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やってきました夏の使者
先日のブログで、「今年の夏は何かヘンです」と訴えました。草津市烏丸半島のハスの群生地でハスが姿を消した、夏に繁殖する水草(藻)が今年は少ないと・・・昨日出張で、琵琶湖の湖岸道路を走ったのですが、例年美しく咲くハスの姿はやはり見当たりませんでした。
その後、滋賀県と草津市で行った原因究明のための合同調査では、明確な食害の痕跡などは確認できず、更に謎は深まったと担当者は頭を抱えておられるそうです。藻は、瀬田川の河口付近で見られたものの、例年よりはやはり少ない・・・水草が腐ったりしていないのでニオイもなく、有り難いのは有り難いのですがね・・・何かがおかしい。。。
ということで・・・・文化館の周りにも来てしましました。いつもより少ないですが届いてしまいました。夏の使者:水草:藻のご到着です。来ちゃったものは仕方アリマセン!環境美化に努めさせていただきます!!
炎天下の中、作業用の小船を使って引き揚げた藻は、何日かかけて石垣の上で乾かしてから袋詰めし、回収・処分に出します。あぁ、文化館の夏がまた始まった・・・。
気付けば文化館のすぐ隣の打出浜でも「夏」が始まっていました。「びわガーデン」と銘打たれたビアガーデンが10月16日までなぎさ公園にオープンしました。湖岸の夕陽を眺めながらビールとバーベキューが楽しめるという、なんとも贅沢な空間が・・・水曜から金曜は午後5時半から、土日祝は午前11時半から営業だそうです。仕事を終えて館を出た時、どうりでイイ匂いがするはずです(笑)。皆さん夏を満喫ですね~!
筆:あきつ
今年は何かヘンです・・・
梅雨の合間に届く日差しが、とーーーっても容赦のない季節になってきました。当たり前に気温30度を超える今日この頃デス。文化館から眺める景色もすっかり「夏色」になってまいりました。
おっとここで、今年は何かヘンです。お気付きの方いらっしゃいます?いつものアレが見当たりません。例年ならもう文化館に届いているハズなのですが・・・
それは毎年、この時期に湖岸を漂い流れ着く水草の「藻」。有り難くない厄介者ではありますが、来ないと来ないで気になるモノでもあります。文化館5階の展望閣にある双眼鏡で見てみても、やっぱり見当たりません。(この双眼鏡、懐かしく思われる方もいらっしゃるかも?100円を入れると今でも現役で絶景の琵琶湖ビューが楽しめるのデスヨ。)
先日の新聞で、草津市の烏丸半島に群生するハスに「過去にない異変が起きている」という記事が出ていました。例年なら湖面を埋め尽くすハスの葉が、ほとんど見られないというのです。そろそろ淡いピンク色の花が咲く頃なのに・・・食害、老化、病気などの可能性が取り沙汰されていますが、今のところ確たる原因は不明らしいとのこと。・・・何故?!
ひょっとして「藻」が来ないのも、何か同じ理由があるのでしょうか?可能性の一つとして、昨冬に大量に飛来した渡り鳥、オオバンの食害を疑う声も出ているとか・・・体が黒くて頭のところが白いあのコですね?確かに文化館周辺でもたくさん見ましたし、季節的にも長いこと滞在されていた感はありますが・・・もしかして食べ尽くしちゃったとか?!
水質が改善されたとか琵琶湖がキレイになった等の理由であれば、万々歳なのですが、何やらソワソワする違和感なんですよね。キレイに越したことはないのですが。。。
おかげで美しい湖面には・・・ビニール袋とかペットボトルとか発砲スチロールとか植木鉢とかッ!!人間サマのゴミが目立って仕方ありまセン!皆さん琵琶湖を美しく!爽やかな琵琶湖の夏を迎えようではありませんか!
筆:あきつ
僕たちも応援しています
熊本・大分地震からまもなく2ヶ月が経とうとしていますが、被災された皆さまには、心からお見舞い申し上げます。
先日の新聞記事に、熊本県のPRキャラクター「くまモン」と彦根市のゆるキャラ「ひこにゃん」が、被災地の皆さんを元気づけたという記事が載っていました。
彦根市さんには現在琵琶湖文化館の所蔵品を展示していただいていますし、会場でひこにゃんにもお目にかかれたので、ついつい記事に目がいったのですが、くまモンとひこにゃんが並んで写っている写真を見ると、ナゼ僕「あきつ君」もそこにいなかったのか・・・と。一緒に並んで皆さんを激励したかったな・・・と。いやいや知名度が・・・そもそも着ぐるみもない・・・ならば妄想するしかない・・・と、夢のコラボを「夢」見て作ってしまいました。。。(折り紙は滋賀県平和祈念館のボランティアさんからいただきました!)
記事の写真では、何より会場に集まっておられた皆さんのテンションの高さがとても印象的でした。ゆるキャラが持つ「癒し」パワーの可能性について、改めて考えさせられる我が身です。僕はゆるキャラとしてはまだまだ・・・そこに居たかったとおねだりするより日々精進。僕に「和み」を求めて下さる方がいると信じて努力してまいります。微力ではありますが、こんな僕ではありますが、皆さまを応援してまいります。
一方で、4日のニュースですが、ヨーロッパで大雨が降りパリのセーヌ川が増水。浸水による文化財の損傷を警戒したルーブル美術館では、地下倉庫の収蔵品約25万点をボランティアさんらの手を借りて地上階に移した、との記事が載りました。緊急のこととは言え、美術館側でも勇気のいる決断だったと思います。何より大切なものを守りたいという皆の思いが一致して行動に繋がった・・・とても勇気づけられる記事でもありました。
人と人とのつながりがあってこそ。大切なものを守りたい気持ちは世界共通です。文化館がお世話になっている滋賀県教委文化財保護課の職員さんも、7月に被災地の復興支援に行かれると聞いています。人の手によって作り出されたものであるなら、人の手で守っていこうではありませんか。被災地の一日も早い復興を心よりお祈りいたしております。
筆:あきつ
つながっています、県内の博物館
先日、『滋賀県博物館協議会』の総会があり、東近江市へ出張してきました。協議会は、県内の博物館施設(歴史・芸術・民俗・産業・自然科学等)が相互の連絡を図り、円滑な運営に資するとともに、博物館活動を通じて県民文化の振興に寄与することを目的に、現在67館が加盟しています。
現協議会の創設は昭和57年。事務局には琵琶湖文化館→近代美術館→琵琶湖博物館と歴代県立施設が務めてまいりましたが、今回の総会で新しい会長に長浜城歴史博物館の館長さまが就任され、それに伴い事務局も移行することとなりました。来年度35周年を迎える協議会ですが、時代の流れとともに新しい風が吹いているようです。総会では、県内の施設が今まで以上に連携し、活動を盛り上げていけるよう、様々な事業が企画されていることが報告されました。
総会終了後には、会場館である近江商人博物館を見学させていただく機会に恵まれました。この施設は平成8年に開館し、近江商人を知る窓口となる博物館として活動をして来られましたが、開館20年を迎え、東近江市ゆかりの日本画家・中路融人(なかじゆうじん)氏から日本画52点を寄贈されたことを機に、2階を新たに「中路融人記念館」としてこの4月にリニューアルされたばかりとのことです。展示室では、湖国の風景に魅せられた中路画伯の作品がずらりと並び、まるで時間が止まったかのような、静寂を絵に描き止めたかのような、素敵な空間が広がっていました。そして3階特別展示室では、東近江市出身の洋画家・野口謙蔵氏の作品が展示されていて、また違う雰囲気を堪能することができました。
常設展示では、「天秤棒一本から豪商へと立身出世した近江商人の軌跡」をテーマに、江戸時代から明治時代にかけて活躍した近江商人にまつわる様々なものが展示されています。ついつい会場では、映像やジオラマ、行商姿の体験コーナーなど、文化館には無かったものに目がいってしまいました。
このように総会や研修会の際に、会場館を見学させていただくことは、各館の様々な工夫や取り組みを知る貴重な機会ともなり、刺激にもなります。加盟館が相互に情報を提供し合って、今後ますます滋賀の博物館が元気になればいいなと思います。
ちなみに余談ですが、琵琶湖文化館では、開館した正にその年昭和36年に「野謙(野口謙蔵)油絵展」を、また昭和58年には「中路融人展」を開催させていただいた経歴があり、今回の出張に何かのご縁を感じずにはいられない旅となり・・いえいえ出張となりました。
筆:あきつ
お申込みはお済みでしょうか?「打出のコヅチ」
いよいよ19日(木)から始まります!平成28年度滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」。皆さま、もうお申込みいただけましたでしょうか?
