カテゴリー別アーカイブ: 展覧会

「歴代天皇と近江」展と杉浦重剛

季節は少しずつ秋の気配を感じられるようになりましたね。甲賀市土山歴史民俗資料館で開催中の「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」展も開催期間残りわずかとなりました。しみじみ時間が経つのは早いものでございます。
さて、この展覧会では5つの章に分けて展示が構成されていますが、その内容や出品作品については、本ブログにおいて、2回にわたって開催されたギャラリートークの様子とあわせて紹介してきました【7/29付 第1・2章】【8/26付 第3・4章】。今日は残すところ最後の第5章「昭和天皇の侍講・杉浦重剛」について、お話ししましょう。

こちらの第5章については、皆さん意外でした?「杉浦重剛?誰?」「何故?」と思われました?杉浦重剛(すぎうら しげたけ)は、旧膳所藩(現大津市)出身の教育者で、昭和天皇らに帝王学の一環として倫理をご進講(説明)された方です。皇室と所縁の深い滋賀県出身者がいらっしゃったことに、先ず純粋に驚いてしまいますよね。また、杉浦重剛の門下生には、作家であり児童文学者として有名な巌谷小波(いわや さざなみ)がいます。小波は、文部省唱歌『ふじの山』や『一寸法師』の作詞者としても知られる一方、甲賀市立水口小学校の校歌も手掛けています。その小波の師匠に当たる方が杉浦重剛なのですよ。
本展に出品されている関係資料は、杉浦重剛と親交が深かった鉄道技術者の島安次郎の関係者から寄贈されたものです。大正の時代を感じさせる大礼服やモーニングなどは、展示会場でも目を引いたのではないでしょうか。大礼服についてはマネキンに着せてありますが、こちらを展示する際、ちょっとした苦労がありました。
このマネキンはもちろん現代のもの。スラッとしたイマドキ体型なのですが、それでも大礼服の袖を通すことは出来なかったとのこと。昔の人って、肩が張って体格が”イカツイ”イメージがあったのですが・・・着せてみてビックリだったそうです。(会場ではマネキンの腕を取り外して展示しています。)
杉浦重剛については、【浮城モノ語り第64話 昭和天皇と杉浦重剛】にも詳しく書いています。こちらも是非ご一読ください。

本展覧会は、9/29(日)までの開催です(休館:毎週月曜日・火曜日)。ちなみに会場の甲賀市土山歴史民俗資料館の近くにある「道の駅あいの土山」では、抹茶のソフトクリームが盛り放題!自分でモリモリのソフトクリームが作れます。但しスプーンは付きませんので盛り方・食べる時には注意が必要(笑)。近江随一の茶所:土山で食べる抹茶ソフトは格別です。展覧会を見た後にチャレンジしてみてはいかがでしょう?
みなさま秋の日和にぜひお出掛けください。

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「歴代天皇と近江」展 ギャラリートーク②開催!

8/24(土)、現在開催中の「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」展の第2回目となるギャラリートークが、土山歴史民俗資料館で開催されました。前回(7/27)のように台風の襲撃に怯えることなく、会場には前回を上回る大勢の方々がお越し下さいました。
ギャラリートークの様子は、7/29付けのブログでも掲載しておりますが、「今回も参加できなかった!」という皆さんのために、トークの内容を(前回に引き続き)、ちょこっと紹介しておきましょう。

ちなみに、本展は、5つの章に分けて展示されています。え~っと、前回のブログでは第1章・第2章について紹介しましたので、今日は第3章「天皇と皇族による書画や関係資料-天皇を身近に感じる-」から。大胆な構図に墨一色で大らかに描いた明正天皇の富士山図や、柔らかなタッチに親しみを感じる霊元天皇の宸画(自筆の絵画)などのほか、同じく霊元天皇が愛用したと伝わる御眼鏡など、珍しい品も展示されています。
こちらの写真で、皆さんが熱心に覗き込んでおられるのは、明治天皇の諱(いみな=実名)である「睦仁(むつひと)」という御名前が書かれた資料の辺り・・・講師が特にアツく解説させていただいたトコロです!!(何故なら昨年詳しく資料調査をし、研究紀要第35号に発表したため!)(サクッと知りたい方は、浮城モノ語り第51話を読むのがおススメ!)。

続いて第4章「御所と宮家ゆかりの絵師たち-華麗なる宮廷美-」では、京都御所や各宮家のお抱え絵師として筆をふるった画家たちの作品を紹介。写真に見えるのは、「図(塩川文麟筆)と「巖上咆哮猛図(岸岱筆)」ですね。文化館の数ある絵画作品の中から、特にこの2幅を選んだ理由の一つに、龍と虎は古来、英雄や天子などを象徴する画題として意識されてきたことが挙げられます。龍虎の猛々しさや神秘的なイメージが、天皇を象徴するもの、あるいは宮家に好まれる画題であったことも、こうしてみると理解できるような気がしますね。

そして最後の第5章は・・・あー残念!前回に引き続き、今回もやむを得ず字数オーバーとなりました!続きはまたの機会といたしましょう~~。

 本展覧会は、9/29(日)までの開催です(休館:毎週月曜日・火曜日)。みなさまぜひ会場にお立ち寄りください。

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8/24「歴代天皇と近江」展ギャラリートーク開催します!

甲賀市土山歴史資料館で、ただ今開催中の地域連携企画展「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」。皆さまもうご覧いただけましたでしょうか?今回の展示は、瓦や硯などの考古資料にはじまり、歴代天皇による絵画や書跡、また天皇家と近しい間柄にあった絵師や教育者などの作品や遺品など、とってもバラエティーに富んだ内容となっていますよ!展示会場では、来たる8月24日(土)13:30から、展示担当の井上優(琵琶湖文化館主幹)による、第2回目のギャラリートーク(展示解説)を行います。「まだ見に行っていないわ」という方はもちろん、「もう一辺ゆっくり見てみたいわ」という方も、ぜひこの機会に甲賀市土山歴史民俗資料館へお越し下さい。期間中のギャラリートークはこれで最後となりますので、お聞き逃しのないように!!

ところで、今回の企画展は、琵琶湖文化館の所蔵する歴代天皇に関する作品の数々を、「紫香楽宮(しがらきのみや)」や「斎王群行(さいおうぐんこう)」などで天皇家とのゆかりの深い甲賀市において、多くの方にご覧いただこうというねらいで行っております。でも、「紫香楽宮」や「斎王群行」と言っても、甲賀市外の方にはちょっと馴染みが薄いかも…と思って、ここでちょこ~っとご紹介させていただくことにします。

まず、紫香楽宮(しがらきのみや)というのは、今の甲賀市信楽町にあった古代の都ですが、奈良時代の天平14年(742)、聖武天皇によって離宮として造営が始められ、天平17年(745)正月には新京と定められました。あの奈良の東大寺にある大仏は、はじめこの紫香楽宮の甲賀寺に造ろうとしていたようです。ところが、地震や山火事などが相次いだことで、天平17年(745)5月にはこの都の廃都を決め、天皇は奈良・平城京へと戻られ、大仏も奈良・東大寺での開眼となりました。大正時代に国の史跡に指定された内裏野地区(内裏という地名ですが実際は寺院跡)は、こんな所です。(写真→)

時代は少し下って、平安時代。歴代天皇が即位されるたびに、未婚の皇女・女王のなかから選ばれた斎王(さいおう)が、天皇の名代として伊勢の斎宮御所へと遣わされました。伊勢への旅には、大勢のお伴が付き添ったので、斎王群行(ぐんこう)と言われます。旅の途上、斎王の宿泊された場所が頓宮(とんぐう)です。都が奈良から京都へ移ってのち、群行は近江を経由するようになり、仁和2年(886)年から長和5年(1016)までの間、土山に置かれたのが垂水頓宮。頓宮は仮の宮なので、群行が行われる度に建てられ、それが終わると解体されたようです。今、国の史跡となっている垂水斎王頓宮跡は、このような森として残されていますが、ここに幾棟もの大きな建物が建てられてたことを想像してみて下さい…。

それにしても、紫香楽宮、垂水頓宮と、大変な労力と資財を使って作った宮を、用がなくなったらいとも簡単に壊し捨ててしまう古代の天皇って!?そして、それができたのは杣(そま)(=寺社・宮殿の用材伐採地)が置かれるほど豊かな資源を持つ甲賀の地だから???う~ん、これだけを見ても「歴代天皇と近江」の関係にはとっても興味をそそられます。

さてさて、このように、天皇と甲賀の地には古代からの長く深~い関係があることがわかりました。歴代天皇にとっても近江はきっと特別な地だったのでしょうね。現地を訪れてみるとそのことが実によくわかります。8/24土山の資料館でギャラリートークを聞いて、展示をじっくり見たなら、今度は周辺の歴史探訪!!コレ、絶対にオススメです。皆さんもぜひお試し下さいね。

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「歴代天皇と近江」展 夏休みKIDSワークショップ開催!

