月別アーカイブ: 12月 2017
記憶に残るあのニュース
今日は今年の仕事納め。1年がとても早く感じられるのは、充実していた証拠・・・と言ってもいいですか、ね?(人に聞いてる時点でアウトでしょう(笑))
文化館の日常は、このブログにいろいろと書かせていただいているので、「あんなことがあった」「こんなことも」「エッ?あれは今年の話?」と、ブログを見ながら振り返ることも、これまた楽しみの一つ。まさしく文化館日記です。
そういった振り返りの中で、今年、記憶に残っているニュースの一つに、日韓の民間団体が共同で申請した『朝鮮通信使に関する記録』が、ユネスコ「世界の記憶(世界記憶遺産)」に決定した!というニュースがあります。
というのも、文化館には『朝鮮通信使』を描いた「琵琶湖図」(円山応震筆)があり、思い返せば平成23年、大韓民国国立中央博物館(ソウル)において開催された展覧会「日本 仏教美術 -琵琶湖周辺の仏教信仰-」展に、この琵琶湖図も出品されました。文化館の収蔵品の中でも、いち早く異文化交流を果たしてきた作品・・・でもあります。
ではここで皆さん、想像力を膨らませてみましょう。「琵琶湖図」の中で朝鮮通信使が描かれているのは、大津の湖畔。私たちにも馴染みの道を、異国の服を着た人たちがワイワイにぎやかに、盆と正月が一緒に来た!みたいな一行が通って行ったと思うと、ちょっと楽しい気分になりません?(笑)。これが文化館的「琵琶湖図」の楽しみ方、異文化交流の第一歩です。
さぁて、もういくつ寝るとお正月。年明けにはこの「琵琶湖図」について、皆さんに『お楽しみなご報告』が出来る・・・かな?乞うご期待!では、よいお年を!
筆:あきつ
琵琶湖文化館の子犬たち
平成29年も、あと2週間を切りました。新しい年が近づいてきて、皆さま忙しくなってきていませんか?新年に向けて悩むのが“年賀状作り”ですよね。毎年「どんなデザインにしよう…」と悩んでいらっしゃる?そんな方に、ちょっとお知らせです。
この時期、店頭でこのような表紙のカタログをよく見かけませんか?たくさんある年賀状デザインから、お好みのデザインを選んでお店で印刷してくれる、とっても便利なサービスのカタログです。この豊富なデザインの中に、実は文化館所蔵の「狗子図」(円山応挙筆)が掲載されています。かわいい子犬の年賀状が簡単にできるのです!子犬のコロコロとした愛くるしい姿に心癒されるデザインですので、この表紙をお店で見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。
ちなみに、文化館前の掲示板では毎年「新年のご挨拶」を掲示します。コチラでも、このコロコロした子犬(文化館の通称:コロ犬くん)たちを使いたいと考えていますが、ココで文化館的悩みドコロ発生なのです。。。
実はこの子犬たち、もとは「二曲屏風」の絵なのです。今回カタログで掲載されているのは、第一扇(屏風に向かって右側)の絵で、もうひとつ第二扇(向かって左)にも、別のかわいい子犬たちが描かれています。花の下でじゃれあう2匹とそのすがたを眺める黒い子犬の後ろ姿。。。見ていると顔がほころんできます。この背を向けた子犬はいったいどんな顔をしているのかな?う~ん、気になります。。。どちらも本当にかわいいので、どちらを使うかとても悩むところ。いっそのこと、両方とも使ってゴージャスに?!
どのコを使うか悩んでも、琵琶湖文化館の館蔵品は『干支ネタ』には困らない…有難さです(笑)。
みんなの食卓、美味しくなあれ~!!
天気予報での雪だるまマーク☃がだんだんと南下して参りました。今晩は滋賀県南部でも雪になりそうです。こんなに寒い日は、風邪をひかないように、温かくて美味しいものを食べて、元気をつけなければいけませんね~。
人間にとって食べることは、毎日の、そして生きるために最も大事なこと。それだけに、食材をいかに美味しく調理して食べるかは永遠の課題であります!今の世の中には、調理済の美味しいものもあふれかえっていますが、ここに至るまでの長い間、特に電気もガスもなかった時代、人は何をどのように調理して食べてきたのか?そんなあなたの疑問に答えてくれる(かも知れない?)展示会が、今、大津市瀬田の滋賀県埋蔵文化財センターで開催されています。
タイトルはズバリ、『美味しくなあれ~近江の調理史~』。主に、滋賀県内の遺跡から出土した土器や石器、木器など調理に使った道具や、動物、植物など食材としたものの展示で、先人たちが何をどのように調理してきたのかを、実際のモノを通して知ることができます。本当にさまざまなモノが集められているので、見ていくと驚かされることばかりですよ!
この展示会には、文化館所蔵品もいくつか出陳しておりますが(詳しくは、収蔵品公開情報をご覧ください)、今回は収蔵品だけでなく、ロビー展示の最初のところに、なんと「琵琶湖文化館コーナー」なるものを特別に作っていただき、ポスターでの文化館の紹介なども行っていただいております(埋文センターさん、どうもありがとうございます!)。
そして、大通寺古墳群出土の炊飯具(ロビーの真ん中入口寄りにド~ンと置いていただいてますが、ミニチュアでないので場所を取ってどうもスミマセン)は、文化館の隠れた人気者なので、皆さまにもすでにおなじみでしょうが、今回の文化館的おススメは、恥ずかしがり屋のため(?)今まで展示に出る機会の少なかった「石器コレクション」です!