今年度の第1回目は、昨年度新たに滋賀県指定文化財になったもののうち、来迎図、神像、懸仏という、神と仏の信仰に関わる文化財がテーマです。今回お話しいただくのは、県文化財保護課の美術工芸担当でいらっしゃる古川史隆さんです。調査から指定に至るまでの過程、ずっと資料に寄り添って来られた担当職員から、直にお話しを伺えるチャンスはそうそうありません。ぜひこの機会にいらっしゃって、滋賀の文化財について理解を深め、またその奥深さを堪能していただければと思います。
お申込みは電話、FAX、または電子メールで、①お名前、②お住まいの市町名、③連絡先(電話番号)、④参加回、⑤講座のことを何で知ったかを、当館までお知らせ下さい。
また、すでにお申し込みいただいた方、どうもありがとうございます。中には毎年この講座を楽しみにして下さっている方もいらっしゃるようですね。ご期待に沿えるよう、講師だけでなく、スタッフ一同準備にいそしんでおります。そして、滋賀の文化財の応援団でいらっしゃる皆さまと、会場でお目にかかれることを楽しみにしております。
会場はびわこホール向かいのコラボしが21(大津市打出浜2-1)。講座は13時30分から15時まで、13時15分より受付開始です。では皆さま、どうぞお気を付けてお越し下さいませ。
こんなところにも文化館
先日・・・文化館に・・・とあるタレコミが・・・ありました。。。「この表情!この底の抜けの明るさ!あまりのインパクトに自分一人ではきちんと受け止めきれないので取り急ぎメールします」とのこと。何なに?なんだろうと添付ファイルを開いてみると・・・パンフレットの1ページらしいのですが、そこにはなんと!琵琶湖文化館をバックに!2人のフレッシュなお巡りさんが!進むべき道を!示して下さっているではありませんか!!輝く笑顔がステキです。。
ちなみに皆さん、改めてお尋ねしますが、琵琶湖文化館の場所はご存知・・・ですね?そして館のすぐ向い側に滋賀県警察本部があることも・・・ご存知です?ね?
実はこのパンフレット、滋賀県警察官採用募集の案内パンフレットなのですよ。その中のページに琵琶湖文化館が写っているのを偶然見つけられた方が、興奮気味にタレコミ(情報提供)をして下さったのです。確かにインパクト大!「安心」「安全」が全面的に表現されています!守られる:守られた:守るべき:文化館のイメージアップも間違いなしデス。。。ニヒッ。
よく見るとコレ『交番・駐在所』の紹介ページです。「滋賀県民の為に 地域の治安を守る」「県民の幸せのために・・・全てを懸ける!」・・・なんとも頼もしいお言葉です。
・・・もしかしたらと思うのですが、文化館を背景に選んだ理由は・・・
その1)当たり前のように日常の風景に溶け込んだ存在感が良かった
その2)親しみやすくて地域の人々に愛されている感が良かった(自分で言う?!)
その3)お城の守りが堅いイメージが良かった
その4)地域密着型のイメージが交番のイメージと重なった
さてどれ?!全部だとしたらとっても嬉しいです~。確かに・・・アナタのおそばに文化館。。。残念なのはお城のテッペンにいる僕が写真からカットされているコト・・・くらいですかね?(泣笑)。
情報提供をして下さった文化館ファンの方にも、この館を背景に写真を撮ろうとイメージして下さったパンフ編集の方にも、なんだかとても有り難い気持ちでいっぱいです。
採用試験はもう始まっているようです。新しく警察官になられる方たちに期待して・・・県民の皆さんに「安全」「安心」と言って貰えるよう、我が館:琵琶湖文化館も守っていって下さいね。
よろしくお願い致します。。。
筆:あきつ
春の特別一般公開
ゴールデンウィーク目前となりましたが、皆さんご予定はお決まりですか?どこに出掛けようかと考え中・・・という方に是非チェックしていただきたい、春の一般公開のご紹介です。
草津市にある芦浦観音寺さまでは、5月4日・5日に寺宝の特別公開が実施されます。拝観時間は午前10時から午後3時までです。通常の拝観には予約が必要ですが、この2日間は特別に草津市観光ボランティアガイドさんの案内付きで、鑑賞することができるそうですよ。
この日に合わせて文化館からも、お預かりしている寄託品の一時返却を行っております。
○滋賀県指定文化財 豊臣秀吉自筆北野湯茶道具目録
:天正15年(1587)10月に京都北野天満宮境内において豊臣秀吉が催した「北野大茶会」。開催にあたっては同年7月から準備が進められ、公家、大名、茶人だけでなく、若党、町人、百姓などにも参加が呼びかけられ、当日は1,000人以上の参会者があったとか。この目録は、10月2日の朝に四畳半の部屋を飾るための茶碗や茶入れなどの道具について記したものです。
○菊桐花紋蒔絵堺重
:三段重ねの重箱。外側と蓋に大ぶりな桐紋と菊紋があしらわれています。特に菊紋についてはバリエーションが豊かで華やかさが印象に残ります。
○蝶紋蒔絵花見弁当 ○菊花鳥蝶紋蒔絵銀造煙草盆、附 螺鈿煙管1本
○黒漆野立て茶道具茶釜、釜台付 ○翡翠棚飾り
○黒漆野立て茶道具、附 茶碗5口、夏茶碗2口、白磁茶碗2口
以上の7件です。個人的に僕の大好きな翡翠棚飾り(ご長寿と思わしき亀の背に、両手で包み込みたくなるような青の宝珠が細工されている)がご披露されますので、是非皆さんにもチェックしていただきたい!
今回の特別公開は、美しい細工が施された工芸品やお茶会に縁のあるものがセレクトされているようです。春のお出かけ、過去にタイムスリップしたような『雅』を堪能するのもいいものですよ~。
筆:あきつ
KAZARI展での出逢い
桜咲くお花見日和のとある休日、人出が多いのも覚悟の上でMIHO MUSEUMさんの展覧会を観に行ってきました。入口から展示会場の施設までは、上り坂で少し距離があるのですが、沿道には桜が植えられており、訪れた時にはドンピシャの満開状態。送迎用の電気自動車に乗りながら、ご一緒になった外人さんたちと「ワンダホ~」を連発しておりました。(帰りは下り坂なので歩こうと誓!)