現在、甲賀市土山歴史民俗資料館にて開催中の「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」展。4日(日)には、夏休みKIDSワークショップ『元号を書いてみよう』が開催されました。
展覧会の開催期間中に夏休みを含むため、当初から、「子ども達にも興味をもってもらいたい」「歴史にふれて欲しい」ということで、子ども達を対象に何か出来ることはないかと頭を悩ませていました。そこで甲賀市さんからご提案いただいたのが、毛筆で『元号を書いてみよう』だったのです。特に今年は元号が改まり、天皇家への注目も高まっているため、「夏休み企画でやるならコレでしょ!!やるなら今(今年)でしょ!!」と企画されました。当日は子ども達と、お父さんお母さんも一緒に「元号」について楽しく学びました。
先ずは、甲賀市教育委員会歴史文化財課資料調査員の伊藤誠之氏から、元号についての解説です。みなさんご存じでした?!元号はもともと中国で始まり、中国の影響を受けた東アジアでは元号を使うことが多かったのですが、21世紀になっても使っているのはなんと日本だけ!なのだそうです!!現在は1人の天皇に1つの元号と決まっていますが、昔は1人の天皇の在位期間中でも様々な理由で(めずらしい・めでたい出来事があった、天皇の即位、災害など)、短い間に何度も変わることもありました。また、日本の元号の始まりは、大化改新(西暦645年)の「大化」で、それ以降「令和」も入れて248個あるのだとか(諸説あり)。でも実は、元号に使われた漢字は73文字だけで、同じ漢字が繰り返し使われていることが多いようです。トップ3は、永(29回)・天(27回)・元(27回)。なるほどよく見る文字ですね。(ちなみに令和の「令」や平成の「成」は1回しか使われていないそうです!)いやぁ、子どもだけでなく大人も豆知識が増えるふえる(笑)。
伊藤氏は、「特に甲賀の人に覚えておいてほしい元号は『天正』」と、お話しされました。ヒントは「水口岡山城」です。それまでの統治とは異なり、甲賀の新時代の幕開けとなった、ということです。このあたり、夏休みの自由研究で、じっくり勉強を深めてほしいところですね。
ひと通りお話しを聞いた後、いよいよ毛筆で元号を書きます。子ども達は最初、「何の元号を書こう・・・」と戸惑いがちな様子でしたが、いざ書き出したら筆が止まらない(笑)。「先生、次書く紙が無い!」「書いたの置く場所が無い!」と、どんどん書いていきます。子ども達の『ハマりっぷり』には、こちらも嬉しくなりました(笑)。
最後に、伊藤氏が持っておられた硯(すずり)で墨(すみ)をする特別体験も。墨汁に慣れた子ども達には、とても新鮮で貴重な体験となったようです。

さてさて、子ども達にとっては、何がきっかけになるかわかりません。多くのことに興味を持って、この夏いろんなことに挑戦してもらえれば、きっと日本の未来は明るい!です!!

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「歴代天皇と近江」展 ギャラリートーク開催!

令和初の上陸台風が紀伊半島をかすめていった27日(土)、甲賀市土山歴史民俗資料館では、地域連携企画展「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」の初日を迎えました。台風の影響を心配しながらも、この日は開催記念のギャラリートークを実施。雨の中、熱心な方々がお集まり下さいました。

この企画展は、休館中の当館と地域の博物館や資料館が連携し、県民のみなさんに、より近しく琵琶湖文化館の収蔵品に親しんでいただく機会となることを願って企画されました。特に今年は、新元号令和への改元などをきっかけに、日本の歴史についての関心が高まっています。 紫香楽宮が営まれ、また、天皇の名代として皇女が伊勢神宮へ赴く「斎王群行」の道筋となるなど、甲賀市域は県内でも特に天皇家と関わりの深い土地柄です。「この展覧会を開催するのに、県内でこれほどふさわしい地域はない!是非歴史を身近に感じてほしい」との、講師の熱い言葉で、ギャラリートークは始まりました。

ちなみに、本展は、5つの章に分けて展示されています。先ず第1章の「近江の歴史と天皇」では古代の都にかかわりの深い考古資料について。甲賀寺跡(紫香楽宮関係遺跡)の出土品などは、地元の方にも大変興味深かったようで、お話の後、熱心に写真を撮っておられる方もいらっしゃいました。(会場内は写真フリーですよ~)
そして第2章の「歴代天皇の書-『宸翰(しんかん)』の魅力」では、先ずは『宸翰』たるものとは何ぞや?!というお話から・・・。そうなんですよね~。今回の展示でどうしようかと頭を悩ませたのが、如何せんコトバが難しいところ。。。つまりは「天皇さまがお書きになった書」のことなのですが、「○○天皇宸翰」と書かれると急に難しく感じてしまいますよね。そしてあとに続く「御詠草」や「御懐紙」などなど。これらは○○天皇が詠んだ歌を書いたもの、清書したもの・・・なのですが、講師曰く、見ていたただく際には、「(そのような難しい言葉にとらわれず)書かれている全体を見てほしい。天皇のお人柄をうかがい知ることができるこれらの書について、表装も含めておおらかに見ていただければ」とのことでした。ナルホドですね。つい何と書いてあるのか知りたくもなりますが、それぞれの書にそれぞれの特徴があり、「この書を書かれた天皇さまが在位されていた時代はどんな時代だったんだろう・・・」なんて深めていくと、もっと面白いにちがいありません。歴史を知るきっかけになれば嬉しいですね。

あー残念!第3章から第5章のことも書きたかったのですが、やむを得ず字数オーバー!(ギャラリートークではちゃんと最後まで話されました!)。続きはまたの機会に~!

気になる方は是非会場へ足をお運びください(入場無料です!)。8月4日(日)には夏休みKIDSワークショップとして、「元号を書いてみよう!」が開催されます。対象は小学3年生~中学生です。夏休みの宿題にもピッタリ(?)です!また、ギャラリートークは8月24日(土)にも行われます。今回、残念ながら聞き逃した!という方は、こちらの方で是非ご参加下さいませ。今から願うことは、「どうか台風が来ませんように・・・」ですね~。いよいよ夏本番です!

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まもなく開催!「歴代天皇と近江」展

今年の梅雨は、なかなか明けてくれませんが、日にちの経つのは早いものでございます。まだまだ先のコトと思っていた地域連携企画展「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」の開催が迫ってまいりましたよ~。
本展は、甲賀市にある土山歴史民俗資料館での開催です。出陳のために梱包された作品たちは、本日朝9:30、「いってらっしゃ~い!!」とお見送りの声も華々しく(?)、無事当館から旅立っていきました。今頃は、甲賀市さん協力のもと、着々と会場準備が進んでいるものと思われます。ムフフッ。

このような時、お留守番で館に残る事務系職員としては、無用の心配を重ねてしまうもの・・・雨で道は渋滞してないか、積み残しはないか、こちらが用意したパネルに不備はないか等々・・・でも大丈夫!準備万端!みんなで確認しながら用意をしたので、「オールOK」!!でございま~す。あとは現場に託すのみ!吉報を楽しみに待ちましょう~!

一つの展覧会・・・とは言え、展覧会は学芸員だけのモノにあらズ・・・です。今回事務系職員も、パネル作成をちょこっとだけお手伝いさせていただいております。こういうトコロが文化館的と言いましょうか、少ない人数での総力戦と言いましょうか(笑)。館としての一大イベントでもありますので、みんなで盛り上げることを楽しんでいます。
ということで、会場には文化館キャラクター「あきつ君」とともに、このようなイラストも多数送り込まれていますので、こちらの方もお楽しみに。。。

展覧会の開催準備に追われる学芸員さんたちの間で呟かれる、魔法の言葉があると聞きます。・・・『開かない展覧会はない』・・・(笑)。本展の担当さんは、「大丈夫!」「おっけい!」「問題なし!」が最近の口癖になってます(笑笑)。開催までまもなくです!みなさんも楽しみにしていてくださ~い。

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地域連携企画展を開催します

近畿地方は梅雨入り直前。うっとうしいお天気続きに、気分も滅入りがちになりますが。。。そんな時こそ、あきつブログで新しい情報を仕入れて、ワクワク・ドキドキはいかがでしょうか?

