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「花湖さんの打出のコヅチ」第6回 開催しました

日差しが暖かく、冬のお出かけ日和となった12月10日(木)、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第6回を開催しました。今年度最後の回は何と!定員ピッタリの100名の方にご参加いただきました。まさに満員御礼!受付時のソーシャルディスタンスも守って頂いて有り難うございました!

今回のコヅチは、「神と仏の融合「本地垂迹」と仏像・神像」をテーマに、神仏が融合した不思議な世界について、当館の和澄浩介主任学芸員がお話しさせていただきました。
皆さま、“神仏習合”というと、「神と仏が一緒になっている」というイメージではありませんか?冒頭の平安時代初期の古文書を引用した説明では、神が仏に帰依してパワーアップするという、お話が出てきました。実はこの頃は、まだ神様が仏様にはなっていないのです。会場からは、思わず出てしまったのでしょうか…?「へぇ~」という声が。。。

10世紀後半になると、「真理の世界の仏が姿を変えて、現世に現れた姿が神」という、神と仏が一体となった、本地垂迹の考え方が出てくるそうです。法華経の教えから来たものだそうで、法華経を根本経典とする天台宗が本地垂迹を推進したと考えられるのだとか。天台宗の延暦寺と、仏教聖地の比叡山を守護する日吉大社がある滋賀県は、本地垂迹を進めやすかったのだそうです。後半には、具体的に県内の仏像・神像が数多く紹介され、近江では神仏習合が盛んだったことが改めてわかりました。

また、今回は、滋賀県立近代美術館さんが主催する「滋賀近美よもやま講座 月刊学芸員」とのコラボレーション企画ということもあり、打出のコヅチのサテライト会場を設けての開催となりました。インターネットを使って、本会場の講座を、近代美術館と同じびわこ文化公園内にある滋賀県埋蔵文化財センターの会場でも、同じように視聴できる画期的な取り組みです。会場に来られた8人の方にも、広い研修室で、ゆったりと受講していただくことができました。

今回をもって、今年度の文化財講座は終了となります。新型コロナ感染拡大防止のため、机は講座が始まる前と後にアルコール消毒、受付用の飛沫ガードを手作りするなど、スタッフも試行錯誤、手探りでの開催となりました。苦労も多かった分「開催してくれてありがとう」と皆さまからいただいた言葉が心に響きました。

無事に全6回を終えられたのは、ひとえに皆さまのご協力のおかげと感謝しております。参加いただいた皆さま、本当に有り難うございました。

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文化財講座 コヅチサテライト!

滋賀の文化財講座「花子さんの打出のコヅチ」からのお知らせです。本年度は、新型コロナウィルスの影響で、募集定員を例年より縮小して開催してまいりました。早々に満員御礼となってしまい、泣く泣く受講をあきらめた方もいらっしゃったかと思います。申し訳ない。。。そのコヅチも残すところあと1回、12/10(木)が最後となります・・・・・が。

ちょっと待ったぁ~!諦めないで下さい!!「打出のコヅチ」始まって以来の特別企画、サテライト会場で、初の“リモート講座”が実現します!

これは、滋賀県立近代美術館が実施されている「滋賀近美よもやま講座 月刊学芸員」とのコラボ企画により実現!サテライト会場となるのは、滋賀県埋蔵文化財センターさん(大津市瀬田:びわこ文化公園内)の研修室、定員20名さま“限定”のリモート講座です。

講師は、いつもの会場:コラボしが21大会議室でお話しさせていただきますが、同日同時刻、同じ内容を、別会場でスクリーンにてご覧いただく趣向です。

(←このために秘かに行われていた実証実験。。。首尾は上々、クリアな映像で講座をお楽しみいただけるよう、準備万端、整いましてございマス☆)

参加ご希望の方は、必ず事前に[しがネット受付サービス]にてお申込み下さい。問い合わせは県立近代美術館(電話077-543-2111)まで。定員も少なめですからね、お申込みはお急ぎを!(事前申込:12月9日(水)までの先着順です。)

実施日:12/10(木)13:30~15:00
講座内容:神と仏の融合「本地垂迹」と仏像・神像
講師:和澄浩介・琵琶湖文化館(近代美術館兼務)主任学芸員

←こんなお顔の講師が、大画面で、みなさんの参加をお待ちいたしております!!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第5回 現地探訪 開催しました

11月5日スッキリとした秋晴れ!行ってまいりました「打出のコヅチ」現地探訪!今回は講座でもお馴染み:井上優氏(県文化財保護課・琵琶湖文化館)の案内で、地域連携企画展を開催している栗東歴史民俗博物館を目指して、栗東市内の旧東海道を探訪してきました。
集合場所の手原駅に集まった38名の“打出のコヅチ隊”の皆さん。資料をお渡しするとき、皆さんの「これから始まるワクワク感」が直に伝わってきましたよ!早速、手原駅の駅舎と名前の由来について、講師が事前に準備してくださった説明書のスケッチブックを見ながらお話を聞き、いざ探訪のはじまりです!

手原駅を出発したコヅチ隊は、東海道を石部宿方面に向かいます。江戸時代の栗東は、東海道と中山道の二大街道が通る交通の要で、日本中から旅人と物資が行き交う繁華な地でした。当時を思わせる街並みを、随所に講師の解説を聞きながら歩いていきます。
街道を思わせるのは、建物だけではありません。左の写真は「肩替えの松」と言って、駕籠かきをしていた雲助が、肩を交代させた休憩場です。そろそろ私たちもココで休憩…とは参りません!まだまだ探訪は始まったばかり。次に向かって更に歩きます。

栗東地域には、宿場はありませんでしたが、宿場と宿場の中間地点にある休憩所「立場(たてば)」があり、名物茶屋や薬屋などが軒を連ねたのだとか。その中のひとつ「旧和中散本舗(大角家)」は「梅ノ木立場」の薬屋でした。春、秋の特別公開以外は非公開とされているところ、我らがコヅチ隊、特別に見学させていただくことができました。江戸時代の木製の製薬機や、本陣に利用された立派な座敷と庭。見るところが盛沢山!参加した皆さんも隅々まで、興味深そうに見ておられましたよ。
その後一行は、近くの福正寺地蔵堂(法界寺)へ移動し、重要文化財に指定されている木造地蔵菩薩立像を拝観しました。頭部がやや尖った特徴的なお顔立ち。講師の丁寧な説明にじっくりと耳を傾けました。

そして最終目的地である「栗東歴史民俗博物館」へ。到着した時の皆さんの笑顔、疲れを感じながらもとても良い表情をされていましたよ(笑)。
疲れていても知識欲が溢れるコヅチ隊。現在開催中の「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき 」の説明や、通史展示に特別出品されている「田中家資料」についての解説を熱心に聞いておられました。

栗東歴史民俗博物館は今年開館30周年。その記念すべき開館に元学芸員として立ち会った講師:井上氏が案内した今回の現地探訪。『栗東愛』あふれる盛りだくさんの内容となりました(終了予定時間を1時間オーバーとなったのもご愛嬌?!)。参加者からは「栗東の豊かな文化財を深く学ぶことができた、現地講座ならでは」と喜びのお声も頂戴し、改めて栗東のこと、滋賀のことを知る、良い探訪となりました。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第4回 開催しました

秋晴れがさわやかに感じられた10月21日(水)、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」の第4回が開催され、会場のコラボしが21には、85名もの方々がお越しくださいました。

今回は「成菩提院の「釈迦諸尊集会図」と中国・南宋時代の仏画-滋賀県新指定文化財の紹介-」と題しまして、昨年(2019年)に新しく県の指定文化財となった、米原市・成菩提院様ご所蔵の釈迦諸尊集会図(文化館寄託)について、打出のコヅチの講師陣でお馴染みの古川史隆氏(県文化財保護課・琵琶湖文化館)が登壇いたしました。

県指定文化財とは、県にとって重要な文化財(国指定を除く)を指定したものです。この根拠となるのが滋賀県文化財保護条例です。同条例は昭和31年に公布されましたが、実は近畿2府4県では2番目の早さで、京都・奈良よりも早いのだとか。ちょっと意外デス!

釈迦諸尊集会図」は中国・南宋時代(13世紀末)に港町の寧波(ニンポー)で描かれた、掛け軸仕立ての仏画で、釈迦如来と文殊菩薩・普賢菩薩を中心とした多くの仏が、一幅に描かれています。お一人お一人が丁寧に描きこまれていて、スクリーンに映る拡大写真に皆さま見入っておられました。日本で描かれた平面性の強い仏画とは違い、立体感のある描きこみが、南宋時代の寧波仏画の特徴となっているそうです。文化館のホームページでは作品の詳細部分の画像を見ることができますので、ぜひコチラもチェックしてくださいね。

講座では、この釈迦諸尊集会図だけでなく、その他の南宋時代の絵画も多数紹介されました。そのなかで、県内の寧波仏画も紹介されました。寧波で描かれたものが、海を渡ってこの滋賀に来たことに運命めいたものを感じます。ですが、何故日本に来て、どう使用されたかはまだ詳しいことは分かっていないそうです。700年以上経っていても未だ謎がある寧波仏画。。。絵画の様式だけでなくその経緯もすごく気になります!

