あきつ君の野望

ジメジメとしたこの空気、こんなにも梅雨らしい梅雨を5月に迎えてしまおうとは!まったく厄介な雨降りです。来週には久々のお天道サマを拝みたいもの
・・・というのも、文化館の「あきつ君」には密やかな野望があるのです・・・ふっふっふっ。

この季節、元気なのは道端の雑草くらいで、あっという間に伸びて困りますよね~。文化館のすぐ側に建つ「明智左馬之助湖水渡りの碑」は、“見どころ”の一つとしても“紹介”されていますので、せめて長い草を刈りとってキレイにしておきました。ちなみに文化館前の石垣も、いつも以上にキレイにしております。皆さんゴミのポイ捨ては禁止ですよ。
道路沿いの歩道の雑草たちは・・・今、大津湖岸なぎさ公園から浜大津まで一斉に草刈清掃されてますので、文化館前も忘れずに、よろしくお願いいたします!!・・・必ずあの日までには。。。

そして我がお城:琵琶湖文化館。当館のてっぺんにはトンボのモニュメントがあり、巷では「トンボのお城」と呼ばれたりもしています。おや?なんだかカラフルな色が目に入りません?お気付きですか皆さん?!窓に何かが・・・。

実はこれ、文化館のマスコットキャラクター「あきつ君」です。雨降りの気鬱を吹き飛ばすが如く、毎度元気なあきつ君を窓ガラスに貼ってみました。いつも以上にカラフルな色合いで(笑)。おやおや5色のあきつ君です。なんだか「あきつ保育園」にでもなったような?(笑)?そうですね~お外で元気に走りまわる子どもたちに会いたいな~。

おっと忘れてはいけない5月27日は、「滋賀の文化財講座花湖さんの打出のコヅチ」の開催日ですよね~。講座のメイン会場である「コラボしが21」は、当館から200m・歩いて3分ほどのところにある建物ですので、会場に行きがてら、この元気なあきつ君を横目に見て行ってほしいです~[※5月末までの期間限定デス]。

なんのことだかよくわからない方もいらっしゃると思いますが、27日の夕方遅くには、この付近で交通規制がかかり、文化館前の交差点も車で通ることができなくなります。ご注意くださいね。

さぁて、ずいぶんヒントを出しましたよ?!あきつ君の野望とはいったい何でしょう~か??!お楽しみに!
とにもかくにも来週は梅雨の晴れ間となりますよ~に!

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ホームページ4月のアクセス数

皆さんは大型連休をどのように過ごされましたか?写真はご近所ウォークで見つけた可愛い梅の実。立夏の候、季節の移ろいに、ついつい「今年の梅酒はいつ頃?」と、問いかけてしまった自分がいます。
さて、本日は早速、月初め恒例のホームページアクセス数のご報告です。年度初めの4月のアクセス数は、2,769件となりました。前年の同月より5割増と⤴⤴コレはテンション上がります⤴⤴⤴感謝!

今回最もアクセスがあったページは、「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」でした。本年度開催発表前からアクセスが徐々に増え始め、第1回の講座申込受付には、多くのアクセスをいただきました。みなさんが、この講座を本当に楽しみにされていらっしゃるのを実感いたします。コロナ禍2年目の開催。みなさんに安全に楽しんで頂けるように、私たちも開催に向けて、頑張って準備します。

ホームページといえば、みなさんお気づきですか?トップにある「打出のコヅチ」の下、収蔵品紹介が「大津事件関係資料」になっていることに。。。明治になって誕生した近代国家日本が直面した大事件は、1891年(明治24年)5月11日に、この大津で起こりました。後に行政と司法の対立があり、結果として司法の独立が守られたことでも有名ですね。今年は事件から、ちょうど130年。節目の年であり、各種報道にも取り上げられるなど、注目を集めています。
事件の現場となった場所は、文化館から1キロほど西に行ったところにあり、今では通りの角に小さな碑が建つだけとなっています。自分たちが住む滋賀で、こんな大事件が起こっていたなんて、なんだか不思議な感じがしますね。

当館が所蔵する「大津事件関係資料」は、現在、大津市歴史博物館さんで開催中のミニ企画展でご覧いただくことが出来ます。みなさん、この機会にぜひ、130年前に、この大津で起きた大事件に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。

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令和3年度 滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」開催決定!

皆さん気になってますよね~。3月にお問い合わせの電話をいただいた方も、4月に入ってからネットのキーワード検索でチェックしていただいている方も、直接当館に訪ねて来られた方たちも!!!・・・開催を楽しみにして下さる全ての皆さまへ、お待たせ致しました・・・。
本年度も開催いたします!滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」全6回!!
コロナ禍での開催は心配することも多く、実施について何度も話し合いを重ねた結果、「こちら側の体制をしっかり整えた上で、会場の定員を昨年と同様に」してであれば実施は可能!との判断に至りました。何より、昨年参加された皆さんがとても協力的 (感謝!!)で、「また楽しみにしてるわ」と声かけられたその言葉に支えられてきた私たちです。今、ここに、コヅチ14年目の開催に向けての一歩を踏み出します!あとは前進あるのみ!

【基本情報】
講座のメイン会場は、昨年と同じ大津市打出浜の「コラボしが21 3階大会議室」。募集定員は100名で、座席を1つずつ空けて着席していただく会場です。大きなスクリーンを見ながら、講師が皆さんにお話させていただきます。

【昨年と違うところ】コロナ対策
〇今年はオンライン配信によるサテライト会場での受講が可能です。
各市町さんの協力により、少人数の会場で受講できます。(資料はメイン会場と同じものを配布。スクリーンにはメイン会場と同じ内容が映し出され、講師の音声が届きます。)
※各会場で実施する回が異なりますのでご注意を!
・彦根市)稲枝地区公民館①②③④⑤
・近江八幡市)桐原コミュニティセンター②
・近江八幡市)総合福祉センター[ひまわり館]③④⑤
・草津市)常盤まちづくりセンター①
・湖南市)共同福祉施設[サンライフ甲西]③④⑤
・多賀町)多賀町立博物館②③⑤

〇開催時間は半時間ずらして14:00~15:30まで。(机の消毒等、会場準備のため)
昨年は準備でバタバタでしたからね。受付開始も13:30~となりましたので、密になることなく入場していただくことができます。
〇受講の申し込み受付開始日を設定、各回のお申込み。
昨年、定員を減らしたこともあり、受講できなかった方が多数いらっしゃったため、今年はコロナの状況を見極めつつ、公平に、各回約1ケ月前からの受付とさせていただきます。(こちらで言うのもなんですが「人気講座」ですので)毎回ドキドキしながらご応募下さい(笑)!

ということで!第1回は5/27(木)、昨年度に新しく県指定文化財となった「芦浦観音寺の王会図屏風」についての講座です。受付開始は4/27(火)8:30から!皆さまのご参加を心よりお待ち致しております!!【詳しくはコチラ!】

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研究紀要 37号

野山の新緑が目に眩しい季節となってきましたね。この時期、年度末にまとめられた研究紀要や事業報告などが、各機関や施設から続々と届きます。これらの報告書には、各専門分野の詳しい調査成果や、さまざまな論文、最新の調査技術などについて、参考となる情報がいっぱい詰まっています。かく云う当館の「研究紀要 第37号」にも・・・!
金勝寺所蔵 独鈷杵および五鈷杵の科学的調査報告
近江に伝わる奈良期の四分律刪繁補闕行事抄について
-聖衆来迎寺と西教寺の伝来本-
[資料紹介]龍福寺(甲賀氏甲賀町滝)所蔵 木造四天王立像

うぅ、ちょっと難しいですか?あきつブログ的に紹介しますとですね・・・

①は、昨年度新たに滋賀県指定有形文化財に指定された独鈷杵と五鈷杵について、蛍光X線、X線CT装置による調査を実施したその最新報告です。金剛杵について、今までにこのような調査はほとんどされていなかったため、内部の構造や成分について、大きな成果が得られました。
〔あきつブログ的には、五鈷杵の握る部分にある鬼のお顔が・・・キュート!!〕

②先ずはその難しい読み方から(笑)!「四分律刪繁補闕行事抄(しぶんりつさんぱんほけつぎょうじしょう)」。これまでおそらくは奈良時代の古写経の一部(断簡)・・・とされていたものが、全国的に珍しい奈良時代の「四分律刪繁補闕行事抄」の書写本であったことが判明。とても貴重な発見でその伝来も気になるところです。
〔あきつブログ的には、近年のデジタル化で、難しい昔のお経までもがインターネットで検索できる時代になった・・・コトに驚きデス。僕も調べてみたい!!〕

③昨年、甲賀市歴史文化財課との共同調査で、龍福寺の四天王立像が平安時代にまで遡る古像であることが判明。
〔あきつブログ的には、後世に施されたブ厚い色彩の下に、平安時代特有の穏やかな表現が隠されていたとは・・・さすが全国屈指の文化財王国:滋賀。その素顔も是非拝見させていただきたいな~今後の調査に期待!!〕

ということで!「新たな発見がいっぱい」の研究紀要になっています。この発見を皆さんにご紹介できる機会を現在模索中~~~ご期待ください。

発刊して思うコト:全くの偶然ですが、今回の紀要に掲載した①②③すべてが天台系のお寺さまの文化財。これは何かのご縁であるに違いないと、コッソリ深読みしています。そういえば今年は、天台宗の開祖である伝教大師最澄が亡くなって1200年。さまざまなご縁に紡がれて・・・いるように思えるのは僕だけでしょうか。。。?

