月別アーカイブ: 2月 2023

大トンボの製作者が判明!!

 皆さまにご報告申し上げます。1月26日深夜に屋根から取り外した大トンボについて、ご報告申し上げます。

  現在、大トンボは当館内で“静養中”ではございますが、からだの隅々を調べさせていただいたところ、職員の目が釘付けになった箇所がございます。それは「背中」と言っていいのでしょうか。頭と羽根の間の部分。屋根から降ろしたトンボを真上から見ないと決して分からないトコロに「それ」はありました。新たに見つかったもの・・・それは「銘板」です!今までナゾであった大トンボの製作者がついに明らかに?!これはコーフンです!!

【銘板の概要】
滋賀縣観光文化館蜻蛉/大阪市大淀区豊崎西通り一丁目七/谷田鈑金工業所製作/TEL(36)3128/昭和 36 年 1 月 15 日  ※「/」記号は改行箇所

 この銘板により、文化館の大トンボは、大阪市の「谷田鈑金工業所(現在は廃業)」が製作し、昭和36年1月15日に完成したことが判明しました。住所は今で言うところの大阪市北区豊崎。谷田 鈑金工業所さんは現在は廃業して事業所は存在しませんが、かつては盛業で大阪府板金工業組合に属し、優れた技術を誇っていたとのことです(同組合による)。
 大阪の市内局番が2ケタの頃の製作ですもの、致し方ないこととは言え、是非ひと言お礼が言いたかった・・・「有り難うございました!頑丈に作っていただいた大トンボ!60年以上屋根の上で風雪にも耐え、文化館のシンボルとして皆さんに愛されました!有り難うございました!!!」・・・お会いできれば堅く握手を交わしたと思います。。。コーフン。。。

 ちなみに、銘文にある「滋賀県観光文化館」は、昭和 34 年 3 月から同 35 年 11 月 2 日まで使われた琵琶湖文化館の「仮称」でした。昭和 35 年 11 月 3 日に行われた定礎式で、ときの谷口久次郎知事が正式館名を命名して以後は「滋賀県立琵琶湖文化館」と呼ばれるべきところ、昭和 36 年 1 月 15 日に完成した大トンボに「滋賀県観光文化館」の仮称 が刻まれ、そのまま同年 1 月 22 日の「蜻蛉上翔祭」で屋根に上げられたようです。当時の大らかな世相を感じさせるエピソードですね(笑)。

 開館当時のことと言えばもう一つ皆さんに披露しておきましょう。それは開館式 (昭和36年3月20日)の翌日、産業経済新聞に掲載された記事の一部なのですが、
「(略)それにしても下から見上げるトンボ灯台はずいぶんキャシャな感じだ。台風がやってきたら一度に吹っとびそう。草野館長も「設計者は風速六十㍍まではたえる・・・ということですがね」と心配そうだった。(略)」
 ・・・草野館長ぉ!大丈夫でしたよぉ!立派に耐え抜きましたよぉ!・・・こちらも是非届けたかった言葉です(笑)。

琵琶湖文化館 トンボ 20230126-53

 さて、そんなラブリィ♡な文化館の大トンボですが、このたび、ホームページから画像がダウンロードできるようになりました。その画像は、厳寒の深夜に行われた大トンボ取り外し作業の写真!トンボが地上に舞い降りた時の写真です。一般の方でこの日に撮影したという方はほぼいらっしゃらないハズ・・・。画像はスマホサイズですので、ぜひダウンロードして思い出の一枚にしていただければ、大トンボもきっと喜びます♪

 ・・・ちなみに気付かれた方いらっしゃいます?写真を見比べるとわかるのですが、実は大トンボは2回飛んでます!!さてさてその違いは???→「文化館写真集」で要チェック!

 

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緊急告知!花湖さんの打出のコヅチ特別講座開催決定!!

 今年度予定されていた全6回の講座を10月に終えた「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」。参加者は、メイン・サテライト会場を含み延べ600人を超える人気講座となっています。たくさんの方にご支援いただき、本当に嬉しいかぎりです。

 さて、当初予定の講座が終了して、早4カ月。コヅチファンの皆さんは、淋しい思いをされている方も多いのではないでしょうか。そんな方に耳よりな『緊急告知』です!

 3月14日(火)に、滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ特別講座『「近江のなれずし製造技術」登録記念講演』の開催が決定いたしました!

