祝)新指定 滋賀県指定文化財

皆さん、今日の新聞紙面等で、もうご覧になりましたか?16日、滋賀県では、新たに「県指定有形文化財」に6件が追加された、というおめでたいニュースです。豪華な金色の屏風に異国風の人々が描かれている写真が、ひときわ目を惹くあの記事です。写真を見て「おやっ?これは?」「どこかで見たような?」と思われた方、その記憶はすばらしい!

今回新たに指定された「紙本金地著色王会図(おうかいず)六曲屏風」(草津市・観音寺蔵)は、ちょうど1年前に開催した地域連携企画展「安土・桃山時代の近江展-琵琶湖文化館の収蔵品を中心に-」で、展示させていただいた作品ですよ~。(展覧会チラシにも部分ですが使わせていただきました!) あの時の、エキゾチックで豪華な屏風絵を、覚えておられる方もいらっしゃると思います。会場でもひと際目立っていましたね~。桃山時代に狩野派の絵師により描かれた、あの作品が、新たに県指定。。。とっても嬉しいニュースです。

それともう1件。こちらは確実に記憶の中に残っていて欲しい。つい、4カ月前の地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき 」に出陳されていた銅独鈷杵と銅五鈷杵(栗東市・金勝寺蔵)です。重厚な作風が特徴の鎌倉時代の優品です。(こちらも展覧会チラシに使わせていただいてます!)

いやぁ、なんだかすごくテンション上がる新指定♪今回新たに”県民の宝“となったのは、以下のとおりです。

有形文化財
【絵画】紙本金地著色王会図(おうかいず)六曲屏風:観音寺(草津市)
【彫刻】木造菩薩立像:松禅院(大津市)
    木造地蔵菩薩立像:松禅院(大津市)
【工芸品】銅独鈷杵、銅五鈷杵:金勝寺(栗東市)
【書跡典籍】四分律(しぶんりつ)刪繁(さんぱん)補闕(ほけつ)行事鈔(しょう)断簡
      :聖衆来迎寺(大津市)
【考古資料】桜生(さくらばさま)七号墳出土品:滋賀県
民俗文化財
【有形民俗文化財】東草野(ひがしくさの)の竹刀製造用具及び製品:米原市
         朝宮(あさみや)三所(さんしょ)神社の座建物(ざたてもの)附(つけ
          たり) 朝宮三所神社文書:三所神社(甲賀市)
記念物
【名勝】赤田氏庭園:個人(長浜市)※追加指定

今年も豊作でした♪。毎年思うのです。それぞれ事前に入念な調査があっての指定文化財。その労力・苦労にも敬意を払いつつ、新指定を喜びたいと思います。

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琵琶湖文化館の「博物誌」-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!-②

自分で言っちゃいますが、皆さんからたいへん「ご好評」をいただいております本展覧会。皆さんはもう「ようこそ!」していただけましたか??(笑)!
文化館の開館60周年を記念した本展では、幅広い分野の文化財を収集している当館の多彩な魅力を存分にお楽しみいただきたく、当館の全収蔵品のうち約3%にあたる選りすぐりの59件を展示しております。・・・あれ?今、スゴく気になる数字を、さらりと言ってしまいましたか?

そうなんです。文化館の収蔵品の数は、1,800件を超えます。そのすべてを皆さんに見ていただこうとすると、今回のような企画展を30回行ってもまだ足りません(笑)。数ある収蔵品の中から、どのようなコンセプトで作品を選び、展覧会で皆さんにご覧いただくか、毎回とても悩み甲斐のある大問題です(笑)。本展の企画段階でワタクシ、思わず聞いてしまいました。「なんで(何故)、万華鏡なんですか?」と。その回答は次のとおりでした。

「万華鏡っていろんなカタチの“もの”が交じり合うからこそ、まとまった時にあんなにキレイなんやで。コロコロと形を変え、模様を変えて輝くねん」と。
・・・し、師匠、さすがです・・・!!

展覧会は6つのゾーンに分かれています。
1.物語と伝説の世界へ -ファンタジックな近江―
2.琵琶湖と自然といきものと -文化館の博物学―
3.近江考古学ことはじめ -文化館の考古資料からー
4.書道家の絵、画家の書、政治家の書 -分野違いの「アールブリュット」たち-
5.隠れた「仏教美術」たち -琵琶湖文化館の蔵出し秘蔵品-
6.なんだこれは?の博物誌 -これぞ文化館奥の院!-
このタイトルを見ただけでも「なんだこれは?」と思われます?思いました?思ってしまいました?よね??それなら是非、本展会場へお出かけ下さい!きっと展示ケースの前で作品に見入ってしまうこと、間違いなしデス!?!

また、本展では、皆さんの手で「浮城(うきしろ)万華鏡」をつくっていただこう!と、会場にちょこっとした『お楽しみ』をご用意しております。
開館60周年を迎える当館に「皆さんの楽しいメッセージ」をお寄せください。会場で、「文化館の思い出」「展覧会の感想」「60年後の明るい未来」「叶えたい夢」などなど、いろんな思いのメッセージを付箋に記入する→ボードに貼る→すると、60周年記念「あきつ君缶バッチマグネット」がもらえます(数量限定)!皆さんの明るいメッセージで「浮城万華鏡」を華やかに彩っていただきたく、皆さまのご来場を心よりお待ちいたしております。
[ 会場:安土城考古博物館(近江八幡市安土町) 会期:~3月21日まで(月曜休館)]

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琵琶湖文化館の「博物誌」-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!-①

2月6日(土)、安土城考古博物館で開幕いたしました「琵琶湖文化館の『博物誌』-浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!-」。関係方々の多大なるご協力により、無事開幕いたしましたこと、心より感謝申し上げます。

この度、私共は、あえて文化館イメージのスタンダード=「仏教・神道美術」をメインとした展覧会ではなく、60年の歴史の中で幅広い分野を扱う博物館として、資料を収集し活動してきた、その一端を知ることができるユニークな作品を紹介しようと、本展の企画・準備を進めてまいりました。皆さまには「何故これが文化館に?!」というところも含めて、出品作品の「妙」を、楽しんでいただければと、考えています。

当日はその「妙」を力説するべく、午後から関連講座が実施されました。講師は井上優氏(県文化財保護課兼琵琶湖文化館)、「琵琶湖文化館60年の歴史と知られざる収蔵品の世界」という講演です。正直に言いましょう。今、現役でこれだけ文化館のことをアツく語ることが出来るのは井上氏をおいて他にはいらっしゃいません!というのも、60年前に「文化館開館」を成し遂げた初代学芸員さんらから、当時のエピソードや苦労話を直に聞いておられるから、なのです。それこそ「文化館とトンボ」にまつわる都市伝説?!や、「お城のカタチ」に秘められた真実?!・・・まで!参加の皆さんも思わずクスっと笑っておられましたねぇ(笑笑)。

井上氏は文化館のことを「夢の浮城」と表現されました。文化館には何でもあったと。それはプールや水族館を楽しみにしていた子どもたちにとってのもの、というだけではなく、先例のないところから文化財を調査し、掘り起こして展示した、その多彩な展覧会にも魅力があったからだと。そうなのです。先人から受け継がれた近江の文化財、先輩方から受け継いだ学芸員魂をもって、文化館が次のステップへはばたく展覧会なのです!

講座の最後には、出陳作品の「若返り地蔵」を紹介されました。
「時あたかも琵琶湖文化館は、昭和36年(1961)3月20日の開館から満60年を迎える。還暦を迎え、新たに生まれ変わり、若返る文化館の寿ぎにふさわしい作品であろう。」(講座資料より)

本展には、名だたる国宝・重要文化財は出陳されておりません。一方で「なんだこれは?!」と皆さんに思っていただける「仕掛け」があります。モノの価値は指定や著名度だけでは計れない、そのような目で、本展・浮城万華鏡を楽しんでいただければ幸いです。
皆さまのご来場を心よりお待ちいたしております。

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1月のホームページアクセス数

今日から2月。あっという間に過ぎてしまった1月ですが、文化館のホームページには、なんと2,186件ものアクセスを頂きました。新年早々2,000件超えの幸先の良いスタートとなりました。皆さまありがとうございます。地域別に見ると、滋賀県内や大阪・京都の近畿だけに留まらず、東京・福岡・札幌と、本当に全国津々浦々の方に、文化館のホームページを見ていただいているようです。本当に感謝・感謝です!

