月別アーカイブ: 12月 2018

チェスト!猪どん

日本列島は、今年の夏の”災害級の暑さ”が忘れられないのか、師走に入っても各地で夏日が続出。かと思ったら、週末に今度は厳しい寒さが訪れ、ようやく冬の気候になってきました(滋賀県では彦根で初雪⛄となりました)。そんなこんなで自宅では、例年ならとっくに出ているはずの炬燵が、ようやくのご登場となりましたよ!

ところで、江戸時代には「炬燵開き」の日が決まっていたこと、、、皆さまご存知でしたか?旧暦亥の月(10月)の亥の日(新暦では、2018年は11月3日と15日)を「亥の子(いのこ)」といって、「亥の子餅」を食べるなどして祝い、この日に炬燵や火鉢を出すことになっていたそうです。

亥の月の亥の日に、多産の猪にあやかろうと、子孫繁栄を願って猪に似せたお餅を食べるのはわかるのですが、それがどうして炬燵や火鉢につながるんでしょう?実は、猪というのは、はるばるインドからいらっしゃった女神・摩利支天(まりしてん)さまのお使い。そして、摩利支天さまはそもそも、ゆらゆら揺らめく陽炎の化身だということから、亥の日に火を入れることで、私たちを炎(火災)から守って下さるのだそうです。あ~、うちの炬燵…やっぱりもっと早くに出しておくべきだった(涙)。

さて、摩利支天さまと言うと、文化館でもご縁あって市神神社さまから摩利支天像2幅をお預かりしております。なんでも、この摩利支天さまたち、明日11日から、安土城考古博物館にて、今年の干支の戌から来年の亥への引継ぎのための集会(展示)が行われるということで、二人そろって愛車ならぬ愛猪にまたがり、お出かけ中でございます。(実際にこの魔利支天さまは、猪の上に乗った姿で描かれています。会場では要チェック!!)

また、そのことを耳にした縄文時代生まれの長老(?)石山貝塚から出土した猪の牙さまも、「平成最後の亥年ならば、わしもキバって参加せねばならぬのう~」とおっしゃって、いそいそと摩利支天さまについて行かれましたよ!漏れ聞くところでは、お出かけ前に「芸能人は歯が命」とつぶやきながら、歯磨き粉をキュッと握りしめていたとかいないとか。。。まっ、ことの真偽はともかくとして、久々の晴れ舞台ですから、”半端ない”ご活躍を期待してま~す(笑)。

安土城考古博物館にて開催される集会(展示)、正式には、特別陳列「干支をめぐる文化財―戌から亥へ―」は、12月11日(火)から年明け1月27日(日)までの開催です。皆さまもここはキバって見に行かれてはいかがですか?もしかすると、年賀状のヒントが見つかるかもしれませんよ!?(そだねー)

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【明治モノ語り】:駆け込み編 スカーレット・シガラキ?

来年のことを言うと「鬼に笑われる」のかもしれませんが、来年の秋からNHKで放映される朝の連続ドラマが発表となりましたね。朝ドラって、時間が合わなくてなかなか見ることがないのですが、“スカーレット”という新しいドラマは、舞台がなんと甲賀市信楽町で(滋賀県ですよ!嬉しいですね!!)、高度成長期、モノ作りに情熱を燃やす女性陶芸家の物語だということ。これはぜひ見てみたいですね。

 甲賀市信楽町はいうまでもなく、中世から続くやきもの・信楽焼の産地。平成29年(2017)には「六古窯」の一つとして日本遺産にも登録されています。こちらの文化館にも、滋賀県指定有形文化財となっている桃山時代の「信楽矢筈口水指」をはじめとした茶道具や日常雑器にいたる「古信楽」と呼ばれるものから、現代の作家さんによる作品まで、数多くの信楽焼の作品を収蔵していますが、今日はその中から、ちょっと変わった“あるモノ”をご紹介しましょう。

左の写真にある、白い洗面器のようなもの。これ、何だと思いますか?大きさは径37cmほどあります。底に穴が開けられているので、洗面器ではないですね。実はこれ、信楽焼で作られた「糸取鍋」というものなんです。「糸取鍋」とは、繭玉を湯や蒸気で煮て糸を取り出すための道具で、繭を煮て生糸を巻き取るまでの行程を行う繰糸器械に欠かせない部品です。

今から150年近く前、明治時代になって日本の近代化を担うものとして、明治5年(1872)に官営の富岡製糸場が群馬県に建設され、欧米の技術を取り入れて生糸の大量生産を行います。この富岡製糸場は平成26年(2014)に「富岡製糸場と絹産業遺産群」として世界遺産に登録されていますね。実は、近年発掘調査が行われた富岡製糸場跡から、文化館の収蔵品と同じような陶器製の糸取鍋が多数出土しているのですが、ここで出土した糸取鍋の底には「江州信楽鍋要」「ナベヨ」などの印が押されていて、明治のはじめに信楽で奥田要助という人物が創業した会社の製品であることがわかっています。