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ホームページ3月のアクセス数

今日から4月のスタートです。新年度を迎えて、フレッシュな気持ちの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか? 3月20日に満60歳の誕生日を迎えた琵琶湖文化館は、気持ちも新たに、例年以上のフレッシュな新年度を迎えています。近くの桜も満開になって、還暦を迎えた文化館の新しい門出に、文字通りに花を添えてくれています。

さて、恒例のホームページのアクセス数の発表と参りましょう。3月のホームページアクセス数は2,808件となり、たくさんの方にアクセスいただきました。日本全国いろいろな所から文化館のホームページにアクセスいただいているようで、本当にありがとうございます。昨年は新型コロナに負けないようにと、文化館では、おうちで楽しめる「文化館チャレンジ」を始めました。これが一つのきっかけとなったのでしょうか。先年度は、年間を通して県内や近畿地方だけではなく、関東地方や九州と全国からのアクセスが多かったように感じます。
また、同じく昨年度より始まった朝日新聞(滋賀版)での収蔵品紹介「滋宝(しほう)」。記事はデジタル版でも更新されていますので、全国の方にも、文化館の収蔵品を知っていただくことができ、私たちも大変嬉しいです。この滋宝、4月からもまだまだ続きますので、どうぞご期待ください。

ああ…でも、多くの方にホームページを見ていただいているということは、更新を頑張らないとッ!新年度も、情報盛りだくさんに、皆さんに更新を楽しみにしていただけるようなホームページにしていきたいと思います!

新型コロナの影響が続いて一年、ウィズコロナの時代となった今。文化館では、感染症対策を徹底して様々な事業を展開していきたいと考えています。どうか皆さま、令和3年度の琵琶湖文化館もよろしくお願いします。

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文化財保護法に守られるイキモノ

滋賀県は、豊かな自然を背景に古くから優れた文化が発達し、全国でも有数の文化財保有県です。当館の収蔵品もさることながら、滋賀県の文化財指定件数などをHPで紹介しているワタクシとしては、もっぱら県内の文化財の情報に関して敏感になるもので・・・しかしそれは、美術工芸品であったり建造物であったり、基本的に動かないモノに限られます。
そこで今日はめずらしく、動く文化財「生き物」のお話をしましょうか!

国では、「文化財保護法」に基づき重要なものを国宝、重要文化財、史跡、名勝、天然記念物等として指定、選定、登録し、文化財の保存が図られています。さて皆さんは、この中で「生き物」、分かります?それはズバリ天然記念物!「動物,植物及び地質鉱物で我が国にとって学術上価値の高いもの」のうち,重要なもの。そして天然記念物のうち、特に重要なものは特別天然記念物に指定されます。・・・で、ワタクシ、偶然見てしまったのデスヨ・・・天然記念物・・・しかも特別天然記念物!国宝級のイキモノです!上の写真↑↑で見えます?ワカリマス??

拡大写真がコチラ↓↓間違っていないとは思うのですが・・・これはまさかのコウノトリ?!シラサギよりも大きくくちばしが黒い。アオサギよりもズングリで尾羽が黒い。ツルよりは・・・小さい?(すみません。野生の鶴を見たことがないので分かりません。)おやっ?!足にはちゃんと、タグが付いていますよ!

コウノトリと聞いて思い浮かべるのは、近畿ではやはり兵庫県でしょうか。特に豊岡市は積極的に活動をしておられますよね。そこでちょっと調べると、「あなたのまちにコウノトリが飛来したら、」というパンフレットを発見!今まさにその心境です!!どどどどぅしょ~~。パンフレットをよく見ると、「飛来が確認された市町村一覧(2015.9.1現在)」が掲載されていて、滋賀県では・・・大津市、彦根市、長浜市、近江八幡市、守山市、高島市、東近江市、米原市、日野町、愛荘町・・・おやおや?意外と目撃情報が?
そういえば昨年の8月に高島市の安曇川に約9羽が飛来、6月には長浜市三田町の鉄塔で巣作りなどの情報も!調べると意外とあるものです。ただ、このコウノトリは田園に1羽だけで、お食事に夢中なご様子。。。お友達はいないのかしら?
ともあれ、気に入って滋賀に飛来してくれたのなら、すごく嬉しいです!まもなく田植えの季節、カエルの鳴き声なども聞こえてきましたよ。ハッ!人間を恐れて逃げて行ったりしないかしら?(遠くに離れて車を止めても、必ず顔を上げてコチラを確認する臆病なところが・・・野生!)一定の距離を保ちながら、あたたかく見守りましょうね~。

さて、コウノトリは「幸せを運ぶ」ともいわれる縁起の良い鳥。今回の偶然の出会い(発見)は、どんなご縁を結んでくれるのでしょうか?「きっといいご縁がありますよ」と、ヨゲンノアキツ(ちょっと懐かしい(笑))も申しております。明日から始まる新年度、皆さんも一緒に 
“期待”しておきましょ!♡!

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琵琶湖文化館の「博物誌」-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!-開催御礼

あっという間、本当にアッという間(2/6~3/21)、38日間の夢の展覧会。皆さんは展覧会をご覧になってどうでしたか?私たちは、会場でのアンケートや、付箋に書いて下さったメッセージなどを拝見するにあたり・・・皆さんのそのリアルな反応がすごく嬉しかった、楽しかった展覧会でありました!
3/20は琵琶湖文化館60歳のお誕生日。還暦を迎えたその日、会場でギャラリートーク行いました。多くは語りません。こちらの写真で十分に伝わるのではないでしょうか?琵琶湖文化館が博物館として幅広く収集してきたコレクション、それぞれの作品に対する愛溢れる万華鏡トーク(笑)。
「是非ココに注目してほしい!」というポイントは講師お手製のクリップボードに。何故この作品が文化館にあるのか、その作品の来歴、文化館が歩んできた歴史と共に、詳しく解説させていただきました。話を聞きながら、興味深そうに展示ケースをのぞき込む皆さんの姿に、私たちは純粋に喜びました。

そしてギャラリートークのシメは、やはりこの方。講師が「どうしても今回の展覧会に出したかった」という若返り地蔵です。「文化館は開館60周年を迎えます」「還暦です」「ということは?」・・・『若返り!』←会場の皆さんと、笑顔でハモった時には、すご~く嬉しかった(笑)。とても楽しいお誕生日となりました!

あっという間の駆け足で終わってしまった展覧会。思い返せば、お伝えしきれていないことも多々ございました。その筆頭が『展覧会クイズチャレンジ』。ホームページでお楽しみいただいていた方へ、回答も更新しましたので、展覧会の復習がてら、お楽しみいただけると幸いです。

そして皆さんが書いてくださったメッセージボード。実は会期中に「あきつ君缶バッチマグネット」を大幅に増量し、貼り替え3回:720枚分のメッセージを皆さんからお寄せいただきました。(3月末まで文化館前の掲示板にも貼り出しています。)中には「琵琶湖文化館」と会場の「安土城考古博物館」さんを勘違いして記入されている方もいらっしゃいましたが(笑)、そこはご愛敬!
「文化館に思い出がある人がいっぱい観に来てくた!」「子どもの絵ヂカラすごい!」「君の夢楽しみ!」「文化館頑張れって応援も!」・・・本当に心あたたまる、メッセージがいっぱい・・・これらにどれほど励まされ、勇気付けられたことか!収蔵品を皆さんにご鑑賞いただき、作品の魅力、滋賀の魅力をより多くの人に知っていただく。博物館としての本分を再認識した60周年記念展です。

ご鑑賞いただいた皆さま、ご協力いただいた皆さまに、心から感謝申し上げます。本当に有り難うございました。琵琶湖文化館、生まれ変わって新たな文化館へ、リスタート(再始動)!です!!