皆さんがどのページに興味を持っておられるのか、少し詳しく見ていくと、展覧会の特設ページを多くの方に見ていただいてます。そうです。これは、琵琶湖文化館と安土城考古博物館の地域連携企画展「琵琶湖文化館の『博物誌』 浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!」のこと!展覧会のポスターとチラシに使用されている「源平合戦図」こちらの紹介ページも、閲覧が増えており、この展覧会を皆さんが注目していただいていることが、ひしひしと伝わってきます。

いよいよ、今週の土曜日(2/6)から、展覧会が始まります。今日はその梱包作業。安土まで無事に送り届けるために、約60点の出品資料をひとつひとつ点検してから、慎重に梱包をしていきます。楽しみにしていただいている、皆さんの期待に添えるように、頑張らなくては…!文化館が開館して60年となる記念の地域連携企画展。半世紀以上かけて、集めに集めた多彩な収蔵品が、安土城考古博物館に並びます。いつもとは一味違う?それこそ万華鏡を覗いてキラキラした世界が楽しめる?!そんな文化館の魅力を、ぜひ、会場で味わってくださいね。

明日は節分。今年は、124年ぶりに2月2日が節分という珍しい年です。未だ収束する兆しのない、新型コロナという邪気を払って、気持ちの良い春(立春)を迎えたいものです。さぁ!皆さんもご一緒に「鬼はぁ~外!福はぁ~うち!」

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「琵琶湖文化館の『博物誌』 浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!」まもなく開催!

新年が明けたと思っていたら、もう月末です。何だろう??気分がソワソワ、この充実感。そうです。2月6日(土)から、いよいよ地域連携企画展「琵琶湖文化館の『博物誌』 浮城万華鏡の世界へ、ようこそ!」が始まります。琵琶湖文化館開館60周年の記念展でもあるこの展覧会。現在、文化館では開催に向けて準備に大忙し。皆さんに楽しんで頂けるように頑張っております。

そして、皆さまには耳よりなお知らせです。この展覧会では、関連講座を開催します。本展覧会の企画担当のお二人から聞ける、琵琶湖文化館の収蔵品のアレコレなお話。これを聞けば、展示している作品の見方が変わって、より一層展覧会を楽しめること間違いなし! ぜひご参加ください。

  第1回 2月6日(土) 「琵琶湖文化館60年の歴史と知られざる収蔵品の世界」
            講師:井上優氏(県文化財保護課兼琵琶湖文化館)

  第2回 3月6日(土) 「琵琶湖文化館所蔵の考古資料」
            講師:藤﨑髙志氏(安土城考古博物館学芸員)

講座詳細 ※各回とも
 時 間:13時30分~15時
 会 場:滋賀県立安土城考古博物館 NPSセミナールーム
 参加費:各回300円(※当日支払い)
 定 員:50人

申込方法 ※往復はがきによる事前申込
【往信裏面】①企画展関連講座申込
      ②参加希望回(2回一括もしくは各回)
      ③住所 ④氏名 ⑤電話番号
【返信表面】返信用の郵便番号・住所・氏名
【 申 込 先】〒521-1311 近江八幡市安土町下豊浦6678
      滋賀県立安土城考古博物館
【申込人数】往復はがき1枚につき1人
【申込期間】令和3年(2021年)1月31日(日)必着

こちらは、受付先着順となっていますので、皆さまお急ぎくださいね。詳しくは、滋賀県立安土城考古学博物館(TEL:0748-46-2424)までお問合せください。皆さまのご参加をお待ちしています。

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文化館トンボのカラー写真(昭和36~40年代)探してます

滋賀の朝、カンカンに冷え込んでいます。それでも季節は「大寒」を過ぎ、今日の日中は少し暖かくなります・・・のかな?

そうそう、先週の金曜日、風もなく異様に暖かい日があり、周辺には濃い霧が発生しました。その時の写真がコチラ。見事にモヤってます。
「歩くと霧の粒子が見えた」と言った人がいました。
「知ってます?一部の釣り人に『たけし城』って言われてますよ」と教えてくれた人もいました。
「ふぅ~ん」この霧にかすむお城のイメージ・・・かな?‘80年代のバラエティ番組「風雲たけし城」ですね。

(ちなみに声を大にして言いたい。「風雲」には風や雲といった意味のほか、「竜が風と雲とを得て天に昇るように、英雄・豪傑が頭角を現す好機」という意味があるのです!(出典:デジタル大辞泉)。ふふふん♪)

ということで、スカッと晴れた本日、空を見上げると、そこには竜が天に昇るがごとく・・・「大」トンボ(笑)。やはり文化館は「トンボのお城」なのですよ。

ちなみに今、私たちが探している、とっても「見たいもの」があります。それは『文化館建設当時のカラー写真』です。文化館に保管されている写真は白黒写真。。。琵琶湖博物館さんや大津市歴史博物館さんがインターネットで公開されている写真データベース検索でも、なかなか。。。特に見たいのは「トンボ」です。記録によると、このトンボが「金色に輝いて」いたはずなんです!開館が昭和36年、カラー写真が無い・・・こともない・・・頃です。

もし、「昭和36~40年代くらいの文化館が写ったカラー写真ならあるよ」という方は、ぜひご一報ください。職員一同、どうしても見てみたい!よろしくお願い致します!!

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12月のホームページアクセス数

新年あけましておめでとうございます。厳しい寒さとなった三が日を、皆さんはいかがお過しでしたでしょうか?寝正月で、お腹もぷっくり…なんてことはないですか?
今年は丑年。ウシのようにどっしりと構えて、適度にゆっくり・のんびりと行きたいトコロ…ですが、お正月気分もソコソコに、今年も気合を入れて、明るく元気に参りましょう!

では、毎月恒例ホームページアクセス数の発表です。昨年12月は、2,023件のご訪問を頂きました。「師が走る」と言われるほど忙しくなる時期にも関わらず、今回も2,000件超えのアクセスとなりました。地域別では、大津市が1位!続いて、大阪市・横浜市という結果です。皆さま本当にありがとうございます。

文化館では、ホームページの更新にあわせて、歩道沿いの掲示板も、道行く皆さんに楽しんでいただけるよう、その時々で貼り替え作業を行っています。新年はここに、年始のご挨拶を貼るのが恒例です。使用する図案は、館蔵品だったり、文化館で撮影したとっておきの写真だったりと、毎年「コレが良い!」「いや、コチラの方が良い」と試行錯誤して作っています。
今年は「南山寿星図」(狩野栄信筆)を選ばせていただきました。一見すると鬼気迫る容貌をした老人の絵ですが、松竹梅を背景に七福神の一柱である“寿老人” が描かれた、館蔵品の中でも抜きん出た吉兆絵なのです。福徳長寿の神さまである寿老人なら、きっとコロナなど寄せ付けないで、元気な一年を過ごせるハズっ!そんな気持ちを込めました。

今年は新型コロナの影響で、例年とは違うお正月を過ごされた方も多いのではないでしょうか。もしかしたら、密を避けるため、まだ初詣も済ませていない方もいらっしゃる??それなら是非、この寿老人様にあやかってみてくださいね。ホームページでも掲示板でも、お待ちしております。

文化館を応援してくれるすべての皆さまに、寿老人様のご加護がありますように!

