月別アーカイブ: 12月 2016
仕事納め
本日は、平成28年仕事納めでゴザイマス。気合を入れたいそんな日に、大津市内でも朝に雪が積もってました・・・と~っても寒い一日のスタートでしたが、雪化粧をした比叡山の景色に癒されながら、今年もあんな事やこんな事、いろんな事があったなぁ~っとちょっと感慨深げに一年を振り返り・・・いえいえ、そう懐かしんでばかりもいられないのがこの職場です(笑)。本年最後の締めくくりの日も、いつものように、個々それぞれにやる事を抱えて精一杯作業に没頭しております(笑)。
そうそう、「懐かし」つながりで、この12月からスタートしたホームページ「湖上にお城ができるまで-写真アーカイブ-」のコーナー、皆さん楽しんでいただけていますか?そもそもこの写真、さすがに当時を知る職員が誰もいない中で(55年前ですからね)、こんな時代があったのか!と職場で盛り上がったのがきっかけです。「こんな『お宝』写真を私たちだけで楽しむのは勿体ない!現在大津に住んでいる地元の人でも知らない人が多いのでは?!逆に新鮮に見ていただけるのでは?!!」との思いで、スタートしました。
勢いで始まったものの、これがなかなか難題で(笑)。あれもいい!これもいい!と、見ていただきたい写真がいっぱいで、先ず選ぶのに一苦労(笑)。そして短い言葉で当時の様子を説明するのにも一苦労(笑)。なかなかに手強いデス(笑笑)。でもとても楽しんでやってま~す。まだ始まったばかりですからネ(笑)。
皆さんの反応も気になるトコロ・・・。道行く地元の人たちにも懐かしんでもらおうと、文化館前の掲示板にもホラこのとおり。一番見やすいところに白黒写真を並べています。立ち止まって見て下さる人も増えた・・・かな?!楽しんでいただければ幸いです。
さぁ、もういくつ寝るとお正月デス!来る年が皆さんにとって、琵琶湖文化館にとって、幸せな1年になりますように!掲示板に新年を迎えるポスターを1枚追加して、本年の仕事納めとしたいと思います。来年もよろしくお願い致します!イヒッ!
筆:あきつ
もう い~くつねると~
師匠も走る?!12月・・・何かと慌ただしい日々が続いています。過ぎ行くカレンダーに追われながら、精一杯目の前のお仕事に勤しむ毎日でございます。
ところでみなさん、この時期、私生活で「やらなきゃ」「早くしなきゃ」と、気持ち焦ることはありませんか?僕は2つあります・・・それは『大掃除』!お掃除はねぇ、、、普段からキレイにしておけばねぇ、、、焦らずに済むのにねぇ、、、いや~休みの日に天気が悪くてぇ・・・全て言い訳デス。。。頑張リマス!
もう一つのお悩みは『年賀状』!毎年デザインで悩んでしまい、あぁでもないこぅでもないと、結局取り掛かるのは仕事納めが済んでから・・・ん?もしかして元旦に間に合ってイナイノデスカ??
そんなお悩みを解決してくれる素敵な「お助けアイテム」ができたのを、みなさんご存知ですか?それがコレ。「はじめてでも大丈夫!豊富な年賀状デザインでかんたんに年賀状ができる!」某大手出版会社さん発行の年賀状ソフトです。何故これが今、職場にあるのかというと、「酉年」にちなんだスペシャル年賀状企画として、伊藤若冲が描いた様々な鳥の作品が特集され、その中に当館の館蔵品「鳥禽図」が、掲載されているから!・・・なのですよ~!!なるほど他の美術館さん所蔵の作品も素敵ですが、当館の「キンケイ」も負けてはイマセンよ?!これがあれば年賀状作りも楽しく簡単ですね。みなさんのお手元に、素敵な年始のご挨拶が届きますよ~に!
筆:あきつ
琵琶湖文化館とカモの関係って?
年の瀬も押し迫って参りました。皆さま、もしかして?忘年会などでもお忙しい時期ではないでしょうか?冬の味覚といえば、牡蠣ですか?蟹ですか??でも、冬の琵琶湖といえばやはり鴨でしょう!