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いざ。浮城万華鏡の世界へ!

現在、県立安土城考古博物館で開催されている「琵琶湖文化館の『博物誌』-浮き城万華鏡の世界へ、ようこそ!-」。今日は会場に仕掛けられている、ある「工夫」についてご紹介いたしましょうかね~♪

有難いことに、大変好評をいただいている本展。こちらのご夫婦は、屏風の前でじっくりと。あちらの女性は、掛軸を眺めてうっとりと。はたまた、小判が並んだケースをのぞき込んで、夢中になっている殿方も!?!
いいですね~この、ゆ~ったりとした時間♡。皆さん日常を忘れて、ゆっくり・熱心にご鑑賞いただいている様子が・・・なんとも嬉しいのです♡。

“ゆっくり・熱心に”・・実はその理由、あちらこちらに仕掛けられた展示の工夫のせいかもしれません。作品紹介の横には、お子さま向けのちょこっとした文章が。。。これは安土博の学芸員さんが用意して下さった「おしえて!!あきつ君」。普段は安土博さんのマスコットキャラクター「まめのぶくん」が登場するところを、本展では特別に「あきつ君」がしゃしゃり出ています(笑)。しかし、その内容は子ども向きと侮るなかれ!大人が読んでも思わず「へぇ~」と声に出してしまう程の内容が、分かり易く紹介されているのですよ。子供から大人まで楽しめる「教えて!!」シリーズにご注目下さい!

更にはコチラ。展示ケースの前に置かれているこの冊子。実はコレ、「近江物産志」をより楽しむためのアイテムです。「近江物産志」は、江戸時代の書物で、今で言うところの生き物図鑑?キノコや草花、魚、鳥、昆虫などが、イラストで描かれています。実物はケースの中に展示されているので、他のページを見ることが出来ませんが、これなら大丈夫!ページを捲ると、とってもユーモラスに描かれた生き物たちのイラストが!どうにもこのヘタウマな生き物たちが心に残る(笑)。中からお気に入りの絵を見つけてみるのも面白いですよ。トンボもいるので、要チェックです!!

そして、ポスターやチラシを見たときに意外と目を惹く、「若返り地蔵」。みなさんはどのくらいの大きさを想像してますか?30cmくらい?・・・いえいえ、なんのなんの。会場で実物を見てビックリして下さいね。実際に出会ってこその驚きです!

展覧会の開催期間も、残りわずかとなりました。文化館の誕生日である3月20日(土・祝)には、午後1時半より「開館記念日ギャラリートーク」が開催されます。文化館の総力を結集した愛溢れる“万華鏡トーク”を是非会場で!皆様のご来場を心よりお待ちいたしております(会場は安土城考古博物館です)。

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琵琶湖文化館の「博物誌」-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!-④

展覧会が始まって早1ケ月。会場の安土城考古博物館さんへ向かう道行も、少しずつ春の気配が濃くなってきたように感じます。
そんなお出かけ日和の3月6日(土)、展覧会の関連講座「琵琶湖文化館所蔵の考古資料と近江の考古学」が開催されました。
お話されたのは安土城考古博物館の藤﨑髙志氏。本展で大変お世話になっている学芸員さんです。文化館の考古資料・・・ザックリ言うと、いろいろとあります(笑)。縄文土器から弥生土器、蔵骨器、骨角器、石器、瓦・・・藤﨑氏曰く、「いいモノがいっぱいある。でも展示するにはムズカシイ」と。。。その真意や如何に??!

お話を聞いて納得しました。講座のタイトルには「近江の考古学」という言葉が含まれていますね?!そこがミソです!
江戸時代には既に(マニアと呼べる)人々が奇石や瓦をコレクションの対象として注目(本展でも紹介してる木内石亭はその筆頭!)。明治期には相次ぐ重文クラスの掘り出しモノが(野洲市大岩山銅鐸、野洲市甲山古墳獣帯鏡、高島市鴨稲荷山古墳副葬品など)滋賀からは散逸(国や調査団体に)。その後も、大正から昭和にかけて、近くの山(古墳やお城跡)や畑から、いろんなモノが見付かっています。ですが当時、発見された遺物は基本的に見つけたヒトのモノ。学術調査の体制が整うのはもう少し後のことでした。
そこで昭和36年(1961)に開館した琵琶湖文化館が登場します。当時の学芸員さんらが、大正・戦前に散逸したモノを、“再び”集めようとした・・・→だからコレクション(シリーズもの)になっていない→単体としてはすごくいい→でも展示で構成するにはムズカシイ・・・と。
・・・いやぁ納得!

この世の中に「歴史の語り部」ではないモノは無い!ですね。先輩学芸員さんの苦労話を、このような形で聞けて嬉しかったです。文化館が(何でも集める)博物館として存在していたからこその収集品!だからこその「万華鏡」展(何でもアリ!)!そのほんの一部ですが、会場でトクとご覧くださいませ~!

[講座こぼれ話]
昭和37年に野洲市大岩山で出土した銅鐸10口を保管するために作られた県内初の考古遺物の収蔵庫は、文化館の敷地内にあったのですよ~。

[戦国こぼれ話]
現在、安土城考古博物館さんでは期間限定で、人気ゲーム「戦国無双5」とタイアップしたプロジェクトが進行中(~3/21まで)。織田信長・濃姫の等身大パネルとの写真撮影や、スマホでARキャラクターが出現(?!)、デジタルスタンプラリーなどが楽しめます。
レストランでは戦国合戦カレーも味わえますので、展覧会と一緒にお楽しみ下さいね~。

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ご縁があった方たちの・・・①測定調査②近江のたから

①皆さんは覚えておいででしょうか?
当館で行われていた理系学生さん達の、対:地球規模的環境改善に向けたチャレンジを!当ブログでは、2020/12/08付け「頑張れ学生さん!」で紹介しておりました。学生さんたちが水質測定器を手作りし、当館の水辺に設置。きちんと水位や濁度などを自動計測できるかどうか、モニタリング調査に挑んだあの取り組みです。海外の河川流域における水質汚染が懸念される昨今、環境改善に向けての一助となる自動測定器。当初マレーシアでの現地調査を予定していたところ、コロナ禍で行くことが出来なくなり、琵琶湖での調査に切り替えられたため、当館で場所を提供・協力させていただいたのでした。
その研究成果たる論文が届きましたヨ!見よ!この厚み!これぞ若い力の成せるワザ!!そして中をめくると・・・ちゃんと文化館でのことも書かれています(泣笑)!!
思い返せば雪が舞う12~1月にかけての調査でしたね、よくぞここまで頑張りました!教授からも◎をいただいたそうで、届けてくれた学生さんの表情も、達成感でお顔ハレバレ(笑)。こちらもなかなか普段ご縁が少ない理系諸君との交流で、いろいろと楽しくお勉強させていただきました!研究成果に自信をもって、世界に、未来に、はばたいてください!応援してま~す!!

②「近江の宝 ぬりえシリーズ」発起人さんのチャレンジです。
現在、近鉄百貨店草津店では、滋賀県ならではのたからものである「歴史文化」や「くらしの文化」を、見て、触って楽しめる展示と、体験を組み合わせたイベント「近江のたから わくわく体験」が開催されています(~3/9まで)※写真は2階アカリスポットの展示風景
お気付きでしょうか?当館の『近江の宝』ぬりえシリーズ と『近江のたから』わくわく体験・・・この共通項。実は、当初ホームページだけで展開しようとしていたぬりえを、「パンフレットに印刷しちゃいましょうよ!」と後押しして下さった方が企画した、スペシャルチャレンジなのです!ゆえに『お・う・み・の・た・か・ら』(笑)!!
ということで、当館の[ぬりえシリーズ]も、モチロン会場でゲットできます!
更には、当館所蔵の「崇福寺跡 出土 蓮華文軒丸瓦」を3Dプリンターでほぼ実寸大に再現!会場で”触って楽し”むことができます!壊れやすい文化財、なかなか皆さんに触れていただく機会が少ないのですが、これなら触り放題!(但し手指消毒必須)!また、仏像や屏風の構造見本も当館から出張中です。6日(土)・7日(日)の体験イベントでは、こちらも触れますので要チェック!詳しくは「近江のたから わくわく体験」[滋賀県文化スポーツ部文化財保護課]で検索してくださいね!

