日別アーカイブ: 2020年2月21日
梅 届く?
三寒四温という言葉がありますが、今年は二寒五温(?)くらいのあたたかさで季節が進んでいるようです。2月にはブログで梅の話題をと思っていたのですが、うっかりしている間に、梅の蕾の可愛らしさを通り越して、満開になっていました。
写真のセンスも絵心も持ち合わせていないのでお恥ずかしいところですが、インターネットで「梅 画像」を検索しても、おおよそ皆さん”花”をメインに愛でておられる写真です。かく云う私も冒頭の写真を撮った時には、「かわいく咲いてますよ」「春が来ましたよ」「よい香り届きますか?」といった”念”を込めての撮影でした。
ところで、文化館の収蔵品にもに梅を描いた江戸時代の作品があります。作者はそれぞれ異なりますが、いずれも掛軸に描かれた梅です。
ふっと考えました。どれも梅をメインに描かれていますが、今の私たちと随分好みが異なるといいますか、伝わるものが違うように思えます。
うねる枝先にごく控えめに描かれる梅の花。節のある枝ぶりが想像させる古木のたたずまい。厳しい冬の寒さに耐えてなお花を咲かせる、梅の木の生命力を称えているかのようです。それでいて漂う空気は静かで厳か。 じっと向き合って描かれた時間の重みがそのままに、訴えかけるものが心に染み入ります。
それぞれの時代に、流行りや好みもあるでしょう。今、世の中に”インスタ映え”で溢れる画像は「かわいい」「きれい」「楽しい」という具合に陽気で明るい。。。ただ、人間それだけでは生きていけません。辛いときには励ましも必要です。。。梅が毎年花を咲かせる、その生命力の神秘に思いを馳せることも、ご提案させていただきたいと思います。
人それぞれ、お好みの感じ方があると思います。今ふっと心に浮かんだ花はどのように咲いてますか?
ちなみに、来週には早咲きの”サクラ”が滋賀でも咲きそうな気配です。あぁ、うかうかしていると・・・。