琵琶湖の絵

皆さん覚えておいでですか?文化館のHPを検索するキーワードで『琵琶湖の絵』という言葉がヒットしている・・・と報告した事(9月1日のブログ)。僕は、「地元を愛するがゆえに滋賀の歴史を探究したいという、アダルトな想いから生まれた検索キーワード」と分析しました。これには身内からも「???ワカラナイ???何の事?」と質問されましたが・・・。

よ~く考えて下さい『琵琶湖の絵』ですよ?文化館の所蔵品で・・・あるでしょ?ほらほら・・・思い出して。。。おそらく文化館の近世絵画部門で、他館への貸出回数ベスト10に入る人気者(推定きっと多分)、歴史的にも意義深いあの絵ですよ?ギブアップ?

文化館で「琵琶湖」の看板背負っているのは、円山応震筆の『琵琶湖図』!これでしょ!皆さんが探しているのは?!間違いないでしょ!!

え~っと、詳しくは収蔵品紹介:絵画部門の『琵琶湖図』を見ていただければと思いますが、画面中央に大きく琵琶湖を描き、その湖岸を如何にも異国風の人々が大行列をなす、そう、この絵には江戸時代の朝鮮通信使の様子が描かれているのです。それがこの絵を「超有名にしている」と当館の学芸員さんは言っておられます。

20150926-1今回もそのご縁で、とある展覧会に出張中です。その展覧会は「朝鮮通信使ユネスコ記憶遺産登録推進事業 雨森芳洲と朝鮮通信使~未来を照らす交流の遺産~」。滋賀県の北部にある長浜市で、高月観音の里歴史民俗資料館と長浜城歴史博物館の2会場で同時開催されています。10月17日には記念シンポジウムも予定されているそうですから、滋賀の歴史を探究したい皆さんの欲求も満たされるのでないでしょうか。湖北の秋は散策にもぴったりです。是非お出かけ下さい。

20150926-2偶然もう1枚のチラシが目に付きました。こちらは名古屋市の蓬左文庫(徳川美術館)で開催中の「日韓国交正常化50周年記念 豊かなる朝鮮王朝の文化-交流の遺産-」展です。

なんだか今年は朝鮮通信使がアツイです。

   筆:あきつ

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滋賀の文化財講座「打出の裏コヅチ」

皆さん先日の文化財講座、ご参加いただきましたか?残念ながら参加出来なかったという方のために、ご用意しましたよ。「ぷっ」と笑える復習教材「裏コヅチ」!
僕、9月3日のブログでキーワードは「ニジョウジョウ」と「アサクサ」といいましたが、皆さん覚えていますか?種明かしをしておきますね。

えぇっと、「見立絵」というのはですね~、うーん説明するのが難しい・・・いろいろあるんです。例えば連想ゲームによく似ていて、何かを想像させることで結果オーライとするもの。タコさんウィンナーが良い例です。ちょっとひねりを利かせたシャレというかダジャレというか。。。

それでは皆さん、問題です。下の絵は一体何を表しているのでしょう・・・か???
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左)『江戸名所はんじもの』より:「あ」の人が「さ」っとオナラをして隣の人が一言。
・・・地名です。
右)『勝手道具はんじもの』より:「頬」に「蝶々」がとまると?
・・・よく切れます。

わっかるっかなぁ~♪これを浮世絵で有名な歌川一派の一人(歌川重宣:2代目歌川広重)が描いたとなれば、「ほんまかいな~」と笑えるやら呆れてしまうやら。。。絵解き謎解きは、当時の庶民の娯楽ですね。20150918

ちなみに「ニジョウジョウ」は、現代の作家さんが洛中洛外図に見立てて、「畳が二畳」で二条城、「(囲)碁所」は御所、「本の牛」で本能寺など、ダジャレ満載に京都の名所を描いた作品・・・の紹介でした。ん?何だか文字だけだと面白くな・・・い?現代の作家さんも、頑張って「笑いのDNA」を受け継いでおられるのです。

ならば僕も有名な作品に見立てましょう。これはダジャレではありません。「見立て」という「パロディ」です。「見立て」なら『国宝』にだってなれちゃうのです。
あぁ~不思議な見立ての世界~僕もいつかは国宝級~・・・歴史に名を刻むトンボでありたい・・・と願っています。・・・イヒッ。
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   筆:あきつ

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滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」⑤

先週、今年度最後の「打出のコヅチ」(第5回)が開催されました。前日は台風18号の影響で県内各域に気象警報が発令され、あわや中止か?と一時開催が危ぶまれましたが、何とか予定通りに開催することができました。最終回にふさわしく、93名もの方にご参加いただきました。
そして今年度は計5回の講座を実施し、参加者は延べ425名でした。ご参加下さいました皆さま、本当にありがとうございました。
20150915-2今回は当館の上野良信学芸員が「見立絵 ― 江戸絵画の楽しみ方 ―」と題し、江戸時代に流行した「見立絵」の世界について同時代の作品はもとより、そのDNAを受け継いだ現代の作品についても、詳しく解説いたしました。
琵琶湖文化館というと「仏教美術の宝庫」といったイメージが先行しがちですが、実は江戸絵画の名品も数多く収蔵しており、他館でも頻繁に展示公開しています(詳しくはコチラ)。
そのなかでも今回は、見立絵(歴史的事象や人物を当時の人々に親しみやすく、かつ連想ゲームのように知的な趣向を凝らした絵)の作品(「友禅蹴鞠図」、「業平東下り図」など)を取り上げ、関係する題材や類例の作品を紹介しつつ、一種の「謎解き」を参加者の皆さんと楽しみながら、丁寧に解説されました。
20150915特に見立絵の一種である「判じ物」(文字や絵にある意味を隠しておき、連想させる作品)の解説では、その答えに時折笑いが起きるなど終始和やかなムードでした。

なお、今年度の「打出のコヅチ」はこれで最後ですが、県教育委員会文化財保護課では前年度に引き続き「「千年の美」つたえびと養成講座」の開催を予定してるとのことです。詳細がわかり次第、当ブログでも告知させていただきます。お見逃しなく!!