ちなみに会場で、大きく設置されている「滋賀のあゆみが分かる」歴史年表。原始時代から現代まで、日本のあゆみ・滋賀のあゆみが大変わかりやすく紹介されているのですが、実はこの歴史年表の中に・・・「1961滋賀県立琵琶湖文化館開館」の文字写真が!!これはそのまま教科書に載せてもらいたい年表です(笑)。

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2月のホームページアクセス数

今日から3月。文化館の事務所にある鉢植えの桜が、本日花を咲かせました。早々と春の訪れを教えてくれているかのようです。更に嬉しいニュースが。。。2月6日に開催した地域連携企画展「琵琶湖文化館の『博物誌』-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!」。ご覧になってくださいましたか?会場となっている安土城考古博物館さんからは、「多くの方が来館されている」との嬉しい知らせをいただいています~。展覧会が好調であるってことは?!当館のホームページアクセス数にも反響が♡2月のアクセス数は、2,709件と先月を大幅に上回っています!みなさん、本当にありがとうございます!

展覧会の反響も然ることながら、文化館チャレンジのニューフェイス「近江の宝 ぬりえシリーズ」。ホームページに掲載から一か月近く経ち、こちらもアクセス数が↑↑↑。文化館の収蔵品や、神さま仏さま、滋賀にゆかりのあれこれが、ぬりえとなったこのコーナー。お手本の作品を見ながら挑戦すると、「ココはどんな色になってるの?」や「この羽の柄はどうなってるの?」とか「私ならこの色にする!」と自分が作品を作り上げる感覚で観ることができます。特に「鳥禽図」と「山法師強訴図」は現在「琵琶湖文化館の『博物誌』-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!」に出品されています。会場で作品を鑑賞するときに、見方が変わって面白いので、おススメですよ。皆さんも是非、楽しんでくださいね。

そして本日、皆さんから投稿いただいた作品を紹介する新しいコーナーが誕生!これがなかなかの個性派揃い!楽しい作品が並んでいます♪皆さんもどんどんチャレンジを!!

琵琶湖文化館は3月20日に開館60周年を迎えます。何か楽しいコトが起こりそうな予感♡還暦となった文化館を今後ともよろしくお願いします。

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琵琶湖文化館の「博物誌」-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!-③

お楽しみいただいております「琵琶湖文化館の「博物誌」-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!」。本展は、会場である安土城考古博物館さんのご厚意に甘えて「進化する」展覧会として、ちょこっとずつ、ナニカが増殖中(?!)です。

先ずはコチラ、先日行われました関連講座の資料を編集し、パネルにして展示室入り口付近に設置していただきました。琵琶湖文化館開館当時の写真も盛りだくさん。往年の方々には、当時の記憶を懐かしく思い出してもらえるのではないか、と。「プールで泳いだ」「オオサンショウウオを見に行った」「公園で絵を描いた」など、記憶の片隅に眠っていた文化館の思い出を、是非会場内にある「←メッセージボード」にも書いていただけると、尚、嬉しいです。

ちなみに、このメッセージボード、皆さんからあたたかいお言葉がたくさん寄せられ、当初の想定より早く埋まってきています。
(←この写真は開催初日に撮ったものですが、あきつ君缶バッチマグネットは数量限定。ご注意ください!!)実は、既に2周目に突入しています!
先日、見事に「万華鏡」になった1枚目のボードが館に届きました。一つ一つメッセージを読みながら、ついつい「有り難う」「有り難い」「面白い!」と声に出してしまう文化館職員(笑)。楽しく読ませていただきました!これらのメッセージは、近日中にHPでご紹介ができるよう、準備を進めていますので、皆さんも楽しみにしていて下さいね。

そして[展覧会クイズチャレンジ]もご用意しています!会場でじっくり作品を眺めつつ考えて!答えが分からなかった場合は、出口付近に掲示していますので参考までに~♪

そういえば今回、会場でご自由にお持ち帰りいただける資料が多い・ですよね?展覧会チラシ、パンフレット、クイズ、そしてぬり絵が・・・。おやおや大変。

そんな時は、安土城考古博物館さんのミュージアムショップをのぞいてみては?!クリアファイルが充実していますよ~♪これに挟めば、資料も曲がることなく、落とすことなく、安心してお持ち帰りできます!!
それから、ショップでちょっと気になる「古墳のふせん」(文化館某職員も愛用中)。売っているショップはレアなので、ぜひご注目ください。その他にも、滋賀県らしいデザインのかわいい文具シリーズがいっぱい。どれにしようか悩むところです(笑)。ちょっとしたお土産にも喜ばれますね~。

あれ?今日は「本展」の魅力を別角度から紹介しちゃいましたか?うっかりです。
本展の魅力、作品の魅力は、また次回、集中的に紹介します!お楽しみに~♪

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祝)新指定 滋賀県指定文化財

皆さん、今日の新聞紙面等で、もうご覧になりましたか?16日、滋賀県では、新たに「県指定有形文化財」に6件が追加された、というおめでたいニュースです。豪華な金色の屏風に異国風の人々が描かれている写真が、ひときわ目を惹くあの記事です。写真を見て「おやっ?これは?」「どこかで見たような?」と思われた方、その記憶はすばらしい!

今回新たに指定された「紙本金地著色王会図(おうかいず)六曲屏風」(草津市・観音寺蔵)は、ちょうど1年前に開催した地域連携企画展「安土・桃山時代の近江展-琵琶湖文化館の収蔵品を中心に-」で、展示させていただいた作品ですよ~。(展覧会チラシにも部分ですが使わせていただきました!) あの時の、エキゾチックで豪華な屏風絵を、覚えておられる方もいらっしゃると思います。会場でもひと際目立っていましたね~。桃山時代に狩野派の絵師により描かれた、あの作品が、新たに県指定。。。とっても嬉しいニュースです。

それともう1件。こちらは確実に記憶の中に残っていて欲しい。つい、4カ月前の地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき 」に出陳されていた銅独鈷杵と銅五鈷杵(栗東市・金勝寺蔵)です。重厚な作風が特徴の鎌倉時代の優品です。(こちらも展覧会チラシに使わせていただいてます!)

いやぁ、なんだかすごくテンション上がる新指定♪今回新たに”県民の宝“となったのは、以下のとおりです。

有形文化財
【絵画】紙本金地著色王会図(おうかいず)六曲屏風:観音寺(草津市)
【彫刻】木造菩薩立像:松禅院(大津市)
    木造地蔵菩薩立像:松禅院(大津市)
【工芸品】銅独鈷杵、銅五鈷杵:金勝寺(栗東市)
【書跡典籍】四分律(しぶんりつ)刪繁(さんぱん)補闕(ほけつ)行事鈔(しょう)断簡
      :聖衆来迎寺(大津市)
【考古資料】桜生(さくらばさま)七号墳出土品:滋賀県
民俗文化財
【有形民俗文化財】東草野(ひがしくさの)の竹刀製造用具及び製品:米原市
         朝宮(あさみや)三所(さんしょ)神社の座建物(ざたてもの)附(つけ
          たり) 朝宮三所神社文書:三所神社(甲賀市)
記念物
【名勝】赤田氏庭園:個人(長浜市)※追加指定

今年も豊作でした♪。毎年思うのです。それぞれ事前に入念な調査があっての指定文化財。その労力・苦労にも敬意を払いつつ、新指定を喜びたいと思います。

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琵琶湖文化館の「博物誌」-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!-②

自分で言っちゃいますが、皆さんからたいへん「ご好評」をいただいております本展覧会。皆さんはもう「ようこそ!」していただけましたか??(笑)!
文化館の開館60周年を記念した本展では、幅広い分野の文化財を収集している当館の多彩な魅力を存分にお楽しみいただきたく、当館の全収蔵品のうち約3%にあたる選りすぐりの59件を展示しております。・・・あれ?今、スゴく気になる数字を、さらりと言ってしまいましたか?

