「打出のコヅチ」 ちらしが出来ました!

H28_打出のコヅチ_チラシ講座・イベントのコーナーでもすでにご案内しておりますが、毎年ご好評をいただいております滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」。今年度も5月より開催いたします!

滋賀県には、国宝や重要文化財を含む多くの文化財がありますが、本講座では毎年、これらの文化財をめぐるホットな話題を皆さまに提供しております。
今年度は5回にわたって、新たに県指定となった文化財をはじめ、有形・無形のさまざまな、滋賀県ならではの文化財について、専門の職員と学芸員がわかりやすく解説します。
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講座のちらしは県内の博物館・図書館等に置かせていただいておりますので、みなさまお立ち寄りの際にはぜひお手に取ってご覧下さいませ。

参加のお申込みは、
琵琶湖文化館(TEL: 077-522-8179 FAX:077-522-9634)まで。
では、今年度も多くの方のご参加をお待ち申し上げております!!

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展覧会終了後の作業

新年度をむかえ、皆さまいかがお過ごしでしょうか。文化館のスタッフも新たな気持ちで業務に邁進しております。

そんな中、安土城考古博物館で開催されていました琵琶湖文化館収蔵品当別陳列「表現された神と仏」展が好評のうちに閉幕し、昨日作品が無事に文化館へ搬入されました。この日は朝から担当の学芸員さんが準備万端!に整えて待っていました。
そして作品の搬入後は、作品を念入りにチェックしていきます。この確認作業は毎回展覧会へ出陳する度に行われますが、大変重要な作業です。博物館は「文化財の保護と活用」の一環として展覧会を催しますが、実は文化財にとって「保護」と「活用」は相反する事でもあるのです。「活用」=「展示公開」するとどうしても文化財に負荷がかかってしまいます。しかし、だからといって文化財を傷めるわけにはいきません。そこで展覧会の際には、輸送や展示方法に様々な工夫をこらし、文化財を「保護」しつつ展示(「活用」)することが求められます。
作品については展覧会の前にあらかじめチェックし、展示に耐え得るのか、劣化箇所はあるのか、などの状態を細かく記録します。そして展覧会を終えて戻って来た作品を目視で確認します。人間の目で作品に変わったところや問題はないか、ということを入念に見ていきます。文化財は物を言いませんので、我々が観察して、「変化」に気付くことがなにより大切になります。そして当たり前のことですが、何も問題がないことを確認して、ようやく展覧会は無事に終了となります。

244今回も一連のチェック作業を無事終え、担当学芸員さんは安堵の表情を浮かべていましたよ!

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研究紀要第32号 発行しました

昨日の京都新聞さんの社説で、ふっと目に飛び込んできた「朝鮮通信使」の見出し。江戸時代に朝鮮王朝が日本に送った外交使節団:朝鮮通信使にまつわる関連資料を、287ユネスコの世界記憶遺産に登録しようと、日韓の民間団体が共同で申請したという話題です。これらの資料が歴史的に意味があるのはもちろん、この試みが両国の市民交流から芽生えた共通の願いとして、現代的にもとても意義深いことだと語られています。
ちなみに3月末に行われた日韓共同申請には、なんと日本側のスタッフさんも韓国の釜山(プサン)に赴き、釜山の中央郵便局から、釜山の消印で、パリのユネスコ本部に申請書を発送された・・・とのことですよ。なんとも関係者方々のアツイ思いが伝わるエピソードですね。

あっ!皆さん!当館の『研究紀要第32号』発行!発行:済です!
・・・と、何をこんなに焦っているのかというと、今回の紀要には、ユネスコ世界記憶遺産として申請された関係資料の内の一つ、我らが琵琶湖文化館の朝鮮通信使!「琵琶湖図」のことについても触れているのです。内容をちょこっと紹介しますと、

【円山応震「琵琶湖図」の描写景観と構図について- 景観の同定とシーボルト『NIPPON』への構図流用 ―】
円山応震が描いた「琵琶湖図」と、シーボルトが著書『NIPPON』の中で示した挿図の「琵琶湖図」との比較から、新たな解釈が・・・特別寄稿によります。

【資料紹介 絹本著色春日赤童子像】
春日大社・興福寺における垂迹美術の一つとして南都を中心に制作された春日赤童子像。現在その作例は多くない中で、当館所蔵の春日赤童子像について紹介する。

【資料紹介 紙本淡彩日吉祭礼図】20160408
全長約21mにもおよぶ当館所蔵の絵巻物「日吉祭礼図」。江戸時代における日吉山王祭の様相を詳しく読み解く。
(4月10日まで安土城考古博物館「表現された神と仏」展にて展示公開中)

などなど、その他平成27年度に行った館蔵品修理報告や活動報告も掲載しています。県内の図書館はもとより国会図書館や市町教育関係機関、博物館などにも送付しておりますので、気になる方は是非手に取ってご覧くださいませ。

   筆:あきつ

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戦国武将の法要

先日、旧湖北町の小谷寺さまで行われる法要のため、文化館がお預かりしている「浅井長政像」(滋賀県指定文化財)をお持ちするという出張に、学芸員さんと一緒に行かせていただきました。
・・・実は念願でした。いつも僕は文化館でお留守番。地元の方々が、どれほどこの法要を大切にし守り継いでおられるのか、毎年学芸員さんからお話しを聞いておりましたので、「一度僕もおうかがいしてみたい」と秘めた思いを抱いていたのです。念願叶ってこの日、出張のお供をさせていただくこととなりました。

20160404-1地元では、朝から地元関係者の方々が集まり、敷地内にある小谷神社に参拝、その後小谷寺の本堂に移動して、厳かに法要が執り行われていました。小谷寺は浅井氏の祈願寺でもあったのです。
長政は、信長の妹であるお市を妻にめとりながらも信長に対立し戦い敗れて自害した戦国武将、激動の戦国時代を語る上で外すことのできない重要人物の一人です。お市との間に生まれた浅井三姉妹(茶々・初・江)の父君と言えば分かる方も20160404-2いらっしゃるでしょうか?
法要の間、お傍に控えさせていただいておりましたが、ご住職が唱えられるお経の声と皆さんがご焼香される凛とした空気に、長政が歴史的に有名であること以上に、地元の皆さんにとっては特別な存在であることがうかがい知れました。それはこうして毎年法要を続けてこられている意味に繋がっているようにも思います。

さて、地元の皆さんにも喜んでいただけたし、無事お役目も果たせたのでさぁ帰ろうとしたその時に!突然目に飛び込んできたのがコレ!20160404-4巨大な兜です!「大河ドラマ-江-放映記念」となっています。多くの方がこの兜の前で記念撮影されたのでしょうか(笑)。この日も県外ナンバーの車がたくさん停まってました。ここから歴史の舞台となった小谷城跡まで、徒歩でグルッと回れるそうですよ。行った時には桜の花が未だ2分咲き程度でしたが、今週には見頃を迎えていることでしょう。いい季節です。お出掛けしてみてはいかがですか?