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年末年始「#おうちミュージアムへ初詣」

あっという間に年の瀬です。今年は振り返っても振り返っても「新型コロナの影響で云々・・・」というワードが世の中を飛び交い、新年への年越しもやはり新型コロナの影響で・・・と言わなければいけないような状況です。
ということで!北海道博物館さんの呼びかけで全国各地のミュージアムが参加して始まった、おうちでインターネットで楽しめる「おうちミュージアム」を皆さんご存じですか?(モチロン当館も参加中!)。年末年始の特別企画、名付けて「#おうちミュージアムへ初詣」です。

いろいろと外出しづらくなっている昨今、おうちでゆったり遊んだり、楽しく学んだり、各館工夫のとっておき企画が目白押しです。

そうですね~「初詣に出雲大社に行ってみたい!」と思ったあなたは、島根県立古代出雲歴史博物館さんのサイトをのぞいてみては?島根のお祭りや神楽など、さまざまな動画が公開されていますよ~。北海道博物館さんでは・・・なななんと!北海道名物「いももちを作ろう!」ですと?!おうちで作って旅気分~このお正月、おせち料理にこっそり追加してみては?滋賀県の近くでは・・・京都国立博物館さんなどはいかがでしょうか?おやっ?!京博さんのオリジナルキャラクター「トラりん」のぬり絵が・・・。当館のキャラクター「あきつ君」ぬり絵のライバル?!。でも悔しいかなトラりんかわいいのです。。。あきつ君も負けずに、トラならぬ招き猫に変身して福を招くのデス(笑)。

「おうちミュージアム」では、この年末年始「#おうちミュージアムへ初詣 」ということで、皆さんの参加を呼び掛けています。当館では「文化館チャレンジ」として、滋賀県の神社仏閣にまつわる「?」をクイズにして出題中(特に第17・18・19回)。地元ネタがふんだんに盛り込まれていますが、滋賀の「お国自慢」につながる文化財に関する問題もアレコレ出題していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ということで、みなさま良いお年を~!!

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電気の有り難さ、しみじみ

先週は寒かったですね~、土曜日は寒かったですね~、寒気が日本列島を襲っていた最中です。当館では全館停電をさせて、高圧受電設備の点検を行いました。停電ですテイデン。そう、電気を止めるのです。
点検は専門の技術者さん達にお任せしますが、その間、パソコンはおろか、モチロン暖房も使えません。。。凍えそうなになりながら、何をしていたかというと・・・。
通常ではチェックできないところをチェック!そうです、万が一停電が生じた場合のことを!暗闇で安全に避難経路を確保できるか、非常照明が正常に作動しているか(停電状態でないと点灯しているところは確認できない)、館内を見て回りました。非常照明、思いのほか明るく照らしてくれていました。これなら大丈夫!

そして余った時間は、太陽光が届く範囲で事務所の大掃除(笑)。椅子を上げて床を掃いて、水拭きをして・・・。さながら年末大掃除の様相です。それからワックス掛けをしよ・・・「作業終了しましたー!」エッ?あらッ!もう?!

電気設備の点検は滞りなく終了し、機器の状態も良好との報告を受けました。ほっ。うっすら暮れ行く夕刻に業者さんを見送り、本日の勤めを無事終え・・・たかったのに未だ終われません!ワックス掛けがまだ途中!!そんなこんなで、電気を付けてカーテン越しに独り、廊下をモップ掛けをする孤独なシルエットは、道行く人々の目にどう映ったものやら・・・(笑)。

ま、その甲斐あって床はテカテカ、皆さんにお見せできないのが残念デス!その代わりに美しい夜景を見ていただきましょうか、名付けて「びわ湖ルミナリエ(仮称)」!
近頃は本当に日暮れが早く、空気も澄んでいますので、湖岸からとても綺麗な夜景を見ることができます。うぅっ、この光の一つ一つにちゃんと電気が通って灯りがともって・・・電気の有り難さが心に沁みます。。。
波や風がない日には、湖岸に建つ建物の明かりが水面に映り込んで光が倍!本当に綺麗なんですよ。もうすぐクリスマス、この夜景は3密を避けてご覧いただくことができますので、今年の冬は是非、琵琶湖岸でハートをあたためて下さい♡

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みなさん気付いておられますか?蜃気楼

今季一番の寒波が襲来中の琵琶湖の景色です。いつも以上にクリアな青が美しい!今朝は大津市内でも雪が積もっていたので、大気も一層クリアな気がします。そそそその代わり、湖上を吹き渡る風の直撃を受け、我がお城は凍てつくような寒さです。。。

水面の向こう側、左奥に白い雲のように見えているのは、比良山系の山々です。さすがスキー場もあるお山ですからね、今頃はゲレンデの準備に大忙しなのではないでしょうか?

色々と見どころの多い冬の琵琶湖ですが、今日の本命はコ・チ・ラ♡↓
寒さに揺らぐ?!蜃気楼の琵琶湖大橋です!!

↓橋の下、琵琶湖に伸びる橋がもう一本?!

お散歩中のみなさん、気付いておられますか~?

じっと観察すると、橋を渡るトラックが、ある地点から急に消えて見えなくなったり、逆に、橋の坂を上らずに、琵琶湖の中へ車が向かう(ように見える)こともあります。不思議ですね~~~。
この写真は、カメラで拡大ズームをして撮影していますが、肉眼でもよく見えます。望遠鏡もあると更にテンション上がります↗↗↗!

北風ピープー吹く中、昼休みに蜃気楼を見るため湖岸を散歩するのが、最近のお気に入りデス。寒さでうつむき加減に下ばかりを見て歩くことも多いですが、是非顔を上げて遠くの景色をご覧ください。この時季は特に、パッと見れば“蜃気楼”です。自然界の不思議をお楽しみください。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第6回 開催しました

日差しが暖かく、冬のお出かけ日和となった12月10日(木)、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第6回を開催しました。今年度最後の回は何と!定員ピッタリの100名の方にご参加いただきました。まさに満員御礼!受付時のソーシャルディスタンスも守って頂いて有り難うございました!

今回のコヅチは、「神と仏の融合「本地垂迹」と仏像・神像」をテーマに、神仏が融合した不思議な世界について、当館の和澄浩介主任学芸員がお話しさせていただきました。
皆さま、“神仏習合”というと、「神と仏が一緒になっている」というイメージではありませんか?冒頭の平安時代初期の古文書を引用した説明では、神が仏に帰依してパワーアップするという、お話が出てきました。実はこの頃は、まだ神様が仏様にはなっていないのです。会場からは、思わず出てしまったのでしょうか…?「へぇ~」という声が。。。

10世紀後半になると、「真理の世界の仏が姿を変えて、現世に現れた姿が神」という、神と仏が一体となった、本地垂迹の考え方が出てくるそうです。法華経の教えから来たものだそうで、法華経を根本経典とする天台宗が本地垂迹を推進したと考えられるのだとか。天台宗の延暦寺と、仏教聖地の比叡山を守護する日吉大社がある滋賀県は、本地垂迹を進めやすかったのだそうです。後半には、具体的に県内の仏像・神像が数多く紹介され、近江では神仏習合が盛んだったことが改めてわかりました。

また、今回は、滋賀県立近代美術館さんが主催する「滋賀近美よもやま講座 月刊学芸員」とのコラボレーション企画ということもあり、打出のコヅチのサテライト会場を設けての開催となりました。インターネットを使って、本会場の講座を、近代美術館と同じびわこ文化公園内にある滋賀県埋蔵文化財センターの会場でも、同じように視聴できる画期的な取り組みです。会場に来られた8人の方にも、広い研修室で、ゆったりと受講していただくことができました。

今回をもって、今年度の文化財講座は終了となります。新型コロナ感染拡大防止のため、机は講座が始まる前と後にアルコール消毒、受付用の飛沫ガードを手作りするなど、スタッフも試行錯誤、手探りでの開催となりました。苦労も多かった分「開催してくれてありがとう」と皆さまからいただいた言葉が心に響きました。

無事に全6回を終えられたのは、ひとえに皆さまのご協力のおかげと感謝しております。参加いただいた皆さま、本当に有り難うございました。

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頑張れ学生さん!

文化館のとある場所に設置されたコチラの装置。コレは一体何だと思われますか?コレ実は自動観測できる水質測定器なのです。

文化館から2キロ程離れた場所に、京都大学大学院工学研究科附属流域圏総合環境質研究センターがあり、勉強熱心な学生さんから「文化館に水質測定器を設置させてほしい」とのお願いがありました。

詳しく話を伺うと、発展途上国では、河川の水質モニタリングの需要が増加しているけれど、既製品による自動観測は、とてもコストがかかり設置が難しいとのこと。そこで低コストの水質測定器を開発し、実際に試験運用をしたい、といういうお話でした。本来であれば、現地である海外の河川に設置したいところ、新型コロナのため、行くことができなくなってしまったのだそうです。ならば、せめて琵琶湖で試験運転をということで、我がお城・琵琶湖文化館に白羽の矢が立ったというワケです。ううぅ。。。なんてこと…喜んで協力しようではありませんか!!