そうなんです。文化館の収蔵品の数は、1,800件を超えます。そのすべてを皆さんに見ていただこうとすると、今回のような企画展を30回行ってもまだ足りません(笑)。数ある収蔵品の中から、どのようなコンセプトで作品を選び、展覧会で皆さんにご覧いただくか、毎回とても悩み甲斐のある大問題です(笑)。本展の企画段階でワタクシ、思わず聞いてしまいました。「なんで(何故)、万華鏡なんですか?」と。その回答は次のとおりでした。

「万華鏡っていろんなカタチの“もの”が交じり合うからこそ、まとまった時にあんなにキレイなんやで。コロコロと形を変え、模様を変えて輝くねん」と。
・・・し、師匠、さすがです・・・!!

展覧会は6つのゾーンに分かれています。
1.物語と伝説の世界へ -ファンタジックな近江―
2.琵琶湖と自然といきものと -文化館の博物学―
3.近江考古学ことはじめ -文化館の考古資料からー
4.書道家の絵、画家の書、政治家の書 -分野違いの「アールブリュット」たち-
5.隠れた「仏教美術」たち -琵琶湖文化館の蔵出し秘蔵品-
6.なんだこれは?の博物誌 -これぞ文化館奥の院!-
このタイトルを見ただけでも「なんだこれは?」と思われます?思いました?思ってしまいました?よね??それなら是非、本展会場へお出かけ下さい!きっと展示ケースの前で作品に見入ってしまうこと、間違いなしデス!?!

また、本展では、皆さんの手で「浮城(うきしろ)万華鏡」をつくっていただこう!と、会場にちょこっとした『お楽しみ』をご用意しております。
開館60周年を迎える当館に「皆さんの楽しいメッセージ」をお寄せください。会場で、「文化館の思い出」「展覧会の感想」「60年後の明るい未来」「叶えたい夢」などなど、いろんな思いのメッセージを付箋に記入する→ボードに貼る→すると、60周年記念「あきつ君缶バッチマグネット」がもらえます(数量限定)!皆さんの明るいメッセージで「浮城万華鏡」を華やかに彩っていただきたく、皆さまのご来場を心よりお待ちいたしております。
[ 会場:安土城考古博物館(近江八幡市安土町) 会期:~3月21日まで(月曜休館)]

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琵琶湖文化館の「博物誌」-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!-①

2月6日(土)、安土城考古博物館で開幕いたしました「琵琶湖文化館の『博物誌』-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!-」。関係方々の多大なるご協力により、無事開幕いたしましたこと、心より感謝申し上げます。

この度、私共は、あえて文化館イメージのスタンダード=「仏教・神道美術」をメインとした展覧会ではなく、60年の歴史の中で幅広い分野を扱う博物館として、資料を収集し活動してきた、その一端を知ることができるユニークな作品を紹介しようと、本展の企画・準備を進めてまいりました。皆さまには「何故これが文化館に?!」というところも含めて、出品作品の「妙」を、楽しんでいただければと、考えています。

当日はその「妙」を力説するべく、午後から関連講座が実施されました。講師は井上優氏(県文化財保護課兼琵琶湖文化館)、「琵琶湖文化館60年の歴史と知られざる収蔵品の世界」という講演です。正直に言いましょう。今、現役でこれだけ文化館のことをアツく語ることが出来るのは井上氏をおいて他にはいらっしゃいません!というのも、60年前に「文化館開館」を成し遂げた初代学芸員さんらから、当時のエピソードや苦労話を直に聞いておられるから、なのです。それこそ「文化館とトンボ」にまつわる都市伝説?!や、「お城のカタチ」に秘められた真実?!・・・まで!参加の皆さんも思わずクスっと笑っておられましたねぇ(笑笑)。

井上氏は文化館のことを「夢の浮城」と表現されました。文化館には何でもあったと。それはプールや水族館を楽しみにしていた子どもたちにとってのもの、というだけではなく、先例のないところから文化財を調査し、掘り起こして展示した、その多彩な展覧会にも魅力があったからだと。そうなのです。先人から受け継がれた近江の文化財、先輩方から受け継いだ学芸員魂をもって、文化館が次のステップへはばたく展覧会なのです!

講座の最後には、出陳作品の「若返り地蔵」を紹介されました。
「時あたかも琵琶湖文化館は、昭和36年(1961)3月20日の開館から満60年を迎える。還暦を迎え、新たに生まれ変わり、若返る文化館の寿ぎにふさわしい作品であろう。」(講座資料より)

本展には、名だたる国宝・重要文化財は出陳されておりません。一方で「なんだこれは?!」と皆さんに思っていただける「仕掛け」があります。モノの価値は指定や著名度だけでは計れない、そのような目で、本展・浮城万華鏡を楽しんでいただければ幸いです。
皆さまのご来場を心よりお待ちいたしております。

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1月のホームページアクセス数

今日から2月。あっという間に過ぎてしまった1月ですが、文化館のホームページには、なんと2,186件ものアクセスを頂きました。新年早々2,000件超えの幸先の良いスタートとなりました。皆さまありがとうございます。地域別に見ると、滋賀県内や大阪・京都の近畿だけに留まらず、東京・福岡・札幌と、本当に全国津々浦々の方に、文化館のホームページを見ていただいているようです。本当に感謝・感謝です!

皆さんがどのページに興味を持っておられるのか、少し詳しく見ていくと、展覧会の特設ページを多くの方に見ていただいてます。そうです。これは、琵琶湖文化館と安土城考古博物館の地域連携企画展「琵琶湖文化館の『博物誌』 浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!」のこと!展覧会のポスターとチラシに使用されている「源平合戦図」こちらの紹介ページも、閲覧が増えており、この展覧会を皆さんが注目していただいていることが、ひしひしと伝わってきます。

いよいよ、今週の土曜日(2/6)から、展覧会が始まります。今日はその梱包作業。安土まで無事に送り届けるために、約60点の出品資料をひとつひとつ点検してから、慎重に梱包をしていきます。楽しみにしていただいている、皆さんの期待に添えるように、頑張らなくては…!文化館が開館して60年となる記念の地域連携企画展。半世紀以上かけて、集めに集めた多彩な収蔵品が、安土城考古博物館に並びます。いつもとは一味違う?それこそ万華鏡を覗いてキラキラした世界が楽しめる?!そんな文化館の魅力を、ぜひ、会場で味わってくださいね。

明日は節分。今年は、124年ぶりに2月2日が節分という珍しい年です。未だ収束する兆しのない、新型コロナという邪気を払って、気持ちの良い春(立春)を迎えたいものです。さぁ!皆さんもご一緒に「鬼はぁ~外!福はぁ~うち!」

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「琵琶湖文化館の『博物誌』 浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!」まもなく開催!

新年が明けたと思っていたら、もう月末です。何だろう??気分がソワソワ、この充実感。そうです。2月6日(土)から、いよいよ地域連携企画展「琵琶湖文化館の『博物誌』 浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!」が始まります。琵琶湖文化館開館60周年の記念展でもあるこの展覧会。現在、文化館では開催に向けて準備に大忙し。皆さんに楽しんで頂けるように頑張っております。

そして、皆さまには耳よりなお知らせです。この展覧会では、関連講座を開催します。本展覧会の企画担当のお二人から聞ける、琵琶湖文化館の収蔵品のアレコレなお話。これを聞けば、展示している作品の見方が変わって、より一層展覧会を楽しめること間違いなし! ぜひご参加ください。

  第1回 2月6日(土) 「琵琶湖文化館60年の歴史と知られざる収蔵品の世界」
            講師:井上優氏(県文化財保護課兼琵琶湖文化館)

  第2回 3月6日(土) 「琵琶湖文化館所蔵の考古資料」
            講師:藤﨑髙志氏(安土城考古博物館学芸員)

講座詳細 ※各回とも
 時 間:13時30分~15時
 会 場:滋賀県立安土城考古博物館 NPSセミナールーム
 参加費:各回300円(※当日支払い)
 定 員:50人

申込方法 ※往復はがきによる事前申込
【往信裏面】①企画展関連講座申込
      ②参加希望回(2回一括もしくは各回)
      ③住所 ④氏名 ⑤電話番号
【返信表面】返信用の郵便番号・住所・氏名
【 申 込 先】〒521-1311 近江八幡市安土町下豊浦6678
      滋賀県立安土城考古博物館
【申込人数】往復はがき1枚につき1人
【申込期間】令和3年(2021年)1月31日(日)必着

こちらは、受付先着順となっていますので、皆さまお急ぎくださいね。詳しくは、滋賀県立安土城考古学博物館(TEL:0748-46-2424)までお問合せください。皆さまのご参加をお待ちしています。

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文化館トンボのカラー写真(昭和36~40年代)探してます

滋賀の朝、カンカンに冷え込んでいます。それでも季節は「大寒」を過ぎ、今日の日中は少し暖かくなります・・・のかな?