そして桜で十分盛り上がった皆さんの本当のお目当ては、特別展「KAZARI かざり-信仰と祭のエネルギー-」です。当館の所蔵品も出展されていましたので、久々に展示会場で眺めたいな~と、僕も行ってみたわけです。
会場では大勢の人達がゆったりと鑑賞されており、大盛況となっていました。展示作品も県内はもとより県外からも多数出陳されており、素人ながらも見比べながら楽しんで展示を鑑賞することができました。また展示室内に滋賀にゆかりの風景がパネルやタペストリーで紹介されるなど、滋賀県らしさをイメージさせる表現が随所にあってとても良かったです。
・・・と、ここで一人、何だろう、何故だろう、何だか既視感が・・・。
その答えは数日後に判明しました。館に送られてくる情報誌「Duet」(サンライズ出版(株)発行)。滋賀の文化情報を届けてくれる情報誌なのですが、今回は「KAZARI」展の特集が組まれており、その中に平成22年に九州国立博物館で開催された「湖の国の名宝展」の図録が、今回の展示の構成を練る際のヒントになったと書かれているのですよ!!「湖の国の名宝展」、そうあれは琵琶湖文化館が休館になってから、初めて県外で行った珠玉の展覧会。。。学芸員ではない僕も写真フィルムのスキャンやチラシ作成のお手伝いをさせていただいた、とても思い出深い展覧会です。
そうかぁ、あの時の、なるほど既視感。こういった形で再会できるのも、なかなかに有り難い事でございます。
そしてまた後日、郵便が届きました。中身は「開館10周年記念 九州国立博物館史」のご寄贈です。そう言えば、名宝展を開催した時は開館5周年記念でした。あれから5年。。。月日が経つのは早いものでございます。
筆:あきつ
研究紀要第32号 発行しました
昨日の京都新聞さんの社説で、ふっと目に飛び込んできた「朝鮮通信使」の見出し。江戸時代に朝鮮王朝が日本に送った外交使節団:朝鮮通信使にまつわる関連資料を、ユネスコの世界記憶遺産に登録しようと、日韓の民間団体が共同で申請したという話題です。これらの資料が歴史的に意味があるのはもちろん、この試みが両国の市民交流から芽生えた共通の願いとして、現代的にもとても意義深いことだと語られています。
ちなみに3月末に行われた日韓共同申請には、なんと日本側のスタッフさんも韓国の釜山(プサン)に赴き、釜山の中央郵便局から、釜山の消印で、パリのユネスコ本部に申請書を発送された・・・とのことですよ。なんとも関係者方々のアツイ思いが伝わるエピソードですね。
あっ!皆さん!当館の『研究紀要第32号』発行!発行:済です!
・・・と、何をこんなに焦っているのかというと、今回の紀要には、ユネスコ世界記憶遺産として申請された関係資料の内の一つ、我らが琵琶湖文化館の朝鮮通信使!「琵琶湖図」のことについても触れているのです。内容をちょこっと紹介しますと、
【円山応震「琵琶湖図」の描写景観と構図について- 景観の同定とシーボルト『NIPPON』への構図流用 ―】
円山応震が描いた「琵琶湖図」と、シーボルトが著書『NIPPON』の中で示した挿図の「琵琶湖図」との比較から、新たな解釈が・・・特別寄稿によります。
【資料紹介 絹本著色春日赤童子像】
春日大社・興福寺における垂迹美術の一つとして南都を中心に制作された春日赤童子像。現在その作例は多くない中で、当館所蔵の春日赤童子像について紹介する。
【資料紹介 紙本淡彩日吉祭礼図】
全長約21mにもおよぶ当館所蔵の絵巻物「日吉祭礼図」。江戸時代における日吉山王祭の様相を詳しく読み解く。
(4月10日まで安土城考古博物館「表現された神と仏」展にて展示公開中)
などなど、その他平成27年度に行った館蔵品修理報告や活動報告も掲載しています。県内の図書館はもとより国会図書館や市町教育関係機関、博物館などにも送付しておりますので、気になる方は是非手に取ってご覧くださいませ。
筆:あきつ
ホームページ3月のアクセス数
文化館的恒例行事:今年も鉢植え桜の『お花見』シーズンがやってまいりました。まだかなまだかな~と気になり出してからが早かった!あれよあれよという間にほぼ満開です。命短し恋せよ乙女・・・大津市内のソメイヨシノもいい具合に咲いてきましたよ。
さてさて当館のホームページのアクセス数について、3月は1,424件のアクセスをいただきました。
情報としてはやはり・・・力を入れております琵琶湖文化館収蔵品展「表現された神と仏」をメインにいろいろとご紹介させていただきました。おかげさまで入館者数も順調に伸びているとの連絡もあり、関係者一同ホッと胸をなで下ろしております。
先日ギャラリートークの会場では、「こんな展覧会を新しい美術館でも開催して欲しいな」との嬉しいお言葉を頂戴し、一方でアンケートには「神仏習合がざっくり足早に解説されている感がある」などのご意見も頂戴し、いろんな反響に一喜一憂しておるところです。ご観覧いただいた皆さま、誠にありがとうございます。会期終了(4月10日)まであと少し、9日には当館学芸員が担当する関連講座も開催されますので、「未だ行っていない!」という方は、是非この機会に足をお運びくださいませ。
そういえば近頃、いろんな場面で「ブログ読んでるよ」「ホームページの更新が楽しみ」「頑張ってるね」などとお声かけをいただく機会が多く、少々照れくさい思いをしております(笑)。「いや、あれはあきつ君が勝手に喋りたがって文章を・・・」と、僕を名乗る僕??は取り繕っておりますが、、、えへへ。
ためになる・なるほどと思う・勉強になる:『賢い文章』は、学芸員さんが書いて下さいますので、僕は命拾いをしておりマス。
これからも、緩・急:諸々に浮城ホームページを運営していきますので、皆さまお付き合いの程、よろしくお願い致します。
筆:あきつ
只今、「表現された神と仏」展 開催中!
日中は暖かい陽気になり、桜もちらほら見かけるようになりました。皆さまいかかお過ごしでしょうか。
さて、後半を迎えている滋賀県立安土城考古博物館で開催中の「表現された神と仏」ですが、本日は会場の様子をお伝えしましょう。
本展覧会では近江の「垂迹美術」の世界をご紹介しておりますが、これは宗教美術のなかでも「日本の神さまは、仏さまがこの世に現れた仮のお姿である」という神仏習合思想に基づいたもので、明治時代に神仏分離政策が行われる以前には日本に広く浸透した考えでした。・・・何だかムズカシそう・・・、そう思われる方もいらっしゃるでしょう。・・・このような心配はご無用です!展覧会では、それぞれの作品には解説が書かれており、はじめて「垂迹美術」に触れる方でもわかりやすい展示となっております。
そして神さま・仏さまは造形的にも大変優れたお姿をしていらっしゃり、その魅力にぐいぐい引っ張りこまれます。1点1点じっと見つめて立ち尽くされている方や、お連れさまと熱心に意見を交換しながら鑑賞される方など、皆さま丁寧に作品をご覧になっていました。
このように熱心に展覧会をご覧いただく様子を目の前にしますと、展示させていただいている神さま仏さまの素晴らしさを少しでもお伝えすることができたのでは、という思になります。
また、「マザーレイク滋賀応援基金」によって修復・再生された作品も同時に展示しております。会場にて無料配布の詳しいパンフレットをお手元に、文化財の修復についても学ぶことができます!