・・・そう言えば今年の大河ドラマも戦国大名が活躍するお話。「やっぱり戦国は強い・・・」そんなことを話しながら帰途に着いた今回の出張でした。

   筆:あきつ

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ホームページ3月のアクセス数

20160401文化館的恒例行事:今年も鉢植え桜の『お花見』シーズンがやってまいりました。まだかなまだかな~と気になり出してからが早かった!あれよあれよという間にほぼ満開です。命短し恋せよ乙女・・・大津市内のソメイヨシノもいい具合に咲いてきましたよ。

さてさて当館のホームページのアクセス数について、3月は1,424件のアクセスをいただきました。
情報としてはやはり・・・力を入れております琵琶湖文化館収蔵品展「表現された神と仏」をメインにいろいろとご紹介させていただきました。おかげさまで入館者数も順調に伸びているとの連絡もあり、関係者一同ホッと胸をなで下ろしております。

先日ギャラリートークの会場では、「こんな展覧会を新しい美術館でも開催して欲しいな」との嬉しいお言葉を頂戴し、一方でアンケートには「神仏習合がざっくり足早に解説されている感がある」などのご意見も頂戴し、いろんな反響に一喜一憂しておるところです。ご観覧いただいた皆さま、誠にありがとうございます。会期終了(4月10日)まであと少し、9日には当館学芸員が担当する関連講座も開催されますので、「未だ行っていない!」という方は、是非この機会に足をお運びくださいませ。

そういえば近頃、いろんな場面で「ブログ読んでるよ」「ホームページの更新が楽しみ」「頑張ってるね」などとお声かけをいただく機会が多く、少々照れくさい思いをしております(笑)。「いや、あれはあきつ君が勝手に喋りたがって文章を・・・」と、僕を名乗る僕??は取り繕っておりますが、、、えへへ。
ためになる・なるほどと思う・勉強になる:『賢い文章』は、学芸員さんが書いて下さいますので、僕は命拾いをしておりマス。

これからも、緩・急:諸々に浮城ホームページを運営していきますので、皆さまお付き合いの程、よろしくお願い致します。

   筆:あきつ

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只今、「表現された神と仏」展 開催中!

日中は暖かい陽気になり、桜もちらほら見かけるようになりました。皆さまいかかお過ごしでしょうか。
さて、後半を迎えている滋賀県立安土城考古博物館で開催中の「表現された神と仏」ですが、本日は会場の様子をお伝えしましょう。

本展覧会では近江の「垂迹美術」の世界をご紹介しておりますが、これは宗教美術のなかでも「日本の神さまは、仏さまがこの世に現れた仮のお姿である」という神仏習合思想に基づいたもので、明治時代に神仏分離政策が行われる以前には日本に広く浸透した考えでした。・・・何だかムズカシそう・・・、そう思われる方もいらっしゃるでしょう。・・・このような心配はご無用です!展覧会では、それぞれの作品には解説が書かれており、はじめて「垂迹美術」に触れる方でもわかりやすい展示となっております。
そして神さま・仏さまは造形的にも大変優れたお姿をしていらっしゃり、その魅力にぐいぐい引っ張りこまれます。1点1点じっと見つめて立ち尽くされている方や、お連れさまと熱心に意見を交換しながら鑑賞される方など、皆さま丁寧に作品をご覧になっていました。
このように熱心に展覧会をご覧いただく様子を目の前にしますと、展示させていただいている神さま仏さまの素晴らしさを少しでもお伝えすることができたのでは、という思になります。

また、「マザーレイク滋賀応援基金」によって修復・再生された作品も同時に展示しております。会場にて無料配布の詳しいパンフレットをお手元に、文化財の修復についても学ぶことができます!

そして、次回の関連講座では文化館の学芸員が「垂迹美術」についてわかりやすく解説いたします。この機会にぜひ皆さまご参加くださいませ!

企画展関連講座「垂迹曼荼羅の世界」
 講 師:上野良信(滋賀県立琵琶湖文化館)
 開催日:平成28年4月9日(土)
 時 間:13:30~15:00(受付は13:00より)
 会 場:滋賀県立安土城考古博物館 セミナールーム
 定 員:140名(当日先着順) 資料代200円 事前申し込み不要

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守山市新指定文化財の一般公開

守山市矢島町にある臨済宗大徳寺派の少林寺さまと琵琶湖文化館は、開館以来のお付き合いをさせていただいております。この度、開館当初からご寄託いただいている「絹本著色 聖徳太子勝鬘経講賛図(けんぽんちゃくしょく しょうとくたいししょうまんぎょうこうさんず)」が、平成28年1月に新たに守山市の指定文化財となったことを受けて、3月20日(日)に地元の同寺で、一般公開されます。

この掛軸は室町時代の作品で、聖徳太子が「勝鬘経」という経典について、その教えを講義している場面を描いたものです。教えを乞うている者の中には、かの有名な小野妹子や蘇我馬子の姿も・・・。
「勝鬘経講賛図」は、平安時代には成立したと考えられており、聖徳太子の生涯の事績を描いた絵巻物「聖徳太子絵伝」の中で描かれることが多いのですが、独立して描かれる類例は少なく、しっかりとした筆さばきと細かな描写が見られるなど、とても貴重な作品となっています。

286文化財が指定されるまでには、様々な調査が行われ、有識者の方々からご意見を伺い、検討に検討を重ねて決定されると聞いております。こうしてお預かりしている文化財が改めて評価され、未来に残していくために地元の皆さんの宝となり誇りとなる・・・お預かりしている僕たちにとっても、とても嬉しい事なのです。

少林寺さまは、一休宗純(一休和尚)ゆかりのお寺としても知られています。境内の銀木犀と古井戸も一休和尚にまつわる伝承が残っているとか・・・この機会に是非、訪れてみたい古刹です。

   筆:あきつ

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湖岸公園の常夜燈

ようやく春めいてきました。そろそろお出かけしてもいいかな、という気分になってきますね。

文化館は休館中で1603043ありますが、しばしば観光や散策などで、道や史跡をお訪ねになる方がいらっしゃいます。その中で「琵琶湖文化館の前にあった常夜燈はどこですか?」と、聞かれることが度々あります。
お訪ねの常夜燈とは、滋賀県立琵琶湖文化館と琵琶湖ホールの間にある湖岸公園の一角に立っている常夜燈で、堂々とした姿をしています。もともとは、琵琶湖の西岸に位置する石場に建立されました。銘文には、江戸時代の弘化2年(1845)に鍵屋傳兵衛・船持中が発起人となって建立されたことが記されています。
常夜燈とは、その名の通り一晩中つけておく灯りのことで、電気が普及する以前、真っ暗な道中や海岸などに設けられて、その灯りは大切な目印となっていました。石場の常夜燈は琵琶湖の東岸に位置する草津市矢橋(やばせ)との間を往来する船の目印でした。
常夜燈は、琵琶湖湖岸の埋め立てと共に、昭和43年に石場(現在の大津警察署の裏)から琵琶湖文化館の前に移築され、その後現在の場所に移されたのです。常夜燈の移転の歴史は、琵琶湖湖岸の変遷の歴史でもあります。現在では電気が発達し、火が灯されることはありませんが、いつの時代も常夜燈は琵琶湖湖岸のシンボルなのです。