さて、皆さまには、当館ホームページの「収蔵品公開情報」なども、つねづねチェックしていただいていることと思いますが、ご覧の通り、近ごろは東京やアメリカなど、文化館の収蔵品がずいぶんと遠いところまで旅立っているでしょう?「世界に羽ばたく文化館」も、なかなか素敵。でも、やっぱりね、これまで長い間、地域の方々に支えられてきた文化館ですから、滋賀という風土のなかで、地元の方にも気軽に足を運んでいただける展示会で、たくさんの収蔵品を見て頂きたい、という思いは、ずっと持ち続けておりますよ。

ということで、今年度は滋賀県内の3つの地域の博物館・資料館のご協力を得て、「琵琶湖文化館地域連携企画展」を開催することになりました!

第1弾は、甲賀市土山歴史民俗資料館を会場に、「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より」という企画展に決定しました。会期は、来たる7月27日(土)から9月29日(日)の約2ヶ月間の開催です。今年は、お代替わりによって天皇家への注目が集まっていますよね。そんなご時世にも敏感な文化館。館蔵品の中から、今までまとめて展示される機会が少なかった、歴代天皇に関係する選りすぐりの資料をご覧に入れることになりました!(展覧会の概要はコチラをご覧ください。)出品資料など詳細は追って、HPでもご紹介していきますので、これからもチェックして下さいね。

企画展の開催に向けて、スタッフ一同頑張りますので、どうぞ皆さま、楽しみにしていてくださいね!

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「金谷展」いよいよ16日(土)から

先週末には「びわ湖開き」も行われ、湖国滋賀はこれからが春本番です。先日、近くの図書館へ行ったところ、閲覧室の一角が梅花のごとく色づいていて…思わず近づいて見ると、なんと!!それは、「旅する画僧・金谷-近江が生んだ奇才-」展のポスターでした!(かなり目立つ場所に掲示していただいてます!!図書館さんありがとうございます!)

タイトルにあります「金谷」は、湖国を代表する江戸時代の絵師・横井金谷(よこい きんこく)のことです。この展覧会は、草津市立草津宿街道交流館滋賀県立近代美術館・県立琵琶湖文化館が初めて合同で開催するもので、3館の所蔵する金谷作品が、ゆかりの地・草津市一堂に展覧されます。詳しくはホームページの「展覧会」でもご紹介しておりますが、いよいよ3月16日(土)から始まります。当館からは、一挙に収蔵品8件の出陳。中でも「梅花書屋図・雪景山水図」は、修理後初の公開として注目の作品です。春の湖国に美しく蘇ったその姿は一見の価値あり!この機会にぜひご堪能いただきたいと思います。

 【展覧会名】旅する画僧・金谷-近江が生んだ奇才-
       (滋賀県立近代美術館県内移動展示事業・草津宿街道交流館春季テーマ展)
 【会場】草津市立草津宿街道交流館 (滋賀県草津市草津3丁目10-4) 
 【会期】平成31年3月16日(土)~5月12日(日) ※会期中展示替えがあります。
 【休館日】会期中の休館日 3月18日・22日・25日、4月1日・8日・15日・22日、5月7日
 【開館時間】9時00分から17時00分まで ※入館は閉館の30分前まで

本日は、この展覧会の開催準備で、作品の集荷に来られています。担当学芸員さんの達の様子からは、作品を扱う緊張感と展覧会に向けての高揚感が伝わってきます。”力”入ってますよ~。展覧会が楽しみです。

会期中には関連イベントとして、
3月16日(土) 講演会「金谷入門」
      会場:太田酒造株式会社 道灌蔵2F
3月23日(土) 学芸員によるギャラリートーク
      会場:草津市立草津宿街道交流館
が実施されます(いずれも14:00~)。

お話を聞いて作品を見ると、新たな発見がありますよ!よい機会ですので、皆さま奮ってご参加下さいませ。(展示会場は「草津市立草津宿街道交流館」ですので、お間違えのないように。)

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【期間限定】“ABK88”結成しました

当館のホームページをいつもチェックして下さっている方は、もうお気づきのことかと思いますが、「収蔵品公開情報」コーナーには、今年もまた新着情報が次々と到着しております。その中で、明日2月8日(金)から始まる、滋賀県立安土城考古博物館さんの第59回企画展「近江の考古学黎明期-近江風土記の丘50周年キックオフ企画―」は、な、な、なんと!当館から一挙に88点もの収蔵品が出陳されるという、注目の展示会となっております!

この展示会に当館から出陳している内容は、公開情報に掲載の通り、土器やら石器やら瓦やら…いわゆる遺跡から出土した考古資料が中心となります。「文化館に考古資料なんてあったの?」な~んてこと言わないで下さいね?!あるんです!文化館の収蔵する資料は、新聞の見出しを「新発見」「最古の」「最大の」などと賑わすようなものではないかも知れませんが、昭和23年から36年までの県立産業文化館(琵琶湖文化館の前身)時代から引き継がれたものも多く含まれており、これこそまさに”近江の考古学黎明期”を築いてきた資料と言えるでしょう。

どういうことなのか、ちょっと説明させて頂きますと…つまり「文化館の考古資料には日本の考古学史が凝縮されている」ということなんです!!そして、そういう意味で、世界に(←大きく出ましたね~)誇るべき「お宝」コレクションだと、自負しておりますよ!!(「親バカ」ですか?(笑))それからまた、このコレクションは、産業文化館以来、歴代の技師・学芸員たちが、地道な努力とその素晴らしいセンスを以て行い、また、引き継いできた資料収集活動の結果なのです。まさに”汗と涙の結晶”だということも、忘れてはならないでしょう。

※文化館の収蔵品が、日本の考古学史上どんなに重要なものであるかは、「浮城モノ語り」第29話 第35話 第39話 第43話 第47話 第50話 第53話 第60話で、コッテリと書いておりますので、お時間のある方はそちらもぜひご参考になさって下さい。

さて、そういった文化館の収蔵品の中かから、このたび安土城考古博物館さんへ出陳いたしますのは、これまたさらに「選りすぐり」の88点。末広がりで縁起の良い数となりましたので、特別にまとめて「ABK(っとおどろく んかかんの うこしりょう)88」と(勝手に!)名付けて送り出すことに致しました!!(笑)こんなに数多くの文化館収蔵品を一度に見ることの出来るチャンスはなかなかないかと思います。考古学ファンの方はもちろん、文化館のことをもっと知りたい!と常々思って下さっている方にも、ぜひとも今回は、応援に足を運んでいただきたいです。(ちなみに、”総選挙”は予定しておりませんので、あしからず。)展示会の会期は、4月7日(日)まで。詳細は安土博さんのホームページをご覧ください。

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世界記憶遺産『 朝鮮通信使に関する記録 』登録記念展 にて!

昨日(4日)、世界記憶遺産『 朝鮮通信使に関する記録 』登録記念展が開催されている安土城考古博物館さんでは、関連講座「朝鮮通信使と近江」が行われ、85名の皆さまにご参加いただきました。朝鮮人街道の名が残り、近江八幡市の資料が登録されたこともあって、地元近隣の方々も多くご参加いただき、このような展覧会や講座を共催という立場ながら協力することが出来て、本当に良かったなと思います。また、講座終了後には、ギャラリートークも行われ、展示作品を見ながら1点1点について、詳しい解説がありました。

さて、ここで皆さんに質問です。会場をご覧いただいた方は、不思議に思われたかもしれませんが、今回展示されている作品は4点。その内「世界の記憶」に登録された資料は3点で、あとの1点は参考資料として、当館の館蔵品から雨森芳洲の書跡:七絶「性愛楊花云々」1幅が展示されています。それは何故でしょう??
雨森芳洲は、現長浜市高月町の出身と伝えられ、朝鮮外交を担っていた対馬藩において、その最前線に立って多くの功績を挙げた日本側のキーパーソンです。この度のユネスコ登録においては、長浜市芳洲会所有の「雨森芳洲関係資料」(重要文化財)が登録されています。ユネスコへの申請段階で、当館の書跡も候補に挙げていただいたのですが、全国の「朝鮮通信使関連資料」を精査するにあたり、どうしても「書」関係の資料が多くなるので、泣く泣く(?)申請を取り下げたという裏話があります。
とは言え、このキーパーソンが対馬にいた時に書いた「書」ですので、今回「参考資料」として特別に出陳していただくことになりました。

「七絶」は、七言絶句:漢詩の詩体のひとつで、書かれている文字を現在の読みやすい字に直すと、
性愛楊花度筬春蒼顔白髪/海西浜高僧此去人相問為/説柴桑今有人
芳洲 八十五歳書
となります。
性(生まれもって)、楊花(ネコヤナギの花)を愛して幾春を度(わた)る・・・
漢詩なので読み下しが難しいところですが、「対馬での暮らしも長くなったが (決して嫌々住んでいるのではなく、むしろ詩人・陶淵明のような心境で、喜んで対馬に住んでいるよ)、もし人に尋ねられたら元気にしていると伝えてほしい」というような内容が書かれています。

この書は、会場で登録認定作品の近江八幡市指定文化財「李邦彦(イ・バンオン)詩書」と並んで展示されていますが、両方ともよく似た字体で、全体の雰囲気が同じように感じられます。「きっとこの時代のアジア地域でお手本となる書がこのような感じで、国際的教養人が理想とした書風だったのでしょうね」というまとめを経て、ギャラリートークは無事終了いたしました。皆さんも会場で是非見比べてみてくださいね。(登録記念展は3月18日(日)までの開催です。)

筆:あきつ

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安土城考古博物館で明日から開催!