そして、次回の関連講座では文化館の学芸員が「垂迹美術」についてわかりやすく解説いたします。この機会にぜひ皆さまご参加くださいませ!
企画展関連講座「垂迹曼荼羅の世界」
講 師:上野良信(滋賀県立琵琶湖文化館)
開催日:平成28年4月9日(土)
時 間:13:30~15:00(受付は13:00より)
会 場:滋賀県立安土城考古博物館 セミナールーム
定 員:140名(当日先着順) 資料代200円 事前申し込み不要
守山市新指定文化財の一般公開
守山市矢島町にある臨済宗大徳寺派の少林寺さまと琵琶湖文化館は、開館以来のお付き合いをさせていただいております。この度、開館当初からご寄託いただいている「絹本著色 聖徳太子勝鬘経講賛図(けんぽんちゃくしょく しょうとくたいししょうまんぎょうこうさんず)」が、平成28年1月に新たに守山市の指定文化財となったことを受けて、3月20日(日)に地元の同寺で、一般公開されます。
この掛軸は室町時代の作品で、聖徳太子が「勝鬘経」という経典について、その教えを講義している場面を描いたものです。教えを乞うている者の中には、かの有名な小野妹子や蘇我馬子の姿も・・・。
「勝鬘経講賛図」は、平安時代には成立したと考えられており、聖徳太子の生涯の事績を描いた絵巻物「聖徳太子絵伝」の中で描かれることが多いのですが、独立して描かれる類例は少なく、しっかりとした筆さばきと細かな描写が見られるなど、とても貴重な作品となっています。
文化財が指定されるまでには、様々な調査が行われ、有識者の方々からご意見を伺い、検討に検討を重ねて決定されると聞いております。こうしてお預かりしている文化財が改めて評価され、未来に残していくために地元の皆さんの宝となり誇りとなる・・・お預かりしている僕たちにとっても、とても嬉しい事なのです。
少林寺さまは、一休宗純(一休和尚)ゆかりのお寺としても知られています。境内の銀木犀と古井戸も一休和尚にまつわる伝承が残っているとか・・・この機会に是非、訪れてみたい古刹です。
筆:あきつ
湖岸公園の常夜燈
ようやく春めいてきました。そろそろお出かけしてもいいかな、という気分になってきますね。
文化館は休館中でありますが、しばしば観光や散策などで、道や史跡をお訪ねになる方がいらっしゃいます。その中で「琵琶湖文化館の前にあった常夜燈はどこですか?」と、聞かれることが度々あります。
お訪ねの常夜燈とは、滋賀県立琵琶湖文化館と琵琶湖ホールの間にある湖岸公園の一角に立っている常夜燈で、堂々とした姿をしています。もともとは、琵琶湖の西岸に位置する石場に建立されました。銘文には、江戸時代の弘化2年(1845)に鍵屋傳兵衛・船持中が発起人となって建立されたことが記されています。
常夜燈とは、その名の通り一晩中つけておく灯りのことで、電気が普及する以前、真っ暗な道中や海岸などに設けられて、その灯りは大切な目印となっていました。石場の常夜燈は琵琶湖の東岸に位置する草津市矢橋(やばせ)との間を往来する船の目印でした。
常夜燈は、琵琶湖湖岸の埋め立てと共に、昭和43年に石場(現在の大津警察署の裏)から琵琶湖文化館の前に移築され、その後現在の場所に移されたのです。常夜燈の移転の歴史は、琵琶湖湖岸の変遷の歴史でもあります。現在では電気が発達し、火が灯されることはありませんが、いつの時代も常夜燈は琵琶湖湖岸のシンボルなのです。
文化館の5階からも湖岸公園にたたずむ常夜燈がよく見えます。そうそう、この夏、浜大津から湖岸公園の「なぎさのテラス」一帯に日本一長いビアガーデンができるという情報が…! 琵琶湖を望みながら夕暮れ時に一杯、新たな憩いの場となるようです。常夜燈とともに、THE琵琶湖湖岸を満喫するのもいいですね。
あきつ:ミニ屏風に学ぶ
3月3日ひな祭り、文化館では湖岸にある掲示板の中に「あきつ雛」のミニ屏風を飾りました。心なしかいつもより足を止めて見て下さる方が多かったような・・・(喜)。これに関しては、お褒めのお電話をいただいたりなんかもして、頑張って作った者としては嬉し楽しい1日となりました。実はワタクシ、この「ミニ屏風づくり」で、いろんなコトを学びましたので是非皆さんにご報告。。。
先ず1つめは、屏風は絵の配置が難しいということ!今回のミニ屏風は1曲(2枚合わせ)でしたが、見せたいモノ→目立つところ→ド真ん中に配置しようとすると、そこで真っ二つに割らなければならないのです。当初予定していた絵柄は、あきつ君カップルが寄り添っているものでしたが、これでは二人(二匹)の仲を裂かなければナリマセン!そんなこと出来マセン!ということで、ちょこんと座って見つめ合う構図となりました。カメラで被写体を中心にもってくることに慣れてしまった現代人にはとても難しい・・・なので先人の絵師さんはすごい!視線を導き空間を見せる、空間で遊ぶ・・・この度ワタクシ、和の心を学んだ気が致します。区切られた面に計算された配置。個で見るよりも全体として見た時に、力強さがある、奥行きが感じられる、見る人に想像させる・・・あぁジャパニ~ズ・・・改めて、無性に巨匠と呼ばれるヒトたちの作品を見てみたくなりました!!・・・日本の美、奥が深いデス。
2つめ、表具師さん・・・さすがです。今回のミニ屏風は発砲スチロールに合成糊でプリッと糊付けしただけ、外周をぴやぁ~っと塗っただけ。なので時間が経つと隅っこがめくれてきたり、塗った所と塗ってない所が表からも分かってしまう有様で(作った人の性格が出ます)。。。そこで思い出したのが、以前文化財の修理工房で見たあの光景。専用の刷毛で糊を均一にムラなく塗っておられたあの姿・・・「あれかッ!」と思いました。専門家のお仕事だからこそ、末永く楽しめるのです。講座でお話しされた講師先生もそうでした。今度お会いしたら手を合わせて拝んでしまうかもしれません。皆さんすごいデス。
改めて気付いたこと3つめは、展示環境の大切さです。今回は「通りすがりの道行くヒトに見てもらおうっ!」と安易な気持ちで屋外にあるガラス面の掲示板に飾りましたが、冷え込んだ朝の湿気、太陽サンサン、気温は上昇、夕方には紙がボヨヨンと浮いてしまっていました(泣)。・・・思えばいつも学芸員さんがおっしゃっていることです。文化財は温度・湿度の管理がキモだと、太陽光を侮るなと・・・素人:あきつ、身をもって「そういうことかッ!」と知るに至りました。何年勤めてるんだかお恥ずかしい・・・。だってねぇ、文化館の展示・収蔵のお仕事でソレが問題になったこと無いのですもの!当たり前に良い環境に置いて貰ってたのですね~。あ、なんだかこの当たり前、自慢したくなりました!