文化館収蔵の糸取鍋には、底裏に「信楽¬(カネ)用合名会社製造」という刻印が押されています。これは、明治27年(1894)に「鍋要」から社名を変えた「信楽糸取鍋合名会社」のことです。糸取鍋は、技術の進展にともなって少しずつ形を変えていきますが、明治20年代後半~30年代の糸取鍋(糸繭鍋)は、円形でスチーム用の管が設けられており、噴出用の小孔が穿たれて、鍋の内面に白色の釉薬をかけています。上の写真をよ~く見てくださいね。文化館のものもそうなっていることが、お解りでしょう?

そもそも外国製の鍋は金属製でしたが、この信楽焼の鍋は、陶器であることから熱に強く、錆や(染色の際の)化学変化での色移りがないということから、富岡製糸場をはじめ全国の製糸場で大人気、大ヒット商品となっていったということです。余談ですが、明治33年(1900)にはパリ万博にも堂々の出品となったそうです!日本の近代化、特に工業化が女工さんたちに支えられていたことは良く知られていますが、さらにそれを縁の下で支えていたのが、信楽焼の糸取鍋だったとはオドロキですね!

さてさて、早くも12月となりました。「明治150年」へ年内駆け込みの収蔵品紹介、なんとか間に合ったでしょうか?(ハァハァ、ゼイゼイ、、、)これで安心して年を越せる?いえいえ、文化館にはまだまだ年内にやらければならないことが山積みデス。。。2018年が”風とともに”去らぬうちに、ここはひとつスカーレットに炎を燃やし、情熱的に頑張らねば(何のこっちゃ?)エ~イ!!

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ホームページ11月のアクセス数

あっという間に12月に突入です。なにかと気忙しい今日この頃、“平成最後”にふさわしい締めくくりが出来るよう、気を引き締めて毎日を過ごしたいものです。明るい未来を!
さて、こちらもシメておかねばなりません。毎度お馴染みのご報告ではございますが、11月も多くの方にホームページをご覧いただいたおかげで1,733件のアクセスがありました。休館中の当館と、皆さんを繋ぐバロメーターでもあるこのホームページアクセス数。これからもテンションを上げ気味に↑↑↑取り組んでまいりますね。

そうそう、先日もテンションが上がる、とても嬉しいことがありました。それは、文化館に来られたひとりの男性。。。ご用件は「彦根城外堀の現地探訪の地図が欲しい」とのご依頼!まだ終わってなかった「打出のコヅチ」(笑)!!
この”彦根城外堀の現地探訪”とは、11月8日に行った「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ 第6回現地探訪」(詳しくは11/9付のブログ)のことです。
現地探訪は、文化財講座始まって以来初の試みで、主催側としても大いに盛り上がったので、開催翌日には文化館前の掲示板に、探訪の様子を大きなポスターにして貼り出しました。また、この掲示板を見て気になった方が、地図を片手に同じコースを歩き気軽に現地探訪を楽しんでもらえるように、ポイント毎の写真と簡単な地図を載せたチラシを作り、「ルートを掲載した地図があります。ご希望の方は事務所まで」と、貼り紙をしておいたのです。当日行けなかった人や、行ったけれどもう一度おさらいしたい人、そして道行く人々に楽しんでいただくために!
すると、貼り出してすぐは反応がなかったのですが、2週間程経った頃でしょうか、「探訪のチラシが欲しい」という方が、事務所を訪ねて来られたのです!(やった!!)本当に嬉しくて感謝の思いを胸に地図をお渡ししました。そしてこの日は、なんと!この方だけでなく「地図が欲しい」とおっしゃられる方が次々といらっしゃったのです!おひとりは現地探訪のことは知っていたけれど、当日は都合がつかず行けなかったとのこと。。。そして「当日の様子を詳しく知りたい」ということで、文化館に足を運んで下さったようなのです。こんな風に、色々な方がチラシを欲しいと言ってくださり、嬉しいかぎりです! 作って良かった!!

中には、ご友人を「案内して歩きたい」という人も・・・「そこで僕でも詳しく説明できる資料があればなぁ」。。。ということで!講座を担当された松下先生に無理を承知でお願いしました!!その資料がコチラ! 外堀めぐりのポイントが書いてあります。これで案内もバッチリですネ!!

このブログを読んで「文化館に足を運べないけど、地図が欲しい」という方もいらっしゃるのでは?!…ご安心ください!チラシが印刷できます!皆さまもぜひとも、この文化館特製「彦根現地探訪の地図」を片手に彦根の町を歩いて、現地探訪を再現してみてくださいね。

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