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友好の鍵

245 先日のブログで、マイヤー展終了の報告が担当学芸員さんからありました(コチラ)。担当学芸員さんは、8月16日のマイヤー展の閉幕に合わせて、撤収作業のためにミシガン州に出向き、帰国後も作品の点検・返却作業をされ、9月の初旬にようやく作業がひと段落されました。1つの展覧会を開催するのに3年もの時間をかけて行われたこと、展覧会の閉幕が終わりではなく、無事に作品が返却されるまでが大切なことがよくわかります。体力・気力ともにハンパありません。本当にお疲れ様でした!そしてマイヤー展の入場者数を聞いて、その数の多さに館員一同驚くとともに、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

さて、以前のブログで、ミシガン州の大学から滋賀県に贈られた感謝状と、滋賀県とミシガン州の交流の歴史についてご紹介しましたが(コチラ)、琵琶湖文化館にはまだまだ交流を物語るモノが遺されています。

それが「友好の鍵」です。古い順に1594
・1969年 ランシング市から大津市
・1969年 アナーバー市から彦根市
・1976年 バーミングァム市から栗東町
・1976年 ポンティアク市から草津市
の4つの「鍵」が遺されています。ミシガン州と滋賀県の交流が開始されたのが、1968年ですので、47年間も続く友好交流の始まりの頃を物語る品々となります。

ところで、なぜ友好都市の印となる贈り物が「鍵」なのでしょう。それは、ヨーロッパの中世都市に起源があります。中世都市の多くは、外敵の侵入から住人をまもるため、都市の周りに塀をめぐらせた城塞都市が主流でした。入口は城門で固く閉ざされており、門を開けるための鍵は都市の人々の命を守る大変大切なものでした。そのため鍵はその都市象徴するものとなりました。ここから都市と都市をつなぐ友好の印として「鍵」が贈られるようになったのです。

文化館にある4つの「友好の鍵」を見ていると、1つ1つの交流がつながって、今回の展覧会へと実を結び、広くミシガンの皆さんに近江の美・日本の美を知っていただくことができたのだとあらためて思いました。
そして今回の展覧会が次への友好交流の礎となることを願ってやみません。

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打出のコヅチ、予定通り開催します!

9日昼現在、台風第18号が滋賀に一番近いところを北北西に移動中・・・今夜には温帯低気圧に変わり日本海に抜ける見込みです。

そんなことで皆さん、「明日のコヅチは?」「開催されるの?」とご心配のことかと思いますが・・・大丈夫です!予定通り開催します!

明日10日の滋賀の天気は、湿った空気の影響で雲が広がり、雨が降るところがある見込み・・・28ただ、台風の影響で交通機関の乱れなどが発生するかもしれませんので、最新情報を確認し、念のため時間に余裕を持って会場へお越しくださいね。

それでは明日、今年度最後の滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」開催!皆さまのお越しを会場でお待ちしていま~す!

   筆:あきつ

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マイヤー展終了!!

IMG_2791 滋賀県とアメリカ・ミシガン州が姉妹州県であることが契機となってフレデリックマイヤーガーデン&スカルプチャーパークで開催されていた滋賀特別展「Splendors of Shiga:Treasures from Japan」が終了し、貸し出されていた作品もすべてが無事にそれぞれの所有者のもとへ帰ってきました。私たちは作品を安全に輸送するため、可能な限りの知識と技術を総動員して万全の対策をとっています。ですが、帰ってきた作品の梱包が開かれる瞬間は、学芸員としてもっとも緊張する場面の一つであり、無事を確認すると心からホッとします。

今回の展覧会の入館者数は、386,555人でした。開催日数は199日だったので、平均すると1日あたり2,000人が会場を訪れてくださったことになります。仏像や着物、信楽焼など滋賀を代表する美術品をご覧になった方からの反応はとても良く、中には「6回来たよ!」という方もおられました。カナダからわざわざ来られた方もいらっしゃったようです。そして、滋賀から見に行かれた方も。

IMG_2379 文化館がこのプロジェクトに関わるようになったのは、3年前。マイヤーガーデンが滋賀の美術品を紹介する展覧会の開催を希望しており、実施の可能性を探るところからのスタートでした。どのような美術館なのかを知るために視察に行き、展覧会の開催準備を進めてきました。お互いの考え方やルールの違いに直面することもありましたが、両国の関係者が歩み寄りながら実現した展覧会でした。

IMG_2710 展覧会最終日に出会ったある女性は、「とても素晴らしい展覧会で、本当に話題になった。展覧会が始まる前までは滋賀を知る人はほとんどいなかったが、今ではみんなが知っているよ。」と、どれだけ強いインパクトがあった展覧会かを興奮気味に話しておられました。展覧会は終わってしまえば形は残りませんが、この女性のように多くの人々の心にこの展覧会の感動が残り、それが美術を通じての新たな国際交流の芽となり再び花を咲かせることができたなら、それは素晴らしいことだと思います。

多くの関係者のみなさま、そして展覧会をご覧いただいたすべてのみなさんに感謝です。

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申込みはお済みですか?第5回

皆さん、もう申込みはお済みですか?10日(木)は滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」開催日です。今年度最終となる今回は、「見立絵(みたてえ)-江戸絵画の楽しみ方-」と題し、当館の学芸員が講師を務めさせていただきます。
皆さん、「見立?」「江戸絵画?」「何?」と難しく考えたりする必要はありません。『見立て』は実は私たちの生活の中にシャラランと取り込まれています。ダジャレが好きな方なら尚のこと・・・

今回はスライドをたくさん見ていただく予定となっております。「喋る時間が足りんかも・・・」という講師のボソっとしたつぶやきに「何なに?何喋らはるんですかぁ?」と聞いてしまった僕らも悪い。。。「コレはこんな意味」「じゃぁコッチは何に見える?」と小半時ほど、お先に講義の予習をさせていただきました。その内容は何故か笑いがいっぱい!真面目に何を考えていたの江戸時代の絵師さん達は(笑)!って。。。そりゃ弥次さん喜多さんも「珍」道中にもなります(笑)。今回の江戸絵画はコメディ満載です。
笑いばかりではなく、キリッと豆知識・教養を高めたいと思っておられる方、ご安心を。マジメ部門は、文化館の館蔵品の中からキッチリ紹介させていただきますので!

今回講師を務められる学芸員さんは、近世絵画や仏教絵画が専門で、よくその分野でお話をされています。ともすれば難しくなるお話を、いつも穏やかな口調で解りやすく267喋ってくださるベテラン学芸員さんです・・・いやいや、僕がそう思っていただけで、実はそれは世を忍ぶ仮の姿・・・だったのかも知れません。。。今回の講座でこの印象がガラリと変わるカモ?ですよ~・・・必見です!
会場では「クスッ」とした笑いではなく「プッ」とした笑いをお届けできる?・・・かな?!キーワードは『ニジョウジョウ』と『アサクサ』です。ご期待下さい。

皆さん、ちょっと参加してみたくなりましたか?日々の生活に「見立て」を取り入れて、「人生に潤い」を感じるようになっていただけたら、講座としては大成功?!皆さまのご参加を心からお待ちしております!