勢いで作ったわりに、なんだかんだと学ばせていただいた「あきつ雛」。あきつ君は男の子ですが「行き遅れ」がないように、3日の内に片付けさせていただきました。
長々と読んでいただき有難うございます。・・・ここで改めて宣言します。
作者に和の心を表現する力量がないため、あきつ君は今後も「癒し系」もしくは「愛嬌で勝負」をウリ路線に・・・世に羽ばたこうと思います。イヒッ。
筆:あきつ
ミニ屏風をつくってみました あきつ雛
ご報告が遅くなりましたが、実はこっそり、2月14日に開催された「千年の美」つたえびと養成講座(主催:滋賀県教育委員会)に参加していた僕:あきつです。
この日は、文化財の修理工房で働いておられる技師さんが講師で、屏風や掛軸・巻子の形と構造について、詳しく説明していただいけたので、とても勉強になりました。
2月のブログでも紹介しましたが、この講座はサブタイトルが「屏風をつくってみよう」となっており、何に惹かれたってその「体験企画」に僕は一番惹かれマシタ・・・「作り方が分かればオリジナルのミニ屏風も作れるようになるのでは?」と野望を抱いた時には、ぼんやりとしたイメージが出来上がっていた・・・構想から早1ヶ月・・・本日ようやくその「完成型」を皆さんに披露できることとなりました。
講座ではミニ屏風キットを用意していただいてましたので、参加した僕たちは線を引いて糊で貼るだけ。実はこの屏風、下地はとっても今風で黒のスチレンボード(発砲スチロール)なんです。いやぁそれでも十分雰囲気が出るものですね。で、そこに和紙で「蝶番(ちょうばん)」を右扇左扇で交互になるように貼り付けて(ココが今回のポイント「紙蝶番」!この屏風左右どちらにも開くのです!作ってみてもチョー不思議~)、屏風の裏に古風な模様の紙を貼り付けて更にそれっぽく。。。そしてここからが肝心。講座では表の絵柄に、美人画、虎図、草花図が用意されていましたが、そこは僕のオリジナル。この時期にピッタリの『あきつ雛』に仕立ててしてみました~!
残念ながら取りかかったのが遅くて、お雛さまにギリギリとなってしまいましたが、上手く出来上がって嬉しかったので、特別に館の表にある掲示板に飾らせていただくことにしました。本日3日、1日限りのお披露目となりますが、偶然通りすがりにこの実物を見た人には幸運が・・・・・訪れればいいな、と思います。イヒッ。
筆:あきつ
ちょっと早めの大掃除
このほどいいお天気が続きました。暖かい気温の内に文化館では大掃除を実施!日中は汗ばむ程の陽気で、特に太陽があたる南面は良かったのですが、日陰となる北面はやはり風が冷たく、早いうちにお掃除が出来て良かったなぁと思います。
こちらは2階正面入口。開館していた頃には、入館者をお迎えしていた大切な場所です。「ここは文化館の顔やから」と、この日助っ人に来ていただいた作業の方々の手にも力が入ります。僕が何も言わずとも、気持ちが通じる有り難さ・・・泣いてもいいですか。。。
僕もタマラズお手伝い・・・5階展望閣の窓を外から拭いていると、何やら背中にアツイ視線を感じます。
何かな~と歩道の方を見てみると、こちらを指差してお話されているご婦人の姿が・・・「休館中でも大掃除?」とでも言っていただいてたのでしょうかね?そう、休館中でもお掃除は大切なのです。毎日とはいきませんが、要所要所でのお掃除は、文化財の保存環境を保つため大変重要なコトなのです。特に湖岸に建つの建物の外壁は、どこともクモの巣に悩まされがち。寒くて活動が鈍るこの時季に、クモの隠れ家を一掃!おかげで窓もピカピカです。ホラッ!お向かいの県警さんにも負けてないこの美しさと透明感!?!あぁ自画自賛・・・
「お願いどうかお正月までキレイなままで・・・」と願わずにはいられませんでした。今ならどんな神様もお迎え出来ます(笑)。
スッキリサッパリ大掃除が終わった後は、あまりの達成感に、自分たちの仕事を褒め称え合う私たち(笑)。改めて・・・キレイな職場っていいですね。
筆:あきつ
フランスからお戻りの
先日、滋賀県教育委員会文化財保護課の方たちが、このような小荷物を持って来館されました。「無事、おフランスからお戻りで~す」・・・?何のコトでしょ??
話を聞けば、僕が知らぬ間にこの小荷物さまが、フランスのパリで開催された文化庁主催の「日本遺産展」に出張されていたそうなんです!むきぃーッ!いつの間に!!
いえいえ本当の驚きはそこではありません。日本遺産展の開催が11月10日~14日、場所はフランスのパリ日本文化会館・・・気付かれた方いらっしゃいます?そう、あのパリ同時多発テロが起こったまさにその時に、この小荷物さまはパリにいらっしゃったのです!14日は臨時休館となったものの、期間中1,045人の入館があったとのこと。・・・「無事お戻りで~す」。ホントそうだ!無事で何よりだ!戻ってきてくれて有り難う!
それにしても若干ご無体な荷姿で・・・文化財が海外で展示される場合って段ボール箱で空輸?・・・ノンノン有り得な~い。海外展を経験したあきつの眼は誤魔化されませんヨ?
実はこの小荷物、中身は「仏像の構造模型」(2014年制)。文化財保護課さんが、多くの方に仏像のいろはを知っていただこうと、お作りになったモノだったのです~。それを文化館でお預かりしておるのですよ。おフランスでこの東洋の神秘:匠の技、ご理解いただけました?(笑)。なので送り出した時は、きっちり梱包されていたハズなのですが・・・中身を確認してみましょう。
そうそうコレコレ、このお姿。文化館でよく見る荷姿です。しかし現地で梱包して下さった方は、慣れない作業を頑張っていただいたのでしょう。いつもより頭部の保護がキツめで、螺髪の跡が薄紙に見事に残っていました。頑丈にしていただいて有り難うございます。
聞くところによるとヨーロッパなどでは、この様なL字型の「木枠」を使って固定するやり方に、慣れていらっしゃらないそうなんですね。あちらでは「型抜き」が主流で、物に緩衝材を巻いて紐で固定するとビックリされる、と海外展の経験豊富な梱包のプロの方が言っておられました。あぁ何となく想像出来ます。このL字型木枠も展示すれば良かったですね(笑) とれびや~ん!