会場では、今年も県立図書館さんが講座関連図書を出張展示しに来てくださいました。参加した皆さまも、興味深そうに本を手に取っておられました。南宋時代の寧波仏画に興味を持って「調べてみたい!」と思った方は、ぜひ図書館にも足をお運びください。

さて、次回(11/5)は、いよいよ会場を飛び出して現地探訪です。県保護課の井上優氏を講師に栗東市を歩きます。地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」の会場となっている栗東歴史民俗博物館の開館当初のエピソードなどに触れながら展示の見どころを解説します。お楽しみに!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第2回 開催しました

夏まっ盛りの8月6日(木)、滋賀の文化財講座「花湖さんの打ち出のコヅチ」第2回を開催いたしました。
コロナ感染予防の対策に、前回以上に注意を払いつつ、皆さまをお待ちし当日、炎天下に負けず83名の方が会場に来てくださいました。お暑いなかありがとうございます!

第2回は「打出のコヅチ」始まって以来、初の文化庁からの特別講師:文化財調査官の菊池理予氏を講師にお招きして「染織を消えて支える青花紙」というタイトルでお話しをしていただきました。
この時季に澄んだコバルトブルーの花を咲かせるアオバナ。栽培が盛んな草津市では市の花となっていて、水道マンホールの蓋もアオバナがデザインされるほど身近なものとなっています。このアオバナの花を絞って和紙にしみ込ませたものが、“青花紙”です。おもに友禅染などの下絵に使われ、現在は草津市で生産されているだけなのだとか。講座の冒頭「この会場に来るまでにアオバナを見た方は?」との問いかけに数名の方が、手をあげられました。菊池氏がおっしゃるには「他県では、手があがらない」とのこと。。。滋賀ならではのエピソードにちょっと嬉しくなりました。
講座では、染物など青花紙に関わる歴史が紹介された後、青花紙を作る工程を、菊池氏が調査のために撮影された動画で紹介していただきました。その過酷さを知ると、会場からも溜息が…。「過酷な作業のため“伝統を守るためにも生産を続けてくださいとは”言えない」という菊池氏の言葉がとても印象的でした。青花紙の生産農家は、2年前までは3軒あったそうですが、現在では1軒のみとなっています。生産が減った理由には、農家の過酷な作業のほかにも、下絵を使わなくても友禅染ができるプリンタの存在や、合成青花といった代用品の存在があるそうです。講座終了後のアンケートを読んでも、伝統の技の存続を危惧する感想が多くありました。
しかし、菊池氏の調査では、染織工房では青花紙と合成青花を用途によって、うまく使い分けておられるのだとか。職人さんのこだわりに支えられ華やかな友禅染の下にあり、出来上がったら消えてしまう青花紙。ですが、その存在は大きなものであり、守り伝えていきたい伝統の技なのです。

草津市では、青花紙の生産技術を後世に残して伝えるために広報普及活動に取り組まれています。今回の講座では、草津市が作ったチラシを資料とともに入れました。本講座がきっかけとなり、青花紙のことについて少しでも興味をもってもらえたら、ぜひ 草津市立草津宿街道交流館内にある「草津あおばな会 青花紙保存部会」にもアクセスしてみてください。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第1回 開催しました

連日雨が降り続き、外出するのも”おっくう“になりがちな日々が続きますが、この日ばかりは違いました。 7月9日(木)、毎年恒例の「アレ」に参加したくてウズウズしていた皆さんが、大津市打出浜のコラボしが21 にお越し下さった日。そうです。滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」の開催日。今年はコロナ対策で定員を100名に絞らせていただいたところ、事前にお申し込みをいただいた98名の方が受講されました。

第1回は「これぞ逸品ですぞ!!-琵琶湖文化館蔵考古資料から-」というタイトルで、講師には、県文化財保護課の仲川氏をお迎えしました。仲川氏は、昨年文化館の兼務職員として在籍されたご縁があり、文化館の考古資料についても詳しいということで、今回の講師を務めていただきました。
あまり知られていない琵琶湖文化館の考古資料について、遺物が出土した遺跡の当時の状況や関連する文献の記述、文化館に寄贈された経緯などを、幅広くご紹介下さいました。考古資料においては、その経歴(来歴)が命。「発掘され今に至る経緯が詳細にわかっていることが、とても重要で価値があること」なのだと力説されました。一方で講座の後半では琵琶湖文化館の長い歴史の中で、どうにもその来歴がはっきりとわからないもの・・・謎がナゾを呼ぶ(?!)瓦のお話を、たっぷりと語っていただきました。
今回の講座では、「休館中で見ることができない文化財のお話」・・・というのではなく、「展示されていても知りえないお話」を、皆さんにたくさん聞いていただくことが出来たと思います。

今年度第1回目を終えて、反省点もありました。スクリーンが不鮮明であったとのご指摘について、残念な思いをされたこと、深くお詫びいたします。次回改善に向けて努力いたします。心配していたコロナ対策については、皆さんのご協力の甲斐あって、トラブルなく無事に開催することができました。
当初から定員オーバーとなることが想定され、皆さんに「止む無く欠席する場合はご連絡を」とお願いしていたところ、当日の朝にも行けなくなったことをお申し出下さった方がいらっしゃいました。そこは大丈夫、スタッフの腕の見せどころで、急遽キャンセル待ちをされていた方に連絡をとり、喜んで来ていただくことができました。そして皆さんが「マスクの持参・着用」をしっかりと守り、手指の消毒、3密の回避などにもご協力いただけました。何より、こちらが用意した「講座参加記録票(問診票)」の記入・回収に、全員の方がご協力くださいましたこと、本当に感謝いたしております。

コロナ禍でもルールを守って楽しもうとされている方々がいらっしゃいます。その期待に応えるために、これからも頑張って楽しい企画をご用意させていただきますね。ご参加有り難うございました。
ささやかながら、参加者プレゼントとして「アマビエアキツ」の護符(?)を、お持ち帰りいただきました。どうぞ皆さんが、毎日健康で健やかに過ごせますように!

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満員御礼!打出のコヅチ

皆さまに、重大なお知らせがあります。滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」、参加の申し込みを受け付けてから3週間…で、全6回の講座全てで定員に達しました!キャンセル待ちを希望される方もいらっしゃるなど、まさに満員御礼!たくさんのご応募有難うございました。

新型コロナの影響で、今年度の開催が危ぶまれる中、「受付はまだ?」と3回もお電話をいただいた、熱心なコヅチファンの方がいらっしゃいました。休館以降、13年続いている文化財講座です。開催を楽しみにして下さっていた皆さんからの「待ってました!」の声に、どれほど励まされることか・・・。継続はチカラなり!デス‼!多くの皆さんにご支持をいただき、スタッフ一同心を込めて、楽しい講座を準備させていただきます!

そして、ごめんなさい。定員となって、残念ながらお断りしてしまった皆さま、本当に申し訳ございません。例年は募集定員200名のところ、今年は100名とさせていただいたため、大変悔しい思いをされたことと思います。電話口でお断りするのがとても心苦しく辛かった。。。新型コロナめ・・・是非またの機会にご参加くださいね!

さて、第1回目を受講いただく皆さまにお願いがございます。まずは、体調を万全に整えて、当日を迎えて下さいませ!日頃から、手洗いうがいは大事ですよ~。そして私たちスタッフは、万全の体制で皆さんをお迎えできるよう、頑張って準備しますね!
講座は7月9日、開催まで2週間をきりました。琵琶湖文化館が収蔵する考古資料について、県文化財保護課の仲川靖氏にお話しいただきます。普段はなかなか聞けない「これぞ逸品!」のお話をお楽しみに!コロナに負けない!打出のコヅチ!!

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お待たせいたしました!「打ち出のコヅチ」開催

「まだかまだか」と、首をなが~くして待っていてくださった皆さま、大変長らくお待たせいたしました。令和2年度滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」の開催が決定いたしました。参加受付も始めております。

大津市打出浜から繰り出す「打出のコヅチ」の一振りが、無尽蔵ともいうべき滋賀の宝を魅力的に紹介するこの講座。ありがたいことに、毎年たくさんの方にご参加いただいており、それをパワーのみなもとに、今年も充実した内容で皆さまにお届けいたします。

第1回の7月9日(木)を皮切りに、5回の座学に加えて1回の現地探訪を含む、全6回の講座となっています。記念すべき第1回は、「これぞ逸品ですぞ!!-琵琶湖文化館蔵考古資料から―」と題し、琵琶湖文化館の館蔵品について、滋賀県文化財保護課・仲川靖氏にお話しいただきます。文化館には、仏像や絵画だけではなく、実は考古資料もたくさん収蔵されていることを、ご存じですか?休館中で、なかなか皆さんに紹介する機会が少ないのですが、今回は特に、石製品と瓦に注目したお話です。講師曰く、「すごくマニアックな逸品を」とのこと。めったに聞けないディープな世界?!これはもう必見・必聴の回です!

