を(笑)。以上、何故か今、「勧請縄」ブームが熱い、文化館からのお知らせでした♪
(あっ、しまった!現在、第38回クイズチャレンジで「勧請縄」を出題中なのでした!その答えを・・・イヒッ♪)