日別アーカイブ: 2017年10月17日
ビックリ箱にご対面
先日、とある事情で今まで踏み込んだことのない我がお城:文化館の深部に足を踏み入れてまいりました。そこは暗闇・・・音の無い静かな隠し部屋・・・一体何がおこるのか・・・。
と、ちょっと期待持たせすぎました?僕たちが入ったのは、5階展望閣の屋根裏です。お城のてっぺん中のてっぺんです。
消火設備が置いてあることは、点検の際に把握していましたが、さらにその奥となると・・・以前、と言っても昭和40年代の頃のお話ですが、屋上にあるトンボがくるくる回って目をピカピカさせていた頃(そんな時もあったのです!!)、電球を交換するために学芸員さんが屋根裏から屋上に上がった・・・というお話を聞いたことがあったのですが、「嘘でしょ?!」と思ってたりなんかして・・・エヘッ。屋根裏部屋、僕も入るのは初めてです。そこに待ち受けていたものとは・・・
懐中電灯が照らすその先に見たもの:琵琶湖文化館建設の際に据えられた大きな棟札と、建設費協力箱!なんと「湖上にお城ができるまで-写真アーカイブ」でも紹介したあの募金箱です!昭和35・36年、琵琶湖文化館の建設協力を呼びかけた高さ1mほどの募金箱が、そこに4つ置かれていました。5階フロアから鉄製の梯子を腕力で上り、手をつき膝をつき大人がやっと入れる程の小さな入口をくぐり抜け、ようやく辿り着くこの空間に、一体誰が運び入れたのでしょう。
僕たちも、白黒写真でその存在は知っていましたが、暗闇の中で見つけたその募金箱は、とっても鮮やかなピンク色。。。まさかカラーでご対面できるとは。。。衝撃でした!
ここに置こう・・・と誰の発案なのか、当時の職員皆さん総意の合意なのか、今では知る由もありませんが、ちょっぴり気持ちわかります。このおかげで琵琶湖文化館が建ったのですもの。。。無下には出来なかったと思います。ここに残されたその意味、その気持ち、先輩。。。
文化館に勤めさせていただき、そろそろ「古株」扱いされる今日この頃、まだまだこのお城には、さまざまなビックリ箱の玉手箱が用意されているようです。次は何が出てくるのか、楽しみです。
筆:あきつ