そうそう、先週の金曜日、風もなく異様に暖かい日があり、周辺には濃い霧が発生しました。その時の写真がコチラ。見事にモヤってます。
「歩くと霧の粒子が見えた」と言った人がいました。
「知ってます?一部の釣り人に『たけし城』って言われてますよ」と教えてくれた人もいました。
「ふぅ~ん」この霧にかすむお城のイメージ・・・かな?‘80年代のバラエティ番組「風雲たけし城」ですね。

(ちなみに声を大にして言いたい。「風雲」には風や雲といった意味のほか、「竜が風と雲とを得て天に昇るように、英雄・豪傑が頭角を現す好機」という意味があるのです!(出典:デジタル大辞泉)。ふふふん♪)

ということで、スカッと晴れた本日、空を見上げると、そこには竜が天に昇るがごとく・・・「大」トンボ(笑)。やはり文化館は「トンボのお城」なのですよ。

ちなみに今、私たちが探している、とっても「見たいもの」があります。それは『文化館建設当時のカラー写真』です。文化館に保管されている写真は白黒写真。。。琵琶湖博物館さんや大津市歴史博物館さんがインターネットで公開されている写真データベース検索でも、なかなか。。。特に見たいのは「トンボ」です。記録によると、このトンボが「金色に輝いて」いたはずなんです!開館が昭和36年、カラー写真が無い・・・こともない・・・頃です。

もし、「昭和36~40年代くらいの文化館が写ったカラー写真ならあるよ」という方は、ぜひご一報ください。職員一同、どうしても見てみたい!よろしくお願い致します!!

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12月のホームページアクセス数

新年あけましておめでとうございます。厳しい寒さとなった三が日を、皆さんはいかがお過しでしたでしょうか?寝正月で、お腹もぷっくり…なんてことはないですか?
今年は丑年。ウシのようにどっしりと構えて、適度にゆっくり・のんびりと行きたいトコロ…ですが、お正月気分もソコソコに、今年も気合を入れて、明るく元気に参りましょう!

では、毎月恒例ホームページアクセス数の発表です。昨年12月は、2,023件のご訪問を頂きました。「師が走る」と言われるほど忙しくなる時期にも関わらず、今回も2,000件超えのアクセスとなりました。地域別では、大津市が1位!続いて、大阪市・横浜市という結果です。皆さま本当にありがとうございます。

文化館では、ホームページの更新にあわせて、歩道沿いの掲示板も、道行く皆さんに楽しんでいただけるよう、その時々で貼り替え作業を行っています。新年はここに、年始のご挨拶を貼るのが恒例です。使用する図案は、館蔵品だったり、文化館で撮影したとっておきの写真だったりと、毎年「コレが良い!」「いや、コチラの方が良い」と試行錯誤して作っています。
今年は「南山寿星図」(狩野栄信筆)を選ばせていただきました。一見すると鬼気迫る容貌をした老人の絵ですが、松竹梅を背景に七福神の一柱である“寿老人” が描かれた、館蔵品の中でも抜きん出た吉兆絵なのです。福徳長寿の神さまである寿老人なら、きっとコロナなど寄せ付けないで、元気な一年を過ごせるハズっ!そんな気持ちを込めました。

今年は新型コロナの影響で、例年とは違うお正月を過ごされた方も多いのではないでしょうか。もしかしたら、密を避けるため、まだ初詣も済ませていない方もいらっしゃる??それなら是非、この寿老人様にあやかってみてくださいね。ホームページでも掲示板でも、お待ちしております。

文化館を応援してくれるすべての皆さまに、寿老人様のご加護がありますように!

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年末年始「#おうちミュージアムへ初詣」

あっという間に年の瀬です。今年は振り返っても振り返っても「新型コロナの影響で云々・・・」というワードが世の中を飛び交い、新年への年越しもやはり新型コロナの影響で・・・と言わなければいけないような状況です。
ということで!北海道博物館さんの呼びかけで全国各地のミュージアムが参加して始まった、おうちでインターネットで楽しめる「おうちミュージアム」を皆さんご存じですか?(モチロン当館も参加中!)。年末年始の特別企画、名付けて「#おうちミュージアムへ初詣」です。

いろいろと外出しづらくなっている昨今、おうちでゆったり遊んだり、楽しく学んだり、各館工夫のとっておき企画が目白押しです。

そうですね~「初詣に出雲大社に行ってみたい!」と思ったあなたは、島根県立古代出雲歴史博物館さんのサイトをのぞいてみては?島根のお祭りや神楽など、さまざまな動画が公開されていますよ~。北海道博物館さんでは・・・なななんと!北海道名物「いももちを作ろう!」ですと?!おうちで作って旅気分~このお正月、おせち料理にこっそり追加してみては?滋賀県の近くでは・・・京都国立博物館さんなどはいかがでしょうか?おやっ?!京博さんのオリジナルキャラクター「トラりん」のぬり絵が・・・。当館のキャラクター「あきつ君」ぬり絵のライバル?!。でも悔しいかなトラりんかわいいのです。。。あきつ君も負けずに、トラならぬ招き猫に変身して福を招くのデス(笑)。

「おうちミュージアム」では、この年末年始「#おうちミュージアムへ初詣 」ということで、皆さんの参加を呼び掛けています。当館では「文化館チャレンジ」として、滋賀県の神社仏閣にまつわる「?」をクイズにして出題中(特に第17・18・19回)。地元ネタがふんだんに盛り込まれていますが、滋賀の「お国自慢」につながる文化財に関する問題もアレコレ出題していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ということで、みなさま良いお年を~!!

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電気の有り難さ、しみじみ

先週は寒かったですね~、土曜日は寒かったですね~、寒気が日本列島を襲っていた最中です。当館では全館停電をさせて、高圧受電設備の点検を行いました。停電ですテイデン。そう、電気を止めるのです。
点検は専門の技術者さん達にお任せしますが、その間、パソコンはおろか、モチロン暖房も使えません。。。凍えそうなになりながら、何をしていたかというと・・・。
通常ではチェックできないところをチェック!そうです、万が一停電が生じた場合のことを!暗闇で安全に避難経路を確保できるか、非常照明が正常に作動しているか(停電状態でないと点灯しているところは確認できない)、館内を見て回りました。非常照明、思いのほか明るく照らしてくれていました。これなら大丈夫!

そして余った時間は、太陽光が届く範囲で事務所の大掃除(笑)。椅子を上げて床を掃いて、水拭きをして・・・。さながら年末大掃除の様相です。それからワックス掛けをしよ・・・「作業終了しましたー!」エッ?あらッ!もう?!

電気設備の点検は滞りなく終了し、機器の状態も良好との報告を受けました。ほっ。うっすら暮れ行く夕刻に業者さんを見送り、本日の勤めを無事終え・・・たかったのに未だ終われません!ワックス掛けがまだ途中!!そんなこんなで、電気を付けてカーテン越しに独り、廊下をモップ掛けをする孤独なシルエットは、道行く人々の目にどう映ったものやら・・・(笑)。

ま、その甲斐あって床はテカテカ、皆さんにお見せできないのが残念デス!その代わりに美しい夜景を見ていただきましょうか、名付けて「びわ湖ルミナリエ(仮称)」!
近頃は本当に日暮れが早く、空気も澄んでいますので、湖岸からとても綺麗な夜景を見ることができます。うぅっ、この光の一つ一つにちゃんと電気が通って灯りがともって・・・電気の有り難さが心に沁みます。。。
波や風がない日には、湖岸に建つ建物の明かりが水面に映り込んで光が倍!本当に綺麗なんですよ。もうすぐクリスマス、この夜景は3密を避けてご覧いただくことができますので、今年の冬は是非、琵琶湖岸でハートをあたためて下さい♡

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みなさん気付いておられますか?蜃気楼

今季一番の寒波が襲来中の琵琶湖の景色です。いつも以上にクリアな青が美しい!今朝は大津市内でも雪が積もっていたので、大気も一層クリアな気がします。そそそその代わり、湖上を吹き渡る風の直撃を受け、我がお城は凍てつくような寒さです。。。

水面の向こう側、左奥に白い雲のように見えているのは、比良山系の山々です。さすがスキー場もあるお山ですからね、今頃はゲレンデの準備に大忙しなのではないでしょうか?

色々と見どころの多い冬の琵琶湖ですが、今日の本命はコ・チ・ラ♡↓
寒さに揺らぐ?!蜃気楼の琵琶湖大橋です!!

↓橋の下、琵琶湖に伸びる橋がもう一本?!

お散歩中のみなさん、気付いておられますか~?

じっと観察すると、橋を渡るトラックが、ある地点から急に消えて見えなくなったり、逆に、橋の坂を上らずに、琵琶湖の中へ車が向かう(ように見える)こともあります。不思議ですね~~~。
この写真は、カメラで拡大ズームをして撮影していますが、肉眼でもよく見えます。望遠鏡もあると更にテンション上がります↗↗↗

北風ピープー吹く中、昼休みに蜃気楼を見るため湖岸を散歩するのが、最近のお気に入りデス。寒さでうつむき加減に下ばかりを見て歩くことも多いですが、是非顔を上げて遠くの景色をご覧ください。この時季は特に、パッと見れば“蜃気楼”です。自然界の不思議をお楽しみください。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第6回 開催しました

日差しが暖かく、冬のお出かけ日和となった12月10日(木)、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第6回を開催しました。今年度最後の回は何と!定員ピッタリの100名の方にご参加いただきました。まさに満員御礼!受付時のソーシャルディスタンスも守って頂いて有り難うございました!

今回のコヅチは、「神と仏の融合「本地垂迹」と仏像・神像」をテーマに、神仏が融合した不思議な世界について、当館の和澄浩介主任学芸員がお話しさせていただきました。
皆さま、“神仏習合”というと、「神と仏が一緒になっている」というイメージではありませんか?冒頭の平安時代初期の古文書を引用した説明では、神が仏に帰依してパワーアップするという、お話が出てきました。実はこの頃は、まだ神様が仏様にはなっていないのです。会場からは、思わず出てしまったのでしょうか…?「へぇ~」という声が。。。

10世紀後半になると、「真理の世界の仏が姿を変えて、現世に現れた姿が神」という、神と仏が一体となった、本地垂迹の考え方が出てくるそうです。法華経の教えから来たものだそうで、法華経を根本経典とする天台宗が本地垂迹を推進したと考えられるのだとか。天台宗の延暦寺と、仏教聖地の比叡山を守護する日吉大社がある滋賀県は、本地垂迹を進めやすかったのだそうです。後半には、具体的に県内の仏像・神像が数多く紹介され、近江では神仏習合が盛んだったことが改めてわかりました。

また、今回は、滋賀県立近代美術館さんが主催する「滋賀近美よもやま講座 月刊学芸員」とのコラボレーション企画ということもあり、打出のコヅチのサテライト会場を設けての開催となりました。インターネットを使って、本会場の講座を、近代美術館と同じびわこ文化公園内にある滋賀県埋蔵文化財センターの会場でも、同じように視聴できる画期的な取り組みです。会場に来られた8人の方にも、広い研修室で、ゆったりと受講していただくことができました。

今回をもって、今年度の文化財講座は終了となります。新型コロナ感染拡大防止のため、机は講座が始まる前と後にアルコール消毒、受付用の飛沫ガードを手作りするなど、スタッフも試行錯誤、手探りでの開催となりました。苦労も多かった分「開催してくれてありがとう」と皆さまからいただいた言葉が心に響きました。

無事に全6回を終えられたのは、ひとえに皆さまのご協力のおかげと感謝しております。参加いただいた皆さま、本当に有り難うございました。

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頑張れ学生さん!

文化館のとある場所に設置されたコチラの装置。コレは一体何だと思われますか?コレ実は自動観測できる水質測定器なのです。

文化館から2キロ程離れた場所に、京都大学大学院工学研究科附属流域圏総合環境質研究センターがあり、勉強熱心な学生さんから「文化館に水質測定器を設置させてほしい」とのお願いがありました。

詳しく話を伺うと、発展途上国では、河川の水質モニタリングの需要が増加しているけれど、既製品による自動観測は、とてもコストがかかり設置が難しいとのこと。そこで低コストの水質測定器を開発し、実際に試験運用をしたい、といういうお話でした。本来であれば、現地である海外の河川に設置したいところ、新型コロナのため、行くことができなくなってしまったのだそうです。ならば、せめて琵琶湖で試験運転をということで、我がお城・琵琶湖文化館に白羽の矢が立ったというワケです。ううぅ。。。なんてこと…喜んで協力しようではありませんか!!

水質測定器は、学生さんたちが一から作った力作です。水位や、濁度、流速を測ることができます。
研究センターから文化館に自転車で通い、機器の設置やその後の経過観察など、日々頑張って研究を続けておられます。
教授にお話を伺ったとき「プログラミングが得意な学生もいれば、実験の得意な学生もいて、学生の個性で装置を開発しています」と仰っていたのが、とても印象に残っています。彼らの研究が、多くの人の暮らしを支えるきっかけになると思うと、文化館として協力できたことが、とても嬉しくなりました。まだまだ、冷え込んでくるこの時期、大変かとは思いますが、学生さん達の研究をあたたかく見守りたいと思います。

暮らしに欠かすことができない水。コロナ禍で、手洗い・うがいが必須となっている今、キレイな水を当たり前のように、使用していることに感謝しなければと改めて思いました。

学生さん達の取り組みが、実を結び、世界中の人々がキレイな水を使うことができますように!研究室の皆さん頑張って!

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文化財講座 コヅチサテライト!

滋賀の文化財講座「花子さんの打出のコヅチ」からのお知らせです。本年度は、新型コロナウィルスの影響で、募集定員を例年より縮小して開催してまいりました。早々に満員御礼となってしまい、泣く泣く受講をあきらめた方もいらっしゃったかと思います。申し訳ない。。。そのコヅチも残すところあと1回、12/10(木)が最後となります・・・・・が。

ちょっと待ったぁ~!諦めないで下さい!!「打出のコヅチ」始まって以来の特別企画、サテライト会場で、初の“リモート講座”が実現します!

これは、滋賀県立近代美術館が実施されている「滋賀近美よもやま講座 月刊学芸員」とのコラボ企画により実現!サテライト会場となるのは、滋賀県埋蔵文化財センターさん(大津市瀬田:びわこ文化公園内)の研修室、定員20名さま“限定”のリモート講座です。

講師は、いつもの会場:コラボしが21大会議室でお話しさせていただきますが、同日同時刻、同じ内容を、別会場でスクリーンにてご覧いただく趣向です。

(←このために秘かに行われていた実証実験。。。首尾は上々、クリアな映像で講座をお楽しみいただけるよう、準備万端、整いましてございマス☆)

参加ご希望の方は、必ず事前に[しがネット受付サービス]にてお申込み下さい。問い合わせは県立近代美術館(電話077-543-2111)まで。定員も少なめですからね、お申込みはお急ぎを!(事前申込:12月9日(水)までの先着順です。)

実施日:12/10(木)13:30~15:00
講座内容:神と仏の融合「本地垂迹」と仏像・神像
講師:和澄浩介・琵琶湖文化館(近代美術館兼務)主任学芸員

←こんなお顔の講師が、大画面で、みなさんの参加をお待ちいたしております!!

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11月のホームページアクセス数

12月がやってまいりました。文化館前の通りの街路樹も葉っぱを落とし、見るからに寒そうな景色となりました。琵琶湖を見れば、カモたちも悠々と泳いでいて、湖畔はすっかり冬の装いです。今年は、世界的に新型コロナが流行し、当たり前に出来ていたことが当たり前にできなくなり、色々な事を考えさせられる年となりました。ですが、それも残り一か月。例年のように渡ってきてくれたカモたちを見習って、寒さにも新型コロナにも負けずに、この冬を乗り切っていきましょう。

さて、今日は恒例のホームページアクセス数の発表と参りましょう。11月のアクセス数は2,537件と今回も多くの方にアクセスしていただきました。たくさんの方にご覧いただいた、地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」(11/15に閉幕)。会場であった栗東歴史民俗博物館さんのリンクページから当館のホームページに辿り着いた方も多かったようです。また展覧会の相乗効果か、文化館が過去に開催した「これまでの展覧会」についても、アクセス数が増えました。注目していただけたようで大変嬉しいです。

12月10日(木)には、「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」が開催されます。7月から始まった本年度の講座・全6回も、いよいよ最終回を迎えます。
今回のテーマは「神と仏の融合「本地垂迹」と仏像・神像」です。カミとホトケ・神仏の融合「本地垂迹」の不思議な世界について追及していきますよ。当館の和澄浩介主任学芸員が満を持して登壇いたします。参加申し込みをされた方、楽しみにしていてくださいね。

それでは、2020年最後の一カ月も文化館と文化館ホームページをよろしくお願いします。

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ニュートンに学べるか?滋賀県人

みなさんは、こんな“滋賀県”をご存じでしたか?
10月某日、滋賀県が公式YouTubeチャンネルで公開した動画「ニュートンに学ぶ、これからの滋賀ノーマル」
これがまた「意味が分からなくて面白い」と評判です?!

<滋賀県HP引用>
17世紀、アイザック・ニュートンが、学位を取得したころ、ロンドンではペストが大流行しました。この影響で、大学も閉鎖されることに。ニュートンは、故郷へと戻り、自由に思考する時間を得て、微分積分、光学・万有引力の法則を発見できたといわれています。後に、ニュートンは、この期間を「創造的休暇」と呼びました。

なるほど。偶然から生まれた世紀の大発見。これを現在のコロナ禍になぞらえて、「これからの滋賀を新しい発想でつくって行こう!」という前向きな動画ですね?!

う~ん、でも何かがオカシイ・・・。動画では、独特のリズムと(力の抜ける)歌声で、
滋賀県公式Youtubeチャンネル(長尺バージョン)
「あなたは落下するフナ寿司をみて、何を発見しますか?」
「ゲル化した琵琶湖をみて、なにを覚えますか?」
「行進する赤こんにゃくをみて、何を知りますか?」

コレ、言葉で読んでも動画で見ても、意味がよく分カラナイ・・・。
「お見舞いする近江米をみて、なにを生みますか?」
「新説を見つけたおじさんをみて、なにを察しますか?」

エッ?!何?今の?!どこかで見かけたシルエットに「明智光秀は滋賀出身!?」のポップが!!

その後、石田三成が踊ってエンディング・・・。

「今の想定外な暮らしの中にも、未来のヒントが転がっているのかもしれません。滋賀を見つめる、未来が生まれる。」

・・・よかった♡最後はとても“まとも”だった(笑)。コロナ禍で閉塞的な考え方にとらわれることもしばしば・・・。これぐらい柔軟な発想とユーモアで、この苦境を乗り切りたいですね!

とりあえず、よく分からないコトで怒らない寛大な心と、ダジャレを許せる遊び心と、世の中の“不思議”に目を向ける探求心(?!)で、当たり前ではない何かを想像できる「滋賀県人」になりたいと、この動画を見て思いまし・・・た(?)。皆さんもぜひ気軽にご視聴下さい(でも何だかモヤ~っとします・・・(笑))。

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Re:おうちであきつ君 [びっくらぽんのあきつ君]

久々、ご投稿いただきました・あきつ君!いやぁ~栗東での展覧会も終わってちょっと寂しいなぁ・・・と思う間もなく!文化館にとっての元気の源「あきつ君」が投稿されました!

その作品がコチラ!「描いてみよう」に載っていたあきつ君のいろんなパターンを、丁寧に描いてくれていますね。ほんわかします~。 その中で、厳選して選んだのがコチラ!名付けて『びっくらぽんのあきつ君』デス。

なぜ選んだかというと?それは絵の近くに「あきつくんありがとう」と書いてあったから♡うぅっ、何気ない純粋な言葉に大人は涙もろくなるものです。ちょっと嬉しかったので、並んで驚いてみました(笑)。

元祖あきつ君もなかなかの出来栄え・・・だと思うのですが、子どもさんが描いてくれた作品の方が、より「びっくり」している感じが出ている!!うぅっ、元祖敗北・・・純粋な絵の“勢い”に、大人は勝てません。ヨシ!これからもいろんな「あきつ君」で楽しんでもらえるように、元祖・頑張りますね(笑)!!ご投稿、有り難うございました!

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「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」御礼

この土日は絶好のお出かけ日和、「関西文化の日」でもあったので、皆さんも気軽に博物館や美術館に足を運び、文化・芸術を楽しんでおられたのではないでしょうか。
湖国の紅葉も見ごろを迎えた15日、約2ケ月にわたって開催された地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」が終了いたしました。あっという間でしたね~長かった?早かった?会期中には2,629人の入場があったと、会場館の栗東歴史民俗博物館さんから報告がありました。本当に多くの方々にご覧いただけましたこと、心から感謝いたします。

内容については、「素晴らしい」「見応えがある」「これで無料とは」などの声が寄せられ、配布しておりました解説パンフレットについても大変好評で、みなさんに喜んでいただけたのが、何より嬉しいです。

また、栗東歴史民俗博物館のみなさんにも数々のご配慮をいただき、感謝いたしております。「開館30周年記念」のチカラの入り方が凄かった(笑)。 本展に合せて常設展の方も仏像や神像を数多く展示していただいたことで、お客様の満足度も更にUP↗↗↗していたのではないでしょうか。この展覧会をきっかけに、栗東近くの神社やお寺さんへ足を延ばされた方もいらっしゃったようです。いろいろと楽しい展覧会となりました。有り難うございました。

今日は、文化館で戻ってきた文化財の梱包を解いています。今回出陳されていた神さまや仏さまは、時代の古い文化財ですので、移動に際してのリスクは伴います。こうして学芸員の目でしっかりと状態を確認し、異常がないことを確かめて、大切に収蔵庫にお戻りいただきます。

地域連携企画展は私たち(文化館)だけでは実現できません。多くの方のご支援・ご協力があってのこの達成感・・・。みなさまに「感謝♡」です。

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閑話:「一網打尽」君、その後

10月5日付ブログで、湖岸に押し寄せる水草(藻)と文化館の戦い(?!)について、熱く語らせていただきました。そこで登場したのが、水草を岸まで寄せる秘密兵器(手作り)の[一網打尽]君と[根こそぎ]君。ブログを読んだ方から「その後どうなった?」と、状況を心配するお声をいただき、ここに報告する次第です(笑)。

え~っと、とりあえず文化館の周囲は、滋賀県の秘密兵器「藻刈り船」が近くで操業して下さり、幾度となくキレイにして下さいました(水草をすっかり回収して下さっても3日後にはまた押し寄せる・・・の繰り返しでしたが。。。)。

そして文化館の内側に入り込んでしまった水草は・・・文化館の秘密兵器「一網打尽」君の登場です。これ位の季節になると、根っこから生えている水草というより、切れて流れ着いた水草が多いので、表層の水草を浮きの付いた「一網打尽」君でガッツリ引き寄せる作戦です。建物側から「一網打尽」君を投入、岸側からロープで引っ張ると・・・あ~ら不思議、水草が岸によって来る~♡(心の中でガッツポーズ!)
「重いな」『重いですね』「来たな」『来ましたね』
ふっふっふっ、成果としては上々デス!

道行くおじさまからは「大漁、大漁!」と元気な掛け声が飛び、散歩中のご婦人からは「大変ですけど頑張って」と励ましのお言葉をいただき、時には作業を見守る人だかりが出来るなど・・・。道行く人々の注目の的となるのは少し気恥しいところもございましたが、やはり皆さん、気になっておられるのですよ、この状況を。何とかしたいのですこの状況を!
ということで2度3度の改良を繰り返し、更に精度を上げて活躍した「一網打尽」君は、今季の作業を無事務めあげました。(いや、そもそも網に浮きと錘(おもり)を付けただけのモノでいいのでは?と気付いたのは作業も終盤に入ってから・・・でした。)

今年は台風が来なかった分、随分とラク・・・だったはずなのですが、思い返すとやはり辛い作業でした。でも「一網打尽」君のおかげで楽しくもありましたヨ。来年は更なる改良を重ね、琵琶湖のお役に立ちたいものです。

そうそう、こんな発見もありました。琵琶湖を漂うパイナップル?!もしくは果物の王様ドリアンか??
ノンノン、答えは「苔(コケ)」!その名も「オオマリコケムシ」という外来種なのだそうです(詳しく知りたい方はコチラ)。聞くところによると、今年は琵琶湖でも多く見られたとのこと。これはまた新たな環境問題に発展しそうな予感デス。。。

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