2024年12月 月 火 水 木 金 土 日 « 11月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 アーカイブ
-
最近の投稿
カテゴリー別アーカイブ: 展覧会
「滋賀限定!」感謝!御礼!
9月21日から東近江市の観峰館にて開催しておりました地域連携企画展「滋賀限定!近江ゆかりの書画―古写経から近代の書まで―」、11月24日に終了いたしました。会期中、多くの方々にご覧いただけましたこと、心から御礼申し上げます 。
昨日は会場の撤収作業をおこない、本日無事、出陳作品が当館に戻ってまいりました。「終わりましたね・・・」「終わっちゃいましたね・・・」。たくさんの作品が並べられていた展示室。名残惜しくも作品を全て取り出すと、心なしか室内の温度が少し下がったような気がいたしました。やっぱりちょっぴり寂しいのデス・・・。
今回、会場となった特別展示室は、2015年にオープンしたとても新しい展示室です。国宝や重要文化財を展示することが出来る文化庁認定の「公開承認施設」として整えられた設備は、これから新しい琵琶湖文化館を開設しようとする私たちにとっても、非常に参考になるもので、いろいろと教えていただく事も多く、実りある展覧会となりました。
何より、開催にあたり格別のご支援・ご協力をいただきました観峰館の皆さまには、心から感謝申し上げます。本当に有り難うございました。
これからも様々なかたちで連携し、滋賀の文化・芸術を盛り上げるべく、共に頑張っていければと思います。とても良いご縁をいただきました。有り難うございました!(楽しかったです🌟)。
滋賀限定!さまざまな秋を
暑くなったり寒くなったり、皆さま、この秋、いかがお過ごしですか?
文化の秋、芸術の秋・・・といえば!やはり地域連携企画展「滋賀限定!近江ゆかりの書画―古写経から近代の書まで-」ですよね~(エッ?無理やりっぽい??)。
現在、東近江市の観峰館で開催中の本展では、琵琶湖文化館の収蔵品を中心に、重要文化財を含む地域ゆかりの書画や奈良・平安時代の古写経、さらには西郷隆盛や伊藤博文、渋沢栄一などの歴史に名を残した著名人たちの直筆の書、さらに・さらには書道界においてこの方たちを抜きにしては語れない〝明治三筆"の書など、見応えのある作品が展示されています。
(明治三筆・・・気になる方はご自分で調べてみてくださいね。「知るを楽しむ」の精神デス(笑)。)
歴史資料としての見どころあり、美術・芸術作品としての見どころあり、たくさんの「書」が皆さまをお待ちいたしております。
来場の方より「展示室のドアを開けて、一番最初に見えたあの書、度肝抜かれたわぁ、いいねぇ」と言っていただいた作品があります。・・・さすがお目が高い☆。
その書をしたためたのは、副島種臣(そえじまたねおみ)。副島は、幕末期の政治家として近代史に名を残した一方で、書家としても高く評価されています。
23日(土)開催の土曜講座では、副島種臣について、観峰館の寺前学芸員から詳しい解説を聞くことができます。・・・副島の重厚な筆遣い・・・私たちは何故に彼の書にこんなにも惹きつけられるのか?・・・その魅力をたっぷり・どっぷり、寺前学芸員の軽やかなトークで、お楽しみください 。皆さまのご参加心よりお待ちいたしております。
11月23日(土)13:30~ 14:30
土曜講座「近江ゆかりの書跡を探る②―副島種臣―」
参加申込み:観峰館 TEL:0748-48-4141
皆さまにもう一つお知らせしておきましょう~。
昨年度の地域連携企画展では、米原市の古刹・成菩提院さまの寺宝展に協力させていただきました。今年も寺宝展は開催されており、この土日も一般公開があるそうです。(※23日(土)は午後のみ)。24日(日)には、「関ケ原合戦と成菩提院制札」と題した講演会も予定されています[詳しくは外部サイト]。北の近江も紅葉が見頃でしょうか?ぜひお出掛けください♪
皆さま大変ですね~文化の秋、芸術の秋、行きたいところがいっぱいデス♪
ち・な・み・に
こちらは大津。湖上にたたずむ当館の周りには、今年もたくさんの水鳥たちがお越しです。このコ達の秋は、間違いなく食欲の?・・・満喫中ですね(笑)。
方々、さまざまな秋をお楽しみください🌟
朗報!11/13解説付き鑑賞会はト・ク・ベ・ツ♥ですヨ!「滋賀限定!」
地域連携企画展「滋賀限定!近江ゆかりの書画」。皆さんはもうご覧になられましたか?
次におこなわれる関連イベントは、我らが滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」解説付き鑑賞会です!11月13日(水)決行!!現在、参加申込み受付中♪デス!!(琵琶湖文化館:TEL 077-522-8179)
実施にあたり、改めて観峰館さんに確認したところ・・・講座に参加される方は、もれなく全員割引価格(1,500→1,000円)にて、ご鑑賞いただけるとのこと!これは嬉しい♡
さらに!この日は!この日だけは!
展示室の照明を工夫し、特別な状態で、皆さんに作品をご覧ただく!というとっておきの趣向が用意されています!嬉しいほどの気合いの入り方!(笑)!。普段、学芸員しか見ることが出来ない、特別な空間
・・・ 参加の皆さんにだけ・・・ト・ク・ベ・ツ ♡ですヨ!?
とはいえ、いつも大津市のコラボしが21で受講いただいている皆さんからは「会場へはどのようにして行けば?」との質問が・・・そこで急遽ご用意↓しました。
【電車(JR)をご利用の場合】 全所要時間約25分
琵琶湖線「能登川駅」下車:東口へ ※現在工事中のためバス停が分かりにくくなっていますが、階段を下りて、足場沿いにブルーシートの上を15mほど歩くと、開けたところで「近江鉄道」のバス停が見つかります。
➡近江バス「八日市駅」行きに乗車
➡「金堂竜田口」で下車
➡徒歩約15分です。
※今回のために、バスの時刻表付き『地図』をご用意しました!〔コチラをチェック〕。
※観峰館webサイトのアクセス地図が分かりやすいので確認はそちらでも🌟
書の文化にふれる博物館:観峰館は、常設展示もステキなんです!
日本習字創立者の原田観峰氏が収集した中国近現代書画や、実際に拓本が採れる「復元石碑」、はたまた西洋アンティークやクラシックカーなど、展示の見どころ盛沢山!(施設内をじっくり見ようと思うと3時間くらいかかるかも?!)この機会にぜひご堪能・・・させていただきましょー🌟
皆さん、これはもう・・・行くしかない♡お申し込み、お待ちいたしております ☆彡
(琵琶湖文化館:TEL 077-522-8179/平日8:30~17:15)
「滋賀限定!」の記念講演会
10月27日(日)東近江市の観峰館において、域連携企画展「滋賀限定!近江ゆかりの書画~古写経から近代の書まで~」の関連イベントとして『東近江地域文化財の将来』と題した習字の日記念講演会が開催されました。
先ずご登壇いただいたのは藤田励夫氏です。藤田氏は元滋賀県文化財保護課職員として勤められた後、九州国立博物館や文化庁で活躍された古文書のスペシャリスト(現在は京都府立大学共同研究員)。今回の講座では、特に古い時代のお経(古写経)について、専門家の視点から実物に即した詳しい説明があり、意外な視点に驚きました。さらに展示中の紺紙金字妙法蓮華経(百済寺蔵)の見返し絵について、1巻ずつ違った魅力があることを、丁寧な言葉で教えていただきました。
続いては、本展に出品されている乾徳寺さまご所蔵の不動明王三童子像の修理を手掛けられた坂田さとこ氏((株)坂田墨珠堂代表・装潢師)がご登壇。工房での息も詰まるような細かい作業の様子がスライドで紹介されました。
最新の調査技術も使いながら、昔と変わらぬ材料で、未来へつなげる修理の技術。見ているこちらも息をのみました。
不動明王三童子像は、(公財)住友財団の2021・2022年度文化財維持・修復事業助成によって修理が行われ、修理後初公開となった作品です。文化財保護の一助として、修理費用の必要額が補助されるこの制度には、毎年全国から100件以上の応募があるそうです。
講座の最後にご挨拶された乾徳寺の中野ご住職。寺の宝である文化財の修理に、相談役として観峰館さんにご助力いただいたこと、いいタイミングに良いご縁を結んでいただけたこと、感謝の言葉が述べられました。
信仰のあり方やコミュニティのあり方が、時代の変化と共に形を変えつつある昨今。調査・研究活動をきっかけに、文化財の守り手と博物館が手を取り合って、地域文化財を伝えていく、素敵な事例の一つです。
東近江市で、滋賀県で、地域に根差した博物館活動が、様々な縁を結び、新たな可能性を生み出してゆく・・・そんな博物館であるために、地域文化財を守るサポートセンターとして、当館も引き続き精進をしていきたいと思っています。
「滋賀限定!」を深く知る!