1603044文化館の5階からも湖岸公園にたたずむ常夜燈がよく見えます。そうそう、この夏、浜大津から湖岸公園の「なぎさのテラス」一帯に日本一長いビアガーデンができるという情報が…! 琵琶湖を望みながら夕暮れ時に一杯、新たな憩いの場となるようです。常夜燈とともに、THE琵琶湖湖岸を満喫するのもいいですね。

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ギャラリートークのお知らせ(3月12日・20日)

現在、滋賀県立安土城考古博物館で開催中の第53回企画展・琵琶湖文化館収蔵品特別陳列「表現された神と仏」展について、関連イベントのお知らせです。

20160309本展の会期中4月10日(日)までにギャラリートークが2回開催されます。第1回は3月12日(土)、第2回は3月20日(日)、時間はともに午前10:30からと、午後13:30からの1日2回、30分程度を予定しています。作品の解説はもとより、展示のコンセプトである「神仏習合」についても、近江の事象を中心にわかりやすく解説しますので、普段から仏教美術・神道美術に馴染みの薄い方も、お気軽にご参加いただければと思います。

また関連講座も開催されます。あわせてご参加いただき、近江に伝わる習合文化を堪能していただくとともに、今後の神仏習合美術の理解を深める一助となれば幸いです。

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あきつ:ミニ屏風に学ぶ

3月3日ひな祭り、文化館では湖岸にある掲示板の中に「あきつ雛」のミニ屏風を飾りました。心なしかいつもより足を止めて見て下さる方が多かったような・・・(喜)。これに関しては、お褒めのお電話をいただいたりなんかもして、頑張って作った者としては嬉し楽しい1日となりました。実はワタクシ、この「ミニ屏風づくり」で、いろんなコトを学びましたので是非皆さんにご報告。。。

先ず1つめは、屏風は絵の配置が難しいということ!今回のミニ屏風は1曲(2枚合わせ)でしたが、見せたいモノ→目立つところ→ド真ん中に配置しようとすると、そこで真っ二つに割らなければならないのです。当初予定していた絵柄は、あきつ君カップルが寄り添っているものでしたが、これでは二人(二匹)の仲を裂かなければナリマセン!20160304そんなこと出来マセン!ということで、ちょこんと座って見つめ合う構図となりました。カメラで被写体を中心にもってくることに慣れてしまった現代人にはとても難しい・・・なので先人の絵師さんはすごい!視線を導き空間を見せる、空間で遊ぶ・・・この度ワタクシ、和の心を学んだ気が致します。区切られた面に計算された配置。個で見るよりも全体として見た時に、力強さがある、奥行きが感じられる、見る人に想像させる・・・あぁジャパニ~ズ・・・改めて、無性に巨匠と呼ばれるヒトたちの作品を見てみたくなりました!!・・・日本の美、奥が深いデス。

2つめ、表具師さん・・・さすがです。今回のミニ屏風は発砲スチロールに合成糊でプリッと糊付けしただけ、外周をぴやぁ~っと塗っただけ。なので時間が経つと隅っこがめくれてきたり、塗った所と塗ってない所が表からも分かってしまう有様で(作った人の性格が出ます)。。。20151204-1そこで思い出したのが、以前文化財の修理工房で見たあの光景。専用の刷毛で糊を均一にムラなく塗っておられたあの姿・・・「あれかッ!」と思いました。専門家のお仕事だからこそ、末永く楽しめるのです。講座でお話しされた講師先生もそうでした。今度お会いしたら手を合わせて拝んでしまうかもしれません。皆さんすごいデス。

改めて気付いたこと3つめは、展示環境の大切さです。今回は「通りすがりの道行くヒトに見てもらおうっ!」と安易な気持ちで屋外にあるガラス面の掲示板に飾りましたが、冷え込んだ朝の湿気、太陽サンサン、気温は上昇、夕方には紙がボヨヨンと浮いてしまっていました(泣)。・・・思えばいつも学芸員さんがおっしゃっていることです。文化財は温度・湿度の管理がキモだと、太陽光を侮るなと・・・素人:あきつ、身をもって「そういうことかッ!」と知るに至りました。何年勤めてるんだかお恥ずかしい・・・。だってねぇ、文化館の展示・収蔵のお仕事でソレが問題になったこと無いのですもの!当たり前に良い環境に置いて貰ってたのですね~。あ、なんだかこの当たり前、自慢したくなりました!

勢いで作ったわりに、なんだかんだと学ばせていただいた「あきつ雛」。あきつ君は男の子ですが「行き遅れ」がないように、3日の内に片付けさせていただきました。

akitu長々と読んでいただき有難うございます。・・・ここで改めて宣言します。
作者に和の心を表現する力量がないため、あきつ君は今後も「癒し系」もしくは「愛嬌で勝負」をウリ路線に・・・世に羽ばたこうと思います。イヒッ。

   筆:あきつ

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ミニ屏風をつくってみました あきつ雛

ご報告が遅くなりましたが、実はこっそり、2月14日に開催された「千年の美」つたえびと養成講座(主催:滋賀県教育委員会)に参加していた僕:あきつです。
20160303-1この日は、文化財の修理工房で働いておられる技師さんが講師で、屏風や掛軸・巻子の形と構造について、詳しく説明していただいけたので、とても勉強になりました。

2月のブログでも紹介しましたが、この講座はサブタイトルが「屏風をつくってみよう」となっており、何に惹かれたってその「体験企画」に僕は一番惹かれマシタ・・・「作り方が分かればオリジナルのミニ屏風も作れるようになるのでは?」と野望を抱いた時には、20160303-2ぼんやりとしたイメージが出来上がっていた・・・構想から早1ヶ月・・・本日ようやくその「完成型」を皆さんに披露できることとなりました。

講座ではミニ屏風キットを用意していただいてましたので、参加した僕たちは線を引いて糊で貼るだけ。実はこの屏風、下地はとっても今風で黒のスチレンボード20160303(発砲スチロール)なんです。いやぁそれでも十分雰囲気が出るものですね。で、そこに和紙で「蝶番(ちょうばん)」を右扇左扇で交互になるように貼り付けて(ココが今回のポイント「紙蝶番」!この屏風左右どちらにも開くのです!作ってみてもチョー不思議~)、屏風の裏に古風な模様の紙を貼り付けて更にそれっぽく。。。そしてここからが肝心。講座では表の絵柄に、美人画、虎図、草花図が用意されていましたが、そこは僕のオリジナル。この時期にピッタリの『あきつ雛』に仕立ててしてみました~!