中でも、仲良しさん9点揃っての出陳となった「石匙(いしさじ)」は、あの“石の長者”木内石亭が著書『雲根志』の中で「天狗の飯匕(めしがい)」という俗称を紹介したことを受けて、明治時代にこのような名前が付けられたのですが。。。見たところ、ちょっと。。。お匙(スプーン)のように食べ物をすくうことはできなさそう。。。では、いったい何に使ったの???これにはいろいろな説があるようですが、今回展示を担当された埋文センターの技師さんは、「食材を○○○するのに使ったのではないか?」と、おっしゃられています。○○○とは何か?答えは。。。ちょっとここではカットさせていただきますが。。。みなさま、どうぞ埋文センターで実物をじっくり観察して考えてみて下さい!
ということで、この展示会、『美味しくなあれ~近江の調理史~』は、平成30年7月13日までの間、滋賀県埋蔵文化財センターにて開催されていますので、みなさま、ぜひぜひご覧くださいませ。(詳しくは、滋賀県埋蔵文化財センターまでお問い合わせ下さい。)
文化館を守る日
12月も10日を過ぎ、文化館の事務所では、季節を感じさせてくれる花が咲いています。花の名は「デンマーク カクタス」、馴染みの名前はシャコバサボテンです。寒さが厳しくなるこの時期に、彩りを添えてくれる可愛らしいこの花。
何故か年末の気忙しさよりも、きらびやかなイルミネーションの街並みを想像させてくれるので、僕はとても癒されています。。。
さて、先日の土曜日、文化館は休館日だったのですが、入口にはズラッと・・・皆さんも見覚えのある(?)色の車が並んでいます。
そして薄暗い館内に伸びるコードの束と発電機・・・そうです、この日は電気設備の停電点検を行いました。
外からは見えませんが、館内には受電設備があり、高圧電力を受けている当館では、定期的な設備点検は欠かせません。なので、職員さんがお休みの日に全館停電をさせて、専門技師さんにチェックをしていただくのです。
とは言え、作業をされている間電気が使えないとなると、机作業が本業の事務方の僕は、ボ~っと終わるのを待っているだけ・・・と思われる??いえいえ、こんな時だからこその大掃除!を決行するのですよ!(笑)!
太陽の光を頼りに、いつもは手の届かないところを徹底的に!いっそのこと事務所のワックスがけもしてしまおう!なんてことをしていると、こちらのお掃除がまだ終わらないうちに、「点検作業終わりました~」の一声が・・・ま、これも毎年の事ですが(笑)。こうして「館を守る日」が無事終わっていくのです~(ちゃんと事務所のお掃除も完了させましたヨ)。
さぁて、「シャコバサボテン」「停電点検」「大掃除」、僕の中で年末を意識する三大キーワードが揃ったことで、一気に気持ちが焦り出します。あと3週間が勝負!いいお仕事をして気持ちよく新年を迎えたいものです~。
筆:あきつ
ホームページ11月のアクセス数
今年は冬の訪れが例年以上に早いようで、文化館の周りの水鳥たちも、日に日にその数を増してきているようです。「今日は朝から良いお天気~」と思いながら、ふと窓の外を見ると、プカプカ浮かぶ水鳥たちの向こうに、なんともキレイな七色の虹の橋が。。。イイことありそうです!
さてさて、気になる11月のホームページアクセス数ですが。。。この一月は1,278件と、またまた多くの方からのご訪問をいただきました。皆さま、どうもありがとうございました!毎月のことですが、検索用語を見せていただくと、皆さま本当にいろいろなキーワードを通して、このホームページに辿りついてこられるのに驚きます。そして、こちらもその度にハッと驚かされたり、改めて気付かされたりと、なかなかの刺激をいただいておりますので、実は密かな(?)楽しみとさせていだだいております。
今回の気になるキーワードは、プリンセス“文秀女王”さま。この方に関する用語で、このひと月に何件かの検索をしていただいたようです。ニュースによりますと、現代日本のプリンセス様は本日16歳のお誕生日をお迎えになったということで、お健やかに成長され、また勉学にも励まれているご様子、何よりでございます。で、こちらの文秀女王さまは、今から173年前の天保15年(1844)に伏見宮邦家親王の子としてお生まれになったプリンセス様でございます。御年3歳にして仏門に入られますが、書や和歌に優れた才能をお示しになったお方。この文秀女王の墨蹟2幅が文化館に収蔵されており、収蔵品紹介コーナーでご覧いただくことができます。「大胆にして力強く」「淀みない」、さすがプリンセス!という書風を、みなさまもぜひぜひ味わってみて下さい。
さあ、今年も残すところあと1ヶ月。年末ということで皆さま大変お忙しい時期だと思いますが、疲れた時はホット一息、文化館ホームページにアクセスしたら、きっとイイことありますよ!それでは、12月もどうぞよろしく!