皆さんはあまりご存じないかもしれません。滋賀は日本における「書の聖地」であると言っても過言ではないことを!
その聖地で長年にわたり書道教育・書道文化の振興と、地域に根差した活動を続けてこられた観峰館との連携展。滋賀県や東近江地域の文化財に新たな光を当てた他に例のない展覧会です。
「書画」を美術的・芸術的な視点で楽しみ、歴史的な捉え方で深く読み解く。この機会にぜひ、新たな知見を深めてくださ~い!
そして何故か、会場にいると無性に「筆」で文字を書きたくなる・・・不思議体験も??・・・感性もぜひ、磨かれてくださ~い!(笑)!
【関連イベントのご案内 】
◆10/27(日)記念講演会「東近江地域文化財の将来」※申込み不要
◆11/13(水)滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」解説付鑑賞会
※申込みは10/24(木) 8:30~☎琵琶湖文化館077-522-8179
◆11/23(土)土曜講座「近江ゆかりの書跡を探る②-副島種臣-」
※申込みは☎観峰館0748-48-4141
【こちらも紹介♪】
◆図録
本展で紹介している全55件の作品を、オールカラーで紹介しています!
解説の一例「その書は、流麗な筆遣いで、花の香りが漂ってくるかのような気品を感じさせる」
・・・いったい誰の書?気になりません?自分が忘れかけていた「字を美しい」と思う心、感性、教養、たしなみ・・・取り戻したくなります(涙)。また、歴史に登場する人物たちの、個性豊かな筆遣いにも注目です♪品よく?ダイナミック?・・・ふふふっ。
◆滋賀の魅力ある文化を発信し続ける季刊誌『湖国と文化』2024年10月秋(189号)
「「近江ゆかりの書画」への誘い」と題して、観峰館の寺前学芸員と県文化財保護課兼琵琶湖文化館の井上副館長が寄稿、皆さんを、熱く本展にお誘いしております♪
◆観峰館さんのSNS:Instagramに投稿されているライブ配信!
先日(10/13)実施されたギャラリートーク&ミニセッション、実はその後、井上副館長と和澄主任学芸員も急遽撮影に参加し、動画にて作品の紹介をさせていただいております。こちらも要チェックです!↓↓↓
「書の聖地・滋賀」から発信する書の魅力、皆さまこの機会にぜひご堪能ください!本展は11月23日までの開催です♪
展示替え作業:後期も見どころたくさん ♪
大好評開催中の、地域連携企画展「近江ゆかりの書画-古写経から近代の書まで-」!休館日の10月21日(月)は、当館と観峰館の学芸員総出で展示替え作業をしてきました。
なぜ総出かというと、展示作品のうち半分が展示替え。さらに展示替えに伴って、全期間展示の作品も位置をすこ〜しずつ変えたので、ほぼ全ての作品を変更・移動させたのでした。
後期展示は、当館保存担当学芸員渾身の、乾徳寺所蔵・東近江市指定文化財「不動明王三童児像」が見どころ! 観峰館が協力し、(公財)住友財団の助成により修復した文化財ですが、その修理の工程や成果を詳しくご紹介するパネル、そして修理を経た旧表具の一群は、なかなかご覧いただくことができないもの。この修理は2カ年かかったとのことですが、旧の肌裏紙ひとつひとつを除去していく工程を想像すると、気が遠くなりますね。。
後期展示の見どころ・その2としては、西郷隆盛書簡の展示!公文書館での展示では、ケースの都合から巻き替えをしながら部分的にお見せしましたが、5メートル近くの長い書簡全体をご覧いただけるのは、今回が初となります。
さて、展示作業中の学芸員たちの声を聞きますと・・・
「もう少し右を上げて!」
「このライティング、手作り?すごい・・・!」
「なんだか密度が高くなったかも?」
どんな展示となったか、ぜひ会場でご覧ください♪ 本展は11月23日まで、東近江市の観峰館にて開催いたしております。
書が楽しい・トークも楽しい・ギャラリートーク&ミニセッション
10月の三連休は秋晴れ!お出掛け日和となりました。現在、東近江市の観峰館で開催されている琵琶湖文化館地域連携企画展「近江ゆかりの書画-古写経から近代の書まで-」。13日(日)には、展覧会関連イベントとしてギャラリートーク&ミニセッションが行われました♪
皆さんは本展の印象、どう感じておられます?パソコンやスマホを使うことに慣れ、字を書くことから遠ざかってしまった昨今・・・世間一般には、「書」は、「難しい」「字ばっかり」「堅苦しい」「地味?」「楽しい?」などなど、あまりテンションの上がるものではない・・・かもしれません。し・か・し・それはきっと!今回のギャラリートークのような『学び』を、経験してないから?!
ということで、今回はおおよそ「書」の展覧会のギャラリートークとは思えない(?!)、ざっくばらんな雰囲気のトーク(笑)を、一部抜粋してご紹介します♪
トップバッターは琵琶湖文化館の井上優副館長。もはや定番となったスケッチブックを持参、「書の博物館で手前の筆書きを披露するなど大変おこがましく、お恥ずかしい限りではありますが・・・」との前フリに、皆さんからクスっと笑いをゲット!出だしは好調のようです(笑)。
「これは、禅でよく使われる叱咤(しった)の言葉です。叱咤激励、励ますお声を大きく勢いよく一文字で書いておられます。一方でどこか柔らかな印象もあり、お人柄が現れているようです。それは花押(かおう)にも表れていて、まるで『宇宙』だと思いませんか? 」
➡さて、誰が書いた書でしょう??
2番手は観峰館の寺前公基学芸員。こんなにも「書」からイロイロ分かるモノかと驚き!
「コチラの屏風・・・コレ・ね、展覧会が始まってから毎日作品を見ていて、僕、気付きました。この屏風に書かれている56文字。最初は5文字ずつ、まじめに書いていたんでしょうね。でも中ほどまできて『あれあれ?面白くない。遊びを作りたい』・・・と思っちゃったんでしょうね。見てください、この真っすぐに思い切って書いた「外」の文字。しかも1行に4文字。敢えて特徴的に書くことで作品に深みが増している。重厚であった前半、中ほどで方向転換して、後半は軽やかに変化している。字を見ていると、書き手の考えていることが『出る』し『わかり』ます。こんな風に考えて書いているのだろうなぁということを想像して見ると、オモシロイです。」
➡さて、寺前学芸員に、ここまで心を読まれてしまった作品の作者は誰?
➡11/23(土)土曜講座「近江ゆかりの書跡を探る②」で、この方の書について、詳しく解説されます♥
3番手は琵琶湖文化館の和澄浩介主任学芸員。実は彫刻担当で、会場には彫刻作品は無いのですが、本展では図録掲載用の写真を撮影するなど、影の功労者です。
「この展覧会に是非ともお出ましいただきたかった肖像があったのですが、残念ながら様々な事情があり、今回はパネルでのご紹介です。お寺で調査をさせていただきましたが、構造を拝見したところかなりの重量級。座しておられる場所も須弥壇の幅が狭く、作業が困難なこともわかり、何よりその周りを囲うようにいらっしゃる〇〇〇さまがたくさん・・・。」
➡さて、出展を諦めた理由の一つ、〇〇〇さまとは??