20160303-6残念ながら取りかかったのが遅くて、お雛さまにギリギリとなってしまいましたが、上手く出来上がって嬉しかったので、特別に館の表にある掲示板に飾らせていただくことにしました。本日3日、1日限りのお披露目となりますが、偶然通りすがりにこの実物を見た人には幸運が・・・・・訪れればいいな、と思います。イヒッ。

   筆:あきつ

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ホームページ2月のアクセス数

弥生、3月、新しい月が始まりました。僕は「弥生」というやわらかい音の響きが大好きです。穏やかに春を呼んでくれそうで。
今日のニュースで「大学生の就職活動が解禁」なんて話題がありました。・・・思い出されます。企業に履歴書を送るとき、一筆挨拶文を添えますよね?今まで「こんにちは~お元気ですか?」みたいな軽い文章でしか書いたことがなかったのに、いきなり「拝啓○○の候、貴社におかれましては・・・」ですもの、戸惑いましたね~。今の学生さんも同じ苦労しているのかな。3月の季語でよく使われるのは、「早春」や「陽春」でしたっけ?日本語が美しい。ちなみに俳句などに使われる季語で、「山笑ふ」「鳥帰る」「北窓開く」「炬燵塞(こたつふさぎ)」なども3月を表すそうですよ。日本人の感性が面白い。冷え込んだ今日はまだまだコタツが手放せませんが、週末には一気に気温が高くなるようで、春の便りが楽しみです。

前置きが長くなりました。春に浮かれてます(笑)。さて、当館のホームページについて、2月は1,314件のアクセスをいただきました。うぅん伸び悩み・・・(涙)。それでも嬉しい便りも届きました。ここ最近動きがないことを気にしつつ、少し寂しい思いもしていたのですが、久々に「ご意見・ご感想」を頂戴しました!しかも応援メッセージ的な!有り難いことでございます。休館中であってはなかなか見えにくい当館の活動内容ですが、皆さんの率直なご意見・ご感想をお待ちしておりますので、気軽にご投稿くださいね。(あ、できれば励みになるようなのを・・・(願))

お知らせしていますように、琵琶湖文化館の収蔵品を展示した展覧会「表現された神と仏」が安土城考古博物館で開催されています。ブログでもこの展覧会を盛り上げていければな、と思っておりますので、皆さまどうぞお付き合い下さい。

   筆:あきつ

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展覧会 始まりました

20160229-127日(土)から始まりました「表現された神と仏」展。僕もじっとしていられなくて、初日に会場である安土城考古博物館に行ってまいりました。朝からたくさんの方が来場されているのを見てホッとひと安心。。。本当に有り難いことでございます。ゆっくり見ていって下さいね~。

20160229-5先ず会場で皆さまをお迎えするのが、近江八幡市にある長命寺さまご所蔵の木造広目天立像です。こちらは文化館の開館当初(昭和36年)から当館に寄託されており、今回約半世紀ぶりに地元近江八幡市での里帰り展示となりました。
広目天は西方にあって仏法を護る四天王の神さまのおひとり。一般的には左手に絵巻、右手に筆を持ち、足下に邪鬼を踏みつけている姿に表わされることが多いのですが、こちらの広目天さまは、左手にお経の巻子を持ち、右手は凛々しく振り上げておられます。20160229-3立ち姿の印象としては毘沙門天さまに近い?目鼻立ちは大きく憤怒の形相で僕たちを見据えておられますが、全体的に滑らかで「怖い」というより「にくめない愛嬌」をお持ちの神さまです。(素人:あきつ評)
平安時代の彫刻でありながら保存状態も良い、ましてやこの大きさ・・・文化財王国滋賀ではいまだ未指定ですが、他県なら確実に指定文化財となっておられるのでは?と、若干身内贔屓な感想を持ってしまうくらいの逸品です。素人評ではありますが、一見の価値アリです!これは是非、会場でご自身の目で「じっくり」とご覧いただきたいと思っております。20160229-4

この他にもまだまだたくさん見ドコロ感じドコロいっぱいの作品が、皆さんをお待ちしています。是非会場へ足をお運びくださいますよう、関係者一同心よりのお願い申し上げます。

   筆:あきつ

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展覧会準備の確認・梱包作業です

本日は、27日から始まる「表現された神と仏」展にむけて、輸送・展示に伴う作品の梱包作業が行われています。
先ずは展覧会会場である安土城考古博物館の学芸員さんと一緒に、作品の確認作業です。
20160222-3貸す側、借りる側、両方の立ち合いのもとで作品1点1点を確認し、その状態を調書に控え写真に撮るなどします。

屏風の確認では、絵のある本紙側(表)だけでなく、背(裏)ももちろんチェックします。皆さんには見えないトコロですが、輸送や展示作業の時に支障となる脆弱な部分がないか、キズはないか、細かくチェックします。こちらはマザーレイク滋賀応援基金で修理してましたので、「作品状態良好」ということで、無事点検を通過していきました。
掛軸などは、特に絵の具の状態や本紙の折れ皺、表装の状態など、細かく調書が取られていました。
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一方、彫刻の梱包では、「この神像、小さい手の部分を別にもう一重養生しておこうか。」「養生してからお腹を晒(さらし)で固定して。」等々、作業上の注意点を声に出しながら慎重に作業が進められていました。チームワークの大切さがうかがえます。

ということで、すこ~し作業中のお仕事をのぞかせていただいただけですが、現場はその時出来るあらん限りの注意が尽くされており、緊迫感が漂ってました。そして「多くの人にいい作品をいい状態で見て貰いたい」という思いも一緒に梱包されていたと思います。
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今回の展覧会では、48点の文化財が展示されます。会場の安土城考古博物館がある近江八幡市ゆかりの文化財も出展されています。日牟禮八幡宮さまの木造男神坐像や、長命寺さまの木造広目天立像は、制作年代も古く、平安時代の彫刻としてとても貴重です。これを機会に是非地元の文化財をじっくりとご観賞いただければと思います。

   筆:あきつ

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展覧会準備が佳境です

いよいよ安土城考古博物館での展覧会:琵琶湖文化館収蔵品特別陳列「表現された神と仏の美」の開催が、間近に迫ってまいりました。27日(土)が初日です。

20160219-1本日の学芸員さんは、会場に展示するパネルの準備で大忙しの追い込み状態・・・原稿作成に余念なく没頭する学芸員さん。プリントアウトした用紙をパネルに貼って仕上げる学芸員さん。20160219-2声を掛けるのもハバカラレル感じ・・・いつもよりピリピリとした空気感です。
でも!『完成形』が見えるところまでたどり着けたので、充実感も漂っています。あと少しだ・・・頑張りまっしょい!

展覧会準備、不器用な僕はお手伝いできませんが、せめて「ブログで盛り上げていくのが僕の使命」と思って、微力ながらも頑張って応援しています。皆さんもお付き合い下さいませね。

20160219-3テンションが上がる出来事もありました。それがコレ!展覧会でもご紹介する「マザーレイク滋賀応援基金」で文化財の修理を行った、そのパンフレットが、本日無事納品されました~!ままま間に合って良かった(ホッ)。是非会場で手に取ってご覧いただければと思います。

   筆:あきつ

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2月14日は・・・

皆さん至急ご確認下さい。お部屋のカレンダー、お手元のスケジュール帳、2月14日に『〇』:マル印、付いてますか?忘れていませんか?大事な日ですよ?