各講座の詳しい内容や、申込方法は講座・イベントを見てくださいね。各回とも、専門講師の先生方が詳しくはもちろん、楽しくお話ししてくださいます。全ての講座を受けるも良し、気になる講座を受けるも良し。。。心待ちにしてくださった方も、このブログを読んで「参加してみようかな」と思った方も、ぜひとも、皆さまご参加くださいませ。

今年は、新型コロナウイルスの感染拡大の心配が続きますが、新型コロナに負けない元気で、開催したいと思います。皆さまの参加をお待ちしてま~す!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第6回 現地探訪 開催しました

10月17日、絶好のウォーキング日和、実施いたしました現地探訪。今回は、受付定員MAX60名の皆さんとスタッフ7名が、「幻の坂本城をさぐる」ということで、明智光秀が築いた城があったとされる大津市下阪本とその周辺を探訪してきました。
集合場所の京阪松ノ馬場駅「花湖さんの打出のコヅチ隊」の幟旗の元に集まったのは、参加申込みの電話受付が3時間で定員に達するという激戦を勝ち抜かれた幸運な方たちです(お断りした方ごめんなさい!)。驚くなかれ、その内約9割の方が、今回の探訪の予習回とも言える第5回の講座を受講されてのご参加です。とても勉強熱心な、生粋の歴史好きの方々が街中を歩くとこんな感じになります(笑)。先頭を行くのが講師:松下浩氏(県教委文化財保護課)です。

幻の坂本城、現在は、琵琶湖中に石垣の痕跡が残るだけで、城の遺構はほとんど残っていませんが、私たちが巡り歩いたのはこのようなトコロ・・・。
さぁ~て皆さん、どこで何を見ているのか、お分かりデスカ?先生の話を聞きながら歩くと、ただの水路と思っていたのがタダモノではナイ不思議。。。ナルホドな~と思う訳です。戸津説法で有名な東南寺さんにも行きましたが、今回重要なのはお寺と坂本城の位置関係が江戸時代の文献に示されている事実・・・。文化館的お寺探訪とは一味違います(笑)。

本丸の位置はどの説をとっても先ず間違いないそうです。(坂本城址公園には明智光秀像が建っていますが、ここが主郭跡ではないので要注意(笑)。)今は某企業の所有地となっていますが、坂本城には舟入場があり、直接琵琶湖へ出ることができる、よく考えられたナイスなお城だったそうです(この日見れたのはその舟入場の石垣が水面に1つだけポコッと・・・水位が低い時にもう一度見てみたい!)。ただ、城下の縄張りについては、近年の発掘成果や文献などから、まだまだ検証すべき点が多いとのこと。今回の探訪は、今まで坂本城には本丸・二の丸・三の丸、内堀・中堀・外堀があると考えられてきたことが、「実はそうではないのではないか」という新説を巡る探訪でした。タマネギ状に堀で明確に区切られた城下ではなく、中堀を埋めたと言われる北国街道は当時も町中にあって、惣構で囲われた中に城主に属する武士や町人が楽しく暮らしていたのではないか、という先生のお話が印象的でした。
最後に訪れた平成30年度大津市教委発掘調査地点の隣では、今年度も発掘調査が続けられていました。坂本城址に関わる新たな発見があるといいですね。

参加された方からは、「謎を解くようで面白かった。タ○リの番組みたい」「今後も現地説明を続けてもらいたい」などのお声も頂戴しました。有り難うございました。松下氏も最後に言っておられました。「坂本城址を辿ろうと思ってもなかなか辿れない」。謎に満ちたお城だからこそ、「さぐる」楽しみがあるのですね。
道々、庭先に植えておられる金木犀の甘い香り。私たちが住む当たり前の風景の中に、歴史の謎と魅力が存在する滋賀県とはなんていいところなのでしょう(他府県の方に羨ましがられますよ?!)。その”贅沢さ”に感謝いたします。毎年金木犀の咲くころに、思い出したい今回の探訪でした。

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10/17「花湖さんの打出のコヅチ」現地探訪 開催します

いよいよ明日となりました。滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第6回現地探訪です!!お申込みいただいた方には、「天候の関係等で中止の場合は、前日にお電話でご連絡差し上げます」とお伝えしておりましたため、心配されていた方もいらっしゃったかも知れませんが、天気予報によると、明日は”暑すぎず、寒すぎず”の「探訪日和」となりそうですので。。。予定通り開催いたしま~す!!(参加予約受付は終了しております。)

今年度講座の最終回となります第6回は、いつもの打出浜を飛び出して、大津市下阪本方面へと赴きます。下阪本は、第5回の講座「明智光秀の幻の名城 坂本城」で学んだ、明智光秀の築いた坂本城があったところ。現在は、琵琶湖中に石垣の痕跡が残るだけで、城の遺構はほとんど残っていませんが、前回の講師・松下浩氏(県教委文化財保護課)に依りますと、現地に残る水路(堀)や道の痕跡を丹念に辿っていくと、往時の坂本城とその城下町の姿が浮かび上がってくる、ということでした。「百聞は一見に如かず」のこの機会、ご自身の目でしかとお確かめ下さいませ。

そして、ご参加される皆さま、明日の準備はもうお済みですか?今回は、京阪松ノ馬場駅を出発点として、湖岸方面へ往復約3Kmほどの行程を、徒歩で周ります。無駄に疲れないように、歩きやすい靴&服装でお越し下さいね。また、お飲み物などは必要に応じて各自でお持ちいただくと良いかと思います。”おやつ”につきましては、昨年と同様に上限はございません(笑)。その他、詳しくはこちらでご確認下さい。

明日17日(木)は、13:00から受付、京阪松ノ馬場駅でお待ちしております。目印は「花湖さんの打出のコヅチ隊」の白い幟旗ですよ!13:30には出発しますので、遅れないようにお願いします。
では、また明日!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第5回 開催しました

「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、今日は秋の彼岸の入り。昨日あたりからもう、日中もずいぶんと過ごしやすくなって来ました。昨日(9/19)は、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第5回を開催いたしましたが、お天気にも恵まれ、今年度最多数の198名の方にご参加いただくことができました。なかには、これまでに開催した5回の講座に全回出席という方が、なんと22名もいらっしゃいましたよ!!素晴らし~い!!コラボしが21を会場にした座学の方はこれで最終回となりましたが、ご参加いただいた皆さま、本当にどうもありがとうございました。

さて、昨日の講座では、講師に松下浩氏(県教育委員会文化財保護課)をお迎えし、「明智光秀の幻の名城 坂本城」というタイトルでお話いただきました。坂本城は、元亀2年(1571)の信長による延暦寺焼き討ちの際の戦功により、志賀郡を与えられた明智光秀によって、延暦寺のお膝元であった坂本の地に築かれた城。ただ、残念なことに、城を描いた絵図などはこれまで見つかっておらず、その復元には、数少ない文献や現地に残された地名や道路・溝跡、そして近年の発掘調査の成果などをつなぎ合わせていくしかないようです。。。
しかし、今回、松下氏はわずかに残された資料を丹念に見直し、また現地に赴いて城の痕跡を辿るなかで、街道と城の関係を鍵に、坂本城の縄張りについての画期的な新説を発表されるに至りました!いや~、何事も諦めてはいけないということですね。歴史の研究においては、先入観にとらわれず、素直な気持ちで史料・資料と向き合うことで、新たな道が開けるのだ!ということを、身をもってお示し頂いたという感じです。あっぱれ、松下節!!

講座終了後には、参加された方々から、「新説が聞けて良かった」「北国街道付替えなし説は大変興味深い」「地図や資料がわかりやすい」「土地勘のない者にも説明が丁寧でわかりやすい」「毎回新しい発見があり楽しい」などのお声を頂きました。今回も、多くの方々にご満足いただけたようで何よりです。
また、今回も滋賀県立図書館さんが、講座関連図書の出張展示に来てくださいました。松下氏の御著書を集めた特別コーナーを作っていただいたのは、サプライズ!だったかも!?県立図書館さん、どうもありがとうございました。

次回(10/17)は、いよいよ打出浜を飛び出しての現地探訪となります。今回に引き続き松下浩氏に講師をお願いして、講座で学んだ坂本城とその周辺をご案内いただきます。ご参加されます方には、今回スクリーンで見た坂本城とその周辺を、ご自分の目と足でしっかりと確認していただけると嬉しいです。楽しみにお待ちください。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第5回のご案内

今年度の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」(全6回)も、ご好評のうちに第4回まで終了し、座学としては9月19日(木)に開催いたします第5回が、いよいよ最終回となります(第6回は会場を飛び出しての現地探訪です!)。

ところで、以前のブログでこっそりと(?)お知らせしました、文化財講座今年度後半の隠しテーマ、覚えていらっしゃいますか?そう、今注目の「明智光秀」でしたね。第4回では、当館所蔵の『淡海温故録』の記述をもとに、謎めいた彼の出生伝説に迫りましたが…第5回は「明智光秀の幻の名城 坂本城」と題して、光秀の人生最大の仕事だったかも知れない(?)「城作り」に注目していきます!何といっても、光秀は「城作りの名手」と言われていますからね。これを語らずして、光秀という人物を理解することはできないでしょう。講師には、これまた「城語りの名手」である県教育委員会文化財保護課の松下浩氏をお迎えいたします!!