ギャラリートークの後、展示室に椅子を並べて、アットホームな雰囲気で語り合われたミニセッション(という名の裏話(笑))。
井上副館長のお言葉から「休館となってからコーカイ(公開)の機会が少なくなってしまった文化館の「書」ですが、このまま(令和9年度に開館する)新しい琵琶湖文化館に移ってしまっては、それこそコーカイ(後悔)するところでした。観峰館との連携のおかげで、書には『このような観賞のし方・楽しみ方がある』ということを改めて教えていただきました」。
今回の連携展では、さまざまなご縁が結ばれています。調査によって明らかにされた作品の背景、書が映える展示の仕方、出品の所有者さまたちとの更なる結びつきなどなど、共催したことで得られた発見は、何よりの宝物!近江の書の潜在能力・・・まだまだ面白いモノが見つかりそうで、ドキドキです🌟
【想像をしないとちょこ~っと分かりにくかったかもしれない本日のブログ:その理由】11/13(水) 滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」で解説付き鑑賞会を実施するので、あまりネタばらしをしてはイケナイ・・・。ということで皆さま!ぜひ会場で学芸員の解説を聞いてみてください!ブログではうまく説明できない、書の楽しみ方を、イロイロ教えてくださいますよ!
10/27(日)には記念講演会も実施されます。皆さま奮ってご参加くださいませ♪♪
建設予定地イベント開催しました!みなさんに感謝♥
晴天に恵まれた10月5日(土)、「新しい琵琶湖文化館 建設予定地イベント」を開催しました。ご来場のみなさま、また準備をはじめ様々な形で関わってくださったみなさま、本当にありがとうございました!
このイベントの目玉は、「新しい琵琶湖文化館の建物の形にカラーコーンを並べる」という、とても”斬新”なもの(?!!)。イベント前日の10月4日(金)には、みなさまにご協力いただきながら、事前準備を行いました。
その模様をご紹介しますと、午前中は文化財保護課建造物係による、カラーコーンを並べる「基準点」を取る作業です。
そして午後はボランティアの方6名と文化財保護課職員の助けにより、建物の形にカラーコーンを並べていきました。
悪天候もあり、参加を取りやめた方もいらっしゃいましたが、次回はどうぞよろしくお願いします!
一夜明けると、秋晴れのイベント当日。この日は大津商工会議所さんが主催する「びわ湖オクトーバーフェスト2024」が、すぐ近くのなぎさ公園修景緑地でも開催されるということで、あわせてお楽しみいただけたのではないでしょうか?
カラーコーンのすぐ近くに設置したテント内では、新しい琵琶湖文化館に関するパネルをご覧いただけたほか、当館所蔵品をモチーフにした「しおり」を作るワークショップもお楽しみいただけました。
大人の方はもちろん、子どもちゃんたちがたくさん集まってくださいまして、ワークショップのコーナーはフル稼働!(途中、盛況すぎて材料が無くなり、慌てて調達に走りました 🏃🏃。 )誰でも楽しめるワークショップもあり、老若男女問わず幅広い方にご参加いただけたイベントになったような気がします。
イベントの参加者数は、なんと600人近く!たくさんの方がご来場された大イベントとなり、新しい琵琶湖文化館のことを知っていただけ、また期待やご意見などのお言葉を頂戴しました。
みなさま本当にありがとうございます!みなさまのご期待に沿えるような、魅力的な施設を作っていきたいと思いますので、どうぞこれからもご支援・ご協力をお願いいたします!
あっという間に下半期・始まりました!
皆さんオドロキです。本日、10月1日、あっという間に、下半期に突入です。えぇ~っと・・・上半期の記憶が既に。。。(>_<)。。。月日が経つのは早い!
5月から始まり、会期が長い(!)と思っていた地域連携企画展「幕末を生きた人々の残像~公文書に残る直筆書簡」展。
9月26日に無事終了し、会場であった県立公文書館では、次なる企画展「湖国の宝が歩んできた道~文化財の危機と保護~」が始まった、とのことです。実はこの企画展にも当館から資料を貸し出しておりまして・・・。
それは何かと申しますと、昭和24年(1949)9月時点の「重要文化財保護法案要綱」という、とぉ~ても貴重な資料!
現「文化財保護法」は昭和25年(1950)5月の成立ですが、それ以前、試案の段階では、調査研究を重視し、国立博物館や重要文化財研究所の設立を明示するなど、現行法に比べてより具体的な内容が記されています。文化財保護の歴史を物語る大変貴重な資料です。是非、県立公文書館に、足をお運びください。
その他にも当館の収蔵品は、各地の展覧会にゾクゾク出品されております!↓↓〔収蔵品の公開情報はコチラをチェック〕
いやぁ・・・秋の展覧会シーズン、真っ盛りデスね!
更に!注目したいのが・・・
コチラ↓↓↓
10月5日に実施する新しい琵琶湖文化館の建設予定地イベントです!
・・・誰です?隣の「成瀬さん」のポスターが気になる、なんて言うヒトは?!そう、確かに気になる・・・(笑)。
こちらの写真は、JR膳所駅構内を激写したもの。(「成瀬さん」と当館のかかわりは、4月24日付けブログで紹介しております。)文化館も大注目の成瀬さんと、(ポスターとは言え)奇跡のコラボを果たした今回の建設予定地イベント♡これは成功させねばなりませんね!
お天気が少し心配ですが、着々と準備を進めておりますので、皆さまぜひ気軽にご参加ください! 建設予定地イベントは、10月5日11:00~17:00、大津市浜大津の大津港旅客ターミナル向かいで開催いたします! [詳しくはコチラ]
「滋賀限定!近江ゆかりの書画」土曜講座開催されました!
現在、東近江市の観峰館で開催中の地域連携企画展「滋賀限定!近江ゆかりの書画-古写経から近代の書まで-」。本日は関連イベントの土曜講座が開催されました。
演題は「近江ゆかりの書跡を探る①-雲居希膺-」、講師は観峰館の寺前公基学芸員です。石敷きの雰囲気のある素敵な会場に、講師のソフトなお声が爽やかに響きました♪
・・・「雲居希膺」・・・
皆さん読めました?(笑)。雲居希膺(うんごきよう・1582~1659)は、伊予国上三谷(現・愛媛県伊予市)出身の臨済宗の高僧で、皆さんよくご存じの仙台藩主伊達政宗・忠宗の依頼により、松島・瑞巌寺を中興しています。
そのような高僧がなぜ滋賀に縁があるのか?実は、東近江地域には仙台藩の飛領地一万石があったから(!)なのですよ~。この事実だけでもオドロキ(!!)です。雲居希膺と縁のある東近江地域の寺院は、本展にも数多く出品いただいている徳昌寺さまの他に、石馬寺や瓦屋寺、千手寺などがあります。
雲居希膺と滋賀のかかわりを理解した上で、改めてその「書」を見てみると・・・何とも親しみのある特徴的な筆使い!柔らかくもあり、あたたかくもあり、そのお人柄が文字に現れているようです。
見る人を引きつける雲居希膺の書の魅力。何より本展・本講座の開催にあたり資料の調査・研究を重ねられた講師の寺前学芸員が語る、ソフトで熱い、その思いが、書の魅力を倍増させてくれた気がいたします。いやぁ知るって楽しい!
・・・ですよね?皆さん?!きっと私たち、雲居希膺の『ファンクラブ』に入っちゃったかも・・・ですよね(笑)。参加いただきました皆さま、誠に有り難うございました♪
11/26の土曜講座では、「近江ゆかりの書を探る②-副島種臣-」が開催されます。こちらも楽しみ!乞うご期待!!
いよいよ開幕!滋賀限定!9/21から!
琵琶湖文化館地域連携企画展「滋賀限定!近江ゆかりの書画―古写経から近代の書まで-」。9月21日(土)から、東近江市の(公財)日本習字教育財団 観峰館にて、いよいよ開幕です!