文化館のまわりでも、鴨類の数がますます増え、水鳥の楽園となりつつあります。(決して「美味しそう」などと思って見ている訳ではありません!)その鴨に関して、先日お問い合わせがありました。「昔、長浜で、鴨を獲っていた頃の写真はありませんか?」
鴨ですか?(絵画ではなく)写真ですか?え~っと、「どこか別の博物館とお間違えではないでしょうか?」という言葉を必死でこらえながら、それでも「探してみて、またお返事いたします」と、いったん受話器を置かせていただきました。
「鴨猟の写真なんて。。。あったかしら?」「見たことないね~」「”鵜飼い”ならあるけど。。。」などと皆が言う中、文化館で最も経験豊かな学芸員さんが、「むかし琵琶湖の魚と漁の展覧会をやったけど、その図録に写真があるカモ?」と一言。ウマイ!(笑)
琵琶湖文化館には平成8年まで水族部門があり、淡水魚や琵琶湖で行われる漁について詳しい専門の職員さんがおられました。
そしてこれが、昭和59年の特別展「びわ湖の魚と漁具・漁法」の図録です。この図録はとても好評で完売となったため、文化館の水族館部門のお引越し先となった博物館で、平成12年に行われた企画展「湖の魚・漁・食」の際に、(図録としてはとてもめずらしいことに)再版されたというものです。
で、さっそく中を開いてみると、ありましたよ「鴨猟」の解説が。残念ながら、猟の写真は掲載されていませんでしたが、その代わりに、とっても可愛いオトリガモの写真が載っていました!
図録の解説によると。。。琵琶湖の鴨猟は昭和39年以降禁止となり、今では行われていませんが、モチナワ漁、モチバエ漁などと言い、11月~3月頃、トリモチを塗った藤蔓(モチナワ)を湖岸や沖合に仕掛けて獲ったそうです。その時に、木で作った鴨型(オトリガモ)を浮かべておくと、上空から来る鴨がこれを仲間だと思って近くに着水したとか。。。ヘエ~!鴨って本当にカモにされやすいんですね!
さてその後、お問い合わせ下さった方には、文化館には鴨猟の写真はなかったことをお伝えし、所蔵しておられそうな他館様をご紹介させていただきました。少しはお役に立てたカモ?
皆さま、また何か疑問に思ったことやお探しものがございましたら、文化館までお問い合わせ下さいませ。場合によってはお役に立てるカモ?です。。。
公文書の保存と活用
先月、滋賀県庁にて「未来に引き継ぐ公文書 ― 時代を越えた共有財産 ―」と題した講演会が開催され(講師は井口和起氏[京都府立総合資料館顧問・福知山公立大学長])、当館の職員も出席させていただきました。
平成23年4月に「公文書等の管理に関する法律」が施行され、地方公共団体にも管理対象となる公文書等について、ますます適正な管理に努めるよう求められるようになりました。滋賀県でも「未来に引き継ぐ新たな公文書管理を目指して(方針案)」などが策定され、適正な公文書管理の検討が進められています。
そのような中で、平成25年3月には「滋賀県行政文書」(戦前の9,068簿冊の公文書)が滋賀県指定文化財に指定されました。本資料の中には、旧藩県引継書類、郡役所文書、琵琶湖疏水関係文書、大津事件関係文書などが含まれており、滋賀県のみならず日本の近代史を語る上で貴重な資料群です。
大津事件といえば、当館の収蔵品にも「大津事件関係資料」(滋賀県指定文化財)があります。凶器のサーベルや血染めのハンカチは殊に有名ですが、実はその大部分を占めるのは事件の顛末やその後の動向を伝える公文書の類です。そして、この公文書によって、事件の内容を詳しく知ることが出来るのです(例えば写真は事件現場の略図《行兇者近傍配置巡査取調調書のうち露国皇太子殿下ヲ傷ケタル現場略図部分》)。このような公文書は県民の共有財産であり、滋賀県の歴史を語るうえで欠かすことの出来ない歴史的文書といえます。
滋賀県庁内にも滋賀県県政史料室という施設があり、滋賀県が所蔵している歴史的文書を県民の皆さんに利用していただく場所を提供しています。また、これら歴史的文書を活用した企画展示も定期的に行われています。皆さんも是非一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。
インバウンドのさざ波寄せて
