月別アーカイブ: 4月 2015
お祭りと琵琶湖文化館
琵琶湖文化館のお祭りについて……ではなく、先日、神社の祭礼行事のため寄託品の面(おもて)を一時返却させていただきました。以前、仏事のために浅井長政像(滋賀県指定文化財)を一時返却させていただいたことをお伝えしましたが、文化館では神事の際にも、お預かりしている収蔵品をお返ししています。
今回、一時返却したのは東近江市のとある神社ご所蔵の鬼面二面で、毎年4月に執り行われる3日間の大祭にあわせてお返ししています。この大祭のなかに「御面渡御」という儀礼があり、行事の方がこの鬼面二面を大切にお持ちなって、集落内を渡り歩きます。その際にお迎えになる方々は、この鬼面に深く頭を下げて拝礼します。桃山時代の優れた美術工芸品であると同時に、受け継がれゆく信仰の対象でもあります。
また、集落には「宮座」という神社を支える制度と組織が残っており、面という有形の文化財と地域のつながりという無形の文化財が相互に連関して郷土文化を守り、育んでいます。文化館はそのお手伝いをさせていただいているのです。
あな、うつくしや!近江の美
長い雨もようやく終わり、新緑がまぶしくなってきました今日この頃、皆さまいかがお過ごしですか?
さてさて、アメリカのニュース専門放送局CNNのウェブ特集で「日本のもっとも美しい場所31選」が発表され、その中に甲良町の西明寺が選ばれております!
ウェブサイトでは、西明寺の紅葉の写真がアップされており、大変美しい!!
実は西明寺のご住職からご連絡をいただき、知ることとなりました。西明寺・金剛輪寺・百済寺の湖東三山は言わずと知れた紅葉の名所ですが、外国の方から見ても美しいのですね!ぜひ、CNNのウェブサイトをご覧くださいませ。
西明寺のほかにも、日本の絶景が紹介されています。中にはあまり馴染みのない場所も紹介されていますが、我々日本人が気づかない日本の美しさを再認識する次第です。日本の豊かな自然と四季おりおりの表情を見ることができます。ゴールデンウィークに訪ねてみるのもいいですね!
研究紀要第31号
皆さ~ん!ワタクシ、3月の出来事でまだ皆さんにお知らせ出来てないことを思い出してしまいました。それがコレ!
『研究紀要 第31号』の発行です。
内容をちょこっとご紹介しますと、
『展覧会の可能性-「休館」と展覧会の開催-』
:これは今の文化館でないと書けない内容!逆境をチカラに!
『カリフォルニア大学バークレー校C.V.スター東アジア図書館所蔵「崇永版」大般若経について』
:バークレーに近江ゆかりの大般若経?!滋賀県内にある大般若経の調査に関わった県文化財保護課OBの先輩が、単身アメリカに乗り込んで5日間の強行突破で挑んだ調査の結果がココに!特別寄稿によります。
『<資料紹介>絹本著色養蚕図 呉春筆』
:江戸時代四条派の始祖として活躍した絵師:呉春。晩年に描かれた貴重な作品(館蔵品)を紹介!
『<資料紹介>滋賀県立琵琶湖文化館蔵「活版印刷資料」』
:1970年代まで印刷の主流であった鋳造活字を用いた活版印刷に関わる資料群。館蔵品の中でも随一の資料点数を誇るその希少な価値とは!
ちょこっとどころではありませんでしたね(笑)その他26年度に行った館蔵品修理報告や活動報告も掲載しています。県内の図書館はもとより国会図書館や市町教育関係機関、博物館などにも送付しておりますので、気になる方は是非手に取ってご覧ください。
筆:あきつ
掲示板が新しくなりました!
琵琶湖文化館の建物の前に掲示板があるのをご存じの方も多いと思います。
文化館が休館してからは、掲示板を通じて文化館の活動内容などをさらに情報発信してきました。滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」やブログ記事だけではなく、文化館の学芸員が執筆した読み物なども紹介してまいりました。
朝の出勤時間に、この掲示板を熱心に読んでいらっしゃる方に遭遇することがよくあり、実はこの掲示板には密かなファンがいらっしゃるのでは、と内心喜んでいます。
そして、新年度を迎え、この度掲示板を刷新いたしました!(パチパチパチパチ!!)これまでの内容に加え、HPで公開中の「収蔵品公開情報」などもお知らせしており、内容もいっそう充実しています!