ということで前日には、出品をご快諾いただいた文化財所有者の方々や、報道関係の方をお招きした内覧会が行われました。
ちょこっと会場にお邪魔しましたので、中をのぞいてみましょう~扉の向こうは、趣深い「書」の魅力に溢れた空間となっています♪
琵琶湖文化館の収蔵品をゆかりの深い地域で展示公開する「地域連携企画展」。このたびは、わが国屈指の「書」の博物館として知られる観峰館さんとタッグを組んでの開催です。
近年ほとんど公開していなかった当館の書の名品を、出張展示します。古経典から始まり、江戸時代、明治時代の名筆の数々をお楽しみいただけます。さらには、東近江市の地域文化財を積極的に調査発信されている観峰館さんの貴重な資料も展示されます。
近江ゆかりの書画の魅力。会場ではぜひ心の扉を開放し、先人たちが残した郷土の誇りを、心ゆくまでご堪能ください。間違いなく『滋賀限定!』の逸品揃いです🌟
本展は9月21日から、東近江市の観峰館にて開催です。皆さまのご来場を心よりお待ちいたしておりま~す♪
地域連携企画展 第2弾!いざ観峰館へ!着々準備中♪
9/21から始まる地域連携企画展「滋賀限定!近江ゆかりの書画-古写経から近代の書まで-」。いよいよ間近に迫ってまいりました。当館の収蔵品を会場の観峰館へ移送、そして展示作業が佳境となっています。
館での梱包作業。先ずは作品の状態チェックです。今回は1日で梱包→輸送を行うタイトスケジュールであったため、「成功の秘訣は8割方準備で決まる(!)」と豪語する当館の学芸員が、予め検品作業を済ませていたおかげで(?!誉めてあげて~!)、余裕をもって梱包することができたようです(笑)。 作品は無事、当館から旅立ちました。
そして本日、会場での展示作業です。こちらの写真にうっすら写る緑色の光のライン、これは展示する際に作品の高さを合わせたり、水平を測る“魔法の光”。(以前はテグス(糸)を使ったりしてましたが近頃は便利になりました(笑))。
それでもやはり、何だかんだ言っても、最後に頼りになるのは「人の手」です。我らが文化館学芸員も、展示ケースの中に入って奮闘中~頑張っておりますヨ♪
さてさて、どのような展覧会になりますか???開幕まであと1週間、乞うご期待です!
「滋賀限定!近江ゆかりの書画-古写経から近代の書まで-」は9/21(土)から、会場:観峰館(東近江市)にて開催です🌟
西郷隆盛書簡 巻き替えました!写真撮影OKです!(^^)!
5/27から9/26まで、滋賀県立公文書館で開催中の我らが地域連携企画展「幕末を生きた人々の残像~公文書に残る直筆書簡~」。長い期間だな~と思われた方もいらっしゃったかもしれませんが、実はこれには理由があります。
当初から申しておりました、この書簡は(物理的に)長い・・・と。全長4.75mに及ぶ西郷さんのお手紙。その全てを皆さんにご覧いただくには、“くるっくるっ”と巻き替えを行わなければなりません。
本書簡の見せ場(!?)である巻末:「西郷吉之助(隆盛)」署名部分から始まった5月。その後巻頭から巻中へ、本展の企画担当である井上副館長が、おおよそ3週間に一度、愛を込めて “くるっくるっ”してきました(笑)。
そして昨日、いよいよ最後となる5回目の巻き替えを行い、皆さんお待ちかねの巻末部分:「西郷吉之助」の署名と、実弟の西郷従道が書いた「兄の真筆に疑いない!(翻訳)」とする鑑定部分が、満を持しての再登場です!
・・・皆さん、おそらくこれが最後です!歴史的人物・西郷隆盛自らが書いた「西郷吉之助」の署名を、写真に撮ることができるチャンスは、きっとこれが最後!ぜひMyコレクションとして、皆さんの記憶と記録に残していただければ・・・幸いです💛
※写真を撮る際は、ガラスケース越しでの撮影になりますので、くれぐれもご注意くださいね。
地域連携企画展 第2弾!図録作成中!!
皆さん、すでにチェックしていただいてますか?我らが地域連携企画展の第2弾「滋賀限定!近江ゆかりの書画―古写経から近代の書まで-」!今回の展覧会は、東近江市の観峰館(かんぽうかん)さんとタッグを組んで、9月21日からの開催です♪
観峰館は、日本屈指の「書」の博物館!館名のロゴもステキなのです🌟
[ 日本習字創立者:原田観峰氏 (1911 ~ 1995)筆 ]
書の文化にふれることができる博物館での展覧会。しかも滋賀限定!=開催地は東近江市=可能な限り地域性にあふれる作品で企画したい⇒と、先方学芸員さんから熱いオファーをいただき(笑)、ここに実現!!大津市にありながら県内の地域性を活かした連携展を、各地で開催してきた当館です。お・ま・か・せ・あれ!
1万点を超える当館の収蔵品の中で、「書跡・典籍・古文書」が占める割合は約3割・・・どれにします??東近江にゆかりのあるものと言えば、アレと、コレと、イロイロと♡。
し・か・も・です!今回の展覧会では、出品作品全てを網羅した『図録』を作成します☆
今日はその打ち合わせで観峰館の寺前学芸員がご来館!写真の配置や解説文の確認、色合わせなど、校正作業も佳境です。図録に掲載するため、新たに撮り直した作品も多く、気合いが入っておりますヨ!仕上がりを楽しみに♡会場で是非お手にとってみてくださいね~!
開催まで1ヶ月をきりました。観峰館と琵琶湖文化館の地域連携企画展「滋賀限定!近江ゆかりの書画-古写経から近代の書まで-」は、9月21日からの開催です。乞うご期待🌟!
尚尚・・なおなお・・・ご注目!!
皆さん、もうご覧いただけましたか?現在、滋賀県立公文書館にて開催中の「幕末を生きた人々の残像~公文書に残る直筆書簡~」。当館に寄託された西郷隆盛(西郷どん)の直筆書簡を展示・公開中です♪。本書簡は、西郷どんが渡米中の大久保利通に宛てて書いた手紙で、安否伺いや国内情勢、薩摩の状況などを事細かに報告する内容は、全長4.75mにもおよぶ長文です。全体を一度に展示することができないため、昨日巻き替えを行い、現在は書簡の巻頭部分をご覧いただくことができます。
巻頭部分・・・手紙の書き始め・冒頭部分です。ところが現代とはいろいろ異なるところがございまして・・・。
というのも、いきなり「尚尚・・・」から始まります!
尚尚は、今で言う「追伸」の意味で、この部分を「尚尚書き(なおなおがき)」「追而書き(おってがき)」といいます。時代は明治、追伸を冒頭に書くことが当たり前だったのですねぇ。
最後に書くものと思っている現代人にはビックリです。
そしてもう一つ、ビックリなところが・・・。文中に見える「醜体」の文字・・・
・・・しゅしゅしゅしゅうたい?!誰が??!
実はコレ、大久保利通が送ってきた肖像写真を見た西郷どんが、同郷のよしみか、くだけた調子で「いかにも醜態」と感想を述べているのです。
写真嫌いで有名だった西郷どんのこの感想、手紙を受け取った大久保も「西郷どんらしかぁ!」と苦笑いだったのではないでしょうか(笑)。本文のマジメな内容とは打って変わって、心を許し合う二人の間柄が垣間見れる「尚尚書き」です。ぜひ実物を、会場でご覧ください!
[追伸]
近頃、朝の通勤途中で聞くラジオ番組にリクエストするリスナーさんの中に、ペンネーム「なおなおがき」という方がいらっしゃいます。普段なら気にも留めませんが、滋賀で西郷どんの直筆書簡が約100年振りに見つかり、その「尚尚書き」に注目する我が身としては、特徴あるそのペンネームが耳が残って離れません(笑)。偶然?必然?二日に1回くらい名前紹介されてますよね??
ひと昔前までは「尚尚書き」は当たり前に書かれていたのだから特段、特別な意味なんてない・・・とは思うのですが、このタイミング・・・やはり気になります。。。
「きっと、このリスナーさんは西郷どんのファンの方で、直筆書簡の再発見にコーフンして下さったに違いない!?!だからペンネームは『なおなおがき』?!?」と勝手に想像して、朝からテンションを上げています(笑)。なおなおがきさん、滋賀でお待ちしております♪♪
皆さんもぜひ「尚尚書き」にご注目ください☆☆☆
「幕末を生きた人々の残像~公文書に残る直筆書簡~」 始まりました!
本日より開幕と相成りもした、琵琶湖文化館地域連携企画展「幕末を生きた人々の残像~公文書に残る直筆書簡~」。滋賀県立公文書館にて特別公開でごわす!?!
い・
き・
な・
り・
変なテンションで始まりました本日のあきつブログ☆皆さんお待たせいたしました!滋賀県庁新館3階にある滋賀県立公文書館におきまして、西郷隆盛の”直筆書簡“を、本日より特別公開です~!
本書は、明治5年(1872年)2月15日、西郷隆盛から欧米外遊途上でアメリカに滞在していた大久保利通にあてて、留守中の国内動向や薩摩旧藩主津島家の醸成などについて、最新の情報を報告した西郷の直筆書簡です。
緻密かつ実直な文字、比較的均等な字間・行間を保ちつつ、まっすぐ丁寧に、なおかつ淀みなく書かれた本書簡は、西郷の人柄や性格をも感じさせる「生きた証」と言っても過言ではない!?!
