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ユネスコ「世界の記憶」登録記念・特別講座開催します!

 去る5月24日、嬉しい速報が飛び込んでまいりました。滋賀県で新たに2件、大津市の三井寺(園城寺)さまが所有される国宝2件が、「智証大師円珍関係文書典籍―日本・中国の文化交流史―」として、ユネスコ「世界の記憶」の一つに登録されました(国内で8例目)!これを受けて、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」では特別講座を開催いたします!

 7月27日(木)14:00~ 「世界の記憶」智証大師円珍関係文書の世界

 講師には、三井寺の福家俊彦長吏をお迎えし、智証大師円珍(814~891年)が中国・唐に渡り密教の教えを日本にもたらしたその足跡と、今に伝わる貴重な古文書や典籍類について、特別にご講演いただきます。

 突然ですが問題です。国内でユネスコ「世界の記憶」に登録されたのは、今回が8例目。では前回(2017年(平成29 ))に国内で登録されたモノは何だったでしょう・か?・・・皆さん覚えておられます?!(ハイ!はい!!は~い!!!)

琵琶湖図〔部分〕円山応震筆(琵琶湖文化館蔵)
*2019年ユネスコ「世界の記憶」登録

答え:それは「朝鮮通信使に関する資料」です(※1)。17~19世紀の日韓の平和構築と文化交流の歴史を物語る資料として、日韓合わせて計333点(うち、日本所在資料は209点)が登録され、その中の一つとして、当館の「琵琶湖図」も登録されています。

 そのご縁もあって、ユネスコ「世界の記憶」にはとても敏感な当館♡。登録に関わるその苦労、その喜び、決して他人事ではゴザイマセン!県内の文化財が新たに登録されたことは、我らが滋賀県民にとっても大変嬉しいニュース♪何より、1100年以上も昔の資料(しかもその現物!)が、今に受け継がれているその奇跡!長きにわたって文化財の保護と継承に取り組んでこられた三井寺の皆様の御努力に、心から敬服いたします!
 この貴重な文化遺産が末永く受け継がれていくよう、私たちも勉強させていただく機会となりそうです。特別講座ではどのようなお話が聞けるのか、とても楽しみですね。講座へのお申し込みは6月23日からの受付です〔詳しくはコチラ〕。

檜図 海北友松筆(琵琶湖文化館蔵)

現在受付中の講座は、
「花湖さんの打出のコヅチ」第2回
  6月22日(木)14:00~
  海北友松の事績と檜図について

です。こちらは近江出身の絵師:海北友松(かいほうゆうしょう)の生涯と、後に安土・桃山時代の巨匠と言われた友松の作品について、令和4年度新たに県指定文化財となった檜図(当館所蔵)の魅力とともに、詳しく紹介します。どうぞお楽しみに〔申し込みはコチラ〕!

※1:同時に「 上野三碑 (こうずけさんぴ)」も登録されています。

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