日別アーカイブ: 2023年11月17日
「花湖さんの打出のコヅチ」第6回 ・・・鑑賞☆堪能
秋晴れの滋賀県立美術館にて、「花湖さんの打出のコヅチ」第6回目の解説付鑑賞会を開催させていただきました。ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!
今回は美術館のロビーにて受付。目印は探訪ではお馴染みの、のぼり旗です♪受付テーブルを出すとすぐにたくさんの方に集まっていただけ、みなさまの熱気が伝わってきました。
さて、「「千年の秘仏と近江の情景」展を楽しむ」と題した今回の解説付鑑賞会は、地域連携企画展を開催する展示室1での開催です。
前半は、美術館の山口主任学芸員から、当館収蔵品も含めた絵画作品を中心にご紹介いただきました。近江の風景が描かれた「近江名所図」「近江八景図」には、時代の変遷を経て変わってしまった風景・今も変わらない風景を見つけることができます。
後半は当館の和澄主任学芸員による仏像の解説です。 重要文化財の正福寺さまの大日如来坐像を、じっくり!詳しく!お話しいただく濃密な時間となりました。前回のコヅチでも登場した内容が中心でしたが、本物を前に説明を聞くと、とても分かりやすかったのではないでしょうか。そして正福寺さまの大日如来と、善水寺さまの不動明王坐像も見比べやすい!また、大日如来の美しさを堪能するかのように、解説後もじっくりとご鑑賞される方もいらっしゃいました。横顔や背中も・・・、うーん美しい~。
「仏像が、美術品というだけでなく、また信仰の対象というだけでなく、歴史の証人なのである」、という和澄主任学芸員の指摘。山口主任学芸員からの「絵画作品にみる江戸時代から現代までのつながり」という指摘もあわせて、雄大な近江の歴史を思わせる講座と展覧会でした。
最後に正福寺のご住職様から、本講座へのご参加の感謝の言葉とともに、展覧会の経緯もお話しいただきました。今回お出ましいただいているご本尊・大日如来坐像は、通常は33年ごとに開扉される秘仏なので、再来年の本堂改修後に開扉され、その次の開扉は30年後!とのこと。今回は本当に貴重な機会ですね。
本年度の「花湖さんの打出のコヅチ」はこれで最終回です。毎回、熱心に聴講されるみなさまの姿勢に身が引き締まる思いです。さて、来年度はどんな講座が待っているのか・・・!?楽しんでいただけるよう、スタッフ一同頑張っていきます!