書簡は全長4.75mにもおよぶ長大な手紙であるため、現在は「西郷吉之助(隆盛)」署名部分と、弟の従道による直筆鑑定書がある『巻末』部分を公開しています。
併せて「長文」の凄さが感じられるように・・・と、展示室の壁面をお借りし、 “ほぼ実寸大”の大きさにプリントしたもの(翻刻付き)を掲示していただきました。
※それでも収まりきらず2面に渡る・・・ (笑)↗
また、今回の展示は、写真撮影が『可能』!さらに解説付のお持ち帰り資料も充実していますので、「近代史が苦手・・・」という方も、今一度勉強するのに良い機会となるのではないでしょうか?
本書簡については、まだまだ「ナゾ」を残しておりますがそのお話はまた追々。。。 先ずは皆さま、実物を、しっかと見たもんせ~(ご覧あれ~)♪
『花湖さんの打出のコヅチ』第1回 質問にお答え・もす?!
さて皆さん、本日は昨日のブログ「・・・つづく」の続きです。
何を隠そう・・・第1回講座「再発見した西郷隆盛書簡とその伝来~アメリカから滋賀へ~」では、西郷隆盛書簡があまりに長文であるため、解説もあわや時間切れ・・・となりかけた講師先生(?!)。それを見習って、ブログも収めたいところではございましたが・・・無理でした(笑笑)。「つづく」の延長戦に突入いたします!お付き合いください♪
講座の最後に受け付けた【ご質問】です。
「書簡の紙は何に書かれていたのですか?巻子になっているとのことですが、元は何枚のお手紙だったのですか?」
とてもいい質問をいただきました。皆さん気になりますよね?!
会場で講師も答えさせていただきましたが、紙の種類は「楮(こうぞ)紙」です。
実物をご覧になると分かるのですが、繊維が長く、強靭であるため、日本では古くからよく使われている代表的な和紙です。ここでは特別に拡大した画像をご覧いただきましょう。→
(「西郷」署名部分・・・特別ですよ!)
「何枚の手紙か」というご質問につきましては、正解は10枚です。紙の大きさはそれぞれに異なりますが、縦15.8cm×横25.8~53.1cmの和紙が10枚使われています。
西郷どん・・・一蔵(大久保)どんに、よかひこ報告しよごたっことあったんじゃなぁ(いっぱい報告したいことがあったのですね)。
・・・鹿児島の皆さん!あ・あ・あ・合ってます??!
西郷隆盛書簡について、より詳しく知りたい方は、当館発行の研究紀要第40号に詳しく書いておりますので、是非こちらも参考になさってください。
さて、西郷隆盛の書簡について、「ぜひ実物を見たい!」という方、お待たせいたしました!!
5月27日(月)より、滋賀県立公文書館で始まる琵琶湖文化館地域連携企画展「幕末を生きた人々の残像~公文書に残る直筆書簡~」 にて展示公開で御座候☆
ぜひ、あたん目でそん書簡から西郷隆盛像を感じ取ってみてはどげんやろうか☆☆☆。
※注※
現在、当館の事務所では、 とても”怪しげ”な薩摩弁が飛び交っておりますが、わっぜ楽しか雰囲気で、お仕事がとても捗っております♡
親子で体験「ミニ屏風をつくろう!」守り人!
現在、安土城考古博物館で開催中の地域連携企画展「近江の文化財を継ぐ-修理・複製・復元-」。3月24日には関連イベントとして親子で参加するワークショップ「ミニ屏風をつくろう!」が開催されました。
初めに展示室で実際の屏風をご覧いただき、屏風の構造などをご説明。イマドキのご家庭では「もしかして屏風を知らないってことも・・・?」という一抹の不安がありましたが、参加の皆さんは「知っている」「家にある」とのご回答♡スタッフ一同ほっと胸を撫でおろしました(笑)。 先ずは第一関門クリア(!)です!
別室に移動し、いよいよここからが本番! 作りたい屏風の絵柄を選んでいただきました。当館の収蔵品の中から、おススメのワンコ(犬)やお祭り、光源氏なみの男性とお姫さまが登場するやまと絵、などを用意していたのですが・・・意外にも(?!)子どもたちが選んだのは、近江八景を描いたシックなもの!・・・皆さん「通」ですね・・・母なる湖/琵琶湖に関係する絵柄を選ぶとは、さすがです♪
組み合わせる下地の模様を決めていざ実践!
講師を務めた岩﨑学芸員の手ほどきを受け、ハサミやノリを使って工作をすすめる子どもたち。ちょっぴり緊張ぎみです(笑)。
作る過程で一番『肝心』なトコロは、屏風と屏風をつなぐ「蝶番(ちょうつがい)」!・・・と言っても金具ではないですよ?!本物の屏風と同じように「和紙」でつなぎます。和紙を貼って、ひっくり返して、上下を交互に貼り付けて・・・(ここでは説明を端折りマスが)、こうすることで、屏風は前にも後ろにも開くことが出来ます。うまく合わせられるかキンチョ~の瞬間・・・この難関を乗り越えれば、あとはサクサク♡選んだ下地と絵柄を貼って、ミニ屏風の完成です♪
今回のワークショップで「屏風づくり」を企画したのは、「文化財を守り伝える、そのためには、モノの素材や構造・仕組みを理解しておくことがとても大切」ということを、知っていただきたかった・・・ためです。
使った材料はホームセンターなどで手に入る発泡スチレンボードですが、和紙でつなぐことで本物と同じように開いたり閉じたりすることができました。
参加した子どもたち、次に屏風を見る時には、描かれた絵より何より、先ず合わせ部分(紙蝶番)に目がいってしまうコトでしょう!(笑)。「あれ、紙でくっついていて、どっちにも開くんやで」と、お友達にも教えてあげてくださいね!
最後に、楮(こうぞ)やミツマタなど、原料が異なる手漉き和紙の“触り比べ”をしていただきました。「実はお札にも和紙が使われている」との説明に、とてもびっくりした様子の子どもたち。改めて質感を確かめていましたね~(笑)。伝統を受け継ぐ日本の技を、最も身近に感じて貰えた瞬間かもしれません(笑笑)。
ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました♪。今までとは違った視点で、文化財を見ていただくことができたなら・・・皆さんはきっと「文化財の守り人」です!
講座「文化財修理で引き継ぐ心 -近江の文化財修理を例に―」開催しました
現在、安土城考古博物館で開催中の地域連携企画展。3月17日に開催された関連講座は、株式会社坂田墨珠堂の坂田さとこ氏を講師にお迎えし、貴重なお話をうかがいました。
「文化財を後世に守り伝える一助となる」
これは、坂田氏が大津市に構える文化財(美術工芸品)の修理工房で掲げるスローガンなのだそうです。最初は「大切なことをすごく控えめに表現されているなぁ」という印象でしたが、講座でお話を聞き、文化財修理の事例を動画をまじえて見せていただいた後ではむしろ、「このスローガン以外に表現する言葉が見当たらない」・・・と、考えが改まりました。
皆さんは「文化財修理」についてどのようなイメージをお持ちでしょう?頑固で無骨な一本堅気の職人さんが、黙々と仕事を進めておられる・・・そんなイメージ??(勝手な想像を・・・スミマセン。)確かにその技術も必要なのですが、坂田氏は「まるでお医者さんみたいな」お仕事だと言っておられました。弱ったところはどこですか?お薬で直せそうですか?手術が必要ですか?