少し前のことになりますが、我が文化館へもいよいよインバウンド(訪日旅行客)の波がやってきたようであります。秋の観光シーズンも終盤の、お天気のとても良い日。当館へも、朝から次々と観光客の方がお訪ねになりました。いつもなら入口で、「現在は休館中で・・・」と説明するのですが、この日は違いました。対応に出た職員さんが、「大変!英語喋ってはる!!」と、すぐさま事務所へ舞い戻ってきたのです(笑)!。。。ついに来たインバウンドのさざ波。。。ということで、日本流受験英語(=会話力はなし)で慣らした我が身ですが、いざ出陣!させていただきました。
入口には、小柄で、彫りの深いお顔にウェーブのかかった長髪のお兄さんが、心細げに立っておられます。。。それでも、“Hello! ” と声を掛けると、緊張したお顔がほころんでニッコリ!その笑顔にこちらもホッ!聞くと、どうやら彼はフランスの写真家で、美しい景色を撮影している。ついては、お城の上から写真を撮らせてほしい、とのことでした。せっかく遠いお国からいらしたのですから、できることなら展示室や、本館5階のと~っても”眺めのいい部屋“へもご案内したかったのですが。。。休館中のため、やむなくお引き取り願うことになりました。。。本当にゴメンナサイ。
ところで、外回りのどこにも“Museum”という外国語表記のない文化館(どうもスミマセン)。どうして中に入れるかな、と思われたのでしょう?そういえば、(英国の方の)BBC制作の名作ドラマ『高慢と偏見』では、主人公が旅先で貴族のお屋敷を訪問したとき、メイド頭に屋敷の中を案内してもらい、窓辺で外の広々とした庭園を眺めながら、「このお屋敷の女主人だったら。。。」などと思いをめぐらせる場面がありました。。。欧米では、旅行客などに(たとえ主人が留守でも)お屋敷(お城など)を案内し、そこにある彫刻や絵画などのお宝を見せるという習慣があるようですね。
そしてまた、メイドといえどもお屋敷のお宝について詳しく説明できたそうですよ。まるでちょっとした学芸員のよう!と思って調べてみると、実際、ヨーロッパのミュージアムは、そういった王侯貴族のお屋敷のお宝コレクションをもとに発展してきたみたいです。フランスのルーブル美術館もしかり、イタリアのウフィツィ美術館もしかり。なるほど、「お城」と「ミュージアム」はとっても近いものだったわけですね。「お城」の文化館としては、ちょっとうれしい発見です!
さて、文化館は本当のお城ではありませんが、湖国の誇るべき宝物の彫刻や絵画はたくさん収蔵しております。今回の遠い仏国からのお客さまにも、湖国の仏さまなどをぜひとも見ていただきたかったです。本当に残念。。。で、お詫びと言ってはなんですが、こんな写真をお見せしちゃいま~す!
どうですか?本館の5階からの眺め。円山応震筆の『琵琶湖図』さながらの絶景でしょう?窓辺から眺められる広々とした湖を前に、「お殿さま」気分を味わっていただけますでしょうか? 仏国からのお客様、これに懲りずにまた滋賀に来て下さいね。お待ちしていま~す。(えっ?メイド姿で??)
古写真に癒されてます。。。
琵琶湖文化館には多くのモノがありますが、彫刻、絵画などの実物資料だけでなく、関連する写真資料もたくさんあります。たとえば、図録のために撮影した写真、県内の文化財調査の際に撮影した写真、開館前から今までの折々のイベント等の記録写真、などなど。。。今、文化館ではそういったありとあらゆる写真を、資料として活用できるように整理作業を行っています。フィルムや紙焼きをアルバムに整理し、番号を付け、スキャナーで画像を取り込み(今はデジタルの時代ですからね)。。。なかなか根気の要る作業ですが、これも長い年月をかけて文化館に集まった貴重な資料。滋賀県の財産として次の世代へ引き継いでいくためにも、日々コツコツと頑張っております。
その写真のホンの一部ですが、「浮城モノ語り」第31話・第32話・第33話でもお披露目されました。みなさま、もうご覧いただけたでしょうか?実は、あきつ君もこれらの写真に何かピーンときたようで、このところ館内を飛び回り、残されていた古い写真を机の上に広げて、セレクションごとに並べてみたり、あーでもない、こーでもないと、独り言を言いつつも楽しんで作業をしてるみたいです。そして、古い写真と取り組むうちに、表情も物腰も穏やかに(ん?あきつ君に腰はあったか?)、羽ばたき方もなんだかしなやかになってきたようですよ。これってもしかして、写真を撮ったり、見たり、アルバム作りをすることで癒されるという、「フォトセラピー」の実践なのでしょうか???
