月別アーカイブ: 12月 2018

≪特集≫朝鮮通信使と近江 in 『湖国と文化』

約40年の長きにわたって近江文化の魅力を発信し続けている季刊誌『湖国と文化』。新春の最新号では、去年10月に「朝鮮通信使に関する記録」がユネスコの世界の記憶(世界記憶遺産)に登録されたことを記念して、「朝鮮通信使と近江」と題した特集が組まれています。
登録された記録資料は日韓あわせて111件333点、滋賀県からは当館所蔵の「琵琶湖図」(円山応震筆)をはじめ絵図や書跡など、4件39点が登録されました。
そして本号では、当館の琵琶湖図(朝鮮通信使一行を描いた部分)を大々的に表紙としてお使いいただいており、先日、出来たてホヤホヤをいち早くご恵贈いただきました。誠にありがとうございました。
特集内容は、県内の登録資料をカラー図版で紹介するだけでなく、各分野の専門家が分担して、「朝鮮人街道」といわれる街道筋の歴史や文化、長浜出身の日朝外交の功労者・雨森芳洲について、近江に伝わる朝鮮通信使へのおもてなしの食文化、さらに現代において行われている日韓交流の活動記録などを執筆した、大変充実した内容となっています。皆さん是非、手に取っていただければと思います。

学芸員W

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明智光秀は近江出身?!

2020年NHK大河ドラマの主人公に決まった明智光秀。放送はまだ先の話ですが、「明智光秀」についての注目度が、日増しにUPしてきている気配です。
その光秀さん、生年なども諸説あり出生については謎が多いようですが、美濃出身が定説とされるなか、実はなんと「近江出身であったのでは?」との説が急浮上・・・!皆さんコレ、とっても気になりません?!気になった方!朗報です!

来たる1月20日(日)、多賀町立文化財センターで「明智光秀近江出身伝説を発掘・発信しよう」事業が開催されます(主催:滋賀県教育委員会)。

  【内  容】専門講座「明智光秀は多賀町佐目で生まれた!?」
         講師:井上優氏(県教委事務局文化財保護課主幹)
        実践発表「多賀町佐目の歴史文化を発掘・発信する」
         発表者:澤田順子氏(㈱マルト取締役 多賀町出身)
        ※明智光秀近江出身説関係資料特別公開
        ※多賀町佐目伝説の地・写真パネル紹介
 
  【日  時】平成31年1月20日(日) 13:00~16:00
  【会  場】多賀町立文化財センター(多賀町四手976-2 あけぼのパーク多賀内)
  【募集人数】50名 ※事前申込み制・先着順
  【主  催】滋賀県教育委員会
  【共  催】多賀町教育委員会
  【協  力】滋賀県立琵琶湖文化館・近江歴史回廊倶楽部
  【申込み先】滋賀県教育委員会事務局文化財保護課(美術工芸・民俗係)
         TEL:077-528-4672 FAX:077-528-4956
         メール:ma07@pref.shiga.lg.jp
       ※氏名・住所・電話番号・メールアドレスを記載のうえ、お申し込みください。
  【そ の 他】参加費無料 ※雨雪天決行(暴風警報発令の場合は中止となります)

実はこのイベントでキーポイントとなる「光秀が近江の生まれ」だという説は、文化館が収蔵する「淡海温故録」や「近江輿地志略」にも記述があり、今回特別出品というかたちで、協力させていただいております。講座ではその内容についても詳しく解説されます。また、多賀町佐目で、今も語り継がれる光秀伝説についての地元研究者からの発表もあるということなので、これは楽しみですね。皆さま是非ご参加ください。
(申込み先は、県教委文化財保護課です。琵琶湖文化館ではありませんので、ご注意下さい。)

※「淡海温故録」「近江輿地志略」の公開は1月12日~1月27日までとなっています。

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えと・干支・亥

「も~い~くつ寝ると~お正月~♪」そんな歌を歌いたくなる年の瀬です。平成も残りあとわずか。。。滋賀では、猪を神の使いとする、日野町にある馬見岡綿向神社さん(覚えてらっしゃいますか?今年の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」で取り上げられた、新たに県の文化財に指定された巨大な絵馬が掲げられている神社さんですよ!)で、巨大な“干支”の絵馬が飾られたことがニュースになったり、最近では少なくなりましたが、お店で来年の“干支”のカレンダーをいただいたり…そうそう、“干支”の絵柄が入った年賀状の用意もしなければなりません!