例えばこちらのスライドは、現在展示中の薬師十二神将像の修理に際して、顕微鏡で撮影された写真です。(絵具を調べると、この時は鉱物を使った顔料でキラキラしてまるで宝石のようだった、と言っておられました!)確かに理科の実験結果のような・・・時には光学カメラや赤外線カメラなど先端技術を駆使して、作品の状態を見極めることも必要です。それらの結果をもって作品の“カルテ”を作り、使う材料を選定し、修理の方針を決定します。
修理の方針・・・そう、私たち博物館として修理に立ち合う際も、このカルテの情報は大切です。併せて作品が持つ歴史的意義やその内容を吟味しつつ、オリジナルを損なわない修理方法とすること。そして文化財の所有者の方に説明を尽くし承諾をいただいてから、現在出来得る最善の方法で修理を行います。時には修理を未来に託すという選択も・・・慎重を要するが故の難しい判断、共に担って下さる心強い存在が修復師の皆さんなのです。(結果として、ミリ単位の細か~い作業の修理をお願いしてしまうことになるのですが・・・(笑)。)
何年も受け継がれてきた文化財には、必ずまた修理をする日が巡ってきます。将来、安全に再び修理することが出来るよう、決して過度な修理は行わず、後世に伝える「一助」となる。歴史と伝統の一部に携わる誠実さと信念が伝わる、良いスローガンだと思いました。
最後には、工房で使っておられる修理道具で実演もしていただきました。ご参加の皆さんもすごく熱心に質問されていましたよ。よく見ると道具には名前も記されており、大切な“相棒”として扱っておられることがよくわかりました。
講座終了後、展示室に移動して、修理に携わった作品と久々のご対面を果たされた坂田氏。本展を担当した岩﨑学芸員と、文化財修理の未来について熱く語り合っておられました。
坂田氏の夢は「将来は文化財の修復師になりたい!」と言う子どもたちが増えること・・・なのだそうです。そのために現場を知ってもらう、未来につなげる修理の仕事を皆さんに認識していただくことが大切で「活動を声に出していきたい。それが私の役目」と語っておられました。会社の社長という立場だけでなく、業界のお母さん(?!)として将来を見据えておられる姿に“愛“を感じました。感謝いたします・素敵です♡
今回、講座に参加出来なかったという方は、会場で「おしえて!!まめのぶくん」のパネルにご注目ください。文化財修理に対する「?」や、展示で伝えたいことを、まめのぶくんがわかりやすく解説しています。
展覧会も後半に突入し、会場では一部作品の展示替えを行いました。地元・近江八幡市の長命寺さま、新宮神社さまの作品も出陳されておりますので、地域の方もぜひ会場へ足をお運びくださいませ。
新視点満載のギャラリートーク②
本日のブログは、前回に引き続き 3月9日に行われた関連講座とギャラリートーク の様子をご紹介します。今回は考古担当の 大道和人学芸員 (安土城考古博物館)の登場です。
この日、講座で講師を務めた大道学芸員は「復元!紫香楽大仏の鋳造技術」という演題でお話しされました。
聖武天皇が大仏(銅造)造立を開始した甲賀寺に隣接する鍛冶屋敷遺跡(史跡紫香楽宮跡 ※新名神信楽IC辺りです)。大道学芸員はこの発掘調査にも関わっておられ、出土した遺物から「奈良時代に大仏がつくられた当時の炉、そして送られた風はどのようなものだったのかということが『復元』できる」と、イメージ図を示されました。(会場の展示パネルや来場者にお配りするパンフレットに詳しく掲載しています。)
お話を聞きながら、銅を溶かすための作業はどんなに熱いものだったのか、それだけの風を送るためにどれだけたくさんの人がふいごを踏んだのだろうかと、当時の人々への想像が膨らみました。
いざギャラリートークで、会場の展示室に移動したあとも、大道学芸員の熱弁は止まりません(笑)。発掘調査の醍醐味、苦労話、その成果など、皆さんに伝えたいことがたくさんあったようです(笑笑)。参加者からの質問にも嬉しそうに答えておられましたよ。
その後ギャラリートークの一行は、博物館内にある出土木製品の保存処理施設へ。こちらは普段は立ち入ることができないお部屋で、今回は特別のご案内です♪
作業を担当されている福井技師((公財)滋賀県文化財保護協会)から、「地中には伏流水が多く、木製品が空気に触れないため、腐らずに残っている」と聞き、皆さん納得のご様子。樹脂に漬け込む、あるいはフリーズドライにするという保存技術の大きな設備に興味深々でした。
文化財がどのように伝えられてきたのか、そしてこれからにどのように伝えられていくのか。また作られた当時はどのような状態だったのか。講座とギャラリートーク、展示を通して、新視点をたくさんいただくことができました。案内してくださった職員の皆さん、そして熱心に参加された皆さん、本当に有り難うございました。
皆さんもぜひ「近江の文化財を継ぐ-修理・修復・復元-」の展示を通して、文化財のあゆみとそれを取り巻く人々へ思いをはせてみてください。そして展示にとどまらず、皆さんの身近な文化財にも思いを寄せるきっかけになれば幸いです。
新視点満載のギャラリートーク①
現在開催中の地域連携企画展「近江の文化財を継ぐ-修理・修復・復元-」。展示は一人で見るのもいいですが、詳しい解説を聞いて改めて作品を見ると、何倍もの発見と驚きがあります。3月9日(土)に行われた関連講座とギャラリートークは、まさにそのような機会となりました。今日は少しだけその様子をご紹介しましょう。会場である 安土城考古博物館での案内人は、本展の担当:安土城考古博物館の大道和人学芸員(考古)と、当館の岩﨑里水学芸員(保存科学)です。
先ず展示室に入って右側のゾーンを解説するのは、岩﨑学芸員です。目を引く屏風や掛軸、精緻に描かれた作品に思わず見入ってしまいますが、実は本展の見どころは作品だけではありません。その“前”に置かれた「修理」に関するある“モノ”にも注目していただきたく・・・。
例えばこちら、仙人図屏風の解体修理で出てきたモノですが・・・岩﨑学芸員が手にするクリップボードに何か書かれていますね?分かります??
なんと!屏風の下から、屏風に直接関係のない(!)看板の下絵や、滋賀県内の地名が書かれた紙、落書きの鳥(よく見ると可愛い?!)などなど、様々な「下貼り文書」 が出てきました!
屏風を仕立てるときや修理をするときには、たくさんの紙が必要です。紙が貴重であった時代には、一度使われ文字などが書かれた紙も、屏風の内側に使われました。博物館では、このような文書類も貴重な資料として、作品とともに後世に引き継ぎます。
この他にも修理銘が書かれた古い部材や表具裂、作品の裏に貼られた肌裏紙に至るまで、大切にとっておきます。「文化財を継ぐ」時、いつどのような方法で修理されてきたのかという情報が、重要になるためで、「これらも普段は皆さんにご覧いただくことのない重要な博物館活動の一つ」であると岩﨑学芸員は説明されました。
また、文化財の「複製」「復元」も本展の大切なキーワードです。作品を食い入るように見比べる参加の皆さん、違いを見つけようと必死です(笑)。時としてこれらの作品には「オリジナルと同じくらいに伝わる情報がある」という岩﨑学芸員の言葉が印象的でした。経年とともに劣化するオリジナルの情報を今にとどめるという意味では、代替品はむしろ後世にとってはかけがえのない文化財となり得る代物です。博物館では保存と活用のバランスをとりつつ、いかに皆さんに情報を伝えていくか、学芸員の腕の見せ所でもありますね。
おっと残念!本日のブログ、ここで字数制限に達してしまいました。アレ?大道学芸員の登場は??続きはまた後日ということで!
普段はただ「きれい、すごい」とだけ思ってみている文化財にも、その背景には多くの人の努力と思いが詰まっています。一つ一つの文化財がこれまで歩んできた道のり、そしてこれから歩んでいく道のりが伝わる、とても興味深い展示となっています。ぜひ会場で実物をご覧ください。
「千年の秘仏と近江の情景」閉幕
10/7から約1か月半にわたり滋賀県立美術館にて開催しておりました地域連携企画展「千年の秘仏と近江の情景」が、11/19に閉幕しました。最終日にはナント・・・1,000人近くのお客さまが!お越しくださったそうです!!
ご来場いただいたすべての皆さまに、心から感謝申し上げます!!!
本展は、湖南市・正福寺さまの秘仏本尊が33年ぶりの公開となる、大変貴重な機会に恵まれました。開催にあたり、お寺さまにご許可をいただいて作成したポスター・チラシは、大切な秘仏を中央に配置した構図で、これがまた「なんて尊い!」と大変好評で・・・実は展覧会が始まる頃には既に配布するチラシが無くなるという嬉しいハプニングが(笑)。会場のスタッフさんによると、海外からお越しのお客様に「このポスターを下さい!」と声を掛けられたそうですヨ♡
会場では、お像を360度くまなくご覧いただけるよう展示し、あわせて善水寺さまの不動明王坐像を特別展示したことで、より奥深い仏像の世界をご堪能いただけたのではないでしょうか。学びも多かったですよね~(自画自賛(笑))。 ふたつのお像の間を行ったり来たり、しゃがんで見上げて、のぞき込んで見比べて・・・皆さんそれぞれの鑑賞の仕方で、存分にお楽しみいただいたことと思います。また、ケース内に並べられた絵画、工芸品は、文化館と美術館、両館のコレクションから展示しました。千年の秘仏を守り伝えてきた近江の歴史風土、文化、人々の営みを、作品から感じていただけたなら幸いです♪
ご鑑賞いただいた皆さま、並びに本展開催にご協力いただいた滋賀県立美術館の皆さま、本当に有り難うございました!