   筆:あきつ

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ホームページ8月のアクセス数

ホームページのアクセス数について、8月はナント!・・・2,000件を割ってしまいました。しょぼん。。。皆さんも夏バテですか・・・?
それでも!1,978件のアクセスをいただいております!感謝感謝でございます。

アクセスが5件以下の“レア”な検索キーワードを見てみると、季節の特色がよく表れています。「琵琶湖の絵」「琵琶湖 トンボ」「ズナガニゴイ」・・・あー・・・夏休みの宿題ですかね(笑)。琵琶湖文化館は開館当時、水族館としても親しまれていたので、研究紀要には水族部門の研究成果が載っていたりします。中には「ウマビル 食性」で検索され、当館HPに辿り着かれた方も・・・ここここれって、ビル?=ヒル?もしかして血を吸う??同じように検索をかけてみると、確かに当館の研究紀要第5号に辿り着きます。諸先輩方の研究成果です。あぁでもごめんなさい。「文字」で見ることは出来ても「画像」をクリックする勇気が僕にはない・・・意気地なしをお許し下サイ。。。
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ちなみに、文化館にあった水族部門は、平成8年に滋賀県立琵琶湖博物館(草津市)がオープンした際に、お魚も専門学芸員さんたちも丸ゴト移転されております。
ちなみにちなみに、それより前の昭和59年には、滋賀県立近代美術館(大津市)の開館に伴い、館蔵の近代絵画が多数移管されています。
ちなみに×3、平成4年の滋賀県立安土城考古博物館(近江八幡市)の開館の際には、考古資料が移されています。

ふふふ、あきつ、近ごろ、文化館のコト、勉強しているのデスヨ。

それにしても文化館が担ってきたもの(分野)は、なんと幅広く。。。時代とともに設置が求められてきたテーマ館。その度に巣立っていった各分野の若い学芸員さん達は、巣立った先でベテランさんとなって、今でもご活躍のことでしょう。中にはもうOBさんになられた方も・・・開館から54年ですもの。人にも歴史ありです。あぁ、なんだか感傷的な気分です・・・秋ですから。。。
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むむむっ!今気づきました!検索キーワードの「琵琶湖の絵」。これは夏休みの課題キーワードではないですね?!地元を愛するが故に滋賀の歴史を探究したいという、アダルトな想いから生まれた検索キーワードですね?!あきつ分かりましたよ~!よし!まだまだやれることはある!
ということで、皆さんへの答え合わせはまた後日!お楽しみに~

   筆:あきつ

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滋賀特別展 裏話

8月16日、米国ミシガン州で開催されていたマイヤーガーデン滋賀特別展「Splendors of Shiga」が、好評のうちに無事終了致しました。それに伴い、当館の学芸員さんをはじめ関係者方々が、出品作品のお迎えにアメリカに出張されていました。それも25日には、無事滋賀に戻って来られ、お留守番をしていた僕たちも語られる土産話で盛り上がっているところです。

しかし・・・僕が最初に言った言葉が「お帰りなさい!セミは鳴いてましたか?!」だったなんて、苦労して帰って来られた学芸員さんに、今思えばなんと失礼な事か・・・つい8月3日のブログに書いていたことが気になっちゃって(笑)。皆さんも気になり・・・ますよね?・・・結果、、、鳴いていたそうです!違う種類が!学芸員さんは現地で「なんでこんなにセミの鳴き声が気になるのやろう」と不思議に思っておられたそうですが・・・イヒッ・・・それは僕の仕業です。

泊まったホテルではこんな素敵な出会いもあったそうです。20150828それがコレ!トンボが茎に留まっています!クリップ型のトンボが花のアレンジをお手伝いしているのです!うふん、どこへ行っても働き者~(笑)。最初学芸員さんは、トンボのお城:文化館から来た自分のために用意されたまさかの粋な計らい?!と感激されたそうですが、後から聞けば他の皆の部屋にもトンボクリップはあったらしいです(笑)。偶然でも嬉し素晴らし!有り難う!
お食事はやっぱりどこへ行ってもアメリカサイズ!山盛りのサラダだけでもお腹が満たされると言っておられました。また、博物館から空港へは作品をトラック2台に積み込んで、伴走車とともに長距離を移動をされたそうですが、このトラックの運転手さんが、これまたアメリカサイズなご夫婦で・・・マッチョムキムキ、それはそれは頼もしかったと言っておられました(笑)。有り難いこと!

他にも、「名付け」がうまいしっかり者の女性学芸員さんや、ダンディなムードメーカーのベテラン学芸員さん、そして鉄壁の仕事をこなして下さった運送のスペシャリストさん達、また各方面への段取りと調整を完璧にしていただいた滋賀県職員の方々、更には海外での展示を快く承諾して下さった所有者の方々、何よりマイヤーガーデンでお世話になった現地スタッフの皆さん。本当に多くの方々と関わり合い、助けていただいた展覧会でありました。有り難うございました。
今回のお仕事は、お互いを苗字ではなくファーストネームで呼び合うなど、日本では有り得ない空気感で、とてもいいチームワークで、達成することが出来たみたいです。「楽しかった」とウチの学芸員さんは言っておられます。

普段は各専門分野で特色を出している県立施設ですが、枠を超えた展覧会で活躍される皆さんのそのお姿を間近に見ることが出来た、それが僕にはとっても嬉しかったです。。。
滋賀の文化、芸術、美術作品、まだまだ『魅せ』ドコロは限りなく、266今後もこのような展覧会が世界で開催できればいいなぁと、思います。
これからコレカラ!滋賀の魅力をどこまでも↗↗↗

   筆:あきつ

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滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」④

先週、今年度4回目となる滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」が開催されました。今年のコヅチはなかなかお天気に恵まれないのですが、それでも当日85名の方にご参加いただきました。誠にありがとうございました。
20150821-2今回は、県教委文化財保護課美術工芸担当の古川史隆氏より「山から下りた梵鐘 ― 菅山寺梵鐘の移動と保存修理 ― 」と題し、長浜市余呉町坂口に所在する管山寺の梵鐘(重要文化財)について、平成26年度に行った修理に伴う大規模な移動と保存修理の内容についてお話がありました。
菅山寺は湖北大箕山の山中にあり、中世末の菅山寺縁起によれば、最盛期には3院49坊を擁する大寺院として、大いに栄えたといいます。また徳川家と所縁の深い増上寺(東京都港区)に伝わる「宋版一切経」(重要文化財)は、元々菅山寺に収蔵されていたもので、徳川家康の求めに応じて、増上寺に寄進されました。
そんな菅山寺伝来の梵鐘は、在銘のある梵鐘としては県内で二番目に古いものです(ちなみに一番古いのは同じく長浜市に所在する日吉神社の梵鐘)。製作年と製作者が明らかな基準作例として、大変貴重なものです。
265今回はこの梵鐘の修理について、特に重量356㎏もある梵鐘をいかにして山寺から運び出したか、その点を中心に多くのスライド画像を交えてお話しされました。前述のごとく、菅山寺は山深い場所にあり、当初はヘリコプターで運び出すとの案もあったようですが、最終的には険しい陸路を地道に輸送することに。梵鐘を専用のキャリアダンプに載せて、舗装されていない急斜面の山道をゆっくりと慎重に。
終了後のアンケートには「文化財保護の具体的な様子が今日の話でよくわかった。」、「保存活動の実態がわかった」といったご意見が多数あり、本講座が文化財保護をより身近に感じていただける機会になったといえるのではないしょうか。
さて、次回はいよいよ最終回。「見立絵 ― 江戸絵画の楽しみ方 ―」(9月10日)と題し、当館の上野良信学芸員が収蔵品を中心にお話しいたします。引き続き皆さまのご来場、心よりお待ちしております。