“えーっと”ですね、何故「干支」「えと」と繰り返し言うのかといいますと、来年の干支は「亥」ということで、今月の館蔵品紹介「浮城モノ語り」でも「猪図(松村呉春筆)」を紹介させていただきました。
この絵の中で、伏した雌に寄り添うように立っている雄の猪…2頭は夫婦なのでしょうか?とても穏やかな絵です。 ちなみに、伏している猪は、“臥猪(ふすい)”と呼ばれ、「獰猛な猪が眠っているのは世が平和で安らかである」として、吉祥のシンボルとされているそうですよ。
例年、文化館前の掲示板では、お正月に「新年のご挨拶」を貼りだしています。平成31年は、やはりこの「猪図」の出番でしょう!臥猪の絵ならなおのこと、縁起が良いコト、間違いなし!!

文化館で行っている仕事の一つに、“収蔵品の写真貸し出し業務”があります。この猪図も「干支カレンダーに使用するため」との理由で、複数の依頼をいただきました。。。どこかで皆さんのお目に留まることを楽しみに。。。も~い~くつ寝ると~お正月~♪

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文化館を支えた職人魂

文化館でお仕事をしていると、ときどきビックリするようなモノが発見されたりします。それは50年前の新聞であったり、魚を捕まえる漁具(これは水族館があったから)であったり、簡易ベット(宿直当番があったから)であったり・・・現在、館を預かる僕たちにとっては「何故?!」と思うようなモノばかりですが、どれもこれも、昭和36年(1961)開館という長い歴史ある時間の中で、その時々に必要であったモノたちです。その中でも“とっておき”を、この度発見しましたので、これも文化館を物語る“語り部”の一つとして、皆さんに紹介しておきましょう。

先ずはコチラ。「びわ湖文化舘」の焼印が押された大工道具です。なんと特注?!簡単に手に入る市販のモノではないの?!というか、何故文化館にナタとカンナが??!!・・・えぇ~っと、謎は尽きませんが想像しますと、以前は文化館の正面に広場があり、たくさんの木が植えてあったので、時にはナタも必要だったかもしれませんし、中池ではアヒルなども飼っていたので、鳥小屋などは自分たちで作って自分たちで補修をしていたのかもしれません。あくまで想像ですが、館内に残されている様々な「手仕事」から推察すると、手の器用な職員さん達が自分たちで何とかしようと努力をしていたことは、容易にうかがい知れます。そのためのカンナとナタだったのでしょう。ちなみにスコップにもしっかりと焼印が押してありましたよ。

と、話を収めるつもりでしたが、更に見つけてしまいました。それがコチラ。「びわ湖文化舘」の焼印(焼きゴテ)です!「館」が俗字の「舘」であるあたりがまた何とも・・・(愛)。。。
しかし、まさか焼印の“本体”があったとは!!こうなるともうどれが『特注』なのかワカリマセンね(笑)!いずれにしろ、先輩職員さんたちがプライドを持ってお仕事をされていたんだな~と、その証を見せていただいた気がします。

そしてもう一つ。これは館内の配線を見に来られた業者さんに教えていただいたのですが、右の写真を見ていただきたい。左隅に写っているのは電気の分電盤ですが、そこから壁や天井を伝って各部屋へ伸ばされる配管の湾曲!これ、実は固い鉄管です。業者さん曰く「真っすぐな鉄管を角に合わせて、その場で鉄管を熱しながら曲げながら敷設されてますね。恐ろしい技術です。今、こんなこと出来る人(する人)居ないです」とのこと。うぅ~ん、褒めていただいたのか何なのか(笑)。そう言えば今は塩ビのケーブルモールを使うことがほとんど・・・なのかな?天井を見上げると、このテの「曲げ鉄管」は、文化館ではよく見かけるので当たり前だと思ってました。ご指摘いただいて気付きましたが、どうもすごい職人技らしいです。

以上、巷では「平成最後の・・・」という言葉を耳にする機会が多い中で、なんとも「昭和のにおい」がプンプンする当館ですが、開館からの57年を支えた職員の心意気!みたいなモノに出会うことで、またちょっぴりこの館に愛着が湧いてくるから不思議です。
いろんな“モノ”に支えられている琵琶湖文化館です。

筆:あきつ

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チェスト!猪どん

日本列島は、今年の夏の”災害級の暑さ”が忘れられないのか、師走に入っても各地で夏日が続出。かと思ったら、週末に今度は厳しい寒さが訪れ、ようやく冬の気候になってきました(滋賀県では彦根で初雪⛄となりました)。そんなこんなで自宅では、例年ならとっくに出ているはずの炬燵が、ようやくのご登場となりましたよ!

