月別アーカイブ: 12月 2023
龍に出会える
滋賀県の宗教法人名簿に登録されている宗教法人のうち、「神道系」と「仏教系」では、「仏教系」=お寺さんの方が多いことを皆さんご存じですか?
※令和元年調べ:神道系1,493<仏教系3,085(これには地域で管理されている神道系[神社やお社、祠など]は含まれていませんので、実際にはもう少し差は縮まるかもしれません。)
ともあれ、年明けに「初詣に行く!」「神社&お寺をハシゴする!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。令和6年の干支は辰(龍・竜)。境内に干支の大きな絵馬を飾られるところもありますよね。滋賀県内にも龍にまつわるスポットはいろいろありますが、実は名前に「龍」の字が付いていない神社仏閣でも、皆さんは“龍”に出会っていることに気付いておられますかね?!
例えばお参りに行ったとき、先ず身を清めさせていただく「手水(ちょうず・てみず)舎」でよく見かけるのが龍のモチーフ。水を司る神様:龍神の口から流れ出る神聖な水でお清めさせていただくと、とても清々しい気持ちになります。
他にも文化館の迷(名)探偵:あきつ君がちょこっと探索したところ、建物の装飾や、意外なところで吊灯篭の底、梵鐘のてっぺん!(=龍頭と言います)などにも、龍を見付けることができました♪
これ、意識しなければ、なかなか気付かないカモ?! そう思って探してみると、意外なほど、いろんなところで、龍のお姿を拝むことができますよ。
今年の初詣、さまざまな“龍”を見付けて、新年のご挨拶をしてみてはいかがでしょう・か? 干支パワーでご利益も倍増するカモ(?)です!!
ところで、とても忘れがちですが、文化館のマスコットキャラクターはトンボの「あきつ君」です。トンボは英語でドラゴンフライ (dragonfly)。 ・・・ということで!(=ドラゴンつながりで!) 皆さま良いお年をお迎えくださ~い!
いまさら、家康 ?!
N〇K大河ドラマ「どうする家康」も最終盤に差し掛かり、クライマックスの大坂冬の陣が描かれました。俳優・北川景子さんの演じる「ラスボス」茶々が率いて士気あがる豊臣軍に対して、大坂城へ大筒で直接攻撃を加え一気に戦局を打開しようと図る徳川家康(演:松本潤さん)。
自らのかわいい孫である千姫も籠城している本丸への砲撃に先立ち、家康が本陣の床几に坐ってひたすら書き続けていたのが「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏……」の文字。阿弥陀如来におすがりする、という気持ちをこめた「名号」でした。
徳川家康が熱心な浄土宗の信徒で、阿弥陀如来への信仰を抱いていたことは有名です。ドラマの序盤から家康の軍旗に書かれた「厭離穢土欣求浄土」の文字も、汚れたこの世をきらい清らかな阿弥陀仏の国土を願い求める彼の思想を明らかにしたものです。
徳川家康が書いたとされる「日課念仏」の実物は今も各所に伝えられ、何を隠そう、琵琶湖文化館にも収蔵されています。縦26センチほどのやや小さめの和紙に、小さな文字で「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏……」と一行6段、それを延々70行に亘って書き連ねたものです。ただし、 数か所に「南無阿弥家康」「南無阿弥陀家」という誤字(?)も含まれています。 前後の切れた断簡(だんかん)なので、もとはまだまだたくさんの「名号」が書かれていたはずです。実に圧巻です。
ところが、実は!この「徳川家康日課念仏」、贋作説があるのです。そのことは徳川義宣氏が昭和55年(1980年)・56年に論文「一連の徳川家康の偽筆と日課念仏」(徳川黎明会『金鯱叢書』第8・9輯)で論じられました。そもそも日課念仏は旧幕臣の池田松之助が明治時代に書いた偽筆であるが勝海舟らの添え書きを付けて収集家に斡旋したため、広く世に流布したというのです。徳川義宣氏は論文の中で、家康の名言として知られる「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし」についても、池田松之助が徳川光圀の遺訓をもとに偽作したものだと指摘しています。
