日別アーカイブ: 2015年7月17日

滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」③

昨日、本年度3回目となる滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」が開催されました。台風接近中という大荒れの天気にもかかわらず、73名の熱心な方にお越しいただき誠にありがとうございました。
今回は「魅力あふれる滋賀の近代建築と「滋賀県庁舎本館」」と題し、県教委文化財保護課建造物担当の池野保氏がお話しされました。
前半では、まず滋賀県の歴史的建造物についての概説がありました。滋賀県が全国有数の国宝・重要文化財の保有県であることは周知のとおりですが、さらに建造物に限っていえば、全国第3位の指定件数を誇っています。また「古代の奈良、中世の滋賀、近世の京都」といわれるように鎌倉時代や室町時代といった中世の社寺建築が多いのが特徴となっています。
近年になって近代建築にも注目が集まるようになり、滋賀県においても魅力的かつ豊富な近代建築の調査・研究、また保存・活用が盛んに行われるようになりました。
池野氏はその第一線で活躍されており、本来は中世の社寺建築を専門とされていますが、活躍の範囲を広め『湖国のモダン建築』(京都新聞社)、そして『滋賀県庁舎本館』(サンライズ出版)といった共著も出されています。
後半では、今回の話のメインである「滋賀県庁舎本館」を多くのスライド画像を交えて、予定時間いっぱいまで丁寧に解説されました。
滋賀県庁舎は佐藤功一(1878~1941)と國枝博(1879~1943)の二人によって設計されており、「庁舎の佐藤、装飾の國枝」といわれた二人の技量が相まって、荘厳でありつつ、随所に優雅な装飾が施された庁舎建築の傑作となったと講師は話していました。さらに職場環境を意識した実用的で機能性を兼ね備えた設計であるというお話しには、皆さん納得のご様子でした。

さて、次回は「山から下りた梵鐘 ― 菅山寺梵鐘の移動と保存修理 ― 」(8月20日)と題し、県教委文化財保護課美術工芸担当の古川氏がお話しされます。「悪天候のため参加出来なかった」という方のために、今回の資料もお渡し出来る様にご用意しますので、ご希望の方は受付にお申しつけ下さい。引き続き皆さまのご参加をお待ちしております。

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