ところで、江戸時代には「炬燵開き」の日が決まっていたこと、、、皆さまご存知でしたか?旧暦亥の月(10月)の亥の日(新暦では、2018年は11月3日と15日)を「亥の子(いのこ)」といって、「亥の子餅」を食べるなどして祝い、この日に炬燵や火鉢を出すことになっていたそうです。

亥の月の亥の日に、多産の猪にあやかろうと、子孫繁栄を願って猪に似せたお餅を食べるのはわかるのですが、それがどうして炬燵や火鉢につながるんでしょう?実は、猪というのは、はるばるインドからいらっしゃった女神・摩利支天(まりしてん)さまのお使い。そして、摩利支天さまはそもそも、ゆらゆら揺らめく陽炎の化身だということから、亥の日に火を入れることで、私たちを炎(火災)から守って下さるのだそうです。あ~、うちの炬燵…やっぱりもっと早くに出しておくべきだった(涙)。

さて、摩利支天さまと言うと、文化館でもご縁あって市神神社さまから摩利支天像2幅をお預かりしております。なんでも、この摩利支天さまたち、明日11日から、安土城考古博物館にて、今年の干支の戌から来年の亥への引継ぎのための集会(展示)が行われるということで、二人そろって愛車ならぬ愛猪にまたがり、お出かけ中でございます。(実際にこの魔利支天さまは、猪の上に乗った姿で描かれています。会場では要チェック!!)

また、そのことを耳にした縄文時代生まれの長老(?)石山貝塚から出土した猪の牙さまも、「平成最後の亥年ならば、わしもキバって参加せねばならぬのう~」とおっしゃって、いそいそと摩利支天さまについて行かれましたよ!漏れ聞くところでは、お出かけ前に「芸能人は歯が命」とつぶやきながら、歯磨き粉をキュッと握りしめていたとかいないとか。。。まっ、ことの真偽はともかくとして、久々の晴れ舞台ですから、”半端ない”ご活躍を期待してま~す(笑)。

安土城考古博物館にて開催される集会(展示)、正式には、特別陳列「干支をめぐる文化財―戌から亥へ―」は、12月11日(火)から年明け1月27日(日)までの開催です。皆さまもここはキバって見に行かれてはいかがですか?もしかすると、年賀状のヒントが見つかるかもしれませんよ!?(そだねー)

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【明治モノ語り】:駆け込み編 スカーレット・シガラキ?

来年のことを言うと「鬼に笑われる」のかもしれませんが、来年の秋からNHKで放映される朝の連続ドラマが発表となりましたね。朝ドラって、時間が合わなくてなかなか見ることがないのですが、“スカーレット”という新しいドラマは、舞台がなんと甲賀市信楽町で(滋賀県ですよ!嬉しいですね!!)、高度成長期、モノ作りに情熱を燃やす女性陶芸家の物語だということ。これはぜひ見てみたいですね。

 甲賀市信楽町はいうまでもなく、中世から続くやきもの・信楽焼の産地。平成29年(2017)には「六古窯」の一つとして日本遺産にも登録されています。こちらの文化館にも、滋賀県指定有形文化財となっている桃山時代の「信楽矢筈口水指」をはじめとした茶道具や日常雑器にいたる「古信楽」と呼ばれるものから、現代の作家さんによる作品まで、数多くの信楽焼の作品を収蔵していますが、今日はその中から、ちょっと変わった“あるモノ”をご紹介しましょう。

左の写真にある、白い洗面器のようなもの。これ、何だと思いますか?大きさは径37cmほどあります。底に穴が開けられているので、洗面器ではないですね。実はこれ、信楽焼で作られた「糸取鍋」というものなんです。「糸取鍋」とは、繭玉を湯や蒸気で煮て糸を取り出すための道具で、繭を煮て生糸を巻き取るまでの行程を行う繰糸器械に欠かせない部品です。

今から150年近く前、明治時代になって日本の近代化を担うものとして、明治5年(1872)に官営の富岡製糸場が群馬県に建設され、欧米の技術を取り入れて生糸の大量生産を行います。この富岡製糸場は平成26年(2014)に「富岡製糸場と絹産業遺産群」として世界遺産に登録されていますね。実は、近年発掘調査が行われた富岡製糸場跡から、文化館の収蔵品と同じような陶器製の糸取鍋が多数出土しているのですが、ここで出土した糸取鍋の底には「江州信楽鍋要」「ナベヨ」などの印が押されていて、明治のはじめに信楽で奥田要助という人物が創業した会社の製品であることがわかっています。

文化館収蔵の糸取鍋には、底裏に「信楽¬(カネ)用合名会社製造」という刻印が押されています。これは、明治27年(1894)に「鍋要」から社名を変えた「信楽糸取鍋合名会社」のことです。糸取鍋は、技術の進展にともなって少しずつ形を変えていきますが、明治20年代後半~30年代の糸取鍋(糸繭鍋)は、円形でスチーム用の管が設けられており、噴出用の小孔が穿たれて、鍋の内面に白色の釉薬をかけています。上の写真をよ~く見てくださいね。文化館のものもそうなっていることが、お解りでしょう?

