月別アーカイブ: 8月 2024

地域連携企画展 第2弾!図録作成中!!

 皆さん、すでにチェックしていただいてますか?我らが地域連携企画展の第2弾「滋賀限定!近江ゆかりの書画―古写経から近代の書まで-」!今回の展覧会は、東近江市の観峰館(かんぽうかん)さんとタッグを組んで、9月21日からの開催です♪
 
 観峰館は、日本屈指の「書」の博物館!館名のロゴもステキなのです🌟

[ 日本習字創立者:原田観峰氏 (1911 ~ 1995)筆 ]

 書の文化にふれることができる博物館での展覧会。しかも滋賀限定!=開催地は東近江市=可能な限り地域性にあふれる作品で企画したい⇒と、先方学芸員さんから熱いオファーをいただき(笑)、ここに実現!!大津市にありながら県内の地域性を活かした連携展を、各地で開催してきた当館です。お・ま・か・せ・あれ!
 1万点を超える当館の収蔵品の中で、「書跡・典籍・古文書」が占める割合は約3割・・・どれにします??東近江にゆかりのあるものと言えば、アレと、コレと、イロイロと♡。

 し・か・も・です!今回の展覧会では、出品作品全てを網羅した『図録』を作成します☆

 今日はその打ち合わせで観峰館の寺前学芸員がご来館!写真の配置や解説文の確認、色合わせなど、校正作業も佳境です。図録に掲載するため、新たに撮り直した作品も多く、気合いが入っておりますヨ!仕上がりを楽しみに♡会場で是非お手にとってみてくださいね~!

 開催まで1ヶ月をきりました。観峰館と琵琶湖文化館の地域連携企画展「滋賀限定!近江ゆかりの書画-古写経から近代の書まで-」は、9月21日からの開催です。乞うご期待🌟!

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滋賀の文化財講座『花湖さんの打出のコヅチ』第4回 楽しみ広がる!

 明け方のはげしい雨も上がり、猛暑からようやく秋の空気を感じさせた8/20(火)、今年度第4回目の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」を開催しました。今回は「隈研吾建築と滋賀県」と題し、当館の田澤梓学芸員がお話しさせていただきました。

 田澤学芸員、普段は「仏教工芸」を専門としていますが「昔の工芸品など、製作者の意図がわかるような資料が残っていない作品に接するのとは違って、現代建築は著作などでその背景や意図を受けながら作品を読みとくのも楽しみ方の一つではないか?!」というワクワク感を皆さんと共有したく、あえて異なる分野で講座に挑みました。さまざまな現代建築の楽しみ方から、さらに今回のテーマ、隈研吾建築を紹介していきました。
 

 2027年に竣工する“新しい琵琶湖文化館”の設計は、安井建築設計事務所とともに隈研吾建築都市設計事務所が担当します。隈研吾氏は2020年の東京オリンピックのメイン会場となった国立競技場の設計者でもあります。時代背景とともに様変わりしてきた日本の現代建築ですが、隈氏の建築も変化しながら多くの作品が生みだされてきました。

 講座では、隈氏の建築について①ミュージアム②水と建築③社寺との関わり④滋賀との関わりと県内所在の建築、の4種類に分けて解説しながら、新しい琵琶湖文化館にかかわる要素も様々に語られました。

 滋賀県では、2018年に開館した守山市立図書館があります。旧図書館の設計図をスクリーンで紹介しつつ、新しい隈氏設計の図書館は開放的なものに大きく様変わり。住宅街と調和する家が集まったような外観で、県産の杉材で覆われ、森の中を散策するように本や人と出会い、木もれ日の中で学ぶことができます。皆さんも行ってみたくなりました?!

 最近では、中山道の宿場町を活かした『つなぐ、守の舎』守山市新庁舎ができましたし、来春には甲賀市さんの道の駅「あいの土山」が、隈氏の設計でOPENする予定とのことです。

 さて、2027年、新しい琵琶湖文化館はどんな建物になるのでしょう。講座の中では様々に語られていましたが、注目したいのは“穴太衆積み”!隈氏はアメリカの建築にも取り入れたといいます。各地のお城の石垣を造ってきました。積むだけでどうして堅牢なのか…見るほどに引き込まれ美しいです。日吉大社参道、滋賀院門跡などで“先駆け”でご覧になれます。

 建築家のテーマをもとに、その場で建築を楽しむ。みなさまもぜひ体験されてみてください。そして新しい琵琶湖文化館の建築も、どうぞお楽しみに!

受講後のアンケートには、
〇隈研吾建築が好きでこの講座に参加させていただいたのですが、より知ることができたので実際行く際、今回の講座のお話を思い出しながら楽しみたいと思いました。
〇隈研吾氏建築について多くのことを知った。とても興味深かった。今後建築を見る目が変わりそうです。新しい琵琶湖文化館が楽しみです!

とのお声が寄せられ・・・♡
ご参加いただきましたみなさま、有り難うございました!!