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文化財里帰り

朝晩すこぉ~し涼しくなりましたか?とは言え、世間様はお盆休み真っ盛り。故郷へ帰ってゆっくりまったりされている方も多いのではないでしょうか。そんな中、文化館でお預かりしている文化財も里帰りされています。

それは、大津市坂本比叡辻の聖衆来迎寺さまからお預かりしている寺宝の数々です。これらは毎年8月16日に行われる虫干会(むしぼしえ)で一般公開されるため、この日には文化館だけでなく、京都や奈良の国立博物館に収蔵されている寺宝も一斉に里帰りされ、にぎやかなお盆を迎えられます。
文化館からは、国宝の「六道絵」を江戸時代に模写したものや、重要文化財の「阿弥陀二十五菩薩来迎図」「銅造薬師如来立像」、「堆朱香合」など、他にも多くの文化財を、昨日お寺さまにお届けさせていただきました。移動は大変でしたが、無事作業を終えてホッとしています。
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先日も大学の留学生さんが六道絵の論文を書くため、わざわざアメリカから来日されてました。六道絵は「地獄、餓鬼、畜生、阿修羅、人、天」のありさまを絵画化したもので・・・リアルに怖いです。人生考えさせられます。悟りの境地です。
夏休みで浮かれている子ども達よ、これを見て泣け!否!ちゃんとした人生歩まにゃいかんよ!と、僕は言いたい・・・自分にも言いたい。。。(泣)。
江戸時代に模写された「六道絵」とは言え、15幅すべてが揃う貴重な機会です。大人も子どもも、熟覧していただきたいイッピンです。

実はコレ、暑い夏を乗り切るために『ヒヤッ』とするいい機会・・・なのかもしれませんよ?!

   筆:あきつ

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申込みはお済みですか?第4回

皆さん、もう申込みはお済みですか?20日(木)は滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」開催日です。20150812第4回目となる今回は、「山から下りた梵鐘 ― 菅山寺梵鐘の移動と保存修理 ― 」と題し、滋賀県教育委員会事務局文化財保護課の古川氏にお話ししていただきます。

ねぇ皆さん・・・梵鐘の保存修理って「どんな」なんでしょうねぇ?僕は、ご近所のお寺さんに除夜の鐘を突きに行った時に、マッチョなお兄さんのあまりの怪力に、柱に繋がれていた突き棒のヒモが切れてしまった!のを目撃しましたが・・・(翌年には直っていた)。田舎では時を告げる時報代わりに、またお葬式や法事の際に鐘を鳴らされるお寺がありますが、僕は今まであまり鐘本体の事に注目したことはありませんでした。

今回お話しされる長浜市余呉町の菅山寺(かんざんじ)の梵鐘は、鎌倉時代の制作で、県内に残る在銘の梵鐘では2番目に古いもの。しかし全体に錆(サビ)が付着していたため、平成26年に保存修理が行われたそうです。梵鐘を1週間かけて山から下ろした苦労話や保存修理の過程、また工芸史的価値について、詳しく紹介されます。

梵鐘は言わば地域のシンボルでもあり、保存修理は地元の皆さんのご理解ご協力無くしては、決して達成し得ない事業だと思います。講座に参加して下されば、きっと「自分とこのお寺さんの鐘はどうだったかな?」と、気になると思います。何がキッカケとなるのやら?!地域の文化財に目を向ける機会としていただければ幸いです。
皆さまのご参加を心よりお待ちいたしております。

   筆:あきつ

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花火と文化館

皆さん、ちょっと面白いモノを見つけましたよ~。
それがコレ!昭和37年8月1日の夜空に咲いた花火と文化館の写真です。写真も昭和の歴史を感じるとっても小さなサイズ(6×9cmくらい)。らぶり~。当時はデジカメなどないフィルム撮影の時代、ましてやすべて手動のマニュアルカメラでの撮影ですから、ピント合わせや露出の調整など、大変だったでしょうに。。。
よくぞ花火が花咲くその瞬間と文化館を、1枚の写真に収めてくれてました!とっても貴重です。

ちなみに明日開催予定のびわ湖大花火大会は、今年で32回目。写真が撮影されたのは53年前ですから、相当古い?!32年目のびわ湖大花火大会がかわいく思えてしまいます(笑)。

文化館の周りでは、明日の花火大会本番に向けて掲示板やバリケードが設置されるなど、着々と準備が進められています。ちょっと殺気立ってきたくらい(笑)。心配なのがお天気で、夕立の可能性が若干無きにしも非ず・・・サッと降ってサッと止んでくれたら気温も下がっていい花火が見られるのですが・・・。
夜空を彩る花火の今年度のテーマは【日本遺産ビワイチの旅~水の文化の花めぐり~】。文化庁に認定された滋賀県の日本遺産「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」をとりまく花にスポットを当て、約1万発もの花火で表現します!ってことらしいですよ~。ハイ、皆さん、想像して~!決して地元贔屓じゃないですが、湖面で花咲くびわ湖の花火は、夏の思い出に一見の価値アリですよ。

あぁ、一度は上げてみたい「あきつ花火」。花火師さん、おめめがクルクル、夜空へ羽ばたくトンボ花火、作ってみてはくれまいか・・・

   筆:あきつ

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ホームページ7月のアクセス数

暑い日が続いています。皆さんお元気ですか?少し前のことになりますが、僕の周りではセミとトンボがそれはもう一気に数が増えた日がありました。それを喜んだ僕の制作者は、ブログの季節ネタに使えるようにと、得意のコスプレ『セミバージョン』と『トンボバージョン』のあきつ君を作るべく、真剣に考えたそうです・・・・・あれ?

ちょっと待てちょっと待てオニイサン!
セミはともかく、「あきつ君」は元々トンボなんですけど?!!