水質測定器は、学生さんたちが一から作った力作です。水位や、濁度、流速を測ることができます。
研究センターから文化館に自転車で通い、機器の設置やその後の経過観察など、日々頑張って研究を続けておられます。
教授にお話を伺ったとき「プログラミングが得意な学生もいれば、実験の得意な学生もいて、学生の個性で装置を開発しています」と仰っていたのが、とても印象に残っています。彼らの研究が、多くの人の暮らしを支えるきっかけになると思うと、文化館として協力できたことが、とても嬉しくなりました。まだまだ、冷え込んでくるこの時期、大変かとは思いますが、学生さん達の研究をあたたかく見守りたいと思います。

暮らしに欠かすことができない水。コロナ禍で、手洗い・うがいが必須となっている今、キレイな水を当たり前のように、使用していることに感謝しなければと改めて思いました。

学生さん達の取り組みが、実を結び、世界中の人々がキレイな水を使うことができますように!研究室の皆さん頑張って!

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文化財講座 コヅチサテライト!

滋賀の文化財講座「花子さんの打出のコヅチ」からのお知らせです。本年度は、新型コロナウィルスの影響で、募集定員を例年より縮小して開催してまいりました。早々に満員御礼となってしまい、泣く泣く受講をあきらめた方もいらっしゃったかと思います。申し訳ない。。。そのコヅチも残すところあと1回、12/10(木)が最後となります・・・・・が。

ちょっと待ったぁ~!諦めないで下さい!!「打出のコヅチ」始まって以来の特別企画、サテライト会場で、初の“リモート講座”が実現します!

これは、滋賀県立近代美術館が実施されている「滋賀近美よもやま講座 月刊学芸員」とのコラボ企画により実現!サテライト会場となるのは、滋賀県埋蔵文化財センターさん(大津市瀬田:びわこ文化公園内)の研修室、定員20名さま“限定”のリモート講座です。

講師は、いつもの会場:コラボしが21大会議室でお話しさせていただきますが、同日同時刻、同じ内容を、別会場でスクリーンにてご覧いただく趣向です。

(←このために秘かに行われていた実証実験。。。首尾は上々、クリアな映像で講座をお楽しみいただけるよう、準備万端、整いましてございマス☆)

参加ご希望の方は、必ず事前に[しがネット受付サービス]にてお申込み下さい。問い合わせは県立近代美術館(電話077-543-2111)まで。定員も少なめですからね、お申込みはお急ぎを!(事前申込:12月9日(水)までの先着順です。)

実施日:12/10(木)13:30~15:00
講座内容:神と仏の融合「本地垂迹」と仏像・神像
講師:和澄浩介・琵琶湖文化館(近代美術館兼務)主任学芸員

←こんなお顔の講師が、大画面で、みなさんの参加をお待ちいたしております!!

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11月のホームページアクセス数

12月がやってまいりました。文化館前の通りの街路樹も葉っぱを落とし、見るからに寒そうな景色となりました。琵琶湖を見れば、カモたちも悠々と泳いでいて、湖畔はすっかり冬の装いです。今年は、世界的に新型コロナが流行し、当たり前に出来ていたことが当たり前にできなくなり、色々な事を考えさせられる年となりました。ですが、それも残り一か月。例年のように渡ってきてくれたカモたちを見習って、寒さにも新型コロナにも負けずに、この冬を乗り切っていきましょう。

さて、今日は恒例のホームページアクセス数の発表と参りましょう。11月のアクセス数は2,537件と今回も多くの方にアクセスしていただきました。たくさんの方にご覧いただいた、地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」(11/15に閉幕)。会場であった栗東歴史民俗博物館さんのリンクページから当館のホームページに辿り着いた方も多かったようです。また展覧会の相乗効果か、文化館が過去に開催した「これまでの展覧会」についても、アクセス数が増えました。注目していただけたようで大変嬉しいです。

12月10日(木)には、「滋賀の文化財講座 花湖さんの打出のコヅチ」が開催されます。7月から始まった本年度の講座・全6回も、いよいよ最終回を迎えます。
今回のテーマは「神と仏の融合「本地垂迹」と仏像・神像」です。カミとホトケ・神仏の融合「本地垂迹」の不思議な世界について追及していきますよ。当館の和澄浩介主任学芸員が満を持して登壇いたします。参加申し込みをされた方、楽しみにしていてくださいね。

それでは、2020年最後の一カ月も文化館と文化館ホームページをよろしくお願いします。

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ニュートンに学べるか?滋賀県人

みなさんは、こんな“滋賀県”をご存じでしたか?
10月某日、滋賀県が公式YouTubeチャンネルで公開した動画「ニュートンに学ぶ、これからの滋賀ノーマル」
これがまた「意味が分からなくて面白い」と評判です?!

<滋賀県HP引用>
17世紀、アイザック・ニュートンが、学位を取得したころ、ロンドンではペストが大流行しました。この影響で、大学も閉鎖されることに。ニュートンは、故郷へと戻り、自由に思考する時間を得て、微分積分、光学・万有引力の法則を発見できたといわれています。後に、ニュートンは、この期間を「創造的休暇」と呼びました。

なるほど。偶然から生まれた世紀の大発見。これを現在のコロナ禍になぞらえて、「これからの滋賀を新しい発想でつくって行こう!」という前向きな動画ですね?!

う~ん、でも何かがオカシイ・・・。動画では、独特のリズムと(力の抜ける)歌声で、
滋賀県公式Youtubeチャンネル(長尺バージョン)
「あなたは落下するフナ寿司をみて、何を発見しますか?」
「ゲル化した琵琶湖をみて、なにを覚えますか?」
「行進する赤こんにゃくをみて、何を知りますか?」

コレ、言葉で読んでも動画で見ても、意味がよく分カラナイ・・・。
「お見舞いする近江米をみて、なにを生みますか?」
「新説を見つけたおじさんをみて、なにを察しますか?」

エッ?!何?今の?!どこかで見かけたシルエットに「明智光秀は滋賀出身!?」のポップが!!

その後、石田三成が踊ってエンディング・・・。

「今の想定外な暮らしの中にも、未来のヒントが転がっているのかもしれません。滋賀を見つめる、未来が生まれる。」

・・・よかった♡最後はとても“まとも”だった(笑)。コロナ禍で閉塞的な考え方にとらわれることもしばしば・・・。これぐらい柔軟な発想とユーモアで、この苦境を乗り切りたいですね!

とりあえず、よく分からないコトで怒らない寛大な心と、ダジャレを許せる遊び心と、世の中の“不思議”に目を向ける探求心(?!)で、当たり前ではない何かを想像できる「滋賀県人」になりたいと、この動画を見て思いまし・・・た(?)。皆さんもぜひ気軽にご視聴下さい(でも何だかモヤ~っとします・・・(笑))。

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Re:おうちであきつ君 [びっくらぽんのあきつ君]

久々、ご投稿いただきました・あきつ君!いやぁ~栗東での展覧会も終わってちょっと寂しいなぁ・・・と思う間もなく!文化館にとっての元気の源「あきつ君」が投稿されました!

その作品がコチラ!「描いてみよう」に載っていたあきつ君のいろんなパターンを、丁寧に描いてくれていますね。ほんわかします~。 その中で、厳選して選んだのがコチラ!名付けて『びっくらぽんのあきつ君』デス。

なぜ選んだかというと?それは絵の近くに「あきつくんありがとう」と書いてあったから♡うぅっ、何気ない純粋な言葉に大人は涙もろくなるものです。ちょっと嬉しかったので、並んで驚いてみました(笑)。

元祖あきつ君もなかなかの出来栄え・・・だと思うのですが、子どもさんが描いてくれた作品の方が、より「びっくり」している感じが出ている!!うぅっ、元祖敗北・・・純粋な絵の“勢い”に、大人は勝てません。ヨシ!これからもいろんな「あきつ君」で楽しんでもらえるように、元祖・頑張りますね(笑)!!ご投稿、有り難うございました!

