日別アーカイブ: 2016年10月19日

「つながる美・引き継ぐ心」 会場のこだわり

皆さん、もうご覧いただけましたか?滋賀県立近代美術館で開催中の「つながる美・引き継ぐ心-琵琶湖文化館の足跡と新たな美術館-」展。この展覧会では、総出品点数115点の内、96点(全体のおよそ8割)の文化財が琵琶湖文化館から出陳されています。これらは館蔵品をはじめ、社寺さまから大切な文化財を多数お預かりする琵琶湖文化館ならではの出陳内容といえるのではないでしょうか。展示会場では、所有者:○○寺・□□神社と説明されていますので、文化館との関係性は、ぱっと見では分かりにくいかもしれません。しかし今回の展覧会では、近代美術館の学芸員さんが会場に様々な工夫を凝らして下さいました。

お気付きになられました?展示室内が、色分けされていたこと。これは琵琶湖文化館が担ってきた「役割」に注目した全5章からなる展示構成で、学芸員さんのこだわりがうかがい知れる最たるトコロなのですよ。

20161019-1【第1章】守る:琵琶湖文化館が社寺さまからお預かりし、大切に守り伝えてきた滋賀の名宝を紹介(彫刻・絵画・工芸・書跡・典籍など様々なジャンルをお守りしています。)
【第2章】魅せる:海外で紹介された琵琶湖文化館の収蔵品や近年新たに県指定となった文化財を展示(海外展に注目されるあたり「近代美術館」さんならではのセレクションですね。)20161019-2
【第3章】伝える:過去に琵琶湖文化館に寄託されていた文化財や、法要などの際に一時返却をする寄託品、修理に関わってきた文化財などを展示(「展示活動」以外に琵琶湖文化館が担ってきた大切な役割、地域のみなさんと大切な文化財を後世に伝えゆくお手伝い。表には見えない琵琶湖文化館の重要な活動としてブログでも度々紹介しています。)
20161019-3【第4章】きわめる:琵琶湖文化館が関わって調査した文化財や、調査がきっかけとなって新たに発見された文化財を展示(調査・研究の成果を文化財修理や復元に活かす試みを行ってきました。)
【第5章】つなぐ:近代美術館と琵琶湖文化館の収蔵品をつなぐ近世絵画等の作品を展示(仏教美術だけでなく近世絵画も多数所蔵する琵琶湖文化館と、近代美術館の所蔵作品との共通性に着目しています。)

会場では、ぜひ作品紹介の題箋をじっくり読んでみて下さい。「ここが見所」といった文章の続きに、琵琶湖文化館とその作品との関わりも併せて紹介されています。

以上、なんだか言葉にすると分かりにくいかもしれませんが、展示されている文化財は見ごたえ充分の名品ばかりです。この機会に滋賀の名宝を、ゆ~ったりとご鑑賞下さいませ。

筆:あきつ

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