そう!何を隠そう!この日は我らが文化財に関わる『講座』が開催される日でーす!
あれアレ?皆さん?チョコに浮かれてる場合じゃないですよ?(笑)

この講座は、滋賀県教育委員会さんが実施される「千年の美」つたえびと養成講座です。今回のテーマは「屏風・掛軸・巻子の形と構造-屏風をつくってみよう-」。講師を務められるのは、仏画など国宝・重要文化財の修理にたずさわっておられる若き職人さん。屏風などの表具技術を学ぶとともに、文化財の「かたち」や「構造」について詳しくお話しして下さいます。
そして皆さん、お気付きですか?サブタイトル・・・「屏風をつくってみよう」となっていますよッ!なんとコレ嬉しい体験型!こっそり仕入れた情報(特ダネ)では、参加者は美人画、虎図、草花図の中から図柄をひとつ選んで、かわいらしい「ミニ屏風」が作れるのだそうです。283とくに、紙蝶番(ちょうばん、ちょうつがい)は和紙を用いて、本物の構造をよく理解できるようにご指導いただけるとか!嬉しいお持ち帰り有り!作り方が分かればオリジナルのミニ屏風も作れるようになるのでは?・・・是非参加せねば!参加したい!!

講座は事前予約制となっていますので、申込みはお早めに!

日 時:平成28年2月14日(日)午後1:30~3:00
会 場:コラボしが21(大津市打出浜2-1)3階大会議室
テーマ:屏風・掛軸・巻子の形と構造 -屏風をつくってみよう-
講 師:佐味 義之 氏(株式会社坂田墨珠堂 文化財修理技術者)
募 集:200名  *受講料無料、事前申込み制(当日参加も可)
申込先:滋賀県教育委員会事務局文化財保護課(美術工芸・民俗係)
電話077-528-4672 FAX 077-528-4956

ぶきっちょ(不器用)な僕でも応募可能かしらん?・・・きっとダイジョウブ!迷っておられる貴方もダイジョウブ!是非参加してみては?!

   筆:あきつ

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副園長さまの来県

昨年1月から8月にかけて米国ミシガン州で開催されていた「マイヤーガーデン滋賀特別展Splendors of shiga」。この度、会場となったフレデリックマイヤーガーデン&スカルプチャーパークの副園長さまが、今回の事業が無事終了したことのご報告のため来県されました。実は10月にお越しになる予定だったのですが、体調を崩されて延期となり、ようやく再会を果たすことが出来たという次第です。1日には副園長さまと共に文化館の学芸員が、出陳いただいたお寺さまにご挨拶にうかがい、好評であった展覧会の報告をさせていただきました。
20160202-1また、2日には滋賀県公館において、三日月知事より感謝状が手渡されました。その後の報告会では、副園長さまからこの度の事業成果について、入場者数が38万人を超える素晴らしい展覧会であったこと、滋賀県を紹介するパンフレットが20160202-2大変好評で3回も増刷しなければならなかったこと、注目度が高く多くのマスコミにも取り上げられ1兆2千億人を超える人たちに宣伝効果があったことなどが、ジョークも交えた和やかな雰囲気の中で報告されました。
中でも「この人たちがいなければ実現出来なかった」と県立3館の学芸員の名前をそれぞれに呼んでいただいた時には、思わず目がウルんでしまいました。良かったなぁ良かったです。頑張る学芸員さんの姿を陰ながら応援してきましたが、それらが全て報われたような気が致しました。
「滋賀という窓を通じてアメリカの人々に日本の美を紹介したかった。心から感謝を伝えたい」と笑顔で話された副園長さま。こちらこそ感謝感謝でございます。本当に有り難うございました。

2年後には滋賀県ミシガン州姉妹協定が結ばれて50周年を迎えます。今回のように文化や美術が持つチカラが架け橋となって、益々の友好関係を築いていくことが出来ますように、滋賀の良さや日本美術の素晴らしさを伝えていくことが出来ますように、そのチカラを信じて前に進んでいければいいなと思います。

   筆:あきつ

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ホームページ1月のアクセス数

「大変や」「えらいことです」「もう今年もあと11ヶ月しかない」「ほんまです」・・・
・・・コレ、月が替わるたびに文化館で交わされる定番の会話です。16もう慣れました(笑)。

年が明けてあっという間に1ヶ月が過ぎてしまいましたが、皆さん元気にお過ごしですか?文化館は何だかんだとバタバタとした1ヶ月。
このまま年度末にナダレ込みそうな勢いです。

さて、多くの方にご覧いただいているホームページ、1月は1,748件のアクセスをいただきました。誠に有り難いことでございます。ちょっと面白い検索が引っかかっています。検索キーワードは「琵琶湖 凍る」。と~っても寒い日がありましたからね。ふと疑問に思った方がいらっしゃったようです。「琵琶湖って凍るの?」と。ふっふっふっ凍りますよ~。凍るのデスヨ!僕見たことあります!その証拠写真は「文化館写真集」に掲載されていますので、是非アナタの目でご確認下さい!・・・あぁ思い出されます。薄い氷でも波に押されて氷同士がぶつかり合い、ピシッピシッと音がするのです。一度これを体験すると「もしかして今日は凍っているかも?」と期待をしてしまい、どんなに寒い朝でも出勤するのが楽しみになるのです。困ったもんです(笑)。

さぁ、2月はどんな月になるのでしょうか。文化館の行事で言うと、27日(土)から安土城考古博物館で琵琶湖文化館収蔵品特別陳列「表現された神と仏」が開催されます。その開催準備に向けて、またドタバタと時間が流れそうな予感・・・乞うご期待デス!

   筆:あきつ

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執筆活動中

ここ3日ほど、西日本では猛烈な寒波に襲われました。日の出前の通勤途中、気温がマイナス6℃となっているのを目にした時には、そのまま引き返してもいいんじゃないかと・・・いやいや文化館がどうなっているのか心配。。。寒さを「痛い」と表現していいくらいの?冷え込みでした。
職場に着くと館も例外なくカンカンに冷えており、、、屋外にある水道管が凍るなどしましたが、なんとか無事日常業務に努めております。

さて、近頃の文化館はと申しますと、と~ても静かです。と言うのも、学芸員さん達が「研究紀要」の執筆に埋没(=没頭)しておられるからです。毎日パソコンとにらめっこ。静かな事務所の中で、パチパチというパソコンの入力音だけが響いています。時にはベテラン学芸員さんに意見を求め、時には考え事をしながら虚ろな目で収蔵庫へ消える学芸員さん達。資料の確認でしょうか。282世の受験生と同じく?追い込まれて力を発揮する人達みたいです(笑)。みんな頑張れ~(笑笑)。

ということで、今しばらく、皆さんの頑張る姿を静かに見守りたいと思います。

・・・あくまで提出期限までですけれど・・・イヒッ。

   筆:あきつ

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滋賀県博物館協議会 研修会

皆さん「滋賀県博物館協議会」をご存知ですか?県内にある様々な博物館(美術館や資料館を含む)71館が加盟しており、研修会やシンポジウムの開催、広報誌「しが県博協だより」の発行などを通じて、各施設が情報を交換し、県民文化の振興に努め、協力し合う場として交流を図っています。