いよいよ明日(2/24)から、特別陳列「世界記憶遺産『朝鮮通信使に関する記録』登録記念展」が始まります!会場は滋賀県立安土城考古博物館での開催です。
展覧会の開催に併せて、当館のホームページの特設展覧会情報も更新させていただきました。ご覧になっていただけましたか?
この展覧会には、昨年10月31日にユネスコ「世界の記憶(世界記憶遺産)」に『朝鮮通信使に関する記録』が決定されて以降、朝鮮通信使の行列が描かれた当館の館蔵品「琵琶湖図」が初めて出陳されます。県立である当館の館蔵品=滋賀県所有の文化財=県民皆さんの宝です。朝鮮通信使とご縁があったこの滋賀県で、ユネスコ登録を記念する特別陳列。私たちが住む地域のこと、文化財のことを知る機会として、是非皆さま会場へ足をお運び下さいませ。

「琵琶湖図が気になる」「安土城考古博物館へ見に行ってみようかな」と思っていただいた方に、せっかくですのでちょっと気になる「小ネタ」を紹介しましょう。
県道2号大津能登川長浜線の日野川辺り、野洲市と近江八幡市を結ぶ仁保(にぼ)橋の欄干には、朝鮮人街道の歴史を伝える解説と「琵琶湖図(滋賀県立琵琶湖文化館)」「朝鮮通信使行列絵巻(佐賀県立名護屋城博物館)」のパネルが設置されています。車で通り過ぎると「アッ!」という間なので、気付きにくいかもしれませんが、ゆったりと橋を歩いて渡ると、川風が心地よく、思わず立ち止まって解説をじっくり読みたくなること請け合いです。朝鮮人街道には、ゆかりの道標(石碑)も多く残っているようですから、江戸時代の通信使たちに思いを馳せて、歴史散策を楽しまれるのもオススメです。
展覧会への行きがてら帰りがてら、是非チェックしてみて下さいね。

筆:あきつ

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世界記憶遺産『朝鮮通信使に関する記録』登録記念展 開催決定!

展覧会の開催お知らせです。
昨年10月31日、ユネスコの「世界の記憶」に、「朝鮮通信使に関する記録」が登録されたことを祝い、滋賀県では安土城考古博物館で特別陳列が開催されます。
朝鮮通信使に関する資料には、当館の館蔵品である「琵琶湖図」や近江八幡市所蔵の「江州蒲生郡八幡町惣絵図」、同市本願寺八幡別院所蔵の「朝鮮通信使従事官李邦彦詩書」などがあり、登録決定後初めて、県内で皆さんにご覧いただく機会となります。

展覧会名:特別陳列「世界記憶遺産『朝鮮通信使に関する記録』登録記念展」
会  場:滋賀県立安土城考古博物館(滋賀県近江八幡市安土町下豊浦6678)
会  期:平成30年2月24日(土)~平成30年3月18日(日)

実は、当館の「琵琶湖図」については、ユネスコの決定を受けて「是非展示に貸してほしい」という他県の美術館さんからの依頼がございました。が、しかし!そこは何よりも先ず「地元の皆さんにご覧いただきたい、作品の文化的価値を知っていただいて、滋賀の誇りにしていただきたい!」という思いもあって、断腸の思いで他県からの依頼をお断り・・・しての登場となります。
もちろん他県からのご来場も大歓迎ですので、この機会に是非、多くの方々にご覧いただければと思います。

筆:あきつ

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みんなの食卓、美味しくなあれ~!!

天気予報での雪だるまマーク☃がだんだんと南下して参りました。今晩は滋賀県南部でも雪になりそうです。こんなに寒い日は、風邪をひかないように、温かくて美味しいものを食べて、元気をつけなければいけませんね~。
人間にとって食べることは、毎日の、そして生きるために最も大事なこと。それだけに、食材をいかに美味しく調理して食べるかは永遠の課題であります!今の世の中には、調理済の美味しいものもあふれかえっていますが、ここに至るまでの長い間、特に電気もガスもなかった時代、人は何をどのように調理して食べてきたのか?そんなあなたの疑問に答えてくれる(かも知れない?)展示会が、今、大津市瀬田の滋賀県埋蔵文化財センターで開催されています。

タイトルはズバリ、『美味しくなあれ~近江の調理史~』。主に、滋賀県内の遺跡から出土した土器や石器、木器など調理に使った道具や、動物、植物など食材としたものの展示で、先人たちが何をどのように調理してきたのかを、実際のモノを通して知ることができます。本当にさまざまなモノが集められているので、見ていくと驚かされることばかりですよ!


この展示会には、文化館所蔵品もいくつか出陳しておりますが(詳しくは、収蔵品公開情報をご覧ください)、今回は収蔵品だけでなく、ロビー展示の最初のところに、なんと「琵琶湖文化館コーナー」なるものを特別に作っていただき、ポスターでの文化館の紹介なども行っていただいております(埋文センターさん、どうもありがとうございます!)。

そして、大通寺古墳群出土の炊飯具(ロビーの真ん中入口寄りにド~ンと置いていただいてますが、ミニチュアでないので場所を取ってどうもスミマセン)は、文化館の隠れた人気者なので、皆さまにもすでにおなじみでしょうが、今回の文化館的おススメは、恥ずかしがり屋のため(?)今まで展示に出る機会の少なかった「石器コレクション」です!

中でも、仲良しさん9点揃っての出陳となった「石匙(いしさじ)」は、あの“石の長者”木内石亭が著書『雲根志』の中で「天狗の飯匕(めしがい)」という俗称を紹介したことを受けて、明治時代にこのような名前が付けられたのですが。。。見たところ、ちょっと。。。お匙(スプーン)のように食べ物をすくうことはできなさそう。。。では、いったい何に使ったの???これにはいろいろな説があるようですが、今回展示を担当された埋文センターの技師さんは、「食材を○○○するのに使ったのではないか?」と、おっしゃられています。○○○とは何か?答えは。。。ちょっとここではカットさせていただきますが。。。みなさま、どうぞ埋文センターで実物をじっくり観察して考えてみて下さい!

ということで、この展示会、『美味しくなあれ~近江の調理史~』は、平成30年7月13日までの間、滋賀県埋蔵文化財センターにて開催されていますので、みなさま、ぜひぜひご覧くださいませ。(詳しくは、滋賀県埋蔵文化財センターまでお問い合わせ下さい。)

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海北友松「檜図」:文化館以外で初公開!

ようやく滋賀でも桜の花が盛りを迎え、存分に春を感じられる季節となりました。今日は、陽気につられてお出かけするのにぴったりのイチオシ!展覧会をご紹介しましょう。

本日より、京都国立博物館で、開館120周年を記念する「春の特別展」として、「海北友松」展が開催されています。この展覧会は、ここ10年にわたり狩野永徳や長谷川等伯といった桃山絵師に焦点を当てて開催されてきた京博さんの特別展覧会の完結展としても、大変興味深いのですが、実は僕もある特別な理由から、とっても楽しみにしていたのです。

その理由の一つ。琵琶湖文化館では、昭和61年に開館25周年記念特別展として「海北友松」展を開催しています。そのサブタイトルは「-湖国が生んだ桃山時代の巨匠!-」。展覧会ポスターには、おそらく当時としては珍しい「!」マークがしっかり入っていましたし、当時の様子を知らない僕でもそのポスターから受ける印象には、「イチオシ感」満載だったので、図録をうっとり眺めたりしていたものです。
海北友松は、江北小谷城主浅井長政に仕えた重臣の子として近江に生まれ、独自の画風を築き上げました。その画風は、華麗な・・・というよりは、激しく凄まじくダイナミック?!「龍図」と聞いてギョロッと睨みを利かせた眼の水墨画を思い浮かべたなら、それはきっと海北友松の作品かも?この度の展覧会では、図録で見ていた作品もお目見えするそうなので、実物のその迫力をじっくり体感(拝見)したいと思います。

そしてお楽しみ理由のもう一つ。何を隠そう、この度の「海北友松」展には、当館の館蔵品も出品されています。それがナント!琵琶湖文化館以外では初の公開となる!「檜(ひのき)図屏風」です。今は休館していますが、開館していた当時、常設展示にさらっと海北友松の作品が並んでいたあたりが、琵琶湖文化館のすごいところだと思うのですが・・・(自分で言う?!)。
今回久方ぶりに皆さまにご鑑賞いただく機会を得ましたこと、とても嬉しく、また、大変有り難く思っております。

他にも滋賀県からは、湖北長浜の浄信寺さまご所蔵の滋賀県指定文化財「東王父西王母図屏風」が出陳されています。この機会に是非、「湖国が生んだ桃山時代の巨匠!」の作品を、会場でじっくりとご鑑賞くださいませ。展覧会は5月21日までの開催で、これらの作品は会期中通期展示で公開されています。

筆:あきつ

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いよいよ明日から!