坂本城は、「城作りの名手」光秀が、織田信長の比叡山焼き討ちの後に志賀郡を与えられ、今の大津市坂本の琵琶湖岸に築いた城なのですが…光秀の死後、天正14年(1586)に廃城となったため、今では湖中に残る石垣(←25年ほど前の琵琶湖渇水の時に姿を現しましたね!)のほか、目に見える城の遺構はほとんど残らず、まさに「幻の城」と化しています…。琵琶湖を望む風光明媚なこの地に、名手が築いたのはいったいどのような城だったのでしょうね?名城・坂本城の当時の姿に、これまでに行われた発掘調査の成果や、古絵図・古文書そして古記録など様々な資料を用いて迫って行こうというのが、今回の講座のねらいです。長年にわたって、安土城をはじめとした近江の城の調査・研究に携わってこられた松下氏からは、坂本城についても、丹念に集められた資料をもとに、石垣のように堅牢に組立てられた、手堅いお話を聞かせていただけることでしょう。

今回の講座も、おかげさまで沢山の参加お申込みをいただき、残席少なくなってきております。また、当日はたいへん混雑が予想されます。定員を超えました場合には、安全のため、ご予約のない方のご入場をお断りする場合がございますので、ご参加を予定されている方は、必ず事前のご予約をお願いいたします。
では皆さま、9/19(木)13:30~会場(コラボしが21)でお待ちしております!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第4回 開催しました

昨日の大津は、日中の最高気温が34℃という真夏日になりましたが、そんな中、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第4回を開催いたしました。
暑さのため外出を見合わせる方もいらっしゃるのではないかと、気を揉んだりもしておりましたが、結果、194名という大変大勢の方に、(猛暑以上の)熱い学習意欲とともに(!)お越しいただくことができました!!皆さま、本当にありがとうございました。

今年度の文化財講座もいよいよ後半戦。そのテーマでもある「明智光秀」の謎の前半生に迫る!!ということで、「明智光秀近江出身伝説を追う-琵琶湖文化館蔵『淡海温故録』から広がる世界-」と銘打ち、講師として、講座でおなじみの井上優(県教委文化財保護課・琵琶湖文化館)が登壇いたしました。

今回は、光秀の出生地について、美濃の各地に当てる説が多い中、細々ながら伝えられてきた「近江国犬上郡左目(今の多賀町佐目)」説を、当館が所蔵する江戸時代の地誌『淡海温故録(おうみおんころく)』の記述内容を紐解き、紹介させていただきました。
・・・と、それだけでは終わらないところが、我らが講師、流石です(笑)。そこから更に「広がる世界」~!
文献に書かれていることを確かめに、また、新たな資料を探し求めて、講師は伝説の舞台・多賀町佐目を訪れています。そして、地元の方との交流の中から新たに得た情報をもとに打ち立てられたのが、装いを新たにした井上流「光秀近江出身説」。講師のおっしゃるように、まだまだ「決定的ではない」かもしれませんが、この誠に“郷土愛”に溢れる説は、参加者の多くを虜にしてしまったようです。
講座後のアンケートでは、「今まで地元びいきの伝説だと思われたお話が、根拠をもって生き帰ってきたように思います」「グイグイ引き付けられました」「歴史の捉え方のヒントが得られた」「佐目に行ってみたい」「すっぽりはまり込んでしまった」「切り口が興味深く、テレビドラマの放映も控えていて、おもしろく講座を聞くことができた」などなど、講座の余韻にひたる、嬉しいご感想をいただきました。

なお、今回も滋賀県立図書館さんのご協力により、講座に関連する図書の移動展示をしていただきました。参加者の方からは、「より幅広く講座の内容を知ることが出来て良かった」というお声をいただいております。図書館さん、どうもありがとうございました。

また、当館発行の「研究紀要第35号」には、「淡海温故録」の明智光秀出生地異伝と現地伝承について、詳しく掲載していますので、是非こちらもチェックして下さいね(PDFダウンロード可)。

それでは皆さま、また次回の講座でお待ちしております!!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第4回のご案内

ご好評をいただいております滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」も、今年度全6回のうち、すでに前半の3回を終え、次回からはいよいよ後半に突入いたします。チラシやホームページの案内をご覧の方は、もうお気づきのことかと思いますが、実は、後半3回の講座には、ある共通のテーマが設けられているんですよ。年間を通じてのテーマではありませんので、あえて大きく謳うことはしておりませんが。。。お分かりですよね?そうなんです!!後半は、今、注目の、そして滋賀ゆかりの戦国武将・明智光秀に焦点を当てていきますよ~!!

光秀というと、戦国武将として最も有名なあの織田信長を、本能寺の変にて討ったということで、これまたとっても有名な人物ですよね。ところが、こんなに有名なのに、意外とその前半生がよくわかっていないのだとか。そういったミステリアスなところもまた、人気の秘密なのでしょうか??
ということで、来たる8月1日(木)に開催します滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第4回では、光秀シリーズ第1弾として、「明智光秀近江出身伝説を追う-琵琶湖文化館蔵『淡海温故録』から広がる世界」をお届けします。聞くところによると、どうやら当館が収蔵する『淡海温故録』という江戸時代の文献に、光秀の“出生の秘密”が書かれているらしいのですが。。。詳しくは、「花湖さんの打出のコヅチ」でおなじみの講師、井上優(県教育委員会文化財保護課・滋賀県立琵琶湖文化館)から、じっくりと聞かせていただきましょう。歴史少年であった過去の知識をヒントに深めていかれたというこの研究。いつにもまして熱~く語っていただけることと思います!!

ところで皆さま、肝心の「お申込み」はもうお済みですか?おかげさまで、今回もたくさんの参加お申込みをいただき、残席少なくなってきております。ご参加を予定されている方は、どうぞお早めにお申し込み下さいね(お申込みにはこちらの専用フォームをご利用下さい。電話・FAXでも受け付けております)。また、当日はたいへん混雑が予想されます。定員を超えた場合には、安全のため、ご予約のない方のご入場をお断りする場合がございますので、予めご了承下さい。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第3回 開催しました

先週の11日(木)に、今年度第3回目の滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」を開催いたしましたが、朝からの雨にもかかわらす、136名もの方にご参加いただくことができました。「雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケナイ!!」皆さまの学習意欲には、本当に頭の下がる思いがいたします。そんなご期待に応えるべく、スタッフ一同これからも頑張って行きたいと気を引き締めております。

さて今回は、彦根市・彦根城世界遺産登録推進室の小林隆氏を講師に迎えて、「世界遺産をめざす彦根城」というテーマでお話を頂きました。今月6日には、大阪府の百舌鳥・古市古墳群がユネスコの世界遺産に登録されることが決まりましたが、次の候補としてもますます注目の集まっているのが「彦根城」です。ところで、すでに国の特別史跡となっている彦根城ですが、これをさらに世界遺産に登録しようとしているのはなぜでしょうか??小林氏によると、彦根城は、天守という建物だけでなく、御殿跡、武家屋敷、庭園、藩校跡がまとまり、江戸時代の武士による統治のしくみを示す資産がもっとも良く残っている、稀有な例なのだということ。そして、その点に世界遺産に登録する価値があるのだということを、とてもわかりやすく解説していただきました。さらに、登録に向けての作業がどのように進められているのか、そして何よりも、世界遺産に登録されることが彦根城のみならず滋賀県にとってどんなメリットがあるのか、とても熱~く語っていただきましたよ。

そんな小林氏の熱意に押されてか、講座終了後には参加者の皆さまから、「世界遺産をめざす現状がよくわかった」「城自体の魅力だけでなく、統治の仕組みとしての話が聞けて良かった」「具体的に一市民として何ができるか考えていきたい」「説明がはっきりとわかりやすく、引き込まれました」「資料も充実しておりとてもわかりやすい講座」「講師の意気込みが伝わってきた」「県とも協力して、滋賀県全体の魅力発信をしようとしていることがよくわかった」「応援したい」「彦根城ガンバレ!」など、これまた熱~いご意見・ご感想をいただきました。

今回の講座では、簡潔にまとめられた当日資料に加えて、彦根市さんで作成されたカラー刷りの冊子も特別に配布されたので、受講者の皆さんにもお話の内容のイメージが描きやすかったのではないでしょうか。彦根市さん並びに小林先生、どうもありがとうございました。参加者からの新たな応援を得て、2024年までの彦根城の世界遺産登録がぜひ実現しますように!!

