日別アーカイブ: 2021年11月7日
11月7日 県民フォーラム「新しい文化館を考える」 開催されました
ワクワク・ドキドキ、我らが関係者にとって大変“緊張する”1日を迎えました。この日、会場にお越し下さったのは、(仮称)新・琵琶湖文化館に関する県民フォーラム「新しい文化館を考える」に参加申込みいただいた皆さん。当館の今後について、未来について、関心を持ち注目して下さっている方々が、こんなにもたくさんいらっしゃる・・・そのことが大変有り難く、また心強く、気を引き締めてフォーラムを開催させていただきました。
先ず始めに、三日月知事からの挨拶では、この度新しく琵琶湖文化館の後継施設となる新・文化館が浜大津で再建されること、令和9年度の開館に向けて昨年度策定した基本計画に沿って準備を進めていることなどが説明されました。
講演では、石山寺責任役員でもいらっしゃる鷲尾龍華氏より、「石山寺の文化財保護のための活動」という内容で、お話しいただきました。皆さんご存じの大津市・石山寺さんでは文化財収蔵庫を持っておられ、寺宝である文化財の公開にも力をいれておられます。文化財を保護し守ってゆくためには、先ずはその文化財があるという事を知っていただくことも大切、それを誇りに思ってもらえるような取り組みが必要であると、文化財所有者の立場からお話しくださいました。それは滋賀県が目指す新しい文化館の未来像と重なることでもあります。
続いて青山学院大学文学部教授で近江八幡市出身の津田徹英氏より「新しい文化館開館に向けての期待と展望」ということで、新しい文化館の基本計画に示されている「活動の基本方針」について、より具体的に
“期待を込めて”(ご本人談)お話しくださいました。活動の基本方針については5本の柱として、①収集・保管 ②展示 ③調査・研究 ④情報発信・交流 ⑤地域の文化財の保存・活用支援 が掲げられています。これらを実現するために、学芸員の確保、アフターコロナを見据えたwebサイトの充実、若年層向けの発信など、具体的にわかりやすく説明いただきました。参加の皆さんも「うんうん(そうそう)」と頷きながら聞いておられたのが印象的でした。
パネルディスカッションでは、先のお二人に(公財)秀明文化財団理事の高梨純次氏と、合同会社nagori代表・観音ガールとしても活躍される對馬佳菜子氏が加わり、様々な角度からご意見をいただきました。 特に活動方針の⑤に掲げられる「地域の文化財の保護・活用支援」について、孫の代までつながっていくようなつながりを、地域の皆さんといっしょに勉強しながら育てていくような施設であるようにと、新しい文化館に託されたように感じられました。
フォーラム終了後、皆さんからいただいたアンケートには、
「地域の活性化に向けて進んで下さい」「若い方にどう興味を持ってもらうか」
「県民・国民と近江の文化財のつながりを役目として、新文化館が役割を果たして」
「施設改修時の文化財収蔵など県内博物館施設への支援も是非お願いしたく」
「滋賀県の特性を踏まえて地域と共に考え、地域に寄り添う、そんな活動・役割を
特に期待したい」
「県民とのコミュニケーションを大切に!」
など、様々なお声を頂戴しております。新しい文化館について考える、貴重な時間を皆さんと共有できたことに感謝しつつ、今後更に検討を重ね具体化できるよう、皆さまと共に進めていければと願っています。今後ともご支援・ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。