現在休館中の文化館ですが、実はちょっぴり楽しみにしている展覧会があります。それは、明日から始まる安土城考古博物館さんの企画展「大湖南展-栗太・野洲郡の風土と遺宝」(会期:平成29年2月25日(土)~4月9日(日))です。きっとみなさまも、楽しみになさっていることと思います。

この展覧会には、旧栗太・野洲郡域に当たる湖南地域の仏像・神像たちが大集合!ということで、文化館が社寺さまからお預かりしている寄託品の中から10件の仏像・神像、そして絵画が、出展されます。ポスターやチラシにも掲載されているあの文化財たちですョ。(詳しくは収蔵品公開情報をご覧くださいね)。

まだまだ雪のちらつく日もありますが、時折みえる太陽は日に日に明るさを増し、春のお出かけにウキウキ心を弾ませる季節となってきました。この機会に、安土までちょっと足を延ばしてみませんか?普段はなかなか見られない文化館の収蔵品を含む、近江・湖南地域の優品(重要文化財・県指定文化財も多数!)に出会えますよ。

展示期間中には、企画展関連博物館講座も開催されます。第1回(2月26日(日)13:30~15:00)は、当館学芸員の渡邊勇祐が「湖南の仏教絵画」というテーマでお話いたします。実はこの学芸員さん、今、隣の席で講演会の準備に没頭中です。その様子から察するに、いつにも増して練りに練ったお話になりそうです。みなさま、どうぞご期待下さい!(展示会・講座についての詳細は、安土城考古博物館までお問い合わせください。)

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11月23日の「つながる」

20161124-111月23日、この日は滋賀県立近代美術館での「つながる美・引き継ぐ心-琵琶湖文化館の足跡と新たな美術館-」展の最終日でした。展覧会が始まった頃には、薄手のカーディガンで丁度良いくらいの気候でしたが、40日間の期間を経て、辺りの紅葉はすっかり進み、ダウンジャケットが恋しい季節となっていました。
展覧会終盤に、ご後援をいただいたテレビ局で放送していたいたこともあり、その反響で地元の方が間違って当館を訪ねて来られるなど、ちょっとしたハプニングもございました。同じ大津市内とは言え、琵琶湖文化館と近代美術館は車で30分くらいの距離があります。無事に着けたかな?会場はどんな様子かな?と、気になる日々でもありました。
最終日の会場は、一堂に展示された滋賀の文化財を鑑賞しようと、大勢の方が来場されており、僕は思わず笑顔になってしまいました。地元の方と思しき年配のご夫婦、観光で来られた子ども連れのご家族、様々な方たちがじっくり作品を見て下さっています。中にはガラス越しに単眼鏡で食い入るように作品に見入る方がいらっしゃいました。学生さんでしょうか。若い人たちが、こうして時代を経た文化財の事を研究し、勉学に活かしてくださる機会となったことも、とても嬉しかったです。ご鑑賞くださいました皆さま、本当に有難うございました。

そして僕はと言えば、ぐるっと展示室内を一周しながら、展示されている文化財たちに「ではまた、文化館でお戻りをお待ちしていますね。」と挨拶をして、会場を後にしたのでございます。

さて、次に僕が向かったのは、大津市内のホテルで開催された「新生美術館 県民フォーラム2016-「美の滋賀」を未来につなぎ 世界に開く-」20161124-2の会場です。この日の参加者は約330名、皆さんの関心の高さがうかがえます。先ずは俳優の滝田栄氏の特別講演があり、続いて新生美術館の設計の概要が説明されました。後半には滋賀県知事も交えたパネルディスカッションが行われ、滋賀が持つ美の力について、またその発信の在り方など、5人のパネリストが、それぞれの思いを発言されました。

実はこの日この会場で、僕は「とある出会い」をしています。それは「自分の父が琵琶湖文化館の創立時に寄附をしている、その名前が文化館の銘板に残されていると、亡くなった父から聞いている。確かめたいので写真を送ってほしい」という女性との出会いでした。さっそく確認すると、確かにお父さまのお名前が、銘板に刻まれています。20161124-3写真を撮ってメールで送ると、「証が残されていてとても嬉しい」と喜んで下さいました。

「あぁ、なんだかつながっている」と、しみじみ・・・気持ちがあたたかくなった出来事・・・なのでした。

筆:あきつ

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「つながる美・引き継ぐ心」 番外編:お不動さま

現在、滋賀県立近代美術館で開催されている「つながる美・引き継ぐ心-琵琶湖文化館の足跡と新たな美術館-」展。みなさま、この展覧会の第3章「つながる」に出陳されている不動明王さまを、もうご覧いただけましたか?
このお不動さまは、近江八幡市の伊崎寺さまのご所蔵で、平成18年に国の重要文化財の指定を受けた際に、琵琶湖文化館で展示をさせていただくこととなり、その時のご縁で今回出陳されています。(現在は、この不動明王さまは比叡山国宝殿で管理されています。)

先日、お不動さまを寺の本堂から琵琶湖文化館へ搬入した時の、懐かしい写真を見つけましたので、2016isaki-1今日は是非、皆さんに当時の職員さんたちの武勇伝(?!)を紹介させていただきたく。。。
平成18年3月25日、琵琶湖文化館から学芸員さんとこの日出勤していた男衆(事務方・警備員)含む6名、滋賀県教委文化財保護課から2名、長浜市の学芸員さん1名の応援をいただき、総勢9名の強者たちが、近江八幡市の湖岸にある「伊崎の竿とび」で有名な伊崎寺のお山へ向かいました。これだけの人数で出陣?!した理由は、不動明王坐像とその光背、附の二童子像を、梱包の専門業者にお願いするでなく、自分たちでほとけさまを山から下ろし、公用車で運ぶという重大な使命があったからです。2016isaki-2
朝一に文化館を出発、お寺さまに着くと、先ずは堂内でほとけさまの状態確認。それから梱包、輸送、文化館に搬入・・・と、お戻りはお昼をまわってました。

この日、文化館でお留守番をしていた僕が、よ~く覚えていることがあります。それは無事にお不動さまが文化館に到着され、ほっとした時の皆さんの会話です。
学芸員ではないものの、力自慢としてこの日応援に駆り出された職員さんたち。大仕事に緊張されていたのでしょうね。高揚感というか、達成感というか、皆さん一様にテンション高めでした(笑)。「普段慣れていないので、梱包資材を運ぶだけでも手が震えたわ。」「ベテラン学芸員さんの指導があったからこそ(言われるとおりに)うまく運べて良かった。」「足元がズルッといきそうだった時、後ろから支えて貰って本当に良かったわ。助かった有り難う。」など、顔を紅潮させて話しておられたこと、僕はよ~く覚えています。あ~僕も行きたかったな、と(笑)。

もちろん文化財を扱われるのは専門知識と技術をお持ちの学芸員さんです。この時も何でもない顔をして、笑って話を聞いておられました。でも、事務方が必要とされてお手伝いに駆り出されるということは、それだけ信頼されているということです。時にはこうして助け合い協力させてもらうことで、展覧会が学芸員さんだけのものではなくなる・・・それが万年お留守番の僕にとっても、とても嬉しい出来事だったのです。このアットホームな感じ(?)が、琵琶湖文化館ならではのエピソードだと思います。

さて、今回の展覧会でそんな懐かしい思い出の「ご縁」をいただきましたので、この時行きそびれた僕は、皆さんが行かれた道を、いざ伊崎寺へ、行ってみる決心をいたしました!20161111今でこそ参道には砂利が敷かれてとても歩きやすいですが、当時は石がゴロゴロしていてとても歩きにくかったと聞いています。・・・そうかぁこの道をお不動さまを背負ってボチボチ下ったか・・・この辺かな?ズルっといったの(笑)・・・頭の中では当時の会話が思い出されてとても楽しい道行。駐車場から15分ほどで本堂に着くと、琵琶湖から吹く風の音がなんとも心地く、そこはまさしく癒しのパワースポットでした。

来れて良かった~!っと、大満足の帰り道、「あ、駐車場が見えた」と油断したところで、僕の足は「ズルっ」と・・・コケてませんよ?!そこは踏ん張りましたよ?!!・・・きっと僕は間違いなく、文化館ファミリー・・・と、再確認した帰り道なのでした~~ イヒッ!!