この仏像は薬師如来さまの構造模型。「手に持ってる薬壺(やっこ)さんは無事か?」『きちんとあります』「香水のビンになってないか?」『シャネルではないですね』・・・「たくさんの人に感動して貰えたかな?」『仏国なのでこの素晴らしさ理解し合えたものと信じます』・・・無事戻ってきた安心感からか、急に“おやじギャグ”が連発する点検作業。。声には出されませんがこのお薬師さまも、戻ってきた時には「ぼんじゅ~る」と言っておられた・・・かもしれません?ね(笑)。
筆:あきつ
あの方の側にある石碑
前回のブログで紹介しました「あの方」:井上敬之助氏(元治2年3月(1865)~昭和2年(1927)享年63歳)。今回は井上氏の銅像の側にある石碑について紹介します。
石碑には次のように書かれています。
彰徳表
井上敬之助翁は慶応元年甲賀郡石部村
に生れ若年にして政治に志し明治二十三
年自由党の傘下に走せ県会議員に当選同
議長に挙げられ地方自治体の健全強化に
貢献同三十五年以来衆議院議員に当選す
ること六回出でては立憲政友会領袖とし
て重きをなし専心国家憲政の伸展民主政
治の確立に尽瘁入りては同県支部長とし
て党を統べ官僚政治の是正民意の暢達に
努力県民のための県政を推進その功績は
政治史上燦として不滅に輝
翁資性剛毅果断大政治家の風格を備え
事に処するや公明正大身を持するや清廉
潔白名利栄達眼中に無く憂国の至誠烈々
全身全霊を政治に捧げ昭和二年八月十日
六十三年の政治的生涯を閉じらる以来三
十有七星霜景仰の念追慕の情今さらなが
ら切郷党並びに各界の賛同を得て翁の銅
像を建立もって崇髙な遺徳偉大な業績を
永遠に顕彰するゆえんである
昭和三十七年四月吉日
この銅像は井上氏が亡くなってから35年後に建立されましたが、碑文からは氏への尊敬の念と偉業を称える強い気持ちがうかがえます。
僕は悩みました。最初はこの石碑を写真に撮って、何が書かれているのかを簡単に要約して皆さんに紹介するつもり・・・だったのですが、パソコンで文章を入力している内に「アツイ・・・この文章アツイわ」と何かしら影響されてしまったのです。これはヘタに要約するよりもこのままの原文を皆さんに見て貰った方がいいと。皆さんも是非この碑文をじっくりと見てみて下さい。言い回しが独特でリズムが難しい部分もありますが、この文章を書いた方の井上氏に対する心酔しきった感というか、氏を仰ぎ見る感じが文面からヒシヒシと伝わってきます。後進から見た井上敬之助氏が、いかに大きな存在であったかがわかります。この碑文に込められたチカラを通して、この時代のパワーというかエネルギーが感じられる、そんな気がします。
銅像の足元には湯呑みが2つ置いてあり、時々花が供えられているのを見かけます。お参りされているのは氏に所縁のある方でしょうか。亡くなられてから88年、氏は今も変わらず鋭い眼差しで琵琶湖を眺めておいでです。その眼に今の世の中はどのように映っているのでしょうね。
郷土の偉大な先輩に・・・敬礼!
筆:あきつ
あの方はどなた?
皆さんご存知でしょうか?文化館の近くに、とある人物の銅像が建っていることを。先日「あの方を調べています」と、文化館をお訪ねいただいた老紳士がいらっしゃいました。この機会に是非皆さんにも知っておいていただきたい「あの方」を紹介します。
写真を撮って参りました。この方は明治時代の政治家:井上敬之助氏でいらっしゃいます。元治2年(1865)甲賀郡石部村(現:湖南市石部)に生まれ、若くして政治家への道を志して自由党の傘下に入り、明治23年(1890)には、板垣退助が再興した愛国公党に参加しました。明治25年(1892)、27歳の時には県会議員に当選、以降5回当選という経歴を持ち、地方自治の健全強化に大きく貢献ました。
明治31年(1898)に自由党と進歩党が合流し憲政党が結成されると同党滋賀支部常議員に、更には憲政党が明治33年(1900)に立憲政友会(総裁伊藤博文)と改称した際には、政友会滋賀支部の結成に多大な尽力をしたとも言われています。そして、明治35年(1902)には衆議院議員に初当選、翌年も再選を果たすなど、政治家として大きな功績を残しています。
官僚政治の是正や民意の反映に努め全身全霊を政治に捧げたその姿から、滋賀県政の大御所として「其当時県に知事が二人いる」と言われたほどで、明治後期から昭和初期にかけての滋賀県の政治家を語る上で、忘れることのできない人物でもあります。
銅像の建設にあたっては、滋賀県の初代民選知事であった服部岩吉氏が中心となって計画が進められ、彫刻家として有名な森 大造氏に制作が依頼されました。完成したのが昭和37年(1962)。文化館の開館が昭和36年ですから、その1年後にはもうこの場所にいらっしゃったことになります。制作当時、井上氏が亡くなってからすでに35年が経っており、一度も会ったことのない翁の像を作る命を受けた森氏は、かなりご苦労をなさった様子で、「資料を集めてもらつた所写真が二三枚という貧弱さであつたが、翁の性格なり風貌なりは服部氏の説明や、当時各界の名士の感想文等を拝読して翁の偉大な広く重い人格を伺い知る事が出来た」と書籍「井上敬之助」の中で語っておられます(昭和37年4月発行)。森氏は、井上氏が生活しておられた石部町のお宅を訪ねて参考資料を見せて貰ったり、当時でもあまり見かけなくなったこのマントのような「フロックコート」をわざわざ借りてきて制作にあたるなど、井上氏の持っておられた個性の描写に力を注がれました。
その甲斐もあって、レトロな装いでありながら背筋をピンと伸ばして立つお姿は実に凛々しく、力強い眼差しからは断固たる決意とその人柄をうかがい知ることが出来ます。
なお、この銅像の側には井上氏を称える石碑が設置されています。コチラについてはまた次回ご紹介します~!
筆:あきつ
文化館のRINPA!
仏像や絵画など、日本には世界に誇る多彩な芸術作品がありますが、これらの制作にあたっては様々な流儀があります。それが「流派」です。江戸時代に誕生した「琳派」もその一つです。
そもそも「琳派」って?ここから少しお勉強。
江戸時代の始めの京都に本阿弥光悦と俵屋宗達というスーパーアーティストが現れます。彼らはこれまでの形式にとらわれない新しい作風を確立し、当時経済力をつけてきた京の町衆から絶大な支持を得ます。光悦は「寛永の三筆」といわれるほどの書家であり、陶芸や漆芸などにも秀でた人で、宗達は京都建仁寺の国宝「風神雷神図屏風」を描いたことでも有名です。
そこから時代が下ること100年、彼らをリスペクトするアーティストが現れます。それが尾形光琳・乾山兄弟です。二人は京都の雁金屋という当時のハイファッションを生み出した高級呉服屋に生まれ、恵まれた環境の下、宗達のような画風を目指し、絵画にとどまらず陶芸・漆芸・衣裳などの分野で次々に新しいものを生み出し、やがて光琳風が流行するようになります。
そして、江戸時代後期にふたたび、光悦・宗達・光琳・乾山たちに熱い思いを寄せるアーティストが現れます。それが酒井抱一です。抱一は江戸で生まれ育った人でありながら、京都で活躍した宗達や光琳たちの芸術活動に傾倒します。そして抱一は、ついに光琳風を「琳派」という一つの美術のスタイルにまで高めます。
江戸時代を通じてダイナミックに展開する「琳派」ですが、日本にとどまらず、ジャポニズムとして西洋美術にも影響を与え、また現在でも琳派のオマージュ作品が作られるなど、その人気と影響力は絶大です。
琳派は今年で誕生400年を迎えました。これを記念して、現在京都国立博物館や京都国立近代美術館をはじめとして、あちこちの美術館で琳派の展覧会が催されています。
ちなみに琵琶湖文化館でも酒井抱一の作品「扇面散花鳥図」を所蔵しています。詳しくはコチラをご覧くださいませ!抱一の洒脱さが伝わるイッピンです。
思い出を語る会
去る日曜日、懐かしい方々と久々の再会を果たして参りました。それは、文化館の心強い応援団「琵琶湖文化館友の会」の皆さんです。「琵琶湖文化館友の会の思い出を語る会」と題した今回の催しは、「お世話になった事務局の人にお礼をしたい」という有志の方々からお声かけをいただき(いえいえ楽しませていただいたのは私たちの方です)、解散から約7ヶ月の寂しい期間もなんのその、変わらぬ笑顔で29名の方々と楽しい時間を過ごさせていただきました。
先ず会場に入って目に付いたのが、各席に置いてあったコロンと可愛い物体デス。それはナント渋柿。自身の葉っぱをお皿代わりにちょこんと座したその姿が超らぶり~。渋柿にこんな愛くるしい一面があるなんて・・・食べられなくても、それだけで会話が弾みます。その存在感が素晴らしい!
