日別アーカイブ: 2018年11月9日
「花湖さんの打出のコヅチ」第6回 開催しました
11月に入りましたが、今週になってからは10月並みのちょっと暖かい日が続いています。そんな中、「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」初の現地探訪の日を迎えた昨日の午後、「花湖さんの打出のコヅチ隊」と名付けられた総勢43名の一行は、「彦根城外堀の痕跡をめぐる」を目標に掲げ、約5kmの行程をじんわりと汗をにじませながら、踏破して参りましたよ!(後でニュースを見ると、彦根の最高気温は21℃に達したそうです。)
先ずは皆さま、最初に配られた図版満載の資料を手に、これから訪れる場所をしっかりとご確認。その後、彦根城天守の方向へ出発です。護国神社前で、まずは内堀を確認したあと、普通なら城内へと進むわけですが、今回は外堀の跡を辿るのがメインのため、金亀山の上にそびえる天守を横目に左へ折れ、市街地を進みます。切通口から油懸口あたりは、ホントにここに門や堀があったの???という感じ。やっぱり先生に解説していただかないとね。う~ん、いきなりに、かなりの想像力を必要とするスペシャルポイントでした!
その先の細い細い道を進み、ちょっとした坂を上ってまた下ると、ん?いつの間にか外堀跡の内側に残る土塁の上を越えていたようです。“ああ、これが土塁だったのか”と、参加者一同、しっかりと体感できました。その後、大通りへ出てからは、外堀跡に沿ってほぼ直進して行きましたが、高宮口、池洲口、南通用口といった城内への各入口では、堀を渡ったところで道が折れ曲がり、外部からの進入が簡単に出来ないように作られていることを、現在も残る旧道から確認。
そして、いよいよ中薮口から中堀脇を通り、船町口で中堀の内側へ、屈曲した道に沿って少し入ったところで、枡形に組まれた入口についての説明を聞いていた時には、実際に石垣に阻まれて見えなかった車が急に現れるという場面に遭遇したことで、城への入口を枡形にする意味がよ~く理解できました。なるほど、今はこの角にミラーを設置しているわけです。戦乱の時代には防御のために必要でも、平和な現代には危険な箇所ということですね。皆さん、桝形虎口では車に注意デスヨ!
さて、ゴールに近づいたところの、大手口、そして表門橋の二ヵ所では、内堀を渡って天守・本丸を見上げる斜面に登石垣がありますが、昨日は周辺の丁寧な草刈りのお陰で、石垣の様子もはっきりくっきり見ることができました。「こんなシャッターチャンスはなかなかありませんよ」という講師の声に、一斉にパシャパシャ。。。皆さん、いい写真撮れてましたか?
これで彦根城の城域の一番外側をおよそ半周したわけですが、今回の現地探訪はいかがでしたでしょうか?ご参加いただいた方からは、「天気もよく、気持ちもよかったです」「楽しかったです。見知らぬ箇所が多くありました」「現地を体感でき、よく理解できました」などのご感想をいただきました。よく頑張り、よく歩きました(あきつ君の万歩計では10,000歩弱を計測しましたよ)。そして、参加者全員、無事に最後まで辿りつけたことが何よりでした。
ここで一句。
金亀山 つはものどもが堀のあと 徒歩(かち)にてめぐるは 根気なりけり
皆さま、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました!!