筆:あきつ

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つながった美・引き継いでね心

このブログでも何度も紹介しておりますが、ただ今、数多くの文化館収蔵品が県立近代美術館での展示のため出張中です。前回のブログでもお知らせした通り、この展示、11月1日からいよいよ後期展示に突入いたしました。展示替えが行われ、さて、うちの収蔵品たちはこの頃どうしているんでしょう??ということで、その様子を見に行って参りました!

img_6144美術館のある文化ゾーンは、丘の上にあるため、木々の色づき具合も打出浜周辺より一段と進んでいて、本当によい感じ。。。文化の日の3日(祝)には、この一帯で新生美術館見本市「美の糸口ーアートにどぼん!!2016」などのイベントが行われ、うちのあきつ君も密かに「仏像ワークショップ」コーナーに出演していたようで~す(やったね)!!

そして、近代美術館での収蔵品たちはというと。。。?展示室に入ると、後期展示から登場した掛軸や屏風たちには、まだ少し緊張の面持ちが見られましたが、前期から出ている文化財たちは、もうす~っかり馴染んでいる様子。搬出の日、大人4人がかりで運びだされた寂室元光さまも、展示室の真ん中でゆったりとお座りになっていらっしゃいましたよ。

「第5章 つなぐ」の場面では、文化館と近代美術館のそれぞれの収蔵品の中から、同じ作者:紀楳亭の「蓬莱群仙図」が肩を並べており、また近江を代表する絵師:高田敬輔先生の兄弟弟子たちの作品が揃って旧交を温めているなど、なかなかに感動の再会を果たしておりました。さらに、別室の常設展にいらっしゃる遊亀さん(以前は文化館で一緒に暮らしておりました!)とも、なつかしい思い出話に花を咲かせ。。。どうやら「美」はここでもしっかりとつながったようです。

では、「心」の方は??引き継がれるべき心は、文化館だけのものではなく、この半世紀、文化館を支えて下さった県内外の多くの方々とつながっているものです。この絆を一旦解き、もう一度結び直そうというのですから、並大抵のことではないでしょう。一層の努力と、そして少しばかりの時間も必要かも知れません。今回の展覧会がその種となり、いずれ芽を出し、花を咲かせ、また結実し。。。収蔵品とともに「心」も、次の世代へしっかりと引き継いでいって欲しいなあと。。。そんな思いを抱きつつ、美術館を後にしました。

p1050920-2「つながる美・引き継ぐ心-琵琶湖文化館の足跡とあらたな美術館」(於:滋賀県立近代美術館)は、11月23日(祝)までの開催です。みなさまにも、一度と言わず、二度でも三度でも、文化館収蔵品の様子を見に行っていただけると、とても嬉しいです。

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「つながる美・引き継ぐ心」 番外編:仮面

現在、滋賀県立近代美術館で開催されている「つながる美・引き継ぐ心-琵琶湖文化館の足跡と新たな美術館-」展。みなさん、この展覧会の第3章「つながる」に出陳されている仮面(赤鬼・青鬼)を、もうご覧いただけましたか?234
この仮面は、東近江市の日吉神社さまのご所蔵で、毎年春の例祭に合わせて一時返却をさせていただいている大切な文化財です。実は先日、地元の自治会さまから「祭礼には使用していない他の仮面も是非町内の人に見て貰いたい」というご依頼を受けて、「ふれあい広場」という地域イベントに、急きょ参加・展示をさせていただくこととなりました。

当日は見事な秋晴れに恵まれ、会場となった公園には大勢の方が集まり、マジックショーやカラオケ、地元有志のバザーなどが行われていて、それはそれは大変にぎやかなイベントとなっていました。
早速、施設の中の一角に設けていただいた机で梱包を外すと、先ずはみなさん「なんと厳重に巻いて持って来てくれはるのやね」と驚かれました。小さいお面ですが、衝撃を与えないように薄葉紙と綿布団で何重にもお守してお運びしております。
20161101いざお預かりしている3つの仮面【能面:痩男(やせおとこ)・大癋見(おおべしみ)、狂言面:祖父(おおじ)】を並べると、地元の皆さんが興味深そうに覗きに来られます。「祭礼の仮面は毎年見ているけれど、他にもあるとは知らなかったわ」「どれくらい古いのかしら」(:江戸時代です)「これらも指定品になってほしいな」など、私たちもさまざまなお声を聞かせていただく機会となりました。

ひと段落しておいとまさせていただいた帰り道、「地元のイベントにあんなにたくさん、子どもから大人からお年寄りの皆さんも、み~んなが参加される地域も今どき珍しく盛大でしたね。」『それだけ地域の結びつきがしっかりしているということ。だからお祭りも文化財も、地元の宝として大切に残していかなければという意思も受け継がれる。』「ほんとですね~。安心ですね~。」と、学芸員さんと話しながら文化館に戻りました。

地元のみなさんの「誇り」をお預かりしていることをしっかりと胸に刻み・・・なんだかとても心晴れ晴れ、いい会場に呼んでいただきました。有り難うございました。

筆:あきつ

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モウソウ妖怪に取りつかれちゃった?!

dscn0245木の葉がほんのりと色付き始め、お出かけの楽しみな季節になってきましたね~。秋は展覧会シーズンでもあり、文化館の収蔵品たちもたくさん、他館へお出かけ中です。そんな収蔵品につられて、お出かけしてきました!行先は、大阪・あべのハルカス美術館。今こちらで開催されている「大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで」には、文化館が新知恩院様からお預かりしている「六道絵」のうち3幅が出品されています(会期中に展示替えがあります)。

さすがに、都会の商業施設内にある美術館。この日は休日ということもあり、家族連れがいっぱい!!展示会場では、もちろん「六道絵」を一番にチェックさせて頂きましたが(笑)、その他にも、興味深い作品がいっぱい!なかでも「百鬼夜行」を描いた作品には、目を奪われました。解説を見ると、長く使われたモノには魂が宿るようで、煤払いの時に捨てられたモノたちが、妖怪(つくも神)となって夜な夜な路上で大騒ぎをする、というのがそもそものお話なのだそうです。これを見ているうちに、もしかしたら、当館の収蔵品の中にも魂の宿った文化財があったりして、夜な夜なドンチャン騒ぎを・・・?な~んて妄想が湧いてきたりも?!

dscn0253さて、「大妖怪展」を見終わって、まだ少し時間があったので、次は近くにある大阪市立天王寺動物園へも足を運ぶことに。ここは近頃、「生態展示」といって、園内にサバンナや熱帯雨林を復元し、動物たちを自然の状態に近い形で見せる方法を取って人気の動物園なのです。園内では、う~ん、なるほど、そう来るか!という、意外な「見せ方」に驚くばかり。そしてまた、最近の動物園は希少種などの保護にも力を入れているご様子でした。

希少なものの保護?ん?何か「文化財の保護」にもつながるような気がしてきて、またもや妄想が。。。「文化財の生態展示」なんて、どうなんでしょう?文化財を、かつて置かれていた環境を復元した中に置き、当時の状況や役割を分かりやすくイメージさせて、来館者にその時代を「体感」してもらうとか。。。あ~、でも、それこそ資料に魂が宿り、「百鬼夜行」の世界になってしまうかも?「けしからん!」というお叱りの声も、どこかから飛んできそうですが。。。いかんせん休館中の文化館、妄想以外のなにものでもありませんので、どうぞ笑ってお許し下さい。。。

303あべのハルカス美術館の「妖怪展」は、11月6日までです。みなさま、お時間ございましたら、ぜひ一度足をお運び下さい。(興味を持たれた方は、天王寺動物園へもどうぞ!)