そもそも外国製の鍋は金属製でしたが、この信楽焼の鍋は、陶器であることから熱に強く、錆や(染色の際の)化学変化での色移りがないということから、富岡製糸場をはじめ全国の製糸場で大人気、大ヒット商品となっていったということです。余談ですが、明治33年(1900)にはパリ万博にも堂々の出品となったそうです!日本の近代化、特に工業化が女工さんたちに支えられていたことは良く知られていますが、さらにそれを縁の下で支えていたのが、信楽焼の糸取鍋だったとはオドロキですね!

さてさて、早くも12月となりました。「明治150年」へ年内駆け込みの収蔵品紹介、なんとか間に合ったでしょうか?(ハァハァ、ゼイゼイ、、、)これで安心して年を越せる?いえいえ、文化館にはまだまだ年内にやらければならないことが山積みデス。。。2018年が”風とともに”去らぬうちに、ここはひとつスカーレットに炎を燃やし、情熱的に頑張らねば(何のこっちゃ?)エ~イ!!

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ホームページ11月のアクセス数

あっという間に12月に突入です。なにかと気忙しい今日この頃、“平成最後”にふさわしい締めくくりが出来るよう、気を引き締めて毎日を過ごしたいものです。明るい未来を!
さて、こちらもシメておかねばなりません。毎度お馴染みのご報告ではございますが、11月も多くの方にホームページをご覧いただいたおかげで1,733件のアクセスがありました。休館中の当館と、皆さんを繋ぐバロメーターでもあるこのホームページアクセス数。これからもテンションを上げ気味に↑↑↑取り組んでまいりますね。

そうそう、先日もテンションが上がる、とても嬉しいことがありました。それは、文化館に来られたひとりの男性。。。ご用件は「彦根城外堀の現地探訪の地図が欲しい」とのご依頼!まだ終わってなかった「打出のコヅチ」(笑)!!
この”彦根城外堀の現地探訪”とは、11月8日に行った「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ 第6回現地探訪」(詳しくは11/9付のブログ)のことです。
現地探訪は、文化財講座始まって以来初の試みで、主催側としても大いに盛り上がったので、開催翌日には文化館前の掲示板に、探訪の様子を大きなポスターにして貼り出しました。また、この掲示板を見て気になった方が、地図を片手に同じコースを歩き気軽に現地探訪を楽しんでもらえるように、ポイント毎の写真と簡単な地図を載せたチラシを作り、「ルートを掲載した地図があります。ご希望の方は事務所まで」と、貼り紙をしておいたのです。当日行けなかった人や、行ったけれどもう一度おさらいしたい人、そして道行く人々に楽しんでいただくために!
すると、貼り出してすぐは反応がなかったのですが、2週間程経った頃でしょうか、「探訪のチラシが欲しい」という方が、事務所を訪ねて来られたのです!(やった!!)本当に嬉しくて感謝の思いを胸に地図をお渡ししました。そしてこの日は、なんと!この方だけでなく「地図が欲しい」とおっしゃられる方が次々といらっしゃったのです!おひとりは現地探訪のことは知っていたけれど、当日は都合がつかず行けなかったとのこと。。。そして「当日の様子を詳しく知りたい」ということで、文化館に足を運んで下さったようなのです。こんな風に、色々な方がチラシを欲しいと言ってくださり、嬉しいかぎりです! 作って良かった!!

中には、ご友人を「案内して歩きたい」という人も・・・「そこで僕でも詳しく説明できる資料があればなぁ」。。。ということで!講座を担当された松下先生に無理を承知でお願いしました!!その資料がコチラ! 外堀めぐりのポイントが書いてあります。これで案内もバッチリですネ!!

このブログを読んで「文化館に足を運べないけど、地図が欲しい」という方もいらっしゃるのでは?!…ご安心ください!チラシが印刷できます!皆さまもぜひとも、この文化館特製「彦根現地探訪の地図」を片手に彦根の町を歩いて、現地探訪を再現してみてくださいね。

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