最後になりましたが、今回の講座には、ケーブルテレビのZTVさんが取材に来て下さいました。ZTVコミュニティチャンネル(地デジ11ch)の「おうみ!かわら版(滋賀)」という15分の番組の中で紹介していただけるようです(放送日:7/15・16・17)。放送エリアは大津市・草津市・栗東市・守山市・野洲市・湖南市だということです。こちらもぜひチェックしてくださいね!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第3回のご案内

滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」、先週、第2回を盛況に終えることができたばかりですが、今日はさっそく、7/11(木)に開催する第3回講座のご案内です。次回の講座は、彦根市から、彦根城世界遺産登録推進室の小林隆氏を講師にお迎えして、「世界遺産をめざす彦根城」というテーマでお話いただきますよ。

「彦根城」と言えば、文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」でも、一昨年に「究極の城 彦根城」について、また昨年は講座初の現地探訪「彦根城の外堀の痕跡をめぐる」と、城の歴史(過去)と今の様子(現在)について、じっくりと学んできたところです。となってくると。。。「これからの彦根城はどうなるの?」「私たちは彦根城にどう関わっていけばいいの?」そんな”未来“のことなども、気になってきますよね~。

というわけで、満を持して(?)開催する今回の講座では、2024年までの彦根城の世界遺産登録を目指して、実際にユネスコへ提出する推薦書の作成を進めている彦根市の担当者の方から、詳しく解説していただくことになりました。「世界遺産」っていったい何?というところから始まって、登録に向けての作業の中で見えてきた彦根城の価値、さらには、世界遺産登録への現在進行中の取り組みなどについて、最新の情報をじっくりとお聞かせいただけることと思います。この機会に大勢の方にご参加いただき、彦根城の世界遺産登録に向けての気運を、皆さまと共に大いに盛り上げていければいいな~と、スタッフ一同ワクワクしながら準備に取り組んでいます!!

講座について、詳しくはコチラをご覧ください。お申込みは、こちらの専用送信フォームからどうぞ(電話・FAXでも受け付けております)。残席少なくなってきております。お申込みはお早めに!!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第2回 開催しました

梅雨入りとなった途端に、なんと台風までもやって来て。。。落ち着かない6月下旬です。そんなお天気にもかかわらず、昨日28日に開催いたしました滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第2回には、96名の方にご参加いただくことができました。足元の悪い中で、講座を楽しみに会場までお越し下さった方々に、この場をお借りして改めて感謝いたします。

今回の講座は、「文化財を守れ」というタイトルで、古川史隆(県教委文化財保護課・琵琶湖文化館)がお話しさせていただきました。これまでは、仏像やお経など特定の文化財についてのお話が多かったのですが、今回はちょっと視点を変えて、そういった文化財をさまざまな被害(火災や盗難など)から、滋賀県ではどのように守ってきたのか、過去の事例を挙げながら、その取り組みについて、詳しくご紹介いただきました。これぞまさに「ザ・文化財保護」の現場。皆さまの中には、はじめて知る世界に驚かれた方もいらっしゃったかも知れませんね。

また、県による様々な取り組みの中で、盗難に遭った時に役立つ文化財の「写真台帳」作成や、管理が困難な文化財の博物館への寄託や一時預りといった中で、琵琶湖文化館がこれまでに果たしてきた役割についてもお話がありました。今回の講座を通して、そういったことも皆さまにご理解いただけたとしたら、幸いに思っております。講座終了後、希望者には、講座の中でも紹介のあった「文化財(美術工芸品)防犯マニュアル」(滋賀県教育委員会事務局文化財保護課発行)をお持ち帰りいただきました。(パンフレットはまだ少し残部があるようです。ご希望の方は、滋賀県教育委員会文化財保護課の方までお問い合わせ下さい。)

さて、講座が終わってのアンケートでは、受講者の皆さまから、「文化財の盗難に頭を痛めていたが、県教委の取り組みがよくわかった」「仏像などの盗難のニュースを聞くと残念に思うことが多かったので、その実態が知れてよかった」「滋賀はさりげなく重文などがあり、地元の人が大切にしている仏様が多いので、もっと大切にしないといけない」「文化財保護のために何をすべきかについて知ることができた」「地域にどんな文化財があるのか、まず関心を持ち、知ることが大事」などのご感想をいただきました。今回は特に、皆さまそれぞれに、文化財の保護をご自身の問題として受け止めて頂けたようです。

最後になりましたが、昨年も来ていただきました県立図書館さんが、今回も講座に関係する参考図書を持ってきて下さいました。会場の後ろの机にズラリと並べられた文化財保護に関する図書に、参加者の方々も興味津々。そして、丁寧に作成された図書のリストには、お役立ち情報満載で、きっと皆さまのさらなる学習の「強い味方」となることと思います。県立図書館の皆さま、どうもありがとうございました!

では皆さま、次回の講座でまたお目に掛かれますように!!お待ちしております。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第2回のご案内

4月15日に、フランスのパリ中心部にあるノートルダム大聖堂で火災が発生し、教会の尖塔などが燃え落ちたというニュースは、まだ皆さまの記憶に新しいところでしょう。ユネスコの世界文化遺産に登録された、パリ屈指の観光名所でもある寺院の被災で、フランスのみならず、世界中の人々が深い悲しみに包まれることになりました。

日本でも、火災に加え、地震や水害など近年増加しつつある自然災害による文化財の被災、そして残念なことに盗難などの被害が後を絶ちません。文化財はなぜ大事なのか?ただ古いものだから、貴重なものだから守らなければいけないのではなく、今を生きる人々の、まさに「心の拠り所」でもあるから、守る必要があるのでしょう。では、一体どうやって守ればよいのでしょうか???

来たる6月27日に開催する、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第2回では、「文化財を守れ」というタイトルで、長年、県教委文化財保護課で文化財の防犯・防災対策に携わってきた古川史隆氏(県教委文化財保護課・滋賀県立琵琶湖文化館)が、これまでに滋賀県が取り組んできた美術工芸品の防犯・防火対策について詳しくご紹介いたします。

国宝・重要文化財の指定件数において、全国第4位である滋賀県にとって、ノートルダム大聖堂の火災は決して「対岸の火事」ではありません。また、皆さんのお住まいの地域など、身近なところにも、文化財はたくさんあるはずです。そういった地域の宝を、犯罪や災害による被害からどのように守っていけばよいのか、今回の講座からは、きっとそのヒントがたくさん得られることと思います。皆さまも、この機会に一緒に学び、考えてみませんか?

講座について、詳しくはコチラをご覧ください。お申込みには、専用送信フォームも用意しています(電話・FAXでも受け付けています)。多数のご参加をお待ちしております。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第1回 開催しました

琴・琵琶・三味線など、日本にはたくさんの伝統的な弦楽器があります。みなさんはこの弦楽器の弦が何でできているかご存知ですか?
植物の繊維?クジラの髭?残念!実は蚕(かいこ)が吐く糸、つまり絹でできています。現代ではナイロンなど化学繊維のものが普及しているようですが、本来の和楽器はあの繊細で美しい絹から作られた弦で音色を奏でています。

5月9日に開催された今年度第1回目の滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」では、「伝統音楽を守る~邦楽器の糸製作」という演題で、琵琶湖文化館にも勤務されている滋賀県教育委員会文化財保護課の矢田直樹主査と、スペシャルゲストとして、この絹弦を明治以来作り続けておられる長浜市木之本町の丸三ハシモト株式会社の橋本英宗氏にご登壇いただき、絹弦制作の実情や、絹弦を世界に発信していくチャレンジについてお話しいただきました。講座に参加された100名の受講生のみなさんは、終始和やかな雰囲気で、講師のお話に耳を傾けていらっしゃいました。

先ずは、文化財の保存技術についてのお話です。国は、文化財を修理する技術や、文化財に用いられている材料等を作る技術を選定保存技術として選定し、その技術を保持する団体や人を認定しています。滋賀では平成3年に『邦楽器原糸製造』(繭から糸を作る技術)として、木之本町邦楽器原子製造保存会が認定され、平成30年に『邦楽器糸製作』(生糸から弦を作る技術)として、木之本町の橋本圭祐氏(英宗氏のお父様)が、選定保存技術保持者として認定されています。
講演では、独楽のような道具で糸を撚る「独楽撚り」の動画などを交えて、絹弦制作の工程をわかりやすく解説していただきました。この機械化の時代、糸の撚りや糊付けなど、ほとんどの工程を手作業で行っている実態にビックリ。生産量の少ない弦は逆に手作業の方が小回りが利いて良いのだとか。それと、手作業でなければ演奏者一人一人の好みに合わせた弦は作れないそうです。伝統産業は、効率化だけがすべてではないのですね。しみじみ。
また、自然の産物である絹糸は太い細いがあり、太さが均一ではありません。ですが、この不揃いな糸こそが適度な乱れを生み、音に深みを与えるそうです。太さが均一な化学繊維の糸には真似できない音だとか・・・なんとも奥深い!!
近年では、和楽器だけでなくアジアの弦楽器の絹弦の開発にも乗り出し、中国古来の楽器古琴の弦の生産に成功したとのこと。中国でも絹弦の伝統はほとんど残っておらず、日本での復活が大きな話題になったそうです。昨年は滋賀県と中国湖南省の友好提携35周年の式典が行われましたが、この時に湖南省に送られたプレゼントは何とこの絹弦でした。まさにシルクロードをさかのぼった絹の弦が、国際交流の懸け橋となりました。細い細い糸がワールドワイドな交流を生み出せたのも、伝統の継承とその先の革新の努力のたまものなのですね。

全国でも和楽器に用いる絹弦を作っている業者は、もう7軒しか残っていないそうです。そして、なんとそのうちの4軒が我らが滋賀県にあるということは、聞いている私たちにも驚きで、とても誇らしい思いでした。世界に響け!滋賀の音!!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第1回のご案内

やって来ましたよ!滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」の季節です!すでに、ポスターやチラシ、そしてホームページなどをご覧になった方もたくさんいらっしゃると思いますが、滋賀の文化財に関する最新情報をお届けするこの講座。今年度は、5月9日(木)からの開講です。皆さま、お申込みはお済みですか?

今年の講座も、とても盛りだくさんな内容となっていますよ。まず、第1回目は滋賀県教育委員会文化財保護課・滋賀県立琵琶湖文化館の矢田直樹氏を講師として、「伝統音楽を守る-邦楽器の糸製作-」というテーマでお話しいただきます。三味線・琴・琵琶など、伝統的な日本の楽器(邦楽器)。人形浄瑠璃・歌舞伎・箏曲などの伝統芸能の場面だけでなく、近年では、小中学校の音楽の授業にも取り入れられ、若い人たちにもずいぶん親しみのある楽器になってきたのではないでしょうか?邦楽器を使ったバンドなども人気があるようですね。そんな邦楽器に欠かすことのできないのが、絹糸から作られた弦。なんと、この弦(邦楽器糸)が、滋賀県で作られていることを、皆さまご存知でしたか?

養蚕業や製糸業が盛んだった長浜市木之本町周辺では、今でも邦楽器糸の生産が続けられており、昨年、平成30年(2018)には国の文化審議会で、長浜市木之本町で邦楽器糸の製作を行っている橋本圭祐氏が、文化財保存のため国が伝承を支援する「選定保存技術]の保持者に選ばれました(おめでとうございます!)。県内では、すでに「木之本町邦楽器原糸製造保存会」が認定されており、これで邦楽器の糸の製作の全工程が、選定保存技術に認定されたということだそうです。いや~、仏像や絵画など、形のある文化財だけでなく、こういった伝統技術においても、滋賀県ってスゴイものを伝えている所なんですね~。

今回の講座では、この邦楽器糸を作る伝統の手わざについて詳しくご紹介いただきます。みなさんもぜひこの機会に、滋賀の”スゴ技”について学んでみて下さいね。

講座について、時間・会場など詳しくは、特設ページ「花湖さんの打出のコヅチ」をご覧ください(チラシのダウンロードもできます)。参加お申込みには、送信フォームもご利用下さい(電話・FAXでも受け付けております)。皆さまのご参加をお待ちしております!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第6回 開催しました

11月に入りましたが、今週になってからは10月並みのちょっと暖かい日が続いています。そんな中、「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」初の現地探訪の日を迎えた昨日の午後、「花湖さんの打出のコヅチ隊」と名付けられた総勢43名の一行は、「彦根城外堀の痕跡をめぐる」を目標に掲げ、約5kmの行程をじんわりと汗をにじませながら、踏破して参りましたよ!(後でニュースを見ると、彦根の最高気温は21℃に達したそうです。)

先ずは皆さま、最初に配られた図版満載の資料を手に、これから訪れる場所をしっかりとご確認。その後、彦根城天守の方向へ出発です。護国神社前で、まずは内堀を確認したあと、普通なら城内へと進むわけですが、今回は外堀の跡を辿るのがメインのため、金亀山の上にそびえる天守を横目に左へ折れ、市街地を進みます。切通口から油懸口あたりは、ホントにここに門や堀があったの???という感じ。やっぱり先生に解説していただかないとね。う~ん、いきなりに、かなりの想像力を必要とするスペシャルポイントでした!

その先の細い細い道を進み、ちょっとした坂を上ってまた下ると、ん?いつの間にか外堀跡の内側に残る土塁の上を越えていたようです。“ああ、これが土塁だったのか”と、参加者一同、しっかりと体感できました。その後、大通りへ出てからは、外堀跡に沿ってほぼ直進して行きましたが、高宮口、池洲口、南通用口といった城内への各入口では、堀を渡ったところで道が折れ曲がり、外部からの進入が簡単に出来ないように作られていることを、現在も残る旧道から確認。

そして、いよいよ中薮口から中堀脇を通り、船町口で中堀の内側へ、屈曲した道に沿って少し入ったところで、枡形に組まれた入口についての説明を聞いていた時には、実際に石垣に阻まれて見えなかった車が急に現れるという場面に遭遇したことで、城への入口を枡形にする意味がよ~く理解できました。なるほど、今はこの角にミラーを設置しているわけです。戦乱の時代には防御のために必要でも、平和な現代には危険な箇所ということですね。皆さん、桝形虎口では車に注意デスヨ!

さて、ゴールに近づいたところの、大手口、そして表門橋の二ヵ所では、内堀を渡って天守・本丸を見上げる斜面に登石垣がありますが、昨日は周辺の丁寧な草刈りのお陰で、石垣の様子もはっきりくっきり見ることができました。「こんなシャッターチャンスはなかなかありませんよ」という講師の声に、一斉にパシャパシャ。。。皆さん、いい写真撮れてましたか?

これで彦根城の城域の一番外側をおよそ半周したわけですが、今回の現地探訪はいかがでしたでしょうか?ご参加いただいた方からは、「天気もよく、気持ちもよかったです」「楽しかったです。見知らぬ箇所が多くありました」「現地を体感でき、よく理解できました」などのご感想をいただきました。よく頑張り、よく歩きました(あきつ君の万歩計では10,000歩弱を計測しましたよ)。そして、参加者全員、無事に最後まで辿りつけたことが何よりでした。

ここで一句。

金亀山 つはものどもが堀のあと 徒歩(かち)にてめぐるは 根気なりけり

皆さま、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました!!

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11/8「花湖さんの打出のコヅチ」現地探訪 開催します

いよいよ明日(11/8)に迫りました。今年度の「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」最終回(第6回)となる「現地探訪 彦根城外堀の痕跡をめぐる」です(申込受付は終了いたしました)。お申し込みいただいた方には、「天候の関係などで中止の場合は、前日にお電話で連絡いたします」とご案内していましたので、「ひょっとして?」と今日は電話の前で番をして下さっていた方!どうぞご安心下さい。予報によると、探訪にはもってこいのお天気となりそうですので、予定通り開催いたします!

滋賀の文化財講座としては初めてとなる現地探訪では、昨年度の講座で学んだ「彦根城」の周りにかつて存在した外堀の跡を辿ります。深まりゆく秋、お城の周辺でも紅葉が始まっていることでしょう。そんな秋の城下町の雰囲気も楽しみつつ、滋賀の文化財について皆さんと一緒にお勉強できればと思っております。

さて、お申込みをいただいた方!明日のご準備はもうお済みですか? 今回は、JR彦根駅前を出発して全行程約5kmを徒歩で周りますので、歩きやすい服装、履き慣れた靴でご参加下さいね。また、飲み物など、必要に応じて各自でご持参いただくと良いかと思います。ちなみに、この「遠足」ではおやつの上限はございません(笑)。その他、詳しくはコチラでご確認下さい。

では、明日は13:00にJR彦根駅西口広場集合(受付は12:30から)となっておりますので、お間違えのないように。ご参加の皆さま、彦根駅前で目印の”花湖さん&あきつ君の旗”を持って、お待ちしております!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第5回 開催しました

昨日11日(木)は、「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」第5回を開催いたしました。今年度の講座は全6回ですが、打出浜(コラボしが21)での講座は今回で終了。座学の最終回ということもあってか、189名という多数の方にご参加いただくことができました。
この文化財講座も「打出のコヅチ」となって今年で11年目。開催当初からずっとご参加くださっているという“ツワモノ”のリピーターさんもいらっしゃいます。また、今年度6月から始まった講座に全回出席(皆勤賞)という方も、なんと46名いらっしゃいました。ご参加いただいた皆さま、どうも有り難うございました!

講座では、このところ司会進行に徹していらっしゃった松下浩氏(県教委文化財保護課)が、いよいよ第5回の講師としてご登壇。「天下布武の城 安土城」というテーマで、あの独特の松下武士、もとい、松下節をお聞かせ下さいました。
安土城や織田信長に関してのこれまでの研究は膨大にありますが、その中でも今回は、安土城跡の調査整備に長年携わってこられた松下氏ならではの視点から、平成の発掘調査の成果についてどう理解するかをめぐっての、最新の研究動向に焦点を絞って解説いただきました。城郭としては異例の直線にのびる大手道の意味、大手口にある複数の虎口の性格など、各ポイントについて、今なお激しく交わされている論争も、詰まる所は信長の意図がどこにあったのか、なぜ信長はそのような野望を持つに至ったのかの理解につながることがよくわかりましたね。
お話にもあったように、今はどうやら城郭研究界のインフルエンサー(影響力者)とも言える、とある大学の先生のご説が、世に広く知られているということです。しかし、その先生のご著書の中で、なんと「”松下説は間違っている”とまで言われた」と口惜し気に嘆いておられた講師先生(!!)。その後の発掘調査や信長研究の成果を論戦のための鎧兜として纏っての今回の反撃は、これからの季節、インフルエンザのように世に広がっていくのでしょうか(笑)?城郭研究の世界はまだまだ戦国時代の様相を呈しているようです。この先、誰が「天下人」となり、「天下静謐(せいひつ)」がどのようにして得られるのか、皆で注目してきたいですね。

さて、このような安土城をめぐって繰り広げられる現代の攻防戦。聞いているだけでもとても面白いのですが、講座に参加された皆さまには、詳しい地図・図版のいっぱい詰まった今回の資料を手に、ぜひ一度現地に立ってみることをおススメしたいと思います。山麓からまっすぐに伸びる大手道を自分の足で登りながら、信長、将軍あるいは天皇の気持ちなども想像してみると、また別の新説が生まれてくるかも知れませんからね。

SNSなどの急速な広まりの中、情報リテラシー(活用能力)が問われる現代です。歴史や文化財についても、情報に流されるのではなく、自分で足を運び、その目で確かめてみる。そして、ある時すべてが腑に落ちる。それこそが歴史を学ぶ醍醐味でもあります。この講座が、皆さまにそういった体験をしていただけるきっかけとなるなら、とても嬉しいです!

という訳で!次回第6回(11/8)は、同じく松下氏による昨年度の講座で学んだ「彦根城」について、実際に現地を訪れて外堀の跡を辿り、皆で城へと攻め入る準備(?)をしたいと思います(笑)。第6回の講座は、本日より参加受付開始です。皆さま奮ってご参加下さい!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第5回のご案内

今年度の滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」も残すところあと2回。打出浜(コラボしが21)での座学は、10月11日(木)の第5回で最終となります。第5回の講座は、滋賀県教育委員会文化財保護課の松下浩氏を講師にお迎えして「天下布武の城 安土城」というテーマでお話しいただきます。

あの織田信長が築城した安土城。明智光秀の企てた本能寺の変ののち、天守や本丸は焼失、その後廃城となり。。。時の経過の中で、深い森の中に残る石垣も苔むし崩れかかっていたのですが。。。平成の時代に入って滋賀県教育委員会による調査整備事業が進められ、次々と発見された新たな事実をもとに、大手道や石垣など城の基盤となる部分が美しく蘇ったのは、皆さんご存知ですよね?この調査整備事業に長く携わり、信長や安土城についての研究にずっと取り組んで来られたのが、今回ご登場いただく松下氏です。

松下氏には、一昨年度の講座でも「信長文書の世界」というテーマでお話しして頂いておりますが、その時にご参加された方、覚えていらっしゃいますか?信長の書状を細かく見ていくと、革命児と言われた信長の、意外な側面が見えてきたのでしたね。このように最近の研究では、信長の人物像にも変化が見られてきたところ。そして、この新しい信長像を踏まえて見えてくる「安土城」の新たな姿とは、さていかなるものか?

「まだ申し込んでいなかったわ!」という方、こちらに専用フォームもご用意しておりますので、どうぞご利用下さいませ(電話・FAXでも受け付けております)。

最後にちょこっと、今年度最終回となる第6回講座の予告です。11月8日(木)開催の第6回講座は、現地探訪「彦根城外堀の痕跡をめぐる」となっておりますが、詳細は10月11日(木)以降、文化館ホームページにも掲載いたしますのでご覧ください。参加申込は、10月12日(金)午前9:00から、電話での受付のみとなります(第6回については、メール・FAXの受付は有りませんのでご注意下さい)。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第4回 開催しました

おかげさまで、ますますご好評をいただいております「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」です。20日(木)には、第4回目の講座が開催され、雨が降るあいにくのお天気となったにもかかわらず、167名もの方にご参加いただきました。今回もまた多くの方にご来場いただきましたこと、改めてお礼申し上げます。

講座では、県教委文化財保護課の菅原和之氏を講師にお迎えし、「世界遺産・国宝延暦寺根本中堂の魅力と平成の大修理」というテーマでお話しいただきました。江戸時代(寛永19(1642)年)に完成した今の延暦寺根本中堂も、昭和29年の半解体修理からすでに60年以上経過し、傷みが目立ってきたため、平成28年度から10年をかけての大修理が行われています。今年度は、これまで2年かけて作られた根本中堂と回廊を覆う素屋根が完成し、建物の本格的な修理を開始するということで、これを機に延暦寺根本中堂の魅力・見どころと今回の修理についての詳しいお話を聞かせていただきました。

屋根や軒先、外装だけでなく、内部の柱足元など、普段は見えないところにも生じてきた腐朽や破損。写真や図面をふんだんに用いて、どんな様子なのかを詳しく丁寧にご説明いただいたので、大修理の必要性がとてもよくわかりましたね。また、長年の煤や埃で今は見えにくくなっている彫刻や天井絵などは、修理が終わって、再びその華やかな姿で現れるのが楽しみです。

ところで、滋賀県下屈指の大きな木造建築物である根本中堂を、工事のためにすっぽりと覆っている素屋根は、「スライド工法」という最新の工法で建てられたそうですが、この工法が取られたのはなんと!!滋賀県では初めてのことだとか。伝統的な技法で建てられた建造物と最新の建築技法の出会い。そういった所も今回の修理の見どころかも知れませんね。

延暦寺は世界遺産にも認定され、注目度も抜群のスポット。それを反映してのことでしょうか?講座終了後の質疑応答の時間にも、いつも以上に多くの方からのご質問を受けました。なかでも、「延暦寺がよく京都のお寺だと思われていることについてはどうですか?」というご質問に対して、講師からの「今回の工事を通じても、滋賀の誇るべき文化財であることを、前面に強く出してアピールしていきたい」というお答えに、参加された多くの方が納得の表情で、大きく頷いておられたのが印象的でした。

「平成の大修理」は、まだまだこれから続きます。滋賀の誇るべき国宝・重要文化財が、本来の輝きを取り戻していく過程を、皆で見守っていきたいですね。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第4回のご案内

記録的な猛暑となった今年の夏。涼を求めて山を目指した方もいらっしゃったのではないでしょうか?琵琶湖文化館のあるこちら大津で、高い山といえばもちろん、京都との境にそびえる比叡山。山へ登るルートはいくつかありますが、大津側からは、坂本からケーブルカーで登るのが比較的楽な行き方でしょうか?終点のケーブル延暦寺駅で降り、琵琶湖八景の一つにも選ばれた「比叡の樹林」の中へと続く山道をしばらく歩くと、平安時代の初めに最澄が開いた天台宗本山・延暦寺にたどり着きます。

この夏に、延暦寺を訪れた方はご覧になられたことでしょうが、ここは現在、平成の大修理が行われているところです。なかには、根本中堂と回廊をすっぽりと覆う、鉄骨造の真っ白な素屋根を見て、思わず引き返してしまったという方もいらっしゃったようですが。。。それはとても惜しい!実は今、この中には、「修学ステージ」なるものが設置されていて、伝統的な工法で行われている修理の様子が間近で観察できるようになっているんですよ。すでに8月1日から公開されていて、引き続き内部の参拝もできるとのことです。

さて、9月20日(木)に開催いたします「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」は、いよいよ皆さまからのご要望の多かった『建造物』のお話しとなります。建造物をテーマにするのは3年ぶり。今回は、滋賀県教委文化財保護課の菅原和之氏を講師にお迎えして、「世界遺産・国宝延暦寺根本中堂の魅力と平成の大修理」と題した、まさに“今でしょう!”という話題です。建造物がご専門で、今回の延暦寺の修理を担当されていらっしゃる方から、詳しいお話を直にお聞かせ頂ける貴重な機会ですよ!

また、今回の修理は、昭和29年の半解体修理から64年振りの修理だということですので、一生に一度あるかないかの機会かも知れません。現地を見てからお話を聞くか、お話を聞いてから見に行くか?ウ~ン、とっても悩ましいところですが。。。いずれにしても皆さま、今回の講座もお早目のお申込みをお忘れなく!

お申込みはこちらの専用フォームからどうぞ(電話・FAXでも受け付けております)。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第3回 開催しました

昨日8月30日(木)は、「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」第3回の開催日。今回も190名と、たいへん多くの方にご参加いただくことができました。相変わらずの“暑い”日々が続いていますが、それ以上に“熱い”学びの意欲を持って会場まで足を運んでいただいた皆さまには、改めてお礼を申し上げます。

さて、第3回の講座は、当文化館の学芸員・渡邊勇祐が「神仏習合の世界-『耀天記(ようてんき)』を中心に-」というテーマでお話をさせていただきました。「神仏習合」は一昨年度の講座でも取り上げたテーマですが、今年は、文化館の収蔵品でもある『耀天記』という書物に注目して、比叡山を舞台に生みだされた神仏習合の一形態としての「山王信仰」が、具体的な教理を持つ「山王神道」へと発展していく姿をたどりました。

全国に約3,800社現存するという「日吉神社」で祀られる神々。明治時代に行われた神仏分離を経た現代では、仏教とは関わりのないものと捉えられがちですが、そもそもは天台宗の開祖・最澄が留学先の唐から持ち帰った神観念に大きな影響を受けたもので、仏教(天台宗)と関わりが深く、その中で重んじられていたものだったというのは意外でしたね。そして、今回の主題である『耀天記』に関して、書かれている内容や写本の筆跡などを詳しく見ていくことで、この書物の成立に関する謎が一つずつ解き明かされていったのは痛快でした。最後に残った謎は今後の課題(お楽しみ?)のようですので、いずれ謎が解けた際の続編にご期待下さい。

今回の講座内容は、一般にはややなじみの薄いテーマで、聞きなれない言葉も多く、内容的にもやや盛りだくさんだったかもしれませんが、会場では、受講者のみなさんが講師の話に熱心に聞き入り、積極的に学ぼうとされている姿がとても印象的でした。

また、講座終了後のアンケートには、「今までよく知らなかった事項を詳しく学ぶことができた」「難しかったが、新たな事を沢山聞けて面白かった」「神社と寺の関係をもっと知りたい」「久しぶりに比叡山に行きたくなった」「復習(?)もしてみようかと思う」などの、前向きで積極的なご感想をたくさんいただきました。。。ん?もしかして、今回の講座は、受講者の皆さまの「学びの意欲」をますます刺激してしまった、のでしょうか!?(笑)
「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」では、皆さまの意欲に応えるべく、文化財に関するさまざまなテーマでの講座をご用意していますので、ご興味を持たれた方はぜひご参加下さいませ(詳しくはコチラ)。

今回講座の様子は、ZTVコミュニティチャンネル(地デジ11ch)「おうみ!かわら版(滋賀)」(放送日:8/31・9/1・2・3)と「Weekly!かわら版(滋賀)」(放送日:9/2~9/8)でも放送されます。放送エリアは大津市・草津市・栗東市・守山市・野洲市・湖南市だということです。こちらの方も、ぜひチェックをお願いしま~す!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第3回のご案内

お盆も過ぎ、朝夕はずいぶんと過ごしやすくなってまいりましたね。いよいよこれからは”勉学の秋”といったところでしょうか?
ところでみなさま、お申込みはもうお済みですか?来たる8月30日(木)は、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」の開催日。第3回のテーマは「神仏習合の世界-『耀天記』を中心に-」で、鎌倉時代にまとめられたと考えられる「山王神道」の書物、『耀天記(ようてんき)』を読みながら、中世近江の神仏習合の世界に分け入っていきます。講師には、いよいよ当館学芸員の渡邊勇祐が登場いたします!

仏教というのは、伝来当初より古来の神道と混じり合っていくのですが、平安・鎌倉時代にはそういった神仏習合の信仰形態は理論的にも整えられ、、、なんとビックリ!「日本の八百万(やおよろず)の神々というのは、御仏が日本の人々を救うために仮の姿で現れたものであ~る」、という説明がされるようになったんですって!そういった「神は仏で、仏は神なり」な~んていう驚くべき理論はこのころからいくつも生み出されるのですが、その一つである「山王神道」というのは、当文化館の西に聳えるあの比叡山を舞台に、天台宗(延暦寺)とそれを護る山王(日吉大社)への信仰が結びつく中から生まれたものだということです。

そして、この「山王神道」の教えをまとめた書物というのもまたいくつかあるんですが、今回の講座で取り上げる『耀天記』は、なかでも最も古いもので、さらにその“現存最古の写本”という”お宝本”が当館に収蔵されているのです!さて、この古い書物にはいったいどんなことが書かれているのでしょうか?気になるところですよね~。

講座では「神仏習合についてもっと詳しく知りたい」という方はもちろん、「“山王神道”とか“耀天記”とかは初めて聞く」という方にも、講師がやさしく分かりやすく解説いたしますので、ぜひこの機会に受講してみて下さい!お申込みは、こちらの専用フォームからどうぞ(お電話・FAXでも受け付けております)。それでは、多くの方のご参加をお待ちしておりま~す!!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第2回 開催しました

記録的とも言われる連日の猛暑のなか、昨日(7/19)の大津の最高気温は36.8℃にまで達したようです。本当に、頭の中身がトロ~ンと溶け出してしまいそうな暑い日でしたが、開催いたしましたよ!滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第2回。そして、なんと140名もの方がお越し下さいました。講座を楽しみにして来ていただいた方には、感謝の気持ちでいっぱいです!また、ご参加いただいた方には、講師による中身の濃いお話をしっかりと頭に詰め込んでいただくことができたのではないかと思います。

第2回の講座は、滋賀県教育委員会文化財保護課の古川史隆氏に「近江の慶派と快慶仏 圓常寺蔵阿弥陀如来立像を中心に」というテーマでお話いただきました。彦根市にある圓常寺のご本尊である阿弥陀如来立像は、今年3月、国の文化財審議会の答申を受け、今秋にも重要文化財に指定されることになっています。これを機に、今回の講座では、この阿弥陀如来像とその作者である快慶およびその一派(慶派)の作品について、仏像彫刻の基本用語の解説からはじまって、たくさんの写真を用いて、丁寧にわかりやすくご説明いただきました。

配布資料にも、快慶の代表作をはじめとした関係諸仏のリストを掲載していただきましたので、これを参考に、これから各地の仏像めぐりをすることもできそうですね。また、平成25年度に行われた修理のお話しにも、みなさまとても驚かれたよう。普通はなかなか見ることのできない、梱包や運搬の様子に始まる仏像修理の過程を、順を追って見せて頂くことができました。

ところで、今回の講座では、初めての試みとして、県立図書館の方から講座に関連する図書の出張展示をしていただきました。受講者の方も、講座の前後の時間に興味津々でご覧になっておられましたよ。滋賀に残る文化財について深く知り、そこからさらに興味を他へも広げて行くそのお手伝いに、また新たな力強い応援をいただきました。県立図書館の職員さん、どうもありがとうございました!

第2回の講座の様子は、ZTVコミュニティチャンネル(地デジ11ch)「おうみ!かわら版(滋賀)」(放送日:7/23・24・25)と「Weekly!かわら版(滋賀)」(放送日:7/29~8/4)でも放送されます。放送エリアは大津市・草津市・栗東市・守山市・野洲市・湖南市だということです。ぜひチェックしてくださいね!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第2回のご案内

ある夜のことです。これは夢の中でのお話しです。

彦根は圓常寺の阿弥陀如来立像さまと、大津は石山寺の大日如来坐像さまが、お出会いになりました。そこで、こんな楽し気な会話をされていましたので、さっそくご紹介することと致しましょう。

阿弥陀さま:これはこれは、石山寺の大日さんではないですか?
      はじめまして。圓常寺の阿弥陀と申します。
大日さま :どうも、はじめまして。お噂はかねがね。。。おたく
      も私と同じ鎌倉時代の“慶派”仏師の作品だとか?
阿弥陀さま:ええ、そうなんですよ。“慶派”のなかでも快慶の作なんです。
大日さま :ということは。。。なんと、実の兄弟ではないかいな?自分で言うのも何やけ
      ど、私とよう似て、あんたもやっぱり細身で理知的なお顔をしてるわ。快慶
      仏は全国に40以上いてると聞いてるけど、滋賀にいるのがわかってるのは私
      ら2人だけ。。。ここで出会えたのも”仏さま”のお導きですかいな。
阿弥陀さま:私らも”仏さま”ですけどね(笑)。
大日さま :ほやほや、そやったなあ(笑)。ほんで、この頃はどうしてたんや?元気にして
      たか?
阿弥陀さま:実はねえ、5年ほど前にえらい修理をしてもらいまして。。。身体中、ぜ~んぶ診
      てもらって。。。おかげさんで、今は元気にさしてもろうてます。
大日さま :ほうかいな。ほら大変やったな。けど今度、私と同じ“重要文化財“組に入らる
      ことになったと聞いてるで。
阿弥陀さま:まあ、お耳の早いこと!けど、ほんまにおかげさまですわ。ほんで、7月19日
      の滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」でも、早速いろいろと紹介して
      くれはるらしいんです。ちょっと晴れがましいんですけど。。。
大日さま :いやいや、ええことやないか!どこであるんや?友達にも知らせとくで。
阿弥陀さま:おおきに。会場は大津にある「コラボしが21」ですねん。
大日さま :「コラボしが21」てか。どこにあるんや?
阿弥陀さま:ほら、あの琵琶湖文化館の、ほんほこやホン(すぐ近くです)。。。

と、まあなんと有り難い夢を見させていただいたことか(笑)!
ところで、阿弥陀さまがお話されていた滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」。みなさんも気になりますよね?7月19日(木)開催の第2回講座について、詳しくはコチラにあります。また、お申込みには専用フォームもありますので、ぜひご利用下さいね(電話・FAXでも受け付けております)。
では、たいへん暑い季節となりましたが、講座は涼し~い会場(コラボしが21)で行いますので、みなさまのご来場をお待ちしております。奮ってご参加を!!

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