さて、「浮城モノ語り」第31話では、文化館開館前後(昭和35~36年ごろ)の写真をご紹介させていただきましたが、特にシニア世代の方であれば、たとえ文化館をご存知ない方でも、写真を見てな~んとなく懐かしい思いを抱かれるかも知れませんね。遊具で遊ぶ子どもたちの姿からは、幼少期のことを思い出したりして。。。古い写真や道具などをきっかけに昔のことを思い起こすのも、脳に大きな刺激となるようで、「回想法」といって認知症の予防などからも注目されているそうです。この頃は各地の博物館でも、収蔵品の活用方法として、「回想法」に注目しているところがあるようですよ。
文化館にある写真も、調査・研究、展示、そして広報だけでなく、まだまだ他に、今まで思ってもみなかった新たな利用法があるハズ。ということで!!今月よりホームページ内に「写真アーカイブ」を開設してみました。こちらのコーナーでお城の文化館ができ上がっていく過程を紹介して行きますので(更新は週1回)、どうぞお楽しみに。そしてこれから先、これらの写真をどのように利用できるのか、みなさんとご一緒に考えていけたらいいなぁと思っています。。。
ホームページ11月のアクセス数
お空はどんより冬の曇り空。。。いよいよセンセイも走りだす「師走」に突入です。今年も残りあと一ヶ月。みなさん、やり残したことはありませんか?大丈夫ですか?
さて、文化館からはとっても嬉しいニュースがあります。驚かないでくださいね。11月のホームページアクセス数が、10月からなんと500件以上も増え、2,085件に急上昇したので~す!ユーザー数、平均のサイト滞在時間、ページビュー数(=何ページ見たか)なども、ことごとく増えています。さてさて、いったい何が起こったのでしょうか?
検索キーワードをみると、やはり近代美術館での展示に関するものが多かったようですね。おかげさまで、展示は多くの方にご鑑賞いただけたようで、11月23日(祝)をもって無事終了することができました。みなさまどうもありがとうございました!
そのほかに、初登場でいきなり6位に躍り出たのが、「友禅蹴鞠」。こちらは「浮城モノ語り」第18話でご紹介しております「友禅蹴鞠図」をお探し下さったのでしょう。『源氏物語』若菜巻から題材を得て描かれた、女三宮と柏木の衝撃的な出逢いの場面。いいですね~。みなさまも一度ご覧くださいませ。
先月はなぜかまた、海外からのご訪問も増えたようで、遠いロシアの地方都市・サマーラが、地元大津を抜いて堂々の1位となっております。文化館で「ロシア」と言えば、ご存知、県指定文化財の「大津事件関係資料」がありますよね。凶器のサーベルや血染めのハンカチなどからは、事件の様子がナマナマし~く伝わってきます。。。
大津事件については、もちろんロシアでは今でも関心が高いようですが、最近は、司法の独立を守ったということでアジアの隣国からも注目され、ニコライ遭難の地・大津を訪れる方々もいらっしゃるようですよ。。。ロシアからホームページをご訪問下さった方の関心が、どのあたりにあったのかは想像するしかありませんが、文化館ホームページを通じて、滋賀の文化や歴史に興味を持っていただけたら良いですね。
というわけで、なにかとみなさまのお役に立てたようで、久々の大台に乗るアクセス数をいただき、嬉しい月初めとなりました!12月も引き続き、面白く、ためになるブログをめざして走っていきますので、みなさまも、あきつブログへの伴走、よろしくお願いいたします、ね!