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大津/聖衆来迎寺の虫干し会と六道絵

 本日8月16日、大津市比叡辻にある聖衆来迎寺さまでは、寺宝を一堂に並べての「虫干し会」が行われました。ここ数年コロナ禍で実施が見送られ、昨年は台風で中止となってしまったため、今年は実に5年ぶりの開催。楽しみにされていた方も多いのではないでしょうか。

 普段当館がお預かりしている文化財も、この機会にあわせて”お里帰り”。 国宝の六道絵や、重要文化財の銅造薬師如来立像など、同寺に伝わる寺宝17件をお戻しさせていただきました。皆さんが楽しみにされている寺宝公開、当館としても陰ながらお手伝いができることを嬉しく思っています。

虫干し会がおこなわれた聖衆来迎寺(大津市)

 本堂と客殿(ともに重要文化財)でお披露目された寺宝の数々。ずらっと並べられた六道絵は特に圧巻!間近に鑑賞できるとあって、熱心に見入っておられるお客さまも多かったです。説明にあたっておられた檀家の方々も、嬉しそうに質問に答えておられましたよ。

(許可をいただき撮影しました。)

 5年ぶりの開催で、拝観する側も受け入れる側も、いつも以上にアツい気合いが入っていた今年の虫干し会。毎年恒例の行事がこうして復活し、無事開催されることが、とても有り難いことに感じられました。

 そして、残念ながら本日拝観できなかったという皆さまに、朗報(♪)です。
 聖衆来迎寺さま所蔵の六道絵が、8月17日放送テレビ朝日の『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』に登場します!番組制作にあたり、当館から六道絵の画像を提供させていただきましたので、放送されること、間違いゴザイマセン!

 今回は「怖いけどタメになる!真夏の地獄SP 」という内容で、地獄の世界に魅せられた10歳の博士ちゃんが、学び溢れる地獄の世界を語ってくれるそうです。暑~い夏に涼む地獄の世界・・・これまた一興!放送が楽しみです♪全国の皆さんも六道絵を通じて、滋賀に伝わる文化財の凄さリアルさをご堪能ください!

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文化館公式 X はじめました。

 皆さまお待たせいたしました!本日、2024年8月8日(木)、旧暦7月5日[大安]。満を持して、琵琶湖文化館公式アカウントにて、X(えっくす・旧Twitter)を始めました🌟

 ☆ 琵琶湖文化館の取組
 ☆ 令和 9 年オープン予定の新しい琵琶湖文化館の情報
 ☆ 滋賀の文化財の魅力

などなど、随時“つぶやいて”まいりますので🌟フォローしていただけると、と~っても嬉しいです🌟

琵琶湖文化館X公式アカウント @ biwakobunkakan

 


 これからも様々なかたちで、皆さんと繋がっていきたいと思っています。今後とも何卒ご贔屓に🌟🌟🌟

 
 

 
 

 
 折しも、今日は「びわ湖大花火大会」の日。大津港沖で打ち上げられる約1万発の花火が、夜空を彩ります。
 湖岸から見る花火とお城のシルエット=琵琶湖文化館。・・・皆さんが撮影される“激レアショット”の投稿も楽しみにしています♥。

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和泉式部も打出浜に来ていた!

 NHK大河ドラマ「光る君へ」、8月4日放送の第30回には、泉里香さん演じるあかね(和泉式部)が登場しました!現実と同じくドラマの中も猛暑のようで、水色のシースルーの着物で登場したあかねは、「何もかも脱いでしまいたい」と色香をふりまきます。。。和歌の才能も見せていましたね。

 恋多き女性として知られている和泉式部。夫が居ながらにして、冷泉天皇の第三皇子・為尊親王と熱愛し、さらにその弟・敦道親王に求愛されます。その赤裸々な恋愛模様は『和泉式部日記』に記されていますが、ここに近江の地名を詠んだ歌が収録されているのをご存知ですか?

 平安時代の貴族の間で流行していた石山詣ですが、和泉式部も日頃の思いを慰められたらと石山寺に7日ほど籠もります。敦道親王は童を使者として、和泉式部と文のやりとりをします。
(ちなみに童は都と石山を2往復!します。敦道親王は一度帰ってきた童に、「苦しくとも行け」と文を持たせてまた石山へ行かせます。。。)

 このやりとりの中で詠まれた歌は何首かありますが、当館が所在する打出浜が詠まれたものをご紹介しますと…

【和泉式部】
山ながら憂きはたつとも都へはいつか打出の浜は見るべき
(お山に籠ったままでつらいことがありましょうとも、都への道は、いつ出で立って打出の浜を見て帰ることなどありましょうか)


【敦道親王】
憂きによりひたやごもりと思ふともあふみのうみは打ち出てを見よ
(つらいことがあってじっと山籠りをしようと思われたにしても、私に逢うために山を出て打出の浜から近江の湖を見て帰ってきてください)

※原文・現代語訳とも『日本古典文学全集』から引用。

 熱烈なアプローチの甲斐もあって、和泉式部は石山寺から都へ戻ります。その道中にはもちろん打出浜も通ったことでしょう✨

 これまで、紫式部、清少納言、藤原道綱母、そして和泉式部と、打出浜とのゆかりをご紹介してきました。こんなにたくさんの文学作品に出てくるなんて…、当館周辺の打出浜、平安文学の聖地と言っても過言ではないのでは!?と思う今日この頃です🌟🌟🌟

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