・・・そうとうお疲れの様子です。。。

さて、7月もあっという間に終わってしまいまして、皆さんに見ていただいたホームページアクセス数は2,547件。テンション上がる数字です~ありがとうございます~。

1月末から始まったマイヤーガーデン滋賀特別展「Splendors of Shiga」も残りあと2週間!長いなが~い開催期間と思っていましたが、なんと、もうカウントダウンです。
ホームページのアクセスも、約1割がアメリカからのアクセスだったので、重ね重ね有難いことでございました。僕としては、英語版の閲覧ページをご用意出来なかったのが心残りで・・・[very sorry]です。。。
文化館の受信メールには、現地から定期的に送られてくる入場者数の報告や、展示室の温湿度管理についてのご相談など、英語のお題が並ぶ事が、日常となっていました。時差を気にして、歯がゆいながらも連絡は電話じゃなくメールでのやり取り・・・コレ実は、内心ホッとしていた僕でゴザイマス。。。モチロン学芸員さんは英語を話されますよ?!近ごろは展覧会終了に向けて、関係先との連絡調整が頻繁に行われており、学芸員さんは、撤収、移送、受入と、この展覧会事業の「成功」を迎える体制に入っておられます。
先生に言われましたよね「遠足は家に着くまでが遠足です」。基本です。

お盆の頃に、学芸員さんは展示作品のお迎えのため、現地に向かわれます。地球の裏側とは言え、季節は夏。あちらでもセミはミンミンからシンシンへ、カナカナやツクツクボウシなんてのも鳴くのでしょうか。(無理な気もします・・・)
まだ行かれてもいないのに、学芸員さんの帰国が待ち遠しくなりました。
さぁ、展覧会事業の成功を見るために、皆でこの暑い夏を乗り切りましょう!

   筆:あきつ

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げんごろうクンの夏

琵琶湖の夏がはじまりました。記録的豪雨となった台風11号。各地の被害も心配でしたが、文化館の周りでは1週間経った今でもその爪痕が目に飛び込んできます。悲しいかな、嬉しくないかな、湖岸にたたずむ文化館にとってはもはや夏の風物詩、大量の「藻」が湖岸に押し寄せてしまったのです。

そんな中、おやおや鳥さん達、何か間違ってないですか?
シラサギさん、仁王立ちですがそこは琵琶湖の上ですよ?
カモさん、主食となる藻の上に乗るなんてお行儀悪いですよ?!


そこで、頼りになるのが通称「藻刈りクン」こと、藻刈船の『げんごろう』(白い方)。先週から大津湖岸一帯の藻の刈り取り作業を行ってくれてましたが、今日はもう1台追加されて2台がフル稼働してくれています。頼もしい限りです。清掃のために人員も動員された様子で徹底的に美化清掃が行われています。

文化館の付近の湖岸一帯では、
28日:全国高等学校総合文化祭「びわこ総文」(文化館前の道路でパレード!)
31日:びわ湖大津夏まつり(江州音頭(ごうしゅうおんど)の総踊り!)
8月7日:びわ湖大花火大会(約1万発の花火が湖上で乱舞!!!)

と、夏のイベントが目白押し!観光に多くの方がお越し下さるこの機会、是非きれいな琵琶湖を見ていただきたいですものね~頑張れげんごろうクン!!

しかし、台風は嫌なモノばかりを連れてきたわけではありません。一気にセミが鳴きだしましたね。また僕のお友達のトンボが、湖面をスイスイと泳ぐように群れで飛びまわるようになりました。なかなか楽しそうに飛んでます。
これからが夏本番です~。

   筆:あきつ

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滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」③

昨日、本年度3回目となる滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」が開催されました。台風接近中という大荒れの天気にもかかわらず、73名の熱心な方にお越しいただき誠にありがとうございました。
今回は「魅力あふれる滋賀の近代建築と「滋賀県庁舎本館」」と題し、県教委文化財保護課建造物担当の池野保氏がお話しされました。
前半では、まず滋賀県の歴史的建造物についての概説がありました。滋賀県が全国有数の国宝・重要文化財の保有県であることは周知のとおりですが、さらに建造物に限っていえば、全国第3位の指定件数を誇っています。また「古代の奈良、中世の滋賀、近世の京都」といわれるように鎌倉時代や室町時代といった中世の社寺建築が多いのが特徴となっています。
近年になって近代建築にも注目が集まるようになり、滋賀県においても魅力的かつ豊富な近代建築の調査・研究、また保存・活用が盛んに行われるようになりました。
池野氏はその第一線で活躍されており、本来は中世の社寺建築を専門とされていますが、活躍の範囲を広め『湖国のモダン建築』(京都新聞社)、そして『滋賀県庁舎本館』(サンライズ出版)といった共著も出されています。
後半では、今回の話のメインである「滋賀県庁舎本館」を多くのスライド画像を交えて、予定時間いっぱいまで丁寧に解説されました。
滋賀県庁舎は佐藤功一(1878~1941)と國枝博(1879~1943)の二人によって設計されており、「庁舎の佐藤、装飾の國枝」といわれた二人の技量が相まって、荘厳でありつつ、随所に優雅な装飾が施された庁舎建築の傑作となったと講師は話していました。さらに職場環境を意識した実用的で機能性を兼ね備えた設計であるというお話しには、皆さん納得のご様子でした。

さて、次回は「山から下りた梵鐘 ― 菅山寺梵鐘の移動と保存修理 ― 」(8月20日)と題し、県教委文化財保護課美術工芸担当の古川氏がお話しされます。「悪天候のため参加出来なかった」という方のために、今回の資料もお渡し出来る様にご用意しますので、ご希望の方は受付にお申しつけ下さい。引き続き皆さまのご参加をお待ちしております。

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目指せ巻子マスター

「アイタタ~」「イタタタタ~」
近ごろ文化館では、決まった曜日の決まった時間に、不穏な『うめき声』が、階段の方から聞こえてきます。かれこれ2ケ月ほども経ちますでしょうか。事務所でお留守番のあきつは、その度に、あぁやっぱり今日もか・・・今日も挑まれているのか・・・と心配しつつ、「お疲れさまでございます」の声を掛けずにはいられません。。。

と言うのも、現在文化館ではお経の調査が行われており、その作業は、巻子(巻物)を紐解き写真撮影、記録を書き留め、後はひたすら巻き直すという動作を、一日中ほぼ正座で行っている・・・ということ、なのだそうです。
・・・するとどのような事が起こるのか、もうお分かりですね。ご想像通り!そりゃどんなベテランさんでも『シビレ』がきれますよね~筋肉が固まりますよね~「アイタタ~」ご愁傷サマです(笑)。お願いですから階段から落ちないでー!

今、挑んでおられるのは大般若経の600巻!・・・先日紹介した石山寺さんの「校倉聖教」修理約1,000点に及ばないまでも、果てしない、それは果てしない作業です。それもようやく終わりが見え始め、近頃は「目指せ!巻子マスター!」を合言葉に(?)、巻子の扱い、巻きにかかる時間、巻の美しさなど、その『技』を極めようと、初心に返り身内同士で改めて切磋琢磨されているようです。そうですよね。文化財を扱う学芸員さんでも、なかなかこれ程集中的に、かつ大量に触らせていただく機会なんて滅多にないですよね。厳しい判定員さん(先輩学芸員)の前での作業は、いつもより緊張を強いられて・・・いるようですよ(笑)。

このような貴重な機会を大切に!『巻子マスター』が誕生されることを、心よりお祈り致しております(笑) イヒッ。

   筆:あきつ

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平成の大修理 聖教編

皆サマ!朗報です!県内のお寺さんで、これまた途方もない数の聖教類(仏教の経典や書物)の修理がこのほど完成し、それを記念した展覧会・シンポジウムが開催されるという、とてもおめでたい情報をキャッチしましたよ!
それは、大津市にある石山寺さんの『重要文化財「石山寺校倉聖教(あぜくらしょうぎょう)」冊子本 平成大修理完成記念展覧会』です(詳しくはココをチェック)。
今回は「石山寺校倉聖教」1,926点のうち、冊子本約1,000点の修理が行われたようで、膨大にして且つまた果てしない作業が行われていたもようです。。。
「真言系寺院の所蔵するわが国屈指の聖教遺品」(文化庁国指定文化財等データベースより)と聞けば、14年にわたる一大修理事業、その「達成」の意義も苦労も感動も、是非皆さんに見ていただきたい感も、ヒトシオかと思われます!