前回の研修会では、平成28年4月から施行される「障害者差別解消法」について詳しいお話が聞けるとあって、僕も参加させていただきました。
この法律は、障害のある人への差別をなくすことで、障害のある人もない人も共に生きる社会をつくることを目指しています。講習会では、「ひとえに障害のある方と言っても、障害の種類や重度によってその時その人の要求される事柄は様々なので、とにかくコミュニケーションを大切にし、求める側と対応する側双方の歩み寄りによって、お互いが納得し合えるような形で解決を図って欲しい。」と、お話されました。例えば博物館では、障害がある方たちにも理解しやすいような配慮や工夫をした展示、講座では要望があれば手話通訳を手配するなど、何か出来ることがあるかもしれません。また、そういった心構えを持つことで、より多くの方に楽しみや学びの場を提供することが出来るのだと思います。
とりあえずは・・・講座でお話しする時は早口にならないように・・・学芸員さんにはお願いしておきます。。。

次回、県博協で予定されているシンポジウムは、どなたでも参加できますよ。興味のある方は是非ご参加ください。

演題:『地域の文化財と博物館~防災・防犯のための取り組み~』
日時:平成28年2月13日(土) 13:30~16:15(13:00受付開始)
会場:野洲市歴史民俗博物館 研修室(野洲市辻町57番地の1 Tel.077-587-4410)
定員:100名(当日先着順)  参加費:無料

詳しくは、滋賀県博物館協議会事務局(琵琶湖博物館内Tel.077-568-4811)までお問い合わせ下さい。

   筆:あきつ

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ホームページ12月のアクセス数

今年のお正月は暖かかったですね~。皆さまいかがお過ごしですか?文化館は本日が仕事始めでございます。

20160104-2年明けに何か縁起のいいネタを・・・と悩みに悩んで選び出したのがこちら。なんと!文化館の前に獅子舞がッ!
オ・メ・デ・ト・~・ゴ・ザ・イ・マ・ス・!!

どうです?ちょっと面白いでしょ?20160104-3白黒ですが・・開館当初の写真の中から見つけました。とても大きなお顔・・・でも愛嬌たっぷりな獅子が2匹、ほかに御囃子や曲芸をする人なども呼ばれていて、とても賑やかだったようですよ。

さて、多くの方にご覧いただいているホームページ、12月は1,521件のアクセスを頂戴いたしました。有り難うございます。今年は申年。文化館のあきつザルは、これからも皆さんと一緒に、いろんなコトを「見たい聞きたい喋りたい」と願っております。281どうかよろしくお付き合い下さいませ。

   筆:あきつ

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感謝の気持ち

文化館も本日が仕事納めとなりました。とうとうこの日を迎えてしまいました。皆さんいかがお過ごしですか?
冒頭から何を当たり前のことを・・・と思っていらっしゃる?そうですよね~今年が終わって、また新しい1年が始まるのですよね~当たり前ですよね~・・・でも何だか気が抜ける。。。

文化館では今年もいろんな事がありました。多くの方に読んでいただいたあきつブログですが、ガムシャラに突っ走ってきた文化館の活動の一端がお分かりいただけるかと思います。モチロン、ブログには書いていない、書けないような様々な出来事も毎日起こります。休館中でもいろいろあるのです。お察しクダサイ。

僕としては、皆さんに紹介するブログのネタを集めるのに苦労もする?毎日でした。展示公開をされている他館さんのfacebookやblogをのぞいては「更新ネタが豊富でいぃなぁ」などと羨ましく思うことも多かったです。
20151228-1
僕はこの通り文章もヘタですが・・・(実は掲載する前に、学芸員さんからガッツリお直しの「赤ペンチェック」をいただいております)それでも、どうしても文章におバカなオチを用意せずにはいられない性分となり・・・(クスッと笑える潤いを求めがちな年のせいかもしれません)それを許して貰っているからこそ頑張って書いて来られたのだと思います。有り難いことでございます。

心の声が叫びます。「休館中だからこそ出来ることを」。僕の師匠の受け売りです。「逆境をバネ」に導かれて、ガムシャラに走って来られたことを誇りに思います。休館から8年です。それでも笑顔をいっぱい、ありがとうがいっぱい、感謝の気持ちでいっぱいです。195

だからこれからも、何卒よろしくお願い致します。幸せいっぱいありますよーに。。。

   筆:あきつ

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工房お訪ね日記④

不定期に継続中の工房お訪ね日記。今回は文化財の修理工房で見せていただいた感想を述べさせていただこうかと思います。

いやぁ緊張しました。工房の中ではいつもやっていらっしゃる事とは思いますが、、、あれはきっと無意識ですね・・・一息なんです!一連の作業が迷いなく澱みなく・・・流れるように連続していくのです!こちらは息を止めて体を硬直させてしか見られないというのにッ!!!278
・・・きっとあのお方:職人さん(いつの間にか心の師匠となっている)は、息継ぎなしのドルフィンキックだけで25mプールを泳ぎ切れるヒト・・・などと思ってしまいました。流麗、それでいて動きは繊細。なんたることでしょ。お師匠さま尊敬します。
そしてあの経験に裏打ちされた動きも、これまた先人のお仕事に教えられての結果だというのです。いろんな修理をする中で、「この頃はこんな表装の仕方してはる」と教えられることも多いと言っておられました。昔の人はエライと。使っておられる道具にしてもそうです。先人たちの苦労の賜物が、今に残る技術を支えているのですね。素晴らしい。

で、そんな世界を少しでも多くの人たちに知っていただこうと、文化館の学芸員も頑張っています。何をしているのかと思われるかもしれませんが、20151222「マザーレイク滋賀応援基金」によって修理中である当館所蔵の屏風を、そのビフォー・アフターの写真を、頑張って撮っているところです。
この屏風は2月に開催される安土城考古博物館での企画展「表現された神と仏」に出品され、修理工程を分かりやすくパンフレットにしたものを皆さんにお配りする予定です。楽しみにしていてくださいね。

   筆:あきつ

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師走恒例の

20151218-1本日、滋賀の山々にも雪が積もりました。文化館からの眺めでは、西は比良山から比叡山にかけて、北はひと際白い伊吹山まで見えております。いよいよ冬本番ですね~。(写真:比良山系)

そうです・・・師匠も走る12月。文化館ではこの時期恒例、寄託更新の依頼のために、県内各地の社寺さまをお訪ねしております。文化館では12月25日から翌年の12月24日までの1年間を寄託期間としており、今年一年お世話になったお礼と、来年も引き続いて大切な文化財をご寄託いただけるよう、お願いにうかがわせていただいているのです。

訪問先によってはご住職が兼務となられたり、総代さんが代替わりをされたりと、寄託者の皆さまの状況も移り変わりがある中で、お顔を見て直接お話させていただく貴重な機会となっています。こうして毎年寄託更新をし、長期に渡ってお付き合いくださっているのも、文化館の学芸員を信頼していただいているからこそ・・・の事だと思います。280

「文化館なら大丈夫」と言っていただけるようハンドル持つ手にも力を込めて、今日も学芸員さんは出張されます。

   筆:あきつ

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ちょっと早めの大掃除

このほどいいお天気が続きました。暖かい気温の内に文化館では大掃除を実施!日中は汗ばむ程の陽気で、特に太陽があたる南面は良かったのですが、日陰となる北面はやはり風が冷たく、早いうちにお掃除が出来て良かったなぁと思います。

20151210-2こちらは2階正面入口。開館していた頃には、入館者をお迎えしていた大切な場所です。「ここは文化館の顔やから」と、この日助っ人に来ていただいた作業の方々の手にも力が入ります。僕が何も言わずとも、気持ちが通じる有り難さ・・・泣いてもいいですか。。。