 今回実施する会場は、いつものメイン会場:コラボしが21(3階大会議室)のみとなります。時間は、午前9時30分(9時15分開場)からですので、くれぐれもお間違えの無いように!


 「近江のなれずし製造技術」は、今年1月20日に、国の文化審議会から登録無形民俗文化財に登録するよう答申を受けました。今回の特別講座は、この登録を記念して実施するもので、「近江のなれずし製造技術」の解説をはじめ、草津市にある滋賀県立琵琶湖博物館の専門学芸員・橋本道範氏をお招きして、「フナズシ研究最前線」と題してお話していただきます。

 滋賀の食文化を語るうえで欠かせない、“フナズシ” 等の「なれずし」ですが、詳しく知っているという方は、意外にも少ないのではないでしょうか? 講座を受けると「なれずし」を、より詳しく知ることができますよ。県水産課さんのPRタイムも特別に用意されていますので、こちらもお楽しみに。お申し込みは現在受付中です。 ぜひとも皆さん、なれずしの魅力に触れてみてくださいね。(詳しくはコチラ

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琵琶湖文化館収蔵品にみる四季 安土で開幕

  2月4日に開幕しました地域連携企画展!近江八幡市の安土城考古博物館を会場に、 「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」開催中です!!

 当館の収蔵品の中から豊かな四季を感じられる作品を・・・と、学芸員が選んだ珠玉の作品たち。
 会場で先ず皆さんをお出迎えするのが、本展のチラシにも登場している十二カ月図屏風(月岡雪鼎筆)です。



 鮮やかな色彩で艶やかに描かれた登場人物と、季節ごとの情景が一月毎に描かれています。
 さて、十二カ月図と言うからには、それぞれの絵がそれぞれの月に当てはまるハズ!?皆さんお分かりになります?
 「う~ん、分かりそうでワカラナイ・・・。」
という方は、会場で是非、この可愛らしいパンフレットを手に取ってみてください。


 お手ごろなサイズのこちらのパンフレットは、本展をより楽しんでいただくための『鑑賞のおとも』となっております♪

 中を開くと十二カ月図のヒ・ミ・ツが・・・☆
 
   


   開幕初日は、風は冷たかったものの陽ざしが暖かで「春近し!」と思えるいいお天気でした。 雪はまだ少し残っていましたが、少しずつ近づいてくる春の気配に何やら気分も浮かれ気味(笑)。季節がある日本で、四季のうつろいを楽しめる、滋賀県民でありたいと思う、そんな展覧会です。是非皆さま、ご鑑賞くださいませ♪

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地域連携企画展第3弾開催まであと少し

 この間お正月を迎えたばかりのつもりでしたが、今日から2月。そして、文化館の屋根から大トンボが下りてから、一週間が経とうとしています。文化館に向かう道を歩いてふと前を見ると、トンボのいなくなった屋根が、、、淋しくなってしまった文化館…この屋根も時の流れと共に、いつか見慣れる日が来るのでしょうか。。。60年以上もの間、雨の日も炎天下の日も、台風にも負けず、最後には大寒波を受けて頑張っていただきました。現在は、館内でゆっくりと羽を休めております。「お疲れさま」と言ってあげたいです。

 さて、かねてより告知していました、本年度最後の地域連携企画展「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」。今週土曜日からの開催を前に準備も佳境に入っております。今日は朝から、展覧会に出品するため、丁寧に梱包した収蔵品を、美術品運搬用のトラックに積み込む作業が行われていました。搬出を担って下さる輸送業者の方が、慎重にかつ手早く、次々と収蔵品を収蔵庫から外に運び出していきます。文化館にはエレベーターが無く、皆さん階段を何度も往復してくださいました。滞りなく作業が進み、30分ほどでトラックへの積み込みは完了。いよいよ安土へと出発します。この後、学芸員さんたちは安土での展示作業を行います。開催まであと3日。みんな頑張ってください。

 地域連携企画展「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」は2月4日から、滋賀県立安土城考古博物館で開催です(詳しくはコチラ)。普段は見る機会のない琵琶湖文化館の収蔵品をたっぷり見られる展覧会です。さらには、大トンボの設計図も今回特別に公開されます。元々存在しないと思われていた設計図ですが、撤去を前に発見された奇跡的な図面です。琵琶湖文化館のことをより一層知ってもらえる展覧会となっていますので、ぜひ皆様、足をお運びください。

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