展覧会は平成27年7月26日から8月2日までの8日間限り!重要文化財「石山寺校倉聖教」の中から、淳祐筆「胎蔵私記」(平安時代中期)、「釈迦如来坐像図」(平安時代)など、全44点が展示される予定です。谷文一ほか筆「石山寺縁起絵巻(文晁本)」第6巻(江戸時代)にも出会えますよ。素晴らしい!
シンポジウムは7月31日に「石山寺校倉聖教修理をめぐって」をお題に、4名のパネラーさんから貴重なお話がうかがえます。これを聞けばきっと今回の修理のスゴさが分かるハズ・・・皆さん是非にご参加を!
問い合わせお申込みは直接石山寺さんまでお願い致します。締切は17日までとなっていますのでお早目に!

長年にわたって多くの人々が守り伝えてきた文化財。それらを後世に引き継ぐために今できること、守り伝えていくべきことの大切さに目を向ける、そんな時代が「今」なのですよ。

   筆:あきつ

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申込みはお済みですか?第3回

皆さん、もう申込みはお済みですか?16日(木)は滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」開催日です。第3回目となる今回は、「魅力あふれる滋賀の近代建築と『滋賀県庁舎本館』」と題し、滋賀県教育委員会事務局文化財保護課の池野保氏にお話ししていただきます。

魅力あふれる滋賀の近代建築。中でも平成26年12月19日に国登録有形文化財となった『滋賀県庁舎本館』は、滋賀県の「顔」であり「モダン建築の代表」と言っても言い過ぎではないハズ。・・・皆さん、建物の中には入られたことあります?ドンとたたずむその外観とは裏腹に、中は「レトロ~」で「モダ~ン」な造りになっています。なんだかね、空気が違う。それこそ名うての映画監督がワンシーンに使いたくなるような・・・そんな気持ちがよく分かる建物です。

講座では、日中戦争の影響による鉄材統制を克服して建てられた、戦前期最後の大建築である県庁舎建設の経緯と建築史上の位置付けについて、単行本『滋賀県庁舎本館』の著者の一人でもある講師が、わかりやすく解説して下さいます。

皆さんのご参加を心よりお待ちいたしております。

   筆:あきつ

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七夕に願い。。。

明日は七夕です。朝早く、丁度頃合いの笹竹を握りしめて自転車で疾走する、若いお母さんとすれ違いました(笑)。母の愛ですねぇ~。そんなお母さんに育てられた子どもさんは、きっと季節感を大切にする、和の心をお持ちの立派な大人に成長されることでしょう。あい あむ じゃぱにーず!頼もしいことですね。

さて、昔から四季とともにある暮らしを大切にしてきた、うぃ あー じゃぱにーず。「浮城モノ語り」でも紹介した月岡雪鼎の『十二月図』屏風で7月は、雲間に霞む三日月夜、川辺にたたずみ物思いにふける女性の姿が、繊細なタッチで描かれています。・・・なんとも切ないオトメゴコロ(涙)・・・ワカル・・・わかりますよ~・・・・・彦星ドコ行ったーッ!!

・・・あきません。心の叫びが。。。あきつ君は子どもらしく、お願い事はシンプルです。

あきつの言葉が皆さんに届きますよ~に。。。

   筆:あきつ

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ホームページ6月のアクセス数

あっという間の1ヶ月です。梅雨のジメジメした湿気に気持ちも体力もドドーンと落ち込み気味ですが、あきつにとっては楽しみな分析のお時間です。
皆さんに見ていただいているこのHPのアクセス数、6月も多くの方にご覧いただいたおかげで2,607件のアクセスがありました。休館中のわが身にとってHPへのアクセス数は、皆さんとの「繋がり度数」を確認する大切なバロメーター・・有難いことでございます。

皆さんが文化館の事を検索されるとき、どのようなキーワードで検索されるかも我々にとっては気になるところ。
「琵琶湖文化館」:有難うございます正解です。
「びわ湖文化館」:大丈夫です。
「琵琶湖文化会館」:?惜しいですがこれでも文化館にたどり着けます。
「琵琶湖 とんぼ」:他の博物館さんのHPに行ってしまわれそう・・・ですが、運が良ければ「あきつ君について」のページを見つけていただけるかと思います(笑)

その他、文化館の所蔵品についてピンポイントで検索されている方など様々です。その中でほんのり嬉しかったのが、「屏風の構造」について興味を持って調べていただいた方がいらっしゃるらしきコト。。。文化財講座『打出のコヅチ』第2回「受け継がれゆく いにしえの美-よみがえった琵琶湖文化館収蔵品-」に参加された方・・・だったら嬉しい!
講座では、昨年度行った屏風や掛軸の修理についてのお話をさせていただきましたからね。復習がてら、「収蔵品紹介」→「歴史資料など」を見ていただくと、「屏風構造見本」が掲載されていますので、是非参考になさって下さいね。

『打出のコヅチ』では、会場でいただいたアンケートに「本物(実物)が見られるのかと思った」とのご意見をいただいていました。ですよね・・・。でも「マザーレイク滋賀応援基金」を活用させていただいて、有難いことに今年度も文化財の修復が行われていますから、今年修理された文化財は2~3月に安土城考古博物館で展示が予定されています。是非見にいらして下さい。

 ここで余談です。屏風や掛軸の修理をされる業者さんと、手紙のやり取りをすることがあるのですが、その送られてくる封筒の糊付けが、これまたなんとも素晴らしい貼られ具合?なのですよ~。一分の隙もなく、シワを寄せることもなく、それはそれは完璧な「封」が施されて届いたので、「さすが如何なる糊さばきにも長けてはるな」「プライドが現れ出てますな」「・・・これは一種の職業病やな(笑)」と、ヘンな感想で盛り上がってしまいました(笑)。
その職人魂、さすがでございます。

   筆:あきつ

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滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」②

昨日、本年度第2回目となる滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」が開催されました。不安定なお天気にも関わらず、94名もの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。

今回は、「受け継がれゆく いにしえの美 -よみがえった琵琶湖文化館収蔵品- 」と題し、前年度、マザーレイク滋賀応援基金の寄付金によって修理した琵琶湖文化館収蔵品について、当館の学芸員がお話しさせていただきました。
前年度は7件の館蔵品を修理しましたが、そのうち、江戸時代の絵画6件について、表装(屏風、掛軸、巻子といった形態)ごとに作品の内容を紹介するとともに、その修理工程について作業風景の画像を交えて解説いたしました。

終了後のアンケートの中に「文化財を継承するためには、文化財を継承する伝統的な保存・修理技術もあわせて継承していく必要があるということが改めてわかりました」といったご意見を頂戴し、本講座を通して文化財修理の重要性をご理解いただき大変ありがたく思う次第です。

さて次回は「魅力あふれる滋賀の近代建築と「滋賀県庁舎本館」」(7月16日予定)と題し、県教委文化財保護課の担当職員がお話しいたします。引き続き多くの方のご来場、お待ちしております!!