さぁて、11月も後半、あっという間に二つの地域連携展が終わってしまいました。次回は、令和6年2月10日より滋賀県立安土城考古博物館において「近江の文化財を継ぐ-修理・複製・復元―」展を開催します!詳細はもう少しお待ちいただくということで・・・乞うご期待♪
現在、当館の掲示板には、休館後に他館で開催してきた展覧会が一目でわかる、チラシ(の縮小版)を掲示しています。「いろんな地域とご縁を結んできたなぁ」と振り返ってしみじみ・・・これからも素敵なご縁がつながりますように♪
あっという間の10日間 「成菩提院 寺宝展」閉幕
11月3日から米原市で開催しておりました地域連携企画展「成菩提院 寺宝展」が、昨日閉幕し、本日、会場を撤収してまいりました。
本展におきましては、ご住職さまならびに副住職さまに多大なるご協力をいただき、また、檀家の皆さまにも会場でお手伝いいただくなどご協力を賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。
今回の展示は、今話題の徳川家康や戦国武将に焦点を当てた展示内容であったこともあり、歴史好きの人が遠方からもたくさんお越しくださったと、関係方々から喜びのお声が届いています。ご来場いただいた皆さま、有り難うございました。本展をきっかけに、滋賀の歴史の奥深さに触れていただけたなら幸いです。
そして今朝、米原市と岐阜県にまたがる伊吹山では、「初冠雪」を観測したそうです。本展の閉幕を待っていてくれた?
いよいよ寒さも本番、本格的な冬の到来となりそうです。
「成菩提院 寺宝展」講演会
湖国滋賀、快晴の三連休でした。初日11/3文化の日から始まった我らが地域連携企画展「成菩提院 寺宝展」。
今回の会場は、お寺さまということもあり、午後から行われた講演会は、お座敷に椅子を並べた特別バージョンで聴講いたしました。ご挨拶された山口副住職からは、地元の方をはじめ、遠方からも多くの方々にお集まりいただいたこと、感謝の言葉が述べられました。
講演会は、先ずは「成菩提院の歴史と文化」という演題で、成菩提院の檀家総代であり柏原宿歴史館の館長でもある谷口徹氏にお話しいただきました。 成菩提院の中興の祖・貞舜法印(じょうしゅんほういん)のお話や、寺宝展で展示されている戦国武将の禁制札(きんぜいふだ)についてのお話は、地域の歴史に深い係わりがある大変興味深い内容で、歴史を体感しているような気持になりました。
続いて県文化財保護課(兼琵琶湖文化館)の古川史隆より「成菩提院の仏教美術」について、お話させていただきました。
寺宝展では、重要文化財の不動明王二童子像を展示しておりますが、当館に寄託中で会場にお持ち出来なかった作品について、特に古川氏が滋賀県指定文化財の指定にかかわった3件の絵画が、詳しく紹介されました。成菩提院さまは天台寺院ですが、談義所(学問所)として長い歴史の中で、様々な宗派の作品が伝わっていることも、大変素晴らしいと思います。
さて、N〇Kで放送中の大河ドラマも、いよいよ関ヶ原の合戦が舞台・・・。このタイミングで歴史上の登場人物たちが残したナマの歴史資料に触れられる、このたびの寺宝展。遠路はるばる関東からもお越しいただいているそうです。
歴史に思いを馳せて、心躍る旅を北の近江で!!
いざっ北の近江へ!地域連携企画展「成菩提院 寺宝展」
明日「文化の日」の祝日を含めた3連休、皆さんはどのように過ごされますか?気候もいいですし、どこかにお出掛けしたくなりますよね~。行きましょうぜひ!北の近江へ!!
琵琶湖文化館の地域連携企画展「成菩提院 寺宝展」は、米原市の成菩提院(じょうぼだいいん)さまで開催です♪
成菩提院は伝教大師が開基とされる天台宗の古刹で、所蔵される数々の仏教美術の素晴らしいことは勿論、今話題の徳川家康や歴史に名を馳せた戦国武将たちが宿営した記録や、「石田三成十三ヶ条成菩提院村掟書」が残る、由緒のあるお寺です。
例年この時期に寺宝を公開しておられますが、今年は特に(!)、当館が全面協力を申し出て、この地域連携企画展が実現!明日3日14:00からは特別に講演会も予定されています。歴史と文化を堪能する1日をお過ごし下さい♪
・・・ここで、ハタと気付きました。石田三成・・・そうです! 11月になりました!
滋賀県内のJR4駅で配られるあのカード!健康推進アプリBIWA-TEKU(ビワテク)を利用して駅の改札窓口でスマホ画面を提示した人に「近江ゆかりの武将カード」をプレゼントするあの企画[滋賀県提供]♪今月は石田三成も登場です!気になるラインナップはこちら↙
おや?三成さんは彦根駅で配布されますか!・・・これは行かねば!寺宝展に行くため、電車にも乗りますよ~成菩提院はJR柏原駅から歩いて約5分ですよ~。よしっ!健康もゲットです!!
おススメは、寺宝展に行く前に彦根駅に立ち寄って三成のカードを手に入れるコト♡ (※改札でBIWA-TEKUアプリの画面を提示するだけで貰えます♪) 会場に着いたら、武将カードのイラストを見つつ「三成が書いたか!掟書き!!」と、イメージを膨らませるコト♡♡
文字には性格が表れると言いますよね~?!さてさて、その印象は?納得?意外? イラストを作っていて思ったのは、目の表情がなかなかに鋭い几帳面そうなお顔だな・・・ってことかしら?
・・・おやおやこれは、マニアックな歴史の楽しみ方をご提案していまいましたよ、おほほ♪
それでは皆さま、ぜひ“北の近江”で会いましょう~~~。。。
※「成菩提院 寺宝展」は、滋賀県が取り組む「北の近江振興プロジェクト」の一環として開催します。
ギャラリートーク 皆さんの反応に手応え♡
現在、滋賀県立美術館で開催中の「千年の秘仏と近江の情景」展。18日には美術館と文化館、双方の担当学芸員によるギャラリートークが実施されました♪感想は?いかがでしたか??
皆さんとても熱心に耳を傾けてくださり、講師の一人を務めた当館の和澄学芸員は、「いやぁ話し甲斐のある皆さんでした」と大層喜び、本展開催の手応えを感じつつ、笑顔で帰ってまいりましたヨ(笑)。
ご参加いただきました皆さま、誠に有り難うございました~♡♡♡
本展では、湖南市・正福寺さまの秘仏本尊:大日如来坐像(重文)が33年ぶりに、しかも寺外で初めて公開されており、間近に拝見する機会に恵まれた、またとない展覧会(!)として話題を呼んでいます。
と同時に、会場では善水寺さまの不動明王坐像(重文)も、特別に展示しています。ギャラリートークにお越しいただいた皆さんには、この二像を同時に展示したその“意図”が、十分に伝わったのではないかと思っています。それは共通項なのか、違いなのか。二つの像を間近に見比べることで、皆さまに理解し納得していただける、「素敵な発見」につながるのではないか、と期待しています。
今回、聞き逃した!という方・・・大丈夫、まだチャンスがあります。当館主催の滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」にご参加ください!
★先ずは座学でじっくり予習↓
第5回:10/26(木)「秘仏 正福寺大日如来坐像と湖南・甲賀地域の仏像」
→申込受付中!定員140名〔残りわずかとなっています!お急ぎください!! 〕
★★会場で解説付きの鑑賞会↓
第6回:11/16(木)「千年の秘仏と近江の情景」展を楽しむ」
→申込は10/27(金)午前8:30から電話にて受付開始/定員40名〔電話殺到の予感?!!〕
このダブルチャンスにも、どうしても都合がつかずに参加できないという方、大丈夫、会場には解説パネルをご用意してございます♪それを読んだ方はおそらく・・・二像の間を行ったり来たり・・・3往復はすることになるでしょう!(笑)!
