日別アーカイブ: 2020年11月6日
「花湖さんの打出のコヅチ」第5回 現地探訪 開催しました
11月5日スッキリとした秋晴れ!行ってまいりました「打出のコヅチ」現地探訪!今回は講座でもお馴染み:井上優氏(県文化財保護課・琵琶湖文化館)の案内で、地域連携企画展を開催している栗東歴史民俗博物館を目指して、栗東市内の旧東海道を探訪してきました。
集合場所の手原駅に集まった38名の“打出のコヅチ隊”の皆さん。資料をお渡しするとき、皆さんの「これから始まるワクワク感」が直に伝わってきましたよ!早速、手原駅の駅舎と名前の由来について、講師が事前に準備してくださった説明書のスケッチブックを見ながらお話を聞き、いざ探訪のはじまりです!
手原駅を出発したコヅチ隊は、東海道を石部宿方面に向かいます。江戸時代の栗東は、東海道と中山道の二大街道が通る交通の要で、日本中から旅人と物資が行き交う繁華な地でした。当時を思わせる街並みを、随所に講師の解説を聞きながら歩いていきます。
街道を思わせるのは、建物だけではありません。左の写真は「肩替えの松」と言って、駕籠かきをしていた雲助が、肩を交代させた休憩場です。そろそろ私たちもココで休憩…とは参りません!まだまだ探訪は始まったばかり。次に向かって更に歩きます。
栗東地域には、宿場はありませんでしたが、宿場と宿場の中間地点にある休憩所「立場(たてば)」があり、名物茶屋や薬屋などが軒を連ねたのだとか。その中のひとつ「旧和中散本舗(大角家)」は「梅ノ木立場」の薬屋でした。春、秋の特別公開以外は非公開とされているところ、我らがコヅチ隊、特別に見学させていただくことができました。江戸時代の木製の製薬機や、本陣に利用された立派な座敷と庭。見るところが盛沢山!参加した皆さんも隅々まで、興味深そうに見ておられましたよ。
その後一行は、近くの福正寺地蔵堂(法界寺)へ移動し、重要文化財に指定されている木造地蔵菩薩立像を拝観しました。頭部がやや尖った特徴的なお顔立ち。講師の丁寧な説明にじっくりと耳を傾けました。
そして最終目的地である「栗東歴史民俗博物館」へ。到着した時の皆さんの笑顔、疲れを感じながらもとても良い表情をされていましたよ(笑)。
疲れていても知識欲が溢れるコヅチ隊。現在開催中の「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき 」の説明や、通史展示に特別出品されている「田中家資料」についての解説を熱心に聞いておられました。
栗東歴史民俗博物館は今年開館30周年。その記念すべき開館に元学芸員として立ち会った講師:井上氏が案内した今回の現地探訪。『栗東愛』あふれる盛りだくさんの内容となりました(終了予定時間を1時間オーバーとなったのもご愛嬌?!)。参加者からは「栗東の豊かな文化財を深く学ぶことができた、現地講座ならでは」と喜びのお声も頂戴し、改めて栗東のこと、滋賀のことを知る、良い探訪となりました。