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「つながる美・引き継ぐ心」 会場のこだわり

皆さん、もうご覧いただけましたか?滋賀県立近代美術館で開催中の「つながる美・引き継ぐ心-琵琶湖文化館の足跡と新たな美術館-」展。この展覧会では、総出品点数115点の内、96点(全体のおよそ8割)の文化財が琵琶湖文化館から出陳されています。これらは館蔵品をはじめ、社寺さまから大切な文化財を多数お預かりする琵琶湖文化館ならではの出陳内容といえるのではないでしょうか。展示会場では、所有者:○○寺・□□神社と説明されていますので、文化館との関係性は、ぱっと見では分かりにくいかもしれません。しかし今回の展覧会では、近代美術館の学芸員さんが会場に様々な工夫を凝らして下さいました。

お気付きになられました?展示室内が、色分けされていたこと。これは琵琶湖文化館が担ってきた「役割」に注目した全5章からなる展示構成で、学芸員さんのこだわりがうかがい知れる最たるトコロなのですよ。

20161019-1【第1章】守る:琵琶湖文化館が社寺さまからお預かりし、大切に守り伝えてきた滋賀の名宝を紹介(彫刻・絵画・工芸・書跡・典籍など様々なジャンルをお守りしています。)
【第2章】魅せる:海外で紹介された琵琶湖文化館の収蔵品や近年新たに県指定となった文化財を展示(海外展に注目されるあたり「近代美術館」さんならではのセレクションですね。)20161019-2
【第3章】伝える:過去に琵琶湖文化館に寄託されていた文化財や、法要などの際に一時返却をする寄託品、修理に関わってきた文化財などを展示(「展示活動」以外に琵琶湖文化館が担ってきた大切な役割、地域のみなさんと大切な文化財を後世に伝えゆくお手伝い。表には見えない琵琶湖文化館の重要な活動としてブログでも度々紹介しています。)
20161019-3【第4章】きわめる:琵琶湖文化館が関わって調査した文化財や、調査がきっかけとなって新たに発見された文化財を展示(調査・研究の成果を文化財修理や復元に活かす試みを行ってきました。)
【第5章】つなぐ:近代美術館と琵琶湖文化館の収蔵品をつなぐ近世絵画等の作品を展示(仏教美術だけでなく近世絵画も多数所蔵する琵琶湖文化館と、近代美術館の所蔵作品との共通性に着目しています。)

会場では、ぜひ作品紹介の題箋をじっくり読んでみて下さい。「ここが見所」といった文章の続きに、琵琶湖文化館とその作品との関わりも併せて紹介されています。

以上、なんだか言葉にすると分かりにくいかもしれませんが、展示されている文化財は見ごたえ充分の名品ばかりです。この機会に滋賀の名宝を、ゆ~ったりとご鑑賞下さいませ。

筆:あきつ

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展覧会@近美が始まりました!

20161011-1当ウェブサイトでも随時開催の告知やその準備について、報告させていただいておりました「つながる美・引き継ぐ心-琵琶湖文化館の足跡と新たな美術館-」展が、滋賀県立近代美術館で10月8日より遂にスタートしました!

20161011-0開催に先駆けて、前日の7日(金)には記者発表と内覧会を行いました。貴重な作品の出陳にご快諾いただきました社寺の皆さまをはじめ、琵琶湖文化館の活動でご縁のあった方、また現在でも琵琶湖文化館の活動を支えて下さっている方々など、文化館ゆかりの多くの人々にご出席をいただきました。

20161011-2本展では、今までの琵琶湖文化館の諸活動を紹介しながら、それによって守り伝えられ、時に見出されてきた滋賀の仏教美術・神道美術の名宝の数々と、琵琶湖文化館と近代美術館の収蔵品に共通する近江ゆかりの画人たちの作品(近世絵画)が出陳されます。
これほど多くの琵琶湖文化館の収蔵品が県内で一堂に出陳されることは、久々のことです。また休館後に見出され、新たに指定文化財となった作品も出陳されています。この機会に是非、ご鑑賞ください。

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「つながる美」梱包搬出作業

連休の合間をぬって文化館では、滋賀県立近代美術館での展覧会「つながる美・引き継ぐ心」展の梱包・搬出作業が行われています。学芸員さんの邪魔(!)にならないように注意して、作業の現場をこっそり覗かせていただきました。

こちらのお写真、奥の方では文化館と近代美術館の学芸員さんが、木造のお像にライトを当てて、作品の状態をチェックしておられます。20160921比較的小さなお像ですが、実はコレ、皆さんもよくご存知の有名な方です。なかなかレアなショットだと思うのですが・・・(どの辺が?)背面からのチラ見せ具合が・・・(もう少し撮影のウデを上げて?!)。・・・お顔は展示会場でじっくりとご覧くださいネ。
そして、手前にあるのが何か?皆さん、ピンと来ますか?実はコレ、梱包する時にお像を仰向けに寝かせて固定する、担架(たんか)なのですよ。お像の寸法を測りながら、部材をその場で組み立てます。仏さまによって肩や腰が触れる位置を細かく調整するので、言ってみれば唯一無二の特注品、仏さまに最高の寝心地を提供する最強アイテムなのですよ~。

さて、続いてお出ましいただきましたのが、こぢんまり座っておいでではありますが、文化館の収蔵品の中でも1、2を争う重量級:20160921-2寂室元光さまの坐像でございます。こちらは東近江市の永源寺さまご所蔵の寂室和尚坐像(重要文化財)の模造なのですが、修理の際に明らかになった原本と同じ素材、技法、構造で作られたとても貴重な資料です(詳しくはコチラ)。文化館が休館になった平成19年の展示で公開して以来、久々のお出ましです。20160921-4ご本体は優しいまなこにすずしいお顔でちょこんと座っておられますが、塑像で作られているため、見た目以上に重く、運ぶ際には「ふむッ!!」っといつも以上に気合を入れなければなりません。大人4人がかり、チームワークの成せる技に感動すら覚えます。見ていても安心です!

お隣の部屋では、掛軸や屏風など絵画作品の状態チェック、梱包が順調に進んでおりました。今日を合わせて3日間、気の抜けない作業が続きます。
学芸員ではない僕:あきつがお手伝い出来ることは何もないのですが、いつもと違う風景に身が引き締まる思いです。

文化館では梱包された大型の文化財を運ぶ時に、屋外の大階段を使います。秋雨前線が停滞する中、空模様を気にしつつ、「今なら雨が止んでます(=搬出できます)!!」と、akitu学芸員さんに伝えに行くコトを最大の使命として(?)、影ながら応援したいと思います。イヒッ。

   筆:あきつ

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秋の展覧会

朝晩少し涼しくなって過ごしやすくなりました。もうまもなく食欲の秋です。否!文化・芸術の秋です。
皆さんお気づきになられましたか?文化館のホームページに、展覧会のご案内が追加されましたね~。この秋、滋賀県立近代美術館さんで開催されます「つながる美・引き継ぐ心-琵琶湖文化館の足跡と新たな美術館-」のお知らせです!

今回の展示は、近代美術館の若手学芸員さんが中心となって企画を進めて下さったもので、20160915-1jpg文化館からは国宝・重要文化財を含む59件(96点)の文化財が、また県内社寺さまからお借りする宝物なども含め、総計75件(115点)の名宝が、一堂に展示されます。県内でこれだけの展覧会が開催されるのは久方ぶりのことではないでしょうか。みなさん楽しみですね。

そんなこんなで新聞を開くと、昨日今日と2日連続で、僕のよく知る文化財のお写真が目に飛び込んできました。どちらも文化館が大切にお預かりする、お寺さまからのご寄託品です。20160915-2

記事の一つは「つながる美・引き継ぐ心」開催のお知らせ。もう一つは大津市歴史博物館さんの「大津の浄土宗寺院 新知恩院と乗念寺」展のお知らせです。こちらは10/15~11/27の開催となっています。

どことも秋の展覧会シーズンに向けてまっしぐら、みなさんも見に行くスケジュールを組むのが大変ですよ~(笑)。

ということで、休館中の琵琶湖文化館は、まもなく、収蔵品の「貸出しラッシュ」を迎えます。展覧会が開催できるのを羨ましいなぁと思う反面、他館さんが文化館の収蔵品をどのように展示して下さるのか、楽しみでもあります。この機会に是非とも多くの方々にご鑑賞いただけますように、貸し出す側としても日々の業務に一層努めたいと思います。

   筆:あきつ

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瀬田丘陵で古代の蓮が満開!?

この夏、一つだけ心残りとなったことがあります。ブログでも再三ふれております。これで4度目?それは、琵琶湖・烏丸半島の蓮の花が、今年はなぜかあまり育たず、湖面を埋め尽くすほどの蓮花が見られなかったこと。実は文化館の中でもファンの多い、あの風景です。原因もよくわからないままですが、蓮は水の澱んだところに生育するので、これは琵琶湖の水がきれいになったからではないか?という話もあるようで。それならそれで良いのですが。。。でも、やっぱり寂しい。。。

そんな気持ちを察して(?)もしかしたら、仏さまのような方が代わりに用意して下さったのかも知れません。大津市瀬田の文化ゾーンにある滋賀県埋蔵文化財センターで、蓮の花が満開になるというニュースが届きました!!蓮の花と言っても、こちらは古代寺院の屋根の軒を飾っていた瓦の模様のことでございます!

