日別アーカイブ: 2024年11月11日
NHK「光る君へ」と、「横川の僧都」モデルの源信さん♪
NHK大河ドラマ「光る君へ」、11月10日放送の第43回「輝きののちに」では、柄本佑さん演じる藤原道長の、人間関係のほころびが描かれる回でした。道長のちょっと雑な対応に、ロバート秋山さん演じる実資が苦言を呈する場面には、ビシッとした空気が流れていましたね。最終回まで残すところあと5回、これからどうなっていくのか気になります!
ドラマでの描かれ方が気になると言えば、吉高由里子さん演じるまひろ(紫式部)による『源氏物語』の執筆も気になります(はたして最終巻の執筆はどのように描かれるのか・・・!?)。第43回放送回では、光源氏の死後の宇治十帖の執筆シーンがありましたが、どうやら第51帖「浮舟」を書いていたようです。
「浮舟」帖は、薫と匂宮の間で揺れ動き苦しむ浮舟が、入水をはかるというストーリー。そして第53帖「手習」で浮舟を助けて出家させた人物が、横川の僧都と呼ばれる高僧です。この横川の僧都のモデルと言われるのが、あきつブログではおなじみ?の源信さんです!
恵心僧都源信(942~1017)は天台宗の僧侶で、比叡山の横川中堂を拠点としていました。横川の僧都のモデルと言われているのは、『源氏物語』が成立した時代の著名な高僧であること、僧都の位を持つこと、僧侶になった母と妹がいることなど、多くの共通点を持っていることによります。
源信は多くの著作を残した学僧で、中でも『往生要集(おうじょうようしゅう)』では、死後の世界・六道を説きました。六道を絵画化したのが「六道絵」で、私たちが想像する地獄という世界を確立しました。六道絵については、ぜひ収蔵品紹介をご覧ください♪
そしてドラマ終了後の「光る君へ紀行」では、比叡山・延暦寺(外部サイトにリンク)が取り上げられました!横川の僧都の紹介とともに、当時から延暦寺には多くの貴族が参詣したこと、三条天皇も根本中堂で病気の回復を祈願したことが紹介されました!当館の今年の「打出のコヅチ」では、延暦寺根本中堂の修理事業について取り上げた回もありましたので、講座を思い出しながら延暦寺を回りたいですね♪