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「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」御礼

この土日は絶好のお出かけ日和、「関西文化の日」でもあったので、皆さんも気軽に博物館や美術館に足を運び、文化・芸術を楽しんでおられたのではないでしょうか。
湖国の紅葉も見ごろを迎えた15日、約2ケ月にわたって開催された地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」が終了いたしました。あっという間でしたね~長かった?早かった?会期中には2,629人の入場があったと、会場館の栗東歴史民俗博物館さんから報告がありました。本当に多くの方々にご覧いただけましたこと、心から感謝いたします。

内容については、「素晴らしい」「見応えがある」「これで無料とは」などの声が寄せられ、配布しておりました解説パンフレットについても大変好評で、みなさんに喜んでいただけたのが、何より嬉しいです。

また、栗東歴史民俗博物館のみなさんにも数々のご配慮をいただき、感謝いたしております。「開館30周年記念」のチカラの入り方が凄かった(笑)。 本展に合せて常設展の方も仏像や神像を数多く展示していただいたことで、お客様の満足度も更にUP↗↗↗していたのではないでしょうか。この展覧会をきっかけに、栗東近くの神社やお寺さんへ足を延ばされた方もいらっしゃったようです。いろいろと楽しい展覧会となりました。有り難うございました。

今日は、文化館で戻ってきた文化財の梱包を解いています。今回出陳されていた神さまや仏さまは、時代の古い文化財ですので、移動に際してのリスクは伴います。こうして学芸員の目でしっかりと状態を確認し、異常がないことを確かめて、大切に収蔵庫にお戻りいただきます。

地域連携企画展は私たち(文化館)だけでは実現できません。多くの方のご支援・ご協力があってのこの達成感・・・。みなさまに「感謝♡」です。

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閑話:「一網打尽」君、その後

10月5日付ブログで、湖岸に押し寄せる水草(藻)と文化館の戦い(?!)について、熱く語らせていただきました。そこで登場したのが、水草を岸まで寄せる秘密兵器(手作り)の[一網打尽]君と[根こそぎ]君。ブログを読んだ方から「その後どうなった?」と、状況を心配するお声をいただき、ここに報告する次第です(笑)。

え~っと、とりあえず文化館の周囲は、滋賀県の秘密兵器「藻刈り船」が近くで操業して下さり、幾度となくキレイにして下さいました(水草をすっかり回収して下さっても3日後にはまた押し寄せる・・・の繰り返しでしたが。。。)。

そして文化館の内側に入り込んでしまった水草は・・・文化館の秘密兵器「一網打尽」君の登場です。これ位の季節になると、根っこから生えている水草というより、切れて流れ着いた水草が多いので、表層の水草を浮きの付いた「一網打尽」君でガッツリ引き寄せる作戦です。建物側から「一網打尽」君を投入、岸側からロープで引っ張ると・・・あ~ら不思議、水草が岸によって来る~♡(心の中でガッツポーズ!)
「重いな」『重いですね』「来たな」『来ましたね』
ふっふっふっ、成果としては上々デス!

道行くおじさまからは「大漁、大漁!」と元気な掛け声が飛び、散歩中のご婦人からは「大変ですけど頑張って」と励ましのお言葉をいただき、時には作業を見守る人だかりが出来るなど・・・。道行く人々の注目の的となるのは少し気恥しいところもございましたが、やはり皆さん、気になっておられるのですよ、この状況を。何とかしたいのですこの状況を!
ということで2度3度の改良を繰り返し、更に精度を上げて活躍した「一網打尽」君は、今季の作業を無事務めあげました。(いや、そもそも網に浮きと錘(おもり)を付けただけのモノでいいのでは?と気付いたのは作業も終盤に入ってから・・・でした。)

今年は台風が来なかった分、随分とラク・・・だったはずなのですが、思い返すとやはり辛い作業でした。でも「一網打尽」君のおかげで楽しくもありましたヨ。来年は更なる改良を重ね、琵琶湖のお役に立ちたいものです。

そうそう、こんな発見もありました。琵琶湖を漂うパイナップル?!もしくは果物の王様ドリアンか??
ノンノン、答えは「苔(コケ)」!その名も「オオマリコケムシ」という外来種なのだそうです(詳しく知りたい方はコチラ)。聞くところによると、今年は琵琶湖でも多く見られたとのこと。これはまた新たな環境問題に発展しそうな予感デス。。。

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[栗太郡の神・仏 祈りのかがやき] クイズ②ネタばらし

ハイみなさんこんにちは!昨日に引き続き、今日も元気に「ネタばらし」です(会期終了がまもなくですからね。答えも急がなきゃ!!)。
ハイみなさん思い出して~~第2弾に出題したお題はこちら![問題のPDF]

[1] 草津市・観音寺が所蔵する阿弥陀如来像の足の裏には、仏さまのしるしである「仏足文(ぶっそくもん)」が描かれています。そこで問題です。このような仏さまの身体的な特徴を、まとめて何というでしょうか?正解はズバリどっち→→→三十二相 or 二十一面相
というものでした。実は問題の裏に[仏さまの特徴「三十二相(さんじゅうにそう)」とは?]という豆知識解説を載せています。例えば、指の間に水かきがある、体が黄金色、毛は紺青色、眉間に右巻きの白毛があり光明を放つ、etc…。え~要するに、仏さまが「超絶すごい存在」であるということ。
みなさんは会場で阿弥陀如来さまの足に注目してご覧になられましたか?足の裏の仏足文についてはパネルで紹介していますが、あの思いのほか小さな御御足に、細やかな文様が施されているなんて・・・仏師の祈りが込められているかのよう、ですね。

[2] 大津市・荒戸神社が所蔵する仏涅槃図には、お釈迦さまが沙羅双樹の木の下で頭を北にして横たわり、入滅(死亡)される姿が描かれています。このお釈迦さまの目をよ~く見てみると・・・どっち?→→→開いている or 閉じている
こちらは第2期に登場した仏涅槃図です。一般的には涅槃図に描かれるお釈迦さまは目を閉じておられることが多いのですが、こちらはうっすら目を開いておられ、今まさに入滅される直前の様子が描かれていると考えられます。
会期中には、ご寄託されている荒戸神社さまの氏子さんなど関係方々のご来館もあり、久々のご対面を喜んでおられたとのこと。地域の宝として誇りに思っていただければ、私たちも嬉しいです。

[3] 今年、開館30周年を迎えた栗東民俗歴史博物館。展示会場には、出陳文化財の他に、開館当時を知る生き証人とも言える、ある「貴重なモノ」が展示されています。ズバリそれはどっち?→→→狛犬の頭部内を写した写真パネル or 休憩用の長イス
正解は「狛犬の頭部内を写した写真パネル」。平成元年(1989)に修理を行った際に狛犬の頭部内に修理の銘が墨書で書かれていることがわかり、それをパネルにしたものです。開館当初に作成された要覧にもこのパネルが展示されている写真が載っていました(右)。
30年の時を経てなお現役で頑張るこのパネルと、代々大切に扱われてきた学芸員さんたちの、モノを大切にする“心”に心底感動いたしました。

今年は県内でほかにも滋賀県立陶芸の森陶芸館、大津市歴史博物館、守山市ほたるの森資料館が、開館30周年を迎えられました。当館は来年3月に開館60周年となります。
さて、どんなお祝いをいたしましょうか・・・ね??!

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[栗太郡の神・仏 祈りのかがやき] クイズ①ネタばらし

約2カ月あった会期も、はや残すところあと1週間。栗東歴史民俗博物館で開催中の「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」は、15日(日)までとなっております!みなさまお急ぎを!!
っとその前に、本日(月曜)は休館日なので、展覧会の予習・復習がてら、そろそろクイズの“ネタばらし”をしておきましょうか・ね?!

先ずは第1弾として出題したのがこちらのお題。[問題のPDF]
[1] 本展覧会のポスターやチラシに掲載されている女神さまと仏さま。実際の大きさで、小さいのは、ズバリどっち?
という問題でした。答えはズバリ→「女神さま」です。チラシでは対等の大きさに編集されていますが、薬師如来坐像(阿弥陀寺蔵)が半丈六(約4尺 (実138.8cm))であるのに対し、女神坐像(金勝寺蔵)はこぢんまりかわいく29.4cm。実際にはこれ(右図)くらい違います。う~ん編集マジック(笑)。展示室では遠目に向かい合って座しておられるところが、学芸員のこだわりだったりします(笑笑)。小さくとも力強い存在感の女神さまに要注目です!