こんなさり気ないおもてなしを用意して下さったのは、受付を買って出て下さったお母さん方です。自然の恵みを日常にさらりと取り込んで楽しめる、ステキでしょ?!何よりこの日を楽しみに準備して下さっていた感が、とても有り難かったです。
さて、会の方はと申しますと、冒頭に「マイヤーガーデン滋賀特別展」の報告と琵琶湖文化館の近況について、当館の学芸員からお話しさせていただきました。期間中の入館者数が38万人を超えたことを報告すると、皆さんの口からどよめきが・・・「立派なもんや」「すごいことやな」と感心しきりでした。こちらとしては、38万人の凄さを瞬時に理解された皆さんの「感度」の方が驚きで(笑)、さすが琵琶湖文化館友の会の皆さんでございます。また、現地入館者の感想や国際交流が深まったことなどをお話しすると、我がことの様に喜んで下さって、この展覧会が無事成功して良かったなと、改めて実感した次第です。ほんと皆さん聞き上手、喜ばせ上手なんですからッ!
その後、記念撮影をしてお食事をしながらしばしのご歓談タイムです。あちらこちらから聞こえる笑い声は、会わなかったブランクを微塵も感じさせない和やかな雰囲気で、ココはまさかの一泊二日「友の会バス見学会の宴会場?」と錯覚したほどです。ほんとに皆さんお変わりなく、恒例の「自慢ののど」を披露していただいたり、とても元気な会員さんの「アタマとカラダの老化防止体操」(?)を伝授していただいたり(笑)と、和気あいあいとした雰囲気で会場は盛り上がりました。ほんとにいつでもパワーを貰える人たちです。
また、元事務局にはお花までいただきました・・・お礼をしないといけないのは僕たちの方なのに。。。「忙しくて世話するのは大変だろうから手間のかからない花を選んでおいた」と、とっても有り難いご配慮も・・・この夏、外に置いていた鉢植えを枯らしてしまった事バレてます?このお花は、室内で栽培できるそうなので、あきつ君と一緒にお客様のお出迎えをしていただくことになりました。色気ない職場に×××否!彩りの少ない職場に冬までキレイな花を咲かせてくれそうです。心あたたまるお心遣い、有り難うございます。大切に育てさせていただきます。
そんな楽しい時間もあっという間、最後には「ガンバロー!」と右手コブシを突き上げて、皆で更なる発展を誓い合ったのでした。本当に楽しい時間を有難うございました。心より感謝申し上げます。
さぁそこで!楽しい時間とあたたかい気持ちを下さいました皆さまに、何ができるかと悩みまくりの帰り道々。ふと見やると、近江の厳島(いつくしま)とも呼ばれる白髭神社の大鳥居がライトアップされていました。
そこでちょっと寄り道、皆みな様の延命長寿・縁結び・子授け・開運招福・学業成就・交通女全・航海安全など、一切合切を「導きの神」にお願いして参りました。
・・・勝手を申しますが、何卒皆さまにご利益が届きますように、切にお頼み申しマス。。。
折しも時は中秋の名月。これまた秋の名物うろこ雲、その隙間からのぞくまん丸い月が、何だかとても満ち足りた気持ちにさせてくれました。(9月27日)
筆:あきつ
花火と文化館
皆さん、ちょっと面白いモノを見つけましたよ~。
それがコレ!昭和37年8月1日の夜空に咲いた花火と文化館の写真です。写真も昭和の歴史を感じるとっても小さなサイズ(6×9cmくらい)。らぶり~。当時はデジカメなどないフィルム撮影の時代、ましてやすべて手動のマニュアルカメラでの撮影ですから、ピント合わせや露出の調整など、大変だったでしょうに。。。
よくぞ花火が花咲くその瞬間と文化館を、1枚の写真に収めてくれてました!とっても貴重です。
ちなみに明日開催予定のびわ湖大花火大会は、今年で32回目。写真が撮影されたのは53年前ですから、相当古い?!32年目のびわ湖大花火大会がかわいく思えてしまいます(笑)。
文化館の周りでは、明日の花火大会本番に向けて掲示板やバリケードが設置されるなど、着々と準備が進められています。ちょっと殺気立ってきたくらい(笑)。心配なのがお天気で、夕立の可能性が若干無きにしも非ず・・・サッと降ってサッと止んでくれたら気温も下がっていい花火が見られるのですが・・・。
夜空を彩る花火の今年度のテーマは【日本遺産ビワイチの旅~水の文化の花めぐり~】。文化庁に認定された滋賀県の日本遺産「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」をとりまく花にスポットを当て、約1万発もの花火で表現します!ってことらしいですよ~。ハイ、皆さん、想像して~!決して地元贔屓じゃないですが、湖面で花咲くびわ湖の花火は、夏の思い出に一見の価値アリですよ。
あぁ、一度は上げてみたい「あきつ花火」。花火師さん、おめめがクルクル、夜空へ羽ばたくトンボ花火、作ってみてはくれまいか・・・
筆:あきつ
げんごろうクンの夏
琵琶湖の夏がはじまりました。記録的豪雨となった台風11号。各地の被害も心配でしたが、文化館の周りでは1週間経った今でもその爪痕が目に飛び込んできます。悲しいかな、嬉しくないかな、湖岸にたたずむ文化館にとってはもはや夏の風物詩、大量の「藻」が湖岸に押し寄せてしまったのです。
そんな中、おやおや鳥さん達、何か間違ってないですか?
シラサギさん、仁王立ちですがそこは琵琶湖の上ですよ?
カモさん、主食となる藻の上に乗るなんてお行儀悪いですよ?!
そこで、頼りになるのが通称「藻刈りクン」こと、藻刈船の『げんごろう』(白い方)。先週から大津湖岸一帯の藻の刈り取り作業を行ってくれてましたが、今日はもう1台追加されて2台がフル稼働してくれています。頼もしい限りです。清掃のために人員も動員された様子で徹底的に美化清掃が行われています。
文化館の付近の湖岸一帯では、
28日:全国高等学校総合文化祭「びわこ総文」(文化館前の道路でパレード!)
31日:びわ湖大津夏まつり(江州音頭(ごうしゅうおんど)の総踊り!)
8月7日:びわ湖大花火大会(約1万発の花火が湖上で乱舞!!!)
と、夏のイベントが目白押し!観光に多くの方がお越し下さるこの機会、是非きれいな琵琶湖を見ていただきたいですものね~頑張れげんごろうクン!!
しかし、台風は嫌なモノばかりを連れてきたわけではありません。一気にセミが鳴きだしましたね。また僕のお友達のトンボが、湖面をスイスイと泳ぐように群れで飛びまわるようになりました。なかなか楽しそうに飛んでます。
これからが夏本番です~。
筆:あきつ
平成の大修理 聖教編
皆サマ!朗報です!県内のお寺さんで、これまた途方もない数の聖教類(仏教の経典や書物)の修理がこのほど完成し、それを記念した展覧会・シンポジウムが開催されるという、とてもおめでたい情報をキャッチしましたよ!