P1050617今日から始まるロビー展示「瓦でたどる近江の古代寺院」では、古代寺院の宝庫といわれる近江で出土した貴重な瓦が、多数展示されるとのことです。文化館にも、崇福寺跡出土の複弁蓮華文軒丸瓦2点と四重弧文軒平瓦1点の出品依頼があり、先月下旬に、埋蔵文化財センターの職員さんが集荷に来られました。

崇福寺といえば、その昔、大津に都があったころ、天智天皇の願いにより滋賀里の山中に建立されたという古いお寺。当時は、屋根に瓦を葺くのはお寺ぐらいしかない時代です。仏教の世界を象徴する、蓮の花模様で飾られた瓦を載せたお堂の屋根を、いにしえの都人はどのような思いで見上げていたのでしょうか?

P1050626ちなみに、文化館でも昭和49年の「奈良時代の文化」展で、当時、滋賀県で知られていた古代寺院の瓦やその他の出土遺物が勢ぞろいしたことがあります。
それから40年以上もの時が過ぎました。今度の展示では、きっと新しい仲間もたくさん加わり、古代瓦の蓮華文はさらに賑やかに咲きほこっていることでしょう。みなさんも滋賀県埋蔵文化財センターへ、蓮の花を見に行ってみませんか?

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彦根城博物館「琵琶湖文化館所蔵の名品」展終了しました

0627梅雨のうっとうしい日が続きますが、皆さま元気にお過ごしでしょうか。

さて、6月21日(火)をもちまして彦根城博物館で開催されていました「琵琶湖文化館所蔵の名品―彦根ゆかりの書画とやきもの―」展が終了いたしました。さわやかな5月下旬に始まり、約1か月間の展覧会で、12,951人の入館者があったとの報告を受けました。平年の同時期と比較しても300人ほど多かったそうです。多くの方々にご覧いただきまして、誠にありがとうございました!5月末に訪問させていただいた時も、大勢の来館者の方がいらっしゃり、会場が静かな熱気に包まれていたことを思い出します。
今回は彦根ゆかりの作品16点を展示していただきましたが、彦根出身の書家として名高い日下部鳴鶴の書が一堂に並ぶなど、目の肥えた地元の方々にもとても喜んでいただけたとのことでした。いずれもピカッと光る名品揃いであったと自負しております!

そして本日、作品が無事に文化館に帰ってまいりました。彦根城博物館の学芸員の方はもとより、美術輸送専門業者の協力の下、搬入・開梱・点検作業もつつがなく終えることができました。展覧会の大小に関わらず、返却作業を終えるまでが「展覧会」であり、作品が良好な状態であることが確認されると本当にホッとします。

33展覧会を通じて作品を多くの方にご覧いただくことが、博物館の使命であり、なによりの喜びでもあります。今回の展覧会に足をお運びいただきました方々、また開催いただきました彦根城博物館の関係者の皆さま方に心からの感謝を申し上げます。

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彦根城博物館で開催中です!

さわやかな晴れの日もあれば、雨の日もあって、なかなか天気も定まらない今日このごろですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて、先日彦根城博物館で開催中の「琵琶湖文化館所蔵の名品―彦根ゆかりの書画とやきもの―」展を訪問する機会がありましたので、展覧会の様子をちらっとご紹介します。160228-2
彦根城博物館は彦根城表御殿跡地に建てられた博物館で、建物は復元を兼ねて建てられており、格調高い趣があります。その中で文化館の所蔵品は、建物に入って受付を過ぎて一番目の展示室で、テーマ展として展示されています。
張月樵の孔雀図をはじめ、書家として名高い日下部鳴鶴筆の屏風や、きらびやかな湖東焼などの彦根ゆかりの作品16点を展示していただいております。

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案内していただいた彦根城博物館の学芸員さんから聞いたところによると、展示中、彦根の文化に詳しいお客様が、展示している湖東焼の四段重や鉢を見て、「こんな湖東焼もあるのですね。見たことなかった。」と驚いていらっしゃったとのこと。
琵琶湖文化館は開館以来、地域の文化財の保護を目的に、県下の文化財を広く収集・保管してまいりましたが、このようにお守りしてきた収蔵品を作品ゆかりの場所で公開させていただくことができて嬉しい限りです。本展覧会の会期は6月21日(火)までとなり、多くの方にご覧いただけましたら幸いです。

そうそう、訪問した日は博物館にあの“ひこにゃん”が来館していましたよ!HPで登場日時を確認して行かれてみてはいかかでしょうか。160528-33

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彦根城博物館での展覧会のお知らせ

2016511若葉芽吹く季節となりました。みなさま元気におすごしでしょうか?

さてさて、このたび彦根城博物館で企画展「琵琶湖文化館所蔵の名品―彦根ゆかりの書画とやきもの―」が開催される運びとなりました!

琵琶湖文化館は、滋賀県内の文化財を保護するという考えの下、開館以来、仏教美術のほか、県内の様々な文化財を積極的に受け入れてきました。これらの収蔵品の中には、彦根にゆかりのある作品も所蔵しております。そして彦根城博物館の皆さま方のご尽力によって、ご当地の彦根城博物館で展覧されることになりました。

彦根出身の書家として名高い日下部鳴鶴(くさかべめいかく)の書跡や、彦根出身の絵師張月樵(ちょうげっしょう)の絵画、そして彦根藩の御用窯で開花した湖東焼などが展示されます。
いずれも格調高い作品で、城下町彦根の趣とともにご観覧いただきましたら幸いです。


企画展 琵琶湖文化館所蔵の名品―彦根ゆかりの書画とやきもの―
開催期間:平成28年5月20日(金)~6月21日(火)
会  場:彦根城博物館
     〒522-0061 滋賀県彦根市金亀町1番1号
     TEL0749-22-6100   
     http://hikone-castle-museum.jp
主  催:彦根城博物館
195共  催:滋賀県立琵琶湖文化館
展示作品:コチラ

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展覧会終了後の作業

新年度をむかえ、皆さまいかがお過ごしでしょうか。文化館のスタッフも新たな気持ちで業務に邁進しております。

そんな中、安土城考古博物館で開催されていました琵琶湖文化館収蔵品当別陳列「表現された神と仏」展が好評のうちに閉幕し、昨日作品が無事に文化館へ搬入されました。この日は朝から担当の学芸員さんが準備万端!に整えて待っていました。
そして作品の搬入後は、作品を念入りにチェックしていきます。この確認作業は毎回展覧会へ出陳する度に行われますが、大変重要な作業です。博物館は「文化財の保護と活用」の一環として展覧会を催しますが、実は文化財にとって「保護」と「活用」は相反する事でもあるのです。1604112「活用」=「展示公開」するとどうしても文化財に負荷がかかってしまいます。しかし、だからといって文化財を傷めるわけにはいきません。そこで展覧会の際には、輸送や展示方法に様々な工夫をこらし、文化財を「保護」しつつ展示(「活用」)することが求められます。
作品については展覧会の前にあらかじめチェックし、展示に耐え得るのか、劣化箇所はあるのか、などの状態を細かく記録します。そして展覧会を終えて戻って来た作品を目視で確認します。人間の目で作品に変わったところや問題はないか、ということを入念に見ていきます。文化財は物を言いませんので、我々が観察して、「変化」に気付くことがなにより大切になります。そして当たり前のことですが、何も問題がないことを確認して、ようやく展覧会は無事に終了となります。

244今回も一連のチェック作業を無事終え、担当学芸員さんは安堵の表情を浮かべていましたよ!

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ギャラリートークのお知らせ(3月12日・20日)

現在、滋賀県立安土城考古博物館で開催中の第53回企画展・琵琶湖文化館収蔵品特別陳列「表現された神と仏」展について、関連イベントのお知らせです。

20160309本展の会期中4月10日(日)までにギャラリートークが2回開催されます。第1回は3月12日(土)、第2回は3月20日(日)、時間はともに午前10:30からと、午後13:30からの1日2回、30分程度を予定しています。作品の解説はもとより、展示のコンセプトである「神仏習合」についても、近江の事象を中心にわかりやすく解説しますので、普段から仏教美術・神道美術に馴染みの薄い方も、お気軽にご参加いただければと思います。

また関連講座も開催されます。あわせてご参加いただき、近江に伝わる習合文化を堪能していただくとともに、今後の神仏習合美術の理解を深める一助となれば幸いです。

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