掲示板を通して「文化館の今!」を楽しくお伝えできるよう、はりきって行きますよ~!
文化館の前をお通りになる時は、是非ご覧くださいませ!!
先日、発送しました。
前年度からお問い合わせをいただくほど好評の滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」。今年も開催いたします!
先日、開催に先立って県内の博物館や図書館にチラシを送付させていただきました。その影響もあってか、連日、続々と参加のお申込みをいただいております。
今年度も県内の各文化財(美術工芸品、建造物、名勝)の紹介や解説はもとより、近年の文化財保護の現場や博物館の仕事を知っていただける内容となっております。
皆さま是非、ご参加ください!(参加申込みはこちら)
文化館の存在意義
改めましてこんにちは。日頃忘れがちな「休館中」の文化館がどんなお仕事をしているのか、それが分かる出来事がございましたので、皆さんにご紹介したく・・・
4月に入って寒の戻り、冷たい雨が降る中、文化館の学芸員さんは甲賀市の仏さまをお迎えに行って来られました。
寺のお堂を改修するということで、文化館に一時的にお預かりし、秋まで館に仮住まいしていただくとのことです。
全て撤収するのに3日間!毎日ダイの大人が8人掛かりで行われた大移動。お寺さまの規模もさることながら、移ってこられた仏さま達の大きさ、重さ、数、それはそれは並大抵のものではアリマセン!
お堂からトラックまで仏さまを運ぶ時には
「コラー!しっかり踏ん張れーッツ!」
「もっとチカラ入れてーッツ!」
と、いつもは静かな境内に、男衆の怒号の『喝!』が飛び交ったもようです(笑)
お疲れ様でした(笑笑)
おかげで無事文化館にお迎えすることができました。
そんなこんなで遠路はるばる、ようこそお越し下さいました仏さま。
咲いた桜が見事な紅葉に変わるまで、ゆっくり文化館でおくつろぎ下さい
ませね~文化館がしっかりお守り致します。。。 筆:あきつ
「浅井長政像」の里帰り
先日、お預かりしている寄託品の一時返還のため、長浜市に行ってきました。長浜市小谷山の麓に位置する小谷寺では、毎年、浅井三代の追善法要が営まれ、その際に当館でお預かりしている「絹本著色浅井長政像」(県指定文化財)が里帰りし、法要の主役となります。
今回も一日限りの里帰りでしたが、法要中には地域の方々が遺徳を偲び、順次、浅井長政像を前にしてご焼香をされていました。
このような姿を目にすると、文化財は決して過去の遺産ではなく、今も脈々と受け継がれている信仰や崇敬の象徴であり、地域の大切な宝物であることを実感いたします。
道中は天気にも恵まれ、湖南から湖北まで見頃の桜を観ることができました。
3月のアクセス数&ブログページの刷新
湖南では桜が見ごろを迎え、満開の所も多くあるようですね。
早速ですが、3月のアクセス数は・・・・1684件でした!ホームページを刷新して以降、もっとも多いアクセス数となりました。嬉しい限りです!ありがとうございます。
国別ですと、日本に次いでアメリカが多く、やはり、ミシガン州で開催中のマイヤーガーデン展の反響でしょう!!
また検索ワードでは、収蔵品である「王会図屏風」(観音寺様ご所蔵)が急上昇中です。本品は今月7日から開催される京都国立博物館の特別展覧会「桃山時代の狩野派 永徳の後継者たち」に出品予定で、さきがけて下調べして頂いているようですね。
なお、お気づきの方もおられると思いますが、ホームページの刷新に引き続いて、ブログのページも新しくなりました!カレンダーを付けたり、カテゴリー分けするなど、さらに使いやすさ、見やすさにこだわってみました。是非、ご活用ください。
なおこれに伴って、ブログページのURLが少し変わりますので、お気に入り登録されている方はご注意を!
新たな年度を迎え、今年度もまたたくさんの方々にお世話になるかと思います。襟を正して・・・本年度もどうぞ琵琶湖文化館を宜しくお願いいたします。