それは、大津市にある石山寺さんの『重要文化財「石山寺校倉聖教(あぜくらしょうぎょう)」冊子本 平成大修理完成記念展覧会』です(詳しくはココをチェック)。
今回は「石山寺校倉聖教」1,926点のうち、冊子本約1,000点の修理が行われたようで、膨大にして且つまた果てしない作業が行われていたもようです。。。
「真言系寺院の所蔵するわが国屈指の聖教遺品」(文化庁国指定文化財等データベースより)と聞けば、14年にわたる一大修理事業、その「達成」の意義も苦労も感動も、是非皆さんに見ていただきたい感も、ヒトシオかと思われます!
展覧会は平成27年7月26日から8月2日までの8日間限り!重要文化財「石山寺校倉聖教」の中から、淳祐筆「胎蔵私記」(平安時代中期)、「釈迦如来坐像図」(平安時代)など、全44点が展示される予定です。谷文一ほか筆「石山寺縁起絵巻(文晁本)」第6巻(江戸時代)にも出会えますよ。素晴らしい!
シンポジウムは7月31日に「石山寺校倉聖教修理をめぐって」をお題に、4名のパネラーさんから貴重なお話がうかがえます。これを聞けばきっと今回の修理のスゴさが分かるハズ・・・皆さん是非にご参加を!
問い合わせお申込みは直接石山寺さんまでお願い致します。締切は17日までとなっていますのでお早目に!
長年にわたって多くの人々が守り伝えてきた文化財。それらを後世に引き継ぐために今できること、守り伝えていくべきことの大切さに目を向ける、そんな時代が「今」なのですよ。
筆:あきつ
国際交流は一日にしてならず。
昨日もお伝えしように、現在米国ミシガン州グランドラピッツ市 フレデリックマイヤーガーデン&スカルプチャーパークにて、滋賀特別展「Splendors of Shiga」が開催されており、先日の6月13日にはマイヤーガーデン内の日本庭園がオープンしました。オープンに先立つ滋賀県主催のお茶会には三日月滋賀県知事が出席し、信楽焼でお茶を振舞われるなど、滋賀県とミシガン州の国際交流が一層深まっています。
この滋賀県とミシガン州の交流はここ数年のお話ではありません。その始まりは、なんと昭和43年(1968)にまでさかのぼります。滋賀県とミシガン州は、日本最大の「琵琶湖」と「五大湖」の縁で、姉妹友好交流が始まりました。
この滋賀県とミシガン州の長い国際交流の歴史を物語るモノが文化館に遺されています。それがこちらのプレートです。
ここには「SHIGA PREFECTUAL GOVERNMENT Toshimitsu Imai」と記されており、1977年の年紀が記されています。これは、ミシガン州の「Lansing Community College」の学生が滋賀県を訪れた際に、大学から滋賀県に贈られた感謝状で、時の観光物産課(当時の国際交流の担当)の今居利光氏宛となっています。
現在では、滋賀県内の11市がミシガン州の市と姉妹都市となり、様々な交流が行われています。このような長年にわたる滋賀とミシガンの交流が続いて、やがてマイヤーガーデンでの今回の展覧会につながったと言えるでしょう。
そして、その歴史を語るものが遺されている文化館もまた、その交流を見守って来た生き証人であり、今日までの滋賀の歴史の一端を物語る存在と言えます。
遠くへ行かれても
滋賀県内にお住まいの方は、ご覧いただけたでしょうか。昨日、NHK大津さんのニュースで文化館の話題が放送されました。
先週くらいでしょうか、記者の方から電話があり、文化館の歴史を知りたいと。その記者さんは「滋賀に来て5年になるが、放送局のすぐ近くにあって、特徴的な建物で、しかも休館中って何?どうゆうこと?」と、ずっと気にして下さっていたみたいです。(笑)
で、今回異動が決まり転勤してしまうので、その前にちゃんとしてから滋賀を去りたい、と。過去の映像資料などもいろいろ調べて下さっていて、準備万端、昨日取材で即放送ということになったようです。
気付けば休館が決まってから早7年。その間にも様々な取材があり、度々いろんな記者さんが文化館を訪ねて来られました。その方たちも多くは既に転勤されてしまい、新しい勤務地で活躍されているご様子。休館決定当時を知らない二世記者(?)さんの口からその消息をおうかがいするのも、これまた懐かしくもあり有り難い話でございます。
皆さん、遠くへ行かれても琵琶湖文化館の行く末、見守っていてくださいね~
筆:あきつ
正福寺(湖南市)にて特別公開!
5月というのに夏日がつづきますが、いかがお過ごしでしょうか。
花と緑が輝くこの季節、湖南では、花の見ごろに合わせて、花の寺として有名な正福寺さまで寺宝が特別公開されます。いつもは琵琶湖文化館でお預かりしている県指定文化財の「鰐口」も公開される予定です!
鰐口とは、鈴を扁平にしたような形をしている楽器の一種で、社寺の軒先などに懸けて吊り、参拝の方などが鰐口に懸けてある紐で打ち鳴らします。正福寺さまご所蔵の鰐口には元亨2年(1322)の銘があり、鎌倉時代の数少ない基準作として貴重です。
正福寺さまはサツキが美しいことで有名で、5月下旬から6月上旬にサツキが石仏を飾るように咲き誇るとのことです。
緑が最も美しく輝く今の季節に、山の緑やサツキの花に癒されてはいかがでしょう。是非、足をお運びくださいませ!
◎「湖南 花の寺と磨崖仏めぐり 花の寺と特別公開」
正福寺 特別公開6月1日(月)~7日(日)
・「鰐口」(滋賀県指定文化財)
・「山越阿弥陀如来画像」(湖南市指定文化財)
・「十三仏画像」(湖南市指定文化財)
・「釈迦涅槃図」
あな、うつくしや!近江の美
長い雨もようやく終わり、新緑がまぶしくなってきました今日この頃、皆さまいかがお過ごしですか?
さてさて、アメリカのニュース専門放送局CNNのウェブ特集で「日本のもっとも美しい場所31選」が発表され、その中に甲良町の西明寺が選ばれております!
ウェブサイトでは、西明寺の紅葉の写真がアップされており、大変美しい!!
実は西明寺のご住職からご連絡をいただき、知ることとなりました。西明寺・金剛輪寺・百済寺の湖東三山は言わずと知れた紅葉の名所ですが、外国の方から見ても美しいのですね!ぜひ、CNNのウェブサイトをご覧くださいませ。
西明寺のほかにも、日本の絶景が紹介されています。中にはあまり馴染みのない場所も紹介されていますが、我々日本人が気づかない日本の美しさを再認識する次第です。日本の豊かな自然と四季おりおりの表情を見ることができます。ゴールデンウィークに訪ねてみるのもいいですね!
掲示板が新しくなりました!
琵琶湖文化館の建物の前に掲示板があるのをご存じの方も多いと思います。
文化館が休館してからは、掲示板を通じて文化館の活動内容などをさらに情報発信してきました。滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」やブログ記事だけではなく、文化館の学芸員が執筆した読み物なども紹介してまいりました。
朝の出勤時間に、この掲示板を熱心に読んでいらっしゃる方に遭遇することがよくあり、実はこの掲示板には密かなファンがいらっしゃるのでは、と内心喜んでいます。
そして、新年度を迎え、この度掲示板を刷新いたしました!(パチパチパチパチ!!)これまでの内容に加え、HPで公開中の「収蔵品公開情報」などもお知らせしており、内容もいっそう充実しています!
掲示板を通して「文化館の今!」を楽しくお伝えできるよう、はりきって行きますよ~!
文化館の前をお通りになる時は、是非ご覧くださいませ!!