伝・徳川家康自筆の日課念仏は各地で大切にされ、一部は文化財としての認定を受けている場合もあります。琵琶湖文化館に所蔵する本品についても贋作であるとすれば残念ではありますが、真実は明らかにしていかねばなりません。当館としても努力はしているのですが現在のところ決定的な知見が得られず、結論が出せていません。大河ドラマは間もなく最終回を迎えますが、作品の研究は続けます。
最後の最後に大きな課題を投げかけてくれた大河ドラマ「どうする家康」のワンシーンに感謝しつつ、新しい年にはさらなる研鑽を誓いたいと思います。
「「文化財の子」 はぐくみ事業 いろんな文化財にふれてみよう!」12/16イベント開催(主催:滋賀県)
みなさ~ん、楽しそうなイベントの情報が入ってきましたよ~。
滋賀県文化財保護課さんが実施する「「文化財の子」はぐくみ事業 いろんな文化財にふれてみよう!」が、12月16日(土)にイオンモール草津で催されます。文化財を通して、子どもたちが地域の歴史を知り、郷土への愛着や豊かな人間性・社会性、支え合いなど生きる力を育むこと、また、文化財を次世代に継承していくことを目指して実施されます。
子どもさんはモチロン、大人の皆さんも、文化財に触れて学べる楽しいイベントですので、どなたさまも是非 “はぐくまれ” ちゃってください♪
「文化財」と一言で括っていますが、会場の体験コーナーでは、発掘された土器に触れたり、お寺や神社の建物で使われている木の組み方を体験したりと、いろんなお楽しみ企画が用意されています。
何を隠そう・・・実は当館からも、皆さんにとっておきの「!」を提供します!!
それは何かと申しますと・・・
当館の収蔵品の中から、「とっても可愛い」or「シックでお洒落」な絵画作品を使って、自分だけの「しおり」を作ってみませんか?という、体験企画! 作ったしおりは、お持ち帰りもできる嬉しい企画です♪
会場でご用意するパタパタパズルにも、ぜひチャレンジして下さいね。
そのほか、展示のコーナーには、仏像や屏風の構造模型なども当館から特別出陳!普段見る事のない文化財の“内側” を、さわって確かめて、文化財に親しみましょ~♪
「「文化財の子」 はぐくみ事業 いろんな文化財にふれてみよう!」
開催日時:12月16日(土) 10時~16時
会 場:イオンモール草津 2階イオンホール
各種体験:無料
詳しくは、滋賀県文化財保護課(☏077-528-4670 )までお問合せください♪
武将カード 今年度最後:12月のラインナップ
12月とは思えない暖かさで過ごしております滋賀の冬。皆さん、さぞかし体力&健康維持のため、日々テクテクされていることでしょう!!?
そうです。当ブログでも月毎に、何かと宣伝させていただきました(?!)、滋賀県で取り組まれている「電車と徒歩でお城をめぐって健康しが!」の“あの”企画。
県内JR4駅(彦根、近江八幡、大津、堅田)の改札窓口で健康推進アプリBIWA-TEKU(ビワテク)の画面を提示した人に、「近江ゆかりの武将カード」が1枚プレゼント♡される“太っ腹”企画でしたね♪。カードが貰える条件は以下のとおり!
(1)配布期間中の当日に、JRの鉄道を利用して配布駅の改札窓口を訪れること。
(2)健康推進アプリBIWA-TEKUの画面を、配布駅の改札窓口で提示すること。
気楽にチャレンジできますね~。そして、今年度のプレゼントは、 いよいよ 12月が最後となります。気になる武将のラインナップはコチラ!!
ぜひ、ゲットしてくださいね。カードには、武将とゆかりのある土地(史跡など)も紹介されています。足を延ばして、更に健康増進、しちゃってくださ~い!
5月から始まったこの企画、皆さん何枚集められましたか?月ごと・各駅ごとに配布される武将カードが異なっていましたので・・・
8カ月×4駅=合計32種類!
「全部集めた!」という方・・・ アナタは凄すぎる!(笑)!当館が作成した武将のイラストが、 皆さんの興味を刺激したのなら・・・幸いです(笑笑)。
[5~12月分、全部集めると・・・]→