[2] こちら(左)の彫刻(金勝寺蔵)は、お坊さまの姿をしておられます。そこで問題。このお像は・・・
お坊さまでしょうか?仏さまでしょうか?神さまでしょうか?
ズバリどなたサマ?
というのが問題。答えはズバリ→「神さま(僧の姿をした神さま)」が正解です。(出題した学芸員は“ちょっぴりひっかけ問題”とニタニタしている(笑)。)実はこのお像、県指定文化財で名称が「僧形神坐像」です。名前を知っていたら一発正解でしたネ。

[3] 近江八幡市の浄厳院が所蔵する「厨子入銀造阿弥陀如来立像」(右)は、金の蒔絵が施された厨子も見どころです。主な蒔絵の意匠は蓮の花びらで、扉と本体の内側にもあらわされていますが、厨子の中で一か所だけ違うモチーフがあります。ズバリどこに何が?!
①扉外面に秋草 ②本体背面に龍 ③屋根に宝珠
というものでした。答えは・・・「屋根に宝珠」が正解。蓮台の上にまぁるい宝珠が3つ描かれています。意匠の美しさをぜひ会場でご確認下さい!

あれ?!どうしたことでしょう。クイズ第1弾の答えだけで敢え無く本日の字数制限となりました。第2弾の答え合わせはまた次回!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第5回 現地探訪 開催しました

11月5日スッキリとした秋晴れ!行ってまいりました「打出のコヅチ」現地探訪!今回は講座でもお馴染み:井上優氏(県文化財保護課・琵琶湖文化館)の案内で、地域連携企画展を開催している栗東歴史民俗博物館を目指して、栗東市内の旧東海道を探訪してきました。
集合場所の手原駅に集まった38名の“打出のコヅチ隊”の皆さん。資料をお渡しするとき、皆さんの「これから始まるワクワク感」が直に伝わってきましたよ!早速、手原駅の駅舎と名前の由来について、講師が事前に準備してくださった説明書のスケッチブックを見ながらお話を聞き、いざ探訪のはじまりです!

手原駅を出発したコヅチ隊は、東海道を石部宿方面に向かいます。江戸時代の栗東は、東海道と中山道の二大街道が通る交通の要で、日本中から旅人と物資が行き交う繁華な地でした。当時を思わせる街並みを、随所に講師の解説を聞きながら歩いていきます。
街道を思わせるのは、建物だけではありません。左の写真は「肩替えの松」と言って、駕籠かきをしていた雲助が、肩を交代させた休憩場です。そろそろ私たちもココで休憩…とは参りません!まだまだ探訪は始まったばかり。次に向かって更に歩きます。

栗東地域には、宿場はありませんでしたが、宿場と宿場の中間地点にある休憩所「立場(たてば)」があり、名物茶屋や薬屋などが軒を連ねたのだとか。その中のひとつ「旧和中散本舗(大角家)」は「梅ノ木立場」の薬屋でした。春、秋の特別公開以外は非公開とされているところ、我らがコヅチ隊、特別に見学させていただくことができました。江戸時代の木製の製薬機や、本陣に利用された立派な座敷と庭。見るところが盛沢山!参加した皆さんも隅々まで、興味深そうに見ておられましたよ。
その後一行は、近くの福正寺地蔵堂(法界寺)へ移動し、重要文化財に指定されている木造地蔵菩薩立像を拝観しました。頭部がやや尖った特徴的なお顔立ち。講師の丁寧な説明にじっくりと耳を傾けました。

そして最終目的地である「栗東歴史民俗博物館」へ。到着した時の皆さんの笑顔、疲れを感じながらもとても良い表情をされていましたよ(笑)。
疲れていても知識欲が溢れるコヅチ隊。現在開催中の「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき 」の説明や、通史展示に特別出品されている「田中家資料」についての解説を熱心に聞いておられました。

栗東歴史民俗博物館は今年開館30周年。その記念すべき開館に元学芸員として立ち会った講師:井上氏が案内した今回の現地探訪。『栗東愛』あふれる盛りだくさんの内容となりました(終了予定時間を1時間オーバーとなったのもご愛嬌?!)。参加者からは「栗東の豊かな文化財を深く学ぶことができた、現地講座ならでは」と喜びのお声も頂戴し、改めて栗東のこと、滋賀のことを知る、良い探訪となりました。

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10月のホームページアクセス数

気付けば、もう11月。朝晩は、グッと冷え込んでまいりました。去る10月23日には近畿地方で、早くも「木枯らし一号」が吹いたそうで(今年は観測記録に並ぶ、早さだったとか)、文化館の前の通りの落ち葉もいっそう増えて、秋が深まり晩秋が近づいているのが実感できます。

今日は早速、恒例のホームページアクセス数から参りたいと思います。10月のホームページアクセス数は、2,743件となりました。アクセス数の増加もさることながら、サイトを訪問してくださっているユーザー数も前年同月の約1.5倍!これは、ご新規の方が増えているということ。お目に留まり光栄です(笑)。
これも、ホームページを見て琵琶湖文化館を応援していただいている皆さまのおかげ!本当にありがとうございます。

現在好評開催中の地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」では、新たな“仏像ファン”の方が当館のホームページをロックオンして下さっているようです。また、先週木曜日(10/29)の夕方にアップしたばかりの『皇嗣殿下もご覧になった日本画「近江」』再発見についての記事が、新聞で紹介されたこともあり、ご注目いただいているのでしょうか。11月8日に“立皇嗣の礼”が執り行われるのを前に、文化館と皇嗣殿下とのご縁を感じられるこの作品。琵琶湖の風景や、湖国の伝説などがイラストタッチで描かれていて、滋賀の事を知っていても、知らなくても、引き込まれる作品となっています。
こちらの作品は、来年2月に県立安土城考古博物館で開催される、地域連携企画展第2弾で公開される予定ですので、お楽しみに。

さて、今週の木曜日(11/5)には、いよいよ文化館の人気イベント「花湖さんの打出のコヅチ・現地探訪」があります(募集は締め切りました)。今回は、地域連携企画展第1弾「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」の関連事業として、栗東歴史民俗博物館周辺を約4.5㎞歩きます。参加される皆さまは、歩きやすい服装・靴でお越しくださいね(詳細についてはコチラ)。当日は、13:00受付開始、13:15出発。JR手原駅南口で目印の「花湖さんの打出のコヅチ隊」の幟旗を持ってお待ちしています。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第4回 開催しました

秋晴れがさわやかに感じられた10月21日(水)、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」の第4回が開催され、会場のコラボしが21には、85名もの方々がお越しくださいました。

今回は「成菩提院の「釈迦諸尊集会図」と中国・南宋時代の仏画-滋賀県新指定文化財の紹介-」と題しまして、昨年(2019年)に新しく県の指定文化財となった、米原市・成菩提院様ご所蔵の釈迦諸尊集会図(文化館寄託)について、打出のコヅチの講師陣でお馴染みの古川史隆氏(県文化財保護課・琵琶湖文化館)が登壇いたしました。

県指定文化財とは、県にとって重要な文化財(国指定を除く)を指定したものです。この根拠となるのが滋賀県文化財保護条例です。同条例は昭和31年に公布されましたが、実は近畿2府4県では2番目の早さで、京都・奈良よりも早いのだとか。ちょっと意外デス!

釈迦諸尊集会図」は中国・南宋時代(13世紀末)に港町の寧波(ニンポー)で描かれた、掛け軸仕立ての仏画で、釈迦如来と文殊菩薩・普賢菩薩を中心とした多くの仏が、一幅に描かれています。お一人お一人が丁寧に描きこまれていて、スクリーンに映る拡大写真に皆さま見入っておられました。日本で描かれた平面性の強い仏画とは違い、立体感のある描きこみが、南宋時代の寧波仏画の特徴となっているそうです。文化館のホームページでは作品の詳細部分の画像を見ることができますので、ぜひコチラもチェックしてくださいね。

講座では、この釈迦諸尊集会図だけでなく、その他の南宋時代の絵画も多数紹介されました。そのなかで、県内の寧波仏画も紹介されました。寧波で描かれたものが、海を渡ってこの滋賀に来たことに運命めいたものを感じます。ですが、何故日本に来て、どう使用されたかはまだ詳しいことは分かっていないそうです。700年以上経っていても未だ謎がある寧波仏画。。。絵画の様式だけでなくその経緯もすごく気になります!

会場では、今年も県立図書館さんが講座関連図書を出張展示しに来てくださいました。参加した皆さまも、興味深そうに本を手に取っておられました。南宋時代の寧波仏画に興味を持って「調べてみたい!」と思った方は、ぜひ図書館にも足をお運びください。

さて、次回(11/5)は、いよいよ会場を飛び出して現地探訪です。県保護課の井上優氏を講師に栗東市を歩きます。地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」の会場となっている栗東歴史民俗博物館の開館当初のエピソードなどに触れながら展示の見どころを解説します。お楽しみに!

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「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」展 ギャラリートーク②

日曜日は絶好のお出かけ日和でしたね。そうです、現在開催中の「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」展、第2回目となるギャラリートークが、栗東歴史民俗博物館で行われ、前回を上回る50名の方々が参加されました。ということで!今回も懲りずに潜入取材デス!

展覧会は第2期となっており、展示替えもされてましたので、新しく登場した仏涅槃図(仏さまの北枕?!)や、密教法具の独鈷杵や五鈷杵(鎌倉時代に造られた特徴?!)などについて、詳しく解説されました。
そして、今回の展覧会でキーワードの一つとも言える「神と仏の聖地・栗太郡」について。会場には様々な神さま仏さまがいらっしゃいます。「お寺に神さま?」「神社に仏さま?」ついつい私たちの常識では「?」と思ってしまいがち。これについては、明治時代に「神仏分離」が起こるまでは、お寺に神像があっても、神社に仏像やお経があっても、何ら不思議ではないとてもWinウィンな関係であったと。神さまも仏さまも世の中を救う(護る)ために、あらゆる偉大な力を総動員する、『超強力パワースポット』が当たり前だった!、そう考えると、神さま仏さまの「?」も、すんなり受け入れられるとのことでした。何より、そこにいらっしゃるだけで有り難い・・・。そんな展覧会です。

そしてギャラリートークの後半、事件は起こりました・・・。文化館関係者がザワついた一番の「!」ポイント:栗東の学芸員さんの口から「小槻大社の男神坐像(伝落別命)の襟元にうっすら“トンボ”が彫り込まれている」との説明が・・・なななんですと!これには一緒に解説をしていた文化館学芸員も「耳ダンボ」になったと言っておりました(笑)。そんなご縁が!肉眼では少~し彫り跡がある・・・かな?と見える程度なのですが、今後の更なる調査に期待!ですね!!

実は今回のギャラリートークでは、文化館の「クイズチャレンジ」栗東展スペシャルを会場で配らせていただきました。問題もさることながら、裏に載せている「栗太郡とは?」「仏さまの特徴:三十二相とは?」という豆知識も、ぜひこの機会に知っておいていただきたかったので・・・。解説の途中、阿弥陀如来さまの「仏足紋」のところで、みなさんがクイズを裏返して見ておられた時には、一番後ろで目をウルウルさせておりました(笑)。役に立ってる~♪持って行ってよかった~!

あっという間の1時間。今回もいっぱいお勉強させていただきました!参加されたみなさんも、同じ気持ちだと嬉しいです!感動の余韻に浸りつつ・・・せっかく結んでいただいたご縁なので、小槻大社にもご参拝♡「トンボのお城の文化館です。展覧会ではお世話になっております。これからもどうかいいご縁をお結び下さい・・・」とお願いしてきました。
これがあるからタマラナイ!知らなかった世界が“今”につながるこのご縁。奥深き「近江の文化財」です!

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「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」展でのお楽しみ

ご覧いただけましたか~?「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」展。会場となっている栗東歴史民俗博物館さんでは、10/3(土)の夕方に和太鼓のコンサートなども実施されましたので、「ついでに見てきた!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?お隣りは図書館ですし、借りた本を返しがてら、ふらっと博物館にもお立ち寄りいただければ、とっても嬉しいです。
「もう見てきたよ」という皆さん。展覧会の内容もさることながら、会場館で気付きましたか?4月からコツコツと積み上げてきた「文化館・クイズチャレンジ」・・・過去の出題の中から、実物を見て「あ、ほんまや」と復習・納得できる”文化財“が展示されてましたヨ~!気付いた?気付いてない?!ワタクシ、出題する側の人間ですが、実物を見たときには、ちょっと感動しました(笑)。

先ずはこちら、ロビーにずらっと展示されている梵鐘の数々!(栗東歴博さんのように、多くの大型の梵鐘を常設展示している館は、とても珍しいと思います!) しかも目線の高さに置いてあるので、通常見上げても見ることが出来ない鐘の上の方まで、じっくりと見ることが出来ますよ!こちらは、[第5回の問題⑬:梵鐘のてっぺんに伝説の生き物?! ]で出題しました。さて、何でしょう?覚えていらっしゃいます?よね?!先ずは「ホントにいた!」という驚きを楽しんでいただいて、その後は、ズラッと並ぶ一つ一つのそれぞれの表情の違い、”いかめしさ”や“愛嬌”みたいなところを比較して楽しんでいただく・・・のがおススメです!

続いてこちらは・・・
[第3回の問題⑦:狛犬の見分け方をご存じ?!エッ?違いが??]で出題しました。皆さん覚えてますか~?展覧会には、県指定文化財の狛犬(栗東市・大宝神社蔵/栗東歴史民俗博物館寄託)が出陳されています。シュッとした狛犬さんですが、お目目がクリクリでとても愛嬌のある表情をしていますので、ぜひご注目くださいね。
(この「狛犬の見分け方(覚え方)」を、全世界に広めようと野望を抱く文化館(笑)。)

また、新たなお楽しみとして、栗東展「クイズチャレンジ②」もご用意しました。さぁ、これはもう会場へ行って確認するしかないですよ?!皆さん‼
18日(日)14:00からは、ギャラリートーク②が開催されます。前回(①9/22実施)とはお話させていただく学芸員が変わるため、また違った見どころ・楽しみどころを、発見していただけると思いますヨ。皆さまのご参加を心よりお待ちいたしております~。

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滋賀:秋の展覧会 目白押し

そろそろ秋の展覧会シーズン真っ盛りですね。各館こだわりのテーマで、凝った展覧会を企画されていますよ!

先ずは、安土城考古博物館さんの特別展「信長と光秀の時代―戦国近江から天下統一へ―」(10/10~11/23)です。こちらは、もともと春に予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響で、秋に延期された展覧会です。振り返れば4~5月、外出自粛に伴う施設の休館などで、開催中止を余儀なくされた展覧会もありました。そのような中で「延期」となったことは、歴史ファンとしてはとっても有難い!今年特に注目されている“信長”と“光秀”ですからね。どっぷり戦国時代にハマりたいものです~。当館からも、「明智光秀近江出身説」で注目された淡海温故録(おうみおんころく)が出品されていますので、是非ご覧くださいね。

そして、こちらにもご注目。大津市歴史博物館さんの開館30周年記念企画展「聖衆来迎寺と盛安寺―明智光秀ゆかりの下阪本の社寺―」(10/10~11/23)です。前期・後期はありますが、会期中に約100件(約160点)を展示予定とのこと。文化財ファンからするととっても贅沢な展覧会です♡。当館に寄託されている51件の文化財も集荷に3日をかけて貸し出され、お披露目の時を待っています(そのラインナップ公開情報はコチラ)。きゃ~うっとり。
そしてチラシやウェブサイトには、見どころの一つとして[特に国宝の「六道絵」は、その15 幅全てが並ぶのは地元の近江では実に36年ぶりのこと]と紹介されています。実はコレ、当館のコトです。36年前(昭和59年・1984)に開催した特別展「聖衆来迎寺」展:以来の揃い踏みなのですね~・・・なんだか感慨深い(笑)。ぜひ訪れてみたい展覧会です。

他にもほかにも・・・ん?!地域連携展?当館は今年、栗東歴史民俗博物館さんと連携して「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」展を開催していますが、実は、昨年タッグを組んだ甲賀市土山歴史民俗資料館さんが、今年は滋賀県立陶芸の森、甲賀市水口歴史民俗資料館、多賀町立博物館の4館で連携し、信楽焼についての展覧会「信楽焼 <わび・さび>の美の秘密とヒストリー」(10/10~12/6)を開催されます。これは連携祭りだぁ~!(笑)!土山会場では「甲賀の茶と信楽焼のヒストリー- 茶壺から汽車土瓶まで-」という企画で、なるほど地域密着型の展覧会ですね。滋賀を応援したい地元ファンとしては、改めて知っておきたい滋賀の伝統産業です!連携されている4館を巡ると、ちょっとした小旅行になるかも?!いい季節ですですから、ぜひお出かけ下さい。

どの展覧会もそうですが、コロナの終息が見通せない中で、必死に準備を進めてこられた珠玉の展覧会です。会場ではコロナマナーを守りながら、ゆ~ったりと非日常をお楽しみくださいませ。この秋、気分を開放いたしましょ~‼

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「一網打尽」君と「根こそぎ」君

今年はブログでこの話題に触れることはないかなぁ、と思っていたのですが、やはり避けては通れない、この時季恒例の、あの話です。
今夏、幸いなことに台風は近畿を避けてくれました。琵琶湖の波も比較的穏やか。ただ、そのせいで、大量の植物プランクトンが青緑色になって水面に広がるアオコが発生した日もありました。琵琶湖の側にいると、いろいろと環境問題にも詳しくなるものです。。。そしてヤツらも例年のごとく・・・発生してしまいました。
そう、湖岸に建つ我がお城にとって、夏から秋にかけての厄介モノ:水草(藻)が押し寄せ、その処分に困る季節です。沖合で育った水草が、流れ流れてたどり着くこの辺り、、、9月には強力な助っ人:藻刈り船が周辺の水草を刈り取ってくれていたのですが、当館の桟橋の下をかいくぐり、内側に入ってしまった水草は、人力で取り除くしか方法がありません。

毎年繰り返されるこの作業。。。(昨年の台風襲来後の作業は特に過酷を極めました!)今年は琵琶湖の水位も低く、岸からすくい上げるのも、とても苦労しています。

そこで無い知恵を絞って考案されたのがこの秘密兵器。期待のエース:手前が「一網打尽」君で、奥が「根こそぎ」君です!
なんてことはない、泥除けの足ふきマットにペットボトルの浮きを付けたモノと、下に重い鉄管を付けて沈むようにしたモノ。それぞれにハト除けのイガイガと、左右に長めのロープが取り付けてあるだけの代物・・・です。果たしてこれを、どう使うのか、想像できます??
正解は、この泥除けマットを建物側から水中に落とす → 岸側からロープを引っ張る → 水草がマットに絡みながら岸に寄って来る → 一網打尽!という見事な(?!)作戦なのです。
数々の試作品と試行錯誤の上、ようやくたどり着いた完成型。。。見た目はイマイチですが、沖の水草もこれでかなり回収できるようになり、作業効率はUP!道行くおじさまから「あんたらがキレイな琵琶湖を守っとるんや」と励ましのおコトバも頂戴しましたヨ。

時には風向きにより「昨日キレイにしたところなのに何故また?!」と嘆く朝もあります。それでも、水面から水草の量が減っていく実感は何よりの達成感。程よく腹筋、背筋、腕力を鍛えることができます。作業は午前中の半日です。
ということで!この琵琶湖のキレイを守る重大任務を!一緒に作業をして下さる方を大募集!!
我こそは!という方は、気軽に琵琶湖文化館スタッフにお声かけ下さい!是非そのお力を!!

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十五夜:お月さまと文化館

昨日(10/1)、十五夜のお月さまと我がお城:琵琶湖文化館を写真に撮ってみました。なかなか素敵な写真だと思いますので、ご紹介させていただきますね。


※注:偶然撮影された手ブレ写真↑お月さまが流れたわけではアリマセン。

他にも「琵琶湖文化館写真集」に掲載していますので、そちらもご覧くださいね。

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9月のホームページアクセス数

夏の暑さがやわらいで、秋を感じられるようになってきました。それもそのはず、今日から10月のはじまりです。早いもので令和2年度も、今日から下半期。月日が経つのは早い!それでは、今日は毎月恒例のホームページアクセス数と参りましょう。9月のアクセス数は2,323件!今回も多くの方にサイトを閲覧していただき、ありがとうございます!

 皆さんが、どのページを閲覧されているのか気になって確認してみると、「収蔵品紹介」「展覧会ページ」が、上位を独走中!「展覧会」とは9月19日から始まった、地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」のことですね。スタートして2週間、たいへん多くの方に注目していただいているようで、ありがたい限りです!このページ、、、展覧会情報をアップした8月からずっと、人気街道まっしぐら(笑)。そしてなんと、文化館のホームページだけではなく、会場となっている栗東歴史民俗博物館さんでも、ホームページへのアクセス件数が増加しているとの喜びの声をいただきました! 反響の大きさをうかがえるエピソード。本当に多くの方が、この展覧会に興味をもっていただいているようで、感謝感激です!皆さまもぜひ足をお運びくださいませ。

そして、今日10月1日は「中秋の名月」。皆さんはお月さまにお供え物をしていますか?先日この「中秋の名月」に関係した出会いがありました。文化館の前には、萩が植えられていて、この時季かわいい白い花を咲かせてくれます。その前を通ったご婦人が「今度の十五夜に萩を飾りたいので、少しわけていただけませんか?」と声をかけてこられました。お月見に萩を飾るだなんて、なんてステキ。萩の花を手にされたあとの笑顔も素敵で、こちらも嬉しくなりました。今日は特別キレイな月が見られると良いですね…。皆さまも今宵はステキな十五夜をお過ごしくださいませ。

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「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」展 ギャラリートーク①

おだやかな秋晴れだったこの連休~新型コロナに対する規制も少し緩和され、気持ちよくお出かけされた方も多かったのではないでしょうか?モチロンその行先は、「栗太郡」の神・仏に出会える栗東歴史民俗博物館!ですよね~?!19日から始まりました地域連携企画展「栗太郡の神・仏 祈りのかがやき」展!連休中もたくさんの人が来館されたと連絡がありましたよ~有り難い‼ということで今日は、22日に行われたギャラリートークの様子をご紹介しますね。
博物館に入ると正面に、栗東を代表する文化財・狛坂磨崖仏の実物大レプリカが皆さんをお出迎え!(いつか実際にお山に登ってみなくては・・・と思いつつ、腰が引けてる人(私)にとっては、とても感動的なご対面です(いいいつか必ず・・・)。)その前で担当学芸員らがご挨拶させていただきました。

先ずはみなさん、今回の展覧会でキーワードとなる「栗太郡」についてはご存じでしたか?滋賀県南部にあった旧栗太郡は、古代から仏教や神道文化が育まれた豊かな地域です。というのも、面白いことを言っておられました。「旧栗太郡域、主には現在の栗東市・草津市にあたりますが、県内19市町の中で、草津市は13位、栗東市は15位と面積は小さいのですが、国指定文化財の密度が濃いのですよ」とのこと。ナルホド“密度”ときましたか・・・。これには参加のみなさんも「ふむふむ」と納得のご様子。よしっ!ツカミはOKです(笑)!※ちなみに栗東市は「栗太郡の東」にあるから「栗東」市!
みなさんが特に反応されていたのは、大きな「観経変相図」(観音寺蔵)でしょうか。きれいな色彩が残る南北朝時代の仏教絵画で、阿弥陀如来さまがいらっしゃる極楽浄土が描かれています。この阿弥陀さまの印相(手の形)が、胸の前で左手をひねりヨガのようなポーズをしておられるところが特徴的。また、下段に描かれる四コマ漫画のような絵についての解説では、みなさんからうっかり笑いが・・・。これはぜひ会場で確認していただきたいのですが、下段の絵には、人が亡くなった時にほとけさまが「お迎え」に来られる様子が、経典に則って描かれています。生前の行いの善悪によって、阿弥陀さま自らが供を率いてお迎えに来てくださる(最上)>供のほとけさまの数が少し減る>供のほとけさまだけが来る・・・のだとか。なるほど、右端から順々にほとけさまの数が減っていく描写が・・・。ついつい自分の身に置き換えて・・・ハイ、勉強になります。。。

そして今回の展示では「神さま・仏さま」の、彫刻も見どころのひとつ。神社にあっては普段見ることができないご神像の力強さと、優しい面影の奥に潜む微動だにしない存在の仏さまたち。お越しくださった42名の皆さんは、それぞれにうっとりな時間を過ごされました。

展覧会の見どころは、会場でお配りしているリーフレット(8頁の豪華版)にも詳しく書いