日別アーカイブ: 2025年9月18日
講座「花湖さんの打出のコヅチ」⑥ 山編

9月17日(水)に実施しました滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第6回。会場には、今年度最多となる受講生の皆さんがご来場くださり、相席をお願いするなど、いつも以上の熱気に包まれました。

さて、今回は「神仏の居るところ(山編)」と題し、迎えた講師は当館の和澄浩介主任学芸員です。・・・この謎めいたタイトル、とっても思わせぶりです(笑)。
講師についてちょこっとバラしますと、仏像など彫刻が専門でとても研究熱心(気になる性分)で、趣味の一つは登山(トレッキング)。こう見えて(?)体力を温存しています。そして鞄にはいつもカメラが入っています。
・・・というわけで(!)、今回の講座は「神仏の居るところ(山編)」です(どういうわけ??)。皆さんは不思議に思ったことはありませんか?一歩足を踏み入れるだけで厳かな気持ちになる神社や仏閣。何故この場所に(このような場所に)建っているのか、と。講師自身も感じていたたこの『謎』を、現地に赴き自身の目で確かめる、日ごろのフィールドワークを活かして準備されたのが今回の講座です。ドキドキ☆彡

紹介された[場]は3つ。ここで、受講した皆さんならわかる・復習問題です。
1~3の「場」について、講師が紹介した関係の深いキーワードは、ズバリ何??それぞれ[A~D]の中から選んでください。
1.日吉大社 八王子山 比叡山
2.延暦寺根本中堂
3.長命寺 長命寺山 奥島山
[ A.自ら倒れた木 B.陸地から離れた島 C.高さよりも岩や水 D.母なる湖 ]
ハイ!簡単でしたね?!
古文書の記述や伝承を検証し、地形や地名との関係性を考察。そして何より、実際に現地に赴き山を歩き回ったその「空気感」をもお届けした今回の講座。自身のコトバに説得力を・・・と、日々努力している学芸員の苦労が垣間見えた講座でもありました(笑)。

講師が神仏を感じた滋賀県の「山編」、今回はその“ほんの一部”が紹介されました。・・・・これは続編が期待される??皆さんからいただいたご意見・ご感想には、「谷川編」「湖編」「海編(?!)」を期待する声もあり ・・・あらあら、これは大変ですよ?(笑)。やりがいありますね、講師先生!(笑笑)。

もう一つ小ネタをお話ししておきますと、チラシにも使われたこの写真。日吉大社境内にある八王子山の金大巌(こがねのおおいわ)です。モチロン講師自ら撮影してまいりました。境内とはいえ奥宮です。大きな階段と急な坂道、4月に行われる山王祭で神輿が駆け下りてくるあの道を、登り切ったところにある大岩と言えばお分かりでしょうか?講師は仕事帰りに思い立って、なんと“革靴”で登り切ったそうです・・・結構ハード(笑)。

もし、県内各地、どこかの霊場で、(うっとり)思いを巡らす、この後ろ姿を見かけたなら・・・どうぞそっとしておいてやって下さいマセ(笑)。