ぜひご自分の目で、お確かめください!!
あぁっ!あれも言いたいコレも言いたい!(こっそり心の中で観音シスターズと呼んでいる)十一面観音さまのコトとか、会場にぐるりと展示されている絵画作品のコトとか、いろいろ言いたい!でも、やはりこれは、皆さんにご覧いただいてから・・・ということで!♪!
10月18日 ギャラリートークあります♪
皆さんもうご覧いただけましたか?滋賀県立美術館で開催中の地域連携企画展「千年の秘仏と近江の情景」。本堂の建て替えに伴い、湖南市/正福寺さまから当館にご寄託いただいている秘仏本尊・大日如来坐像が、寺外で初公開(!)となっている、今一番注目すべき(!!)展覧会です♪こんなチャンスめったにない!!!
しかも明日、18日(水)14:00から、当館と県立美術館の学芸員が展示室で作品のみどころを紹介するギャラリートークが開催されます!じっくり一人で鑑賞するのも“ツウ”な見方ですが、解説を聞くことでさらに理解が深まり、新たな発見がきっとありますヨ!?!会場で皆さんに「へぇ~」「ほぉ~」「知らんかったわ」と言われ[せ]たい!(笑)!
事前申し込み不要ですので、ぜひお気軽にご参加くださ~い!
※滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第6回(11/16)でも、解説付鑑賞会を予定していますが、こちらは定員40名さま限定となっていますので、ご注意クダサイ。
【速報!】千年の秘仏と近江の情景展
明日、10月7日から滋賀県立美術館で始まる地域連携企画展「千年の秘仏と近江の情景」。皆さんのお待ちかねですね♡
開催直前、準備万端整った会場では、関係者の皆さんや報道機関の方々をお招きし、内覧会が催されました。会場の様子を【速報!】で皆さんにお届けします!
先ずは紹介させてください。左が当館の和澄浩介主任学芸員、お隣が県立美術館の山口真有香主任学芸員です。この二人が居なかったらこの展覧会は開催できなかったと言っても過言ではない!本展の立役者のお二人です。(拍手~!!)それぞれの立場から、本展を開催することが出来た喜び、感謝の気持ちを皆さんにお伝えさせていただきました。
そして作品が展示されている会場に場所を移し、作品の特徴・見どころなどを説明させていただきました。皆さん気付かれましたか?今回の展示では、仏像を360度の全方向から鑑賞できる形で展示されています。ほとけさまに刻まれた衣文や、胸元に飾られたきらびやかな装飾まで、間近に細部にわたってご覧いただくことができます。千年の歴史を超えて初めて、秘仏をお寺の外で見られる貴重な機会です。皆さまぜひご来場くださいませ!
展覧会は、大津市瀬田/びわこ文化公園内)滋賀県立美術館にて、11月19日までの開催です。この秋、千年の秘仏とともに近江の豊かな歴史を、感じてください♪
地域連携企画展 めいっぱい準備中!
いよいよ10/7(土)から始まる琵琶湖文化館地域連携企画展「千年の秘仏と近江の情景」展!昨日は当館から出陳する作品を搬出、今日は会場館である滋賀県立美術館で展示作業が行われています。
担当学芸員さんは目も廻る忙しさで、関係先への連絡、業者さんとの調整、的確な指示と阿吽の呼吸の連携作業・・・などなど、ほっとひと息つく間もなく、頭の中は展覧会のことで“いっぱい”のご様子・・・デス。「あれ?アレはどこだ??・・・大丈夫、きっとあの時あそこに置いた・・・」「ありました!!」という会話がチラホラと。。。ハイ!深呼吸して~(笑)♪大丈夫、万事順調!今日のミッション(展示作業)も無事終えた、と現場から連絡もありました!
また本日、展覧会のパンフレットが仕上がり、納品されました。あぁドキドキ。
先方の学芸員さんとも連携しながら作った、渾身の力作です! 会場でご自由にお持ち帰りいただけますので、鑑賞のお供にぜひ、手に取ってご覧くださいませ。
そしてこれで終わらないのが、今年の地域連携企画展♡!
11/3(金・祝)からは、米原市で「成菩提院 寺宝展」が始まります!こちらの準備も佳境。今年の大河ドラマでも注目されている戦国武将や徳川家に焦点を当てた展示を、お寺さまとの連携企画で開催します。こちらも楽しみにしていて下さいね!
あぁ、今年の秋は忙しい♥
ということでワタクシ、専ら館でお留守番が専門の事務担当、大忙しの学芸員さんを横目にじっとして・・・いられる・・・ ワケがないッッ!!?
自分でも何かできないかと、大型プリンターを使って、めいっぱい(?!) 、 館から、展覧会を盛り上げにかかっております(笑)♪
皆さんのお目に留まると嬉しいデス↓↓↓♪
[地域連携企画展/長光寺]終了&御礼 皆さんに捧げる豆知識
あっという間の10日間でした。令和5年度の初日:4月1日から開催しておりました琵琶湖文化館地域連携企画展「近江八幡市・長光寺で新発見の経典を特別初公開!」。
10日(月)に会期を終了し、「たくさんの方にお越しいただいた」と、お寺さまからもご報告をいただいております。ご鑑賞いただいた皆さま、誠に有り難うございました。 皆さま、何か発見はありましたか?
と、ここで突然ですが、あきつブログ的「豆知識」のお時間です♪。
お経をご覧になって不思議に思われた方おられます?奥書きに記された日付について改めてご注目ください↓。
「弘安二二年」は「弘安4年」です。・・・おや?何かが引っ掛かかる?「弘安二二年は弘安22年なのでは?」と思いますよね~不思議ですよね~。2+2で4年・・・でもコレ間違いではないのです。干支で「辛巳」とも書かれていますので、間違いなく「弘安4年」です。「四」は「シ」を連想する言葉として、昔から避けられることが多かったようで、縁起を担ぐ日本人らしいといいますか、鎌倉時代に既にダジャレ好きのDNAが・・・(お経なのに?!!)。ちなみに弘安は10年までしかないので、やはり「弘安4年」が正解です。どうでしょう?お経はチンプンカンプンでも、古文書を読む豆知識が一つ増えました♪。
さて、豆知識をもう一つ。皆さんは「文房四宝(ぶんぼうしほう)」という言葉をご存じですか?古来中国で生まれた言葉ですが、文房具の中で紙、筆、硯(すずり)、墨の4つを指します。先日の特別講演会で講師を務めた井上副館長は、この度のお経の発見で「長年、自分の師であった先生の言葉がずっと気になっていたが、これで合点がいった」と言います。その先生が指摘されていたのは「滋賀には文房四宝の産地が3つ揃っている」ということ。その3つとは、紙が大津市桐生の雁皮紙、そして高島市の筆と硯です。これらは現在にも名を残す名品ですが、墨については武佐墨の存在は知られていたものの、漠然と「宿場町での需要」に応えるためものと考えられていました。それが今回、武佐墨の産地にほど近い長光寺で、膨大な量の写経が行われていたことが判明し、まさに墨の需要と供給が成り立つ地域の歴史が明らかになったわけです。
「文房四宝の産地が揃う県」。これ凄いことです。このようなところが他にありますか??!おそらくは地域性、京の都に近く、古代から大寺院があったことも関係しているでしょうね。新たに見つかった経典から、滋賀の地域史・文化史にまで及ぶ発見があったこと、これを皆さんにお伝えしたかった!本展を通じて、何某か感じていただけたなら幸いです。
言葉でうまく伝わったか、若干不安なところではありますが、堅苦しく考えていただく必要はありません。
そう、皆さんは本展で、新しく近江八幡市・長光寺というお寺さまとご縁をつながれました。チラシにも書いておりましたが、皆さんはご覧になりました?花の木(ハナノキ)。
本展会期中に満開・・・となる予定でしたが・・・今年は桜の開花が早まるくらい、春の訪れが早く、実は開催前の3月下旬には花は散ってしまったそうです。ブログではなかなかそれを言い出せず・・・。
しかし・です皆さん!せっかくいただいたご縁!秋の紅葉も素晴らしいそうですよ~。
また、毎月21日は弘法大師の御縁日法要がおこなわれ、マルシェも開催されるとのことです。ぜひ何度もお出かけして下さいね~♪