僕もタマラズお手伝い・・・5階展望閣の窓を外から拭いていると、何やら背中にアツイ視線を感じます。
何かな~と歩道の方を見てみると、こちらを指差してお話されているご婦人の姿が・・・「休館中でも大掃除?」とでも言っていただいてたのでしょうかね?そう、休館中でもお掃除は大切なのです。毎日とはいきませんが、要所要所でのお掃除は、文化財の保存環境を保つため大変重要なコトなのです。特に湖岸に建つの建物の外壁は、どこともクモの巣に悩まされがち。20151210-5寒くて活動が鈍るこの時季に、クモの隠れ家を一掃!おかげで窓もピカピカです。ホラッ!お向かいの県警さんにも負けてないこの美しさと透明感!?!あぁ自画自賛・・・
「お願いどうかお正月までキレイなままで・・・」と願わずにはいられませんでした。今ならどんな神様もお迎え出来ます(笑)。20151210-4

スッキリサッパリ大掃除が終わった後は、あまりの達成感に、自分たちの仕事を褒め称え合う私たち(笑)。改めて・・・キレイな職場っていいですね。

   筆:あきつ

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フランスからお戻りの

先日、滋賀県教育委員会文化財保護課の方たちが、このような小荷物を持って来館されました。「無事、おフランスからお戻りで~す」・・・?何のコトでしょ??20151208-1
話を聞けば、僕が知らぬ間にこの小荷物さまが、フランスのパリで開催された文化庁主催の「日本遺産展」に出張されていたそうなんです!むきぃーッ!いつの間に!!
いえいえ本当の驚きはそこではありません。日本遺産展の開催が11月10日~14日、場所はフランスのパリ日本文化会館・・・気付かれた方いらっしゃいます?そう、あのパリ同時多発テロが起こったまさにその時に、この小荷物さまはパリにいらっしゃったのです!14日は臨時休館となったものの、期間中1,045人の入館があったとのこと。・・・「無事お戻りで~す」。ホントそうだ!無事で何よりだ!戻ってきてくれて有り難う!

それにしても若干ご無体な荷姿で・・・文化財が海外で展示される場合って段ボール箱で空輸?・・・ノンノン有り得な~い。海外展を経験したあきつの眼は誤魔化されませんヨ?

実はこの小荷物、中身は「仏像の構造模型」(2014年制)。文化財保護課さんが、多くの方に仏像のいろはを知っていただこうと、お作りになったモノだったのです~。それを文化館でお預かりしておるのですよ。おフランスでこの東洋の神秘:匠の技、ご理解いただけました?(笑)。なので送り出した時は、きっちり梱包されていたハズなのですが・・・中身を確認してみましょう。

20151208-2そうそうコレコレ、このお姿。文化館でよく見る荷姿です。しかし現地で梱包して下さった方は、20151208-3慣れない作業を頑張っていただいたのでしょう。いつもより頭部の保護がキツめで、螺髪の跡が薄紙に見事に残っていました。頑丈にしていただいて有り難うございます。

聞くところによるとヨーロッパなどでは、この様なL字型の「木枠」を使って固定するやり方に、慣れていらっしゃらないそうなんですね。あちらでは「型抜き」が主流で、物に緩衝材を巻いて紐で固定するとビックリされる、と海外展の経験豊富な梱包のプロの方が言っておられました。あぁ何となく想像出来ます。このL字型木枠も展示すれば良かったですね(笑) とれびや~ん!
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この仏像は薬師如来さまの構造模型。「手に持ってる薬壺(やっこ)さんは無事か?」『きちんとあります』「香水のビンになってないか?」『シャネルではないですね』・・・「たくさんの人に感動して貰えたかな?」『仏国なのでこの素晴らしさ理解し合えたものと信じます』・・・無事戻ってきた安心感からか、急に“おやじギャグ”が連発する点検作業。。声には出されませんがこのお薬師さまも、戻ってきた時には「ぼんじゅ~る」と言っておられた・・・かもしれません?ね(笑)。

   筆:あきつ

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工房お訪ね日記③

さてさて、不定期に継続中の工房お訪ね日記。今回は文化財の修理工房で見せていただいた「紙の貼り付けの様子」についてご紹介です。

20151204-1コチラの作業は、本紙(絵を描いている紙)の裏から裏打紙を貼っておられるところです。本紙に密着する肌裏(はだうら)を美濃【みの】紙で、増裏(ましうら)を美栖【みす】紙で、総裏(そううら)を宇陀【うだ】紙で、三度ないし四度重ねて裏打ちするのだそうです。裏打紙は本紙を守ったり補強する意味があり、それぞれ特徴の異なる紙を重ねることで、表装としてのバランスや巻いた時のしなやかさなどを調節されるそうです。
こちらで使われる手漉き和紙は、奈良で特別に「ゴフンを混ぜて作っていただいたもの」と、うかがいました。ここでワタクシ、またもや聞き間違えをしてしまい・・・「え?古墳を混ぜる??それは奈良だから?!」何ノ事ダカ分カリマセン・・・その後の説明で、「胡粉」は貝殻の微粉末から作られ、混ぜる割合によって微妙に紙の風合いが変わるのだと教えていただきました。ほっ。。内心冷や汗~古墳では無理です(笑)。
使っておられた宇陀紙については、もうこの絶妙な風合いで作れる職人さんがいらっしゃらないとのこと。和紙の原料となる楮(こうぞ)が少なくなっているとは聞いてましたが、技術を持った職人さんまで・・・なんてコトでしょ!あきつ、修行の旅に出てもイイデスカ?

工程では、霧吹きで水を吹き、刷毛で古糊をうっすらと伸ばし、湿らした裏打紙を重ねた上から更に乾いた刷毛でシャッシャッと撫でておられました。皺が寄らないように慎重かつ繊細に・・・と、ここで疑問。20151204-3使われている糊は、接着力が弱い糊でしたね?そんなに優しく撫でただけでちゃんとくっつくものですか?剥がれてきませんか?ポイントはこの何種類もある刷毛たちです。これらを駆使し使い分けることが重要となります。また手漉きの和紙は、裏から専用の刷毛で叩くと、紙同士が毛羽立って、うまい具合に絡み合い、それで「くっつく」のだそうです。裏打ちの最終段階:総裏ともなりますと、宇陀紙の上からこの見た目にも逞しい極太の刷毛で、20151204-2シャッシャッどころか、バンバン、ダンダン、ドンドン、と強く叩いて、紙と紙を絡ませるそうです。どうですか、このでっぷりとした専用の刷毛。風格充分!いいお仕事してくれそうです。ということで、糊は、仲介・仲立ち・助っ人的なお役目だけ!なのでまた何年か後に修理が必要となった場合には、裏から水を吹くだけで、うま~く剥がすことが出来るのですね。これに気付いた昔の人はエライ!尊敬します。
ですがここでも問題が。。。この極太の刷毛も、もう作り手さんがいらっしゃらないそうなんです・・・なんてコトでしょ!あきつ、分身を飛ばして後継者となるべく修行をしてきてもイイデスカ?

さて、次回の工房お訪ね日記はいよいよ最終回となります。

   筆:あきつ

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ホームページ11月のアクセス数

皆さんご存知ですか?。この秋から滋賀県では「虹予報」なるものが登場しました。滋賀県は、琵琶湖が山に囲まれる地形と、にわか雨が多いことなどで、虹が出現しやすいとも言われており、20151201観光資源の一つとして全国で初めて虹の発生率を予報することとなったのだそうです。
なにを隠そう文化館、虹と蜃気楼の発見率はかなり高い!と自慢のネタにしております。琵琶湖に面しておりますからね(笑)。それでもまだ出現率が低いかな~。朝晩の冷え込みで、琵琶湖大橋の蜃気楼はよく見られるようになりましたが、今年は虹の出が少ない!お楽しみが少ない!!せっかくの虹予報が・・・見つけると誰かに言いたくなりません?ちょっと癒されません?顔がニヤケちゃいません?
この乾ききった日々の生活に潤いを(泣)!

さて、今日も元気にホームページのアクセス数についてのご報告です。11月は1,671件のアクセスを頂戴しました!皆さまいつも熟読いただいて感謝感謝でございます~(笑)!

気になる検索ワードでは、ブログでも紹介しました「雲根志」が上位入賞を果たしております。平均滞在時間も長めに、正しく『熟読』いただいたご様子、、、お役に立てましたか?展示、見に行かれましたか?興味の幅は広がりましたか?

気になる話題と言えば、僕も少し・・・「五郎丸仏」を皆さんご存知ですか?ラグビーワールドカップで活躍されたあの五郎丸歩選手がキック前にとる独特のポーズ、あの「五郎丸ポーズ」に似ていると話題の仏さまがいらっしゃるそうですね。報道では「日本唯一の仏像」と言われてましたが・・・実際には日本唯一でもなさそう?な?豆知識を紹介します。

仏さまによっては、手を様々な形に組んでいらっしゃいますがこれを「印相」と言います。印相には仏さまの悟りの内容や性格、御利益や仏さまの意志などが象徴的に表されています。あの「五郎丸ポーズ」に似ていると噂の仏さまは大日如来さまで、手の組み方が日本では珍しいとされていました。がしかし、滋賀県のとある文化財行政の担当の方が、ざっと県内の仏さまをお調べになったところ、279千手観音さまや馬頭観音さまに「五郎丸ポーズ」に近い印相をお持ちの仏さまがいらっしゃる・・・とのことでした!残念ながら公開はされていないそうなので、我々が見させていただくことは出来ませんが、意外と身近に五郎丸・・・いらっしゃるかもしれませんね。
そんな人気にあやかりたく・・・今日も僕は体を鍛えるのデスヨ。。。

   筆:あきつ

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工房お訪ね日記②

さて、不定期に継続中の工房お訪ね日記。今回は文化財の修理工房で見せていただいた「ノリ」についてご紹介です。

行った時は、掛軸の解体修理をされていましたので、ここでは「古糊(ふるのり)」についての豆知識をご紹介します。古糊は小麦粉のでんぷんから作った糊(新糊)を10年ほど寝かせて熟成させたものが「古糊」と言われます。20151125壷に保管されていた古糊は、まるでバターの様でしたが、匂いでみると酸っぱくなってしまった甘酒?の様な発酵が進んだ独特の匂いがしました。でもこれが重要な役割をはたします。
古糊は、時間をかけて寝かすことで粘り気が弱くなり、乾燥後の強張りが少なくなるという特性があります。掛軸や巻物などはクルクルと巻いて保管するので、貼った後もしなやかでないと、折れが入ったり絵の具がひび割れたりしてしまうので、肌裏打ち以外は敢えて古糊を使うのだそうです。
古糊に対して作り立ての糊は「新糊(しんのり)」と呼ばれますが、新糊は主に屏風など、パリッとピシッとスキッとハキッと貼る作業の時に使われます。同じノリでも使い分けが必要なのですね。なるほどでございます。

20151125-2作業の中で実はこの糊、私たちが日常使うノリとしての使い方とはまるで使い方が違うとうかがいました。概念が違うとでも申しましょうか。合成糊は、あくまでくっつける「接着剤」としての機能を求めますが、こちらの糊はそれ自体の接着力は弱いのだそうです。だから裏から水を吹いただけできれいに剥がせるのですね~。

ちなみに、糊は自前で「ダイカンの頃に作る」そうです。「エッ?体感で作る?!」もうテンション上がっちゃって日本語がうまく聞き取れてマセン。要するに二十四節気の大寒(この時期の水は、雑菌が少なく長期保存に向いているとされる)の頃に作るということです。聞き間違いにご用心。。。煮詰める作業はとても大変らしく、体力も使うとのこと。そこで尋ねてしまったのが「アンコ作るより大変ですか?」・・・質問が所帯じみているのがタマにキズ・・・。曰く、「餡子作るより大変」なのだそうです。。。そうして職人さん自らの手で作り上げた糊はまさしく「秘伝」の糊となり、きっとよい「お仕事」をしてくれる相棒となるのでしょうね。これがないと仕事にならないとも言っておられました。

では次回はこのノリを使った紙の貼り付けの様子をご紹介します~。

   筆:あきつ

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秋の一般公開

滋賀のお山も紅葉がグッと進みましたね~皆さんはどこかへお出かけされました?県内の社寺さんでは秋の特別公開が真っ盛りですよ~。

さて、先ずご紹介したいのが湖東三山の一つ、西明寺さま。11月30日まで特別に国宝である三重塔内に描かれた壁画「法華経曼荼羅図」(重要文化財)が一般公開されています。雨天の場合は、文化財保護のため拝観中止となるようですから要注意ですね。27612月13日までは「玄武刀八(げんぶとうばつ)毘沙門天三尊像」も特別公開されていますので、そちらもお見逃しなく。
そして今日の新聞テレビ欄:番組紹介で気付かれた方いらっしゃいます?MBSテレビ夕方の「ちちんぷいぷい」で、「昔の人は・・・今週末に見頃を迎える紅葉の名所滋賀湖東三山に咲く満開のサクラ?」と載ってましたね~。紅葉が美しいことで有名な西明寺さまですが、なんとこの時季にサクラ??必見です!見たら行きたくなるカモですよ~(笑)。

それからもう一つ。草津市の芦浦観音寺さまでは、秋の一般公開が23日(勤労感謝の日)1日限定で行われます。普段の拝観は予約制となっていますが、この日は観光ボランティアさんが境内を案内して下さったり、お茶席が用意されたりするそうです。実はこの地元ボランティアさん、とても勉強熱心で先日も25名の方が文化館へ研修に来られました。文化館では芦浦観音寺さまご所蔵の文化財を、多数お預かりしていますからね。それらの見ドコロ褒めドコロ、しっかり伝授させていただきました(笑)。当日の解説に活かして下さる?かな?
この一般公開では、当館がお預かりしている芦浦観音寺文書(県指定文化財)の中から、織田信長判物含む7点の文書類や焼印(船印・鑑札印)なども展示されます。行かれた方はこの機会に是非、しっかりと目に焼き付けて来てください。

   筆:あきつ

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