滋賀県は、豊かな自然を背景に古くから優れた文化が発達し、全国でも有数の文化財保有県です。当館の収蔵品もさることながら、滋賀県の文化財指定件数などをHPで紹介しているワタクシとしては、もっぱら県内の文化財の情報に関して敏感になるもので・・・しかしそれは、美術工芸品であったり建造物であったり、基本的に動かないモノに限られます。
そこで今日はめずらしく、動く文化財「生き物」のお話をしましょうか!
国では、「文化財保護法」に基づき重要なものを国宝、重要文化財、史跡、名勝、天然記念物等として指定、選定、登録し、文化財の保存が図られています。さて皆さんは、この中で「生き物」、分かります?それはズバリ天然記念物!「動物,植物及び地質鉱物で我が国にとって学術上価値の高いもの」のうち,重要なもの。そして天然記念物のうち、特に重要なものは特別天然記念物に指定されます。・・・で、ワタクシ、偶然見てしまったのデスヨ・・・天然記念物・・・しかも特別天然記念物!国宝級のイキモノです!上の写真↑↑で見えます?ワカリマス??
拡大写真がコチラ↓↓間違っていないとは思うのですが・・・
これはまさかのコウノトリ?!シラサギよりも大きくくちばしが黒い。アオサギよりもズングリで尾羽が黒い。ツルよりは・・・小さい?(すみません。野生の鶴を見たことがないので分かりません。)おやっ?!足にはちゃんと、タグが付いていますよ!
コウノトリと聞いて思い浮かべるのは、近畿ではやはり兵庫県でしょうか。特に豊岡市は積極的に活動をしておられますよね。そこでちょっと調べると、「あなたのまちにコウノトリが飛来したら、」というパンフレットを発見!今まさにその心境です!!どどどどぅしょ~~。パンフレットをよく見ると、「飛来が確認された市町村一覧(2015.9.1現在)」が掲載されていて、滋賀県では・・・大津市、彦根市、長浜市、近江八幡市、守山市、高島市、東近江市、米原市、日野町、愛荘町・・・おやおや?意外と目撃情報が?
そういえば昨年の8月に高島市の安曇川に約9羽が飛来、6月には長浜市三田町の鉄塔で巣作りなどの情報も!調べると意外とあるものです。
ただ、このコウノトリは田園に1羽だけで、お食事に夢中なご様子。。。お友達はいないのかしら?
ともあれ、気に入って滋賀に飛来してくれたのなら、すごく嬉しいです!まもなく田植えの季節、カエルの鳴き声なども聞こえてきましたよ。ハッ!人間を恐れて逃げて行ったりしないかしら?(遠くに離れて車を止めても、必ず顔を上げてコチラを確認する臆病なところが・・・野生!)一定の距離を保ちながら、あたたかく見守りましょうね~。
さて、コウノトリは「幸せを運ぶ」ともいわれる縁起の良い鳥。
今回の偶然の出会い(発見)は、どんなご縁を結んでくれるのでしょうか?「きっといいご縁がありますよ」と、ヨゲンノアキツ(ちょっと懐かしい(笑))も申しております。明日から始まる新年度、皆さんも一緒に
“期待”しておきましょ!♡!

3/20は琵琶湖文化館60歳のお誕生日。還暦を迎えたその日、会場でギャラリートーク行いました。多くは語りません。こちらの写真で十分に伝わるのではないでしょうか?
琵琶湖文化館が博物館として幅広く収集してきたコレクション、それぞれの作品に対する愛溢れる万華鏡トーク(笑)。
何故この作品が文化館にあるのか、その作品の来歴、文化館が歩んできた歴史と共に、詳しく解説させていただきました。話を聞きながら、興味深そうに展示ケースをのぞき込む皆さんの姿に、私たちは純粋に喜びました。
とても楽しいお誕生日となりました!
中には「琵琶湖文化館」と会場の「安土城考古博物館」さんを勘違いして記入されている方もいらっしゃいましたが(笑)、そこはご愛敬!
現在、県立安土城考古博物館で開催されている「


実物はケースの中に展示されているので、他のページを見ることが出来ませんが、これなら大丈夫!ページを捲ると、とってもユーモラスに描かれた生き物たちのイラストが!どうにもこのヘタウマな生き物たちが心に残る(笑)。中からお気に入りの絵を見つけてみるのも面白いですよ。トンボもいるので、要チェックです!!

お話を聞いて納得しました。講座のタイトルには「近江の考古学」という言葉が含まれていますね?!そこがミソです!
[講座こぼれ話]
織田信長・濃姫の等身大パネルとの写真撮影や、スマホでARキャラクターが出現(?!)、デジタルスタンプラリーなどが楽しめます。



更には、当館所蔵の「崇福寺跡 出土 蓮華文軒丸瓦」を3Dプリンターでほぼ実寸大に再現!会場で”触って楽し”むことができます!壊れやすい文化財、なかなか皆さんに触れていただく機会が少ないのですが、これなら触り放題!(但し手指消毒必須)!また、仏像や屏風の構造見本も当館から出張中です。6日(土)・7日(日)の体験イベントでは、こちらも触れますので要チェック!詳しくは「近江のたから わくわく体験」
2月6日に開催した地域連携企画展「
特に「
先ずはコチラ、先日行われました関連講座の資料を編集し、パネルにして展示室入り口付近に設置していただきました。琵琶湖文化館開館当時の写真も盛りだくさん。往年の方々には、当時の記憶を懐かしく思い出してもらえるのではないか、と。「プールで泳いだ」「オオサンショウウオを見に行った」「公園で絵を描いた」など、記憶の片隅に眠っていた文化館の思い出を、
是非会場内にある「←メッセージボード」にも書いていただけると、尚、嬉しいです。

これに挟めば、資料も曲がることなく、落とすことなく、安心してお持ち帰りできます!!
(文化館某職員も愛用中)。売っているショップはレアなので、ぜひご注目ください。その他にも、滋賀県らしいデザインのかわいい文具シリーズがいっぱい。どれにしようか悩むところです(笑)。ちょっとしたお土産にも喜ばれますね~。

自分で言っちゃいますが、皆さんからたいへん「ご好評」をいただいております本展覧会。皆さんはもう「ようこそ!」していただけましたか??(笑)!
「なんで(何故)、万華鏡なんですか?」と。その回答は次のとおりでした。
開館60周年を迎える当館に「皆さんの楽しいメッセージ」をお寄せください。会場で、「文化館の思い出」「展覧会の感想」「60年後の明るい未来」「叶えたい夢」などなど、いろんな思いのメッセージを付箋に記入する→ボードに貼る→すると、60周年記念「あきつ君缶バッチマグネット」がもらえます(数量限定)!皆さんの明るいメッセージで「浮城万華鏡」を華やかに彩っていただきたく、皆さまのご来場を心よりお待ちいたしております。
2月6日(土)、安土城考古博物館で開幕いたしました「琵琶湖文化館の『博物誌』-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!-」。関係方々の多大なるご協力により、無事開幕いたしましたこと、心より感謝申し上げます。
メインとした展覧会ではなく、60年の歴史の中で幅広い分野を扱う博物館として、資料を収集し活動してきた、その一端を知ることができるユニークな作品を紹介しようと、本展の企画・準備を進めてまいりました。皆さまには「何故これが文化館に?!」というところも含めて、出品作品の「妙」を、楽しんでいただければと、考えています。
正直に言いましょう。今、現役でこれだけ文化館のことをアツく語ることが出来るのは井上氏をおいて他にはいらっしゃいません!というのも、60年前に「文化館開館」を成し遂げた初代学芸員さんらから、当時のエピソードや苦労話を直に聞いておられるから、なのです。それこそ「文化館とトンボ」にまつわる都市伝説?!や、「お城のカタチ」に秘められた真実?!・・・まで!参加の皆さんも思わずクスっと笑っておられましたねぇ(笑笑)。
井上氏は文化館のことを「夢の浮城」と表現されました。文化館には何でもあったと。それはプールや水族館を楽しみにしていた子どもたちにとってのもの、というだけではなく、先例のないところから文化財を調査し、掘り起こして展示した、その多彩な展覧会にも魅力があったからだと。そうなのです。先人から受け継がれた近江の文化財、先輩方から受け継いだ学芸員魂をもって、文化館が次のステップへはばたく展覧会なのです!





見事にモヤってます。
‘80年代のバラエティ番組「風雲たけし城」ですね。



ということで!北海道博物館さんの呼びかけで全国各地のミュージアムが参加して始まった、おうちでインターネットで楽しめる「
「おうちミュージアム」では、この年末年始「
停電ですテイデン。そう、電気を止めるのです。
非常照明、思いのほか明るく照らしてくれていました。これなら大丈夫!

波や風がない日には、湖岸に建つ建物の明かりが水面に映り込んで光が倍!本当に綺麗なんですよ。もうすぐクリスマス、この夜景は3密を避けてご覧いただくことができますので、今年の冬は是非、琵琶湖岸でハートをあたためて下さい♡
今季一番の寒波が襲来中の琵琶湖の景色です。いつも以上にクリアな青が美しい!今朝は大津市内でも雪が積もっていたので、大気も一層クリアな気がします。そそそその代わり、湖上を吹き渡る風の直撃を受け、我がお城は凍てつくような寒さです。。。
寒さに揺らぐ?!蜃気楼の琵琶湖大橋です!!


「真理の世界の仏が姿を変えて、現世に現れた姿が神」という、神と仏が一体となった、本地垂迹の考え方が出てくるそうです。法華経の教えから来たものだそうで、法華経を根本経典とする天台宗が本地垂迹を推進したと考えられるのだとか。天台宗の延暦寺と、仏教聖地の比叡山を守護する日吉大社がある滋賀県は、本地垂迹を進めやすかったのだそうです。後半には、具体的に県内の仏像・神像が数多く紹介され、近江では神仏習合が盛んだったことが改めてわかりました。
机は講座が始まる前と後にアルコール消毒、受付用の飛沫ガードを手作りするなど、スタッフも試行錯誤、手探りでの開催となりました。苦労も多かった分「開催してくれてありがとう」と皆さまからいただいた言葉が心に響きました。


早々に満員御礼となってしまい、泣く泣く受講をあきらめた方もいらっしゃったかと思います。申し訳ない。。。そのコヅチも残すところあと1回、12/10(木)が最後となります・・・・・が。
実施日:12/10(木)13:30~15:00
当たり前に出来ていたことが当たり前にできなくなり、色々な事を考えさせられる年となりました。ですが、それも残り一か月。例年のように渡ってきてくれたカモたちを見習って、寒さにも新型コロナにも負けずに、この冬を乗り切っていきましょう。



その作品がコチラ!「
本当に多くの方々にご覧いただけましたこと、心から感謝いたします。

これ位の季節になると、根っこから生えている水草というより、切れて流れ着いた水草が多いので、表層の水草を浮きの付いた「一網打尽」君でガッツリ引き寄せる作戦です。建物側から「一網打尽」君を投入、岸側からロープで引っ張ると・・・あ~ら不思議、水草が岸によって来る~♡(心の中でガッツポーズ!)

[1] 草津市・観音寺が所蔵する
え~要するに、仏さまが「超絶すごい存在」であるということ。
入滅(死亡)される姿が描かれています。このお釈迦さまの目をよ~く見てみると・・・どっち?
正解は「狛犬の頭部内を写した写真パネル」。平成元年(1989)に修理を行った際に狛犬の頭部内に修理の銘が墨書で書かれていることがわかり、それをパネルにしたものです。開館当初に作成された要覧にもこのパネルが展示されている写真が載っていました(右)。
[1] 本展覧会のポスターやチラシに掲載されている女神さまと仏さま。実際の大きさで、小さいのは、ズバリどっち?
であるのに対し、女神坐像(金勝寺蔵)はこぢんまりかわいく29.4cm。実際にはこれ(右図)くらい違います。う~ん編集マジック(笑)。展示室では遠目に向かい合って座しておられるところが、学芸員のこだわりだったりします(笑笑)。小さくとも力強い存在感の女神さまに要注目です!
[2] こちら(左)の彫刻(金勝寺蔵)は、お坊さまの姿をしておられます。そこで問題。このお像は・・・
[3] 近江八幡市の浄厳院が所蔵する「厨子入銀造阿弥陀如来立像」(右)は、金の蒔絵が施された厨子も見どころです。主な蒔絵の意匠は蓮の花びらで、扉と本体の内側にもあらわされていますが、厨子の中で一か所だけ違うモチーフがあります。ズバリどこに何が?!

当時を思わせる街並みを、随所に講師の解説を聞きながら歩いていきます。
名物茶屋や薬屋などが軒を連ねたのだとか。その中のひとつ「旧和中散本舗(大角家)」は「梅ノ木立場」の薬屋でした。春、秋の特別公開以外は非公開とされているところ、我らがコヅチ隊、特別に見学させていただくことができました。江戸時代の木製の製薬機や、本陣に利用された立派な座敷と庭。見るところが盛沢山!参加した皆さんも隅々まで、興味深そうに見ておられましたよ。

疲れていても知識欲が溢れるコヅチ隊。現在開催中の「
11月8日に“立皇嗣の礼”が執り行われるのを前に、文化館と皇嗣殿下とのご縁を感じられるこの作品。琵琶湖の風景や、湖国の伝説などがイラストタッチで描かれていて、滋賀の事を知っていても、知らなくても、引き込まれる作品となっています。


