日別アーカイブ: 2026年6月18日

滋賀の文化財講座『花湖さんの打出のコヅチ』第2回 あこがれ八景

 6月17日に開催しました滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第2回。講師を務めたのは今年で3回目の登壇、当館で絵画担当の萬年香奈子(まんねんかなこ)学芸員です。「見やすいスライド」「聞き取り易い話し方」を心がけ、準備万端で臨んだ今回の講座。若手学芸員のひたむきな努力の成果が、皆さんにしっかり届いていれば嬉しいです♪

 
 さてさて、そんな講師が選んだ今回の講座タイトルは『「八景」とその絵画』。 ・・・でも、ちょっと待ってください。本講座は“滋賀”の文化財講座です。「八景」と言ったら、当然「近江八景」と思って参加された方も多かったのでは?・・・ところがどっこい! 講座は“驚き”がいっぱいの内容でした。

 まずは近江八景のルーツとなった、中国の「瀟湘(しょうしょう)八景」から始まり、日本各地に広まった数々の「八景」を作品とともに紹介。そして、お待ちかねの我が「近江八景」の特徴へと、1時間半の講座で見事にまとめ上げました♪


 中国で11世紀の書物に登場し、元祖「八景」とも言われる瀟湘八景。
・・・おやおや、これって近江八景にそっくりな情景じゃないですか!? もしかせずとも近江八景ってすごいのでは!?

 ところ変わって、日本各地の八景。
・・・近江八景のほかに、こんなに様々なご当地「八景」があるなんて知らなかったー! でも、内容を詳しく見ると、元祖の要素を完全にコンプリートしている地域は少なく皆さんオリジナル感にあふれています。
・・・おやおや? となれば、元祖・瀟湘八景にそっくり(完璧にリスペクト)な近江八景は、やっぱりすごい!?日本にある八景の『代表』を自負させていただきま〜す♪

 滋賀県民は信じています。他府県の方に「日本を代表する八景は?」と問いかければ、全員が「近江八景!」と答えてくださることを・・・。今回、作品に表現された様々な「八景」があることを知り、さらにお国自慢の度合いが高まった滋賀県民です♡身近にあるいつもの風景が、実は美しくも歴史ある憧れの風景なのだということ。それが、私たちの誇りです🌟

【受講した皆さんのご感想 】
近江八景にモデルがあったとは思いませんでした。
実例が多く分かり易かった。テーマが興味深い。
古くから近江という地が人々のあこがれの地であったこともよく理解できた。
近江八景に描かれた風景が現在も大津に残っているのが誇らしい 。
水墨画や工芸品に近江八景が描かれているのは面白い。「憧れの風景」をいつでも見られるところに住んでいて幸せです。

講師を務めた萬年香奈子学芸員
(琵琶湖文化館)

 今回の講座を通して、地元・滋賀の素晴らしさを再認識していただけたようで、講師もホッと胸をなでおろしていました(笑)。

 ちなみに今回の講座、なんと滋賀県から中国湖南省に派遣されている「滋賀県誘客経済促進センター」の所長さんや湖南師範大学の先生も、オンラインで視聴されていました。湖南省…そうです皆さん! 元祖八景「瀟湘八景」の発祥の地!本場の八景では今、一体どんな景色が広がっているのでしょうか??

 「八景」でつながり、「八景」をきっかけに、観光面でも更なるご縁で結ばれますよう、滋賀の魅力を現地から大いに発信していただきたい!

 ここで文化館学芸員は声を大にして言いたいと申しております。
   願わくは、「八景」の研究調査で現地に行きたいと!
 ・・・よしっ!世界にはばたけ! 近江八景!(と文化館学芸員!!)

カテゴリー: あきつ, 文化財講座 | 滋賀の文化財講座『花湖さんの打出のコヅチ』第2回 あこがれ八景 はコメントを受け付けていません