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国際交流は一日にしてならず。

昨日もお伝えしように、現在米国ミシガン州グランドラピッツ市 フレデリックマイヤーガーデン&スカルプチャーパークにて、滋賀特別展「Splendors of Shiga」が開催されており、先日の6月13日にはマイヤーガーデン内の日本庭園がオープンしました。オープンに先立つ滋賀県主催のお茶会には三日月滋賀県知事が出席し、信楽焼でお茶を振舞われるなど、滋賀県とミシガン州の国際交流が一層深まっています。

この滋賀県とミシガン州の交流はここ数年のお話ではありません。その始まりは、なんと昭和43年(1968)にまでさかのぼります。滋賀県とミシガン州は、日本最大の「琵琶湖」と「五大湖」の縁で、姉妹友好交流が始まりました。
この滋賀県とミシガン州の長い国際交流の歴史を物語るモノが文化館に遺されています。それがこちらのプレートです。
ここには「SHIGA PREFECTUAL GOVERNMENT Toshimitsu Imai」と記されており、1977年の年紀が記されています。これは、ミシガン州の「Lansing Community College」の学生が滋賀県を訪れた際に、大学から滋賀県に贈られた感謝状で、時の観光物産課(当時の国際交流の担当)の今居利光氏宛となっています。
現在では、滋賀県内の11市がミシガン州の市と姉妹都市となり、様々な交流が行われています。このような長年にわたる滋賀とミシガンの交流が続いて、やがてマイヤーガーデンでの今回の展覧会につながったと言えるでしょう。

そして、その歴史を語るものが遺されている文化館もまた、その交流を見守って来た生き証人であり、今日までの滋賀の歴史の一端を物語る存在と言えます。

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展覧会 第3期突入!

米国ミシガン州グランドラピッツ市で開催中のマイヤーガーデン滋賀特別展「Splendors of Shiga」。約6ヶ月にわたる長期展示と思っていたのが、早くも残すところあと2ケ月。先週には無事、第3期展示替えが終了したとの連絡が入ってきました。

1月末から始まったこの展覧会。冬、春、夏と季節感を大切にそれぞれに展示替えが行われています。それに併せてホラ、パンフレットも衣替え。ニクイ演出が関係者としては嬉しい限りです。また、新たに完成した日本庭園では、オープニングセレモニーの日に滋賀県主催のお茶会が開かれ、知事も参加された様子が新聞に載っていましたね。当館からは残念ながら参加することは叶いませんでしたが、現地の方々には本当にいろいろとお心遣いをいただいており、とても感謝しています。

ところで、、、皆さん「ミシガン州」ってどこにあるかご存じですか?もちろんアメリカです。西ですか?東ですか?北ですか?南ですか?改めて問われると、意外と戸惑いません?
正解は中西部(笑)。シカゴやデトロイトと言えばイメージ出来ます?そのあたりです。

職場ではこの話題からさらに発展・・・有名どころで、
【ロサンゼルスはどこに?】
「西側!」『野茂がいたところ』
【じゃぁニューヨークは?】
「もちろん東!」『ゴジラ松井頑張っていたな~』
【最後にシアトルは?】
「ごめんなさい自信ありません!」
『マリナーズのイチローやなぃか!忘れたらあかん』

・・・なんてことはない、地理も含めて一番詳しいのは、メジャーリーグファンである文化館の御大・・・なのでした(笑)。

   筆:あきつ

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申込みはお済みですか?第2回

皆さん、もう申込みはお済みですか?18日(木)は滋賀の文化財講座「打出のコヅチ」開催日です。第2回目となる今回は、「受け継がれゆく いにしえの美-よみがえった琵琶湖文化館収蔵品」と題し、当館の学芸員が講師を務めさせていただきます。

あきつ、講座を前にして少々緊張気味です。というのも、僕以上に担当学芸員さんの“悩ましいオーラ”が、日増しに高まっているような↗↗↗(笑)・・・どうぞお気軽に(笑笑)

緊張の理由は他にもあって、お申込みいただいた方たちの名簿を見ていると、そのスジの方といいましょうか、由緒正しきといいましょうか、「お名前の漢字はどのように?」と改めて伺わないと書けないような、そんな方たちのお名前がチラホラ目に入るのです。なんとも想像でしかないのですが、お家に屏風や掛軸などをお持ちなんですかね~。

・・・だだだだいじょうぶ。頑張れ・・・

コヅチの傾向としましても、保存修理のお話は参加人数も多く、会場での皆さんの反応もとても素直でいい反応(笑)。今回も「へぇ~」「ほぉ~」と新たな知識にちょぴっと得した気分になっていただけたらいいなぁ、と思います。

さぁ講師くん、肩の力を抜いて頑張って務めてくれたまえ!
あ、ひょっとして、身内からのプレッシャーが一番きつい???(笑)

   筆:あきつ

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地元のお宝

先日、湖西にお住いの方からお問い合わせの電話をいただきました。「地元の上開田遺跡から出た“壺”を知らはりませんか~?30年位前に地元の資料館に展示してあったんですけど、今は分からしませんのやて。その後、県が引き取らはったと聞いたんやけど、私らももう高齢ですし、一度皆で見せて貰って知らん人らにも『地元からこんなん出た』って知っといて貰いたいんですわ。どこ行けば見せて貰えますかなぁ?」というような内容でした。

壺、つぼ、ツボ・・・はて?館蔵品の中にありましたかね?一番お勤めの長い学芸員さんに聞いてみても、ン?壺はいろいろあるけど・・・ン?どれかな???
唯一手がかりは「地元の町史に写真が出てる」とのことでした。
館の蔵書の中から言っておられる町史を探すのですが、何故かそれだけが見当たらず。。。ならば!と当時の発掘調査報告書(1980年)を開いてみると、あった!多分コレ!きっとコレ!!絶対コレ!!!

でも、万が一、問い合わせのモノと違ったら・・・なのであきつ、地元の図書館へ走りました。図書館へはよく行くのですが、「地元市史」関連コーナーは残念ながらいつもスルー・・・お恥ずかしながら初めてあのブ厚い本を手に取りました。おかげで見つかりましたよ!やっぱりコレ!こ丸い形のかわいい壺!確かにツボ!

でも残念ながら当館ではお預かりしてないな~と・・・そこで!県内の発掘調査のことならと、滋賀県文化財保護協会の当時を知っていそうなベテラン職員さんに電話して聞いていただくことに。すると「確かに保管している。見て貰うことも出来る」との回答が!見事な連携プレーで解決です~良かったです~。
早速お問い合わせいただいた方に連絡すると「どこにあるのか分かっただけでも有り難い。地元のみんなとまた相談しますわ」とホッとしていただいたご様子でした。本当に良かった。
ちなみにこれは約1400年前の須恵器の壺で、本来は三方透かしの脚部が付いていたそうですよ。

ワタクシ、今回の事でひとつ勉強させていただきました。「人は歴史なり」「歴史は人なり」・・・う~ん、伝わりにくいのがあきつ語録のビミョーなところ。。。皆さんお察し下さい。それと今回のことがきっかけで手にした町史、これ、意外と面白い!住んでいながら知らないこといっぱいありました!・・・あ、小学校の時の校長先生が執筆してはる・・・とか(笑)
皆さんも一度地元の歴史を紐解いてみてはいかがですか?

   筆:あきつ

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遠くへ行かれても

滋賀県内にお住まいの方は、ご覧いただけたでしょうか。昨日、NHK大津さんのニュースで文化館の話題が放送されました。
先週くらいでしょうか、記者の方から電話があり、文化館の歴史を知りたいと。その記者さんは「滋賀に来て5年になるが、放送局のすぐ近くにあって、特徴的な建物で、しかも休館中って何?どうゆうこと?」と、ずっと気にして下さっていたみたいです。(笑)
で、今回異動が決まり転勤してしまうので、その前にちゃんとしてから滋賀を去りたい、と。過去の映像資料などもいろいろ調べて下さっていて、準備万端、昨日取材で即放送ということになったようです。

気付けば休館が決まってから早7年。その間にも様々な取材があり、度々いろんな記者さんが文化館を訪ねて来られました。その方たちも多くは既に転勤されてしまい、新しい勤務地で活躍されているご様子。休館決定当時を知らない二世記者(?)さんの口からその消息をおうかがいするのも、これまた懐かしくもあり有り難い話でございます。
皆さん、遠くへ行かれても琵琶湖文化館の行く末、見守っていてくださいね~

   筆:あきつ

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ホームページ5月のアクセス数

早くも6月に突入・・・というのに、雨が降りませんね~。連日カリッカリに乾いた風が吹き渡っており、贅沢にもちょっとオシメリが欲しいところです。心配しなくても、まもなく梅雨が始まるのでしょうかね。ちなみに文化館では休館中であっても、天気のいい日にはお城の上層階の窓を開けて空気の通り道を作ってあげます。5月はほんとお天気続きで、ほぼ毎日空気の入れ替えを行うことができました。梅雨が始まればそんなことも言ってられないのでしょうけれど・・・無いものネダリですね~ままならん!

さて、5月のホームページアクセス数について、こちらもカリッカリの上昇気流~
2,293件のアクセスをいただきました。着実に右肩上がりッ!有り難うございます。
目立ったところでは、5月から始まった連続講座『打出のコヅチ』に関する検索が多数寄せられており、皆さんの関心の深さがうかがえました。講座後に行ったアンケートでも概ね「満足」との回答をいただいており!有り難いことです。ただ、「内容が盛り沢山で説明が走り過ぎ」「ゆっくりテーマ毎に説明して欲しい」など、ごもっともな意見も頂戴し、、、次回の参考にさせていただきたいと思います。

それから甚だ個人的な疑問なのですが・・・「琵琶湖文化館」で検索すると、最初に館の公式ホームページ、2番目に「琵琶湖文化館のあゆみ」が検索項目に上がってくるのですよね。。。はて。。。館の沿革を知りたくてパソコンを叩いてくれている人がいる。。。これって困った時に取りあえず見てみるあの『Wikipedia』を叩く人よりも多いってことなんですよ?!(「Wikipedia」は4番目)う~んこれはきっとマニアックな文化館応援団がいらっしゃるに違いない?(笑)

ともあれ、文化館を気にかけて下さっている方がおられる、その事がほんのり嬉しいあきつです。

   筆:あきつ

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感謝状贈呈式

先日、資料を寄贈いただいた方への感謝状贈呈式が行われました。
今回、ご寄贈いただいたのは阿弥陀三尊形式の本尊・木造阿弥陀如来坐像1躯と脇侍の観音菩薩坐像1躯、勢至菩薩坐像1躯の計3躯の仏さまです。
こちらの仏さまの作者は滋賀県出身の彫刻家・森大造の作品で、本尊の阿弥陀如来坐像の光背に「大造謹刀」との陰刻銘があります。
森大造は坂田郡(現米原市)に生まれ、東京美術学校(現東京芸術大学)彫刻科を卒業、文展・帝展において幾度も入選し、新文展では無鑑査になるなど近代日本を代表する彫刻家として活躍しました。
寄贈者は滋賀県出身の方で「是非、公共の博物館で保存・活用してほしい」との強い希望で、既に森大造の作品を収蔵する文化館において受け入れさせていただくこととなりました。感謝状贈呈の際は、目に涙を浮かべながら「感謝、感謝。これで安心です。」と仰っていただきました。

当館に求められる役割を改めて認識するとともに、寄贈者の方にあらためて深く感謝申し上げます。

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正福寺(湖南市)にて特別公開!

  5月というのに夏日がつづきますが、いかがお過ごしでしょうか。

  花と緑が輝くこの季節、湖南では、花の見ごろに合わせて、花の寺として有名な正福寺さまで寺宝が特別公開されます。いつもは琵琶湖文化館でお預かりしている県指定文化財の「鰐口」も公開される予定です!

  鰐口とは、鈴を扁平にしたような形をしている楽器の一種で、社寺の軒先などに懸けて吊り、参拝の方などが鰐口に懸けてある紐で打ち鳴らします。正福寺さまご所蔵の鰐口には元亨2年(1322)の銘があり、鎌倉時代の数少ない基準作として貴重です。

  正福寺さまはサツキが美しいことで有名で、5月下旬から6月上旬にサツキが石仏を飾るように咲き誇るとのことです。

  緑が最も美しく輝く今の季節に、山の緑やサツキの花に癒されてはいかがでしょう。是非、足をお運びくださいませ!

◎「湖南 花の寺と磨崖仏めぐり 花の寺と特別公開」
  正福寺 特別公開6月1日(月)~7日(日)
  ・「鰐口」(滋賀県指定文化財)
  ・「山越阿弥陀如来画像」(湖南市指定文化財)
  ・「十三仏画像」(湖南市指定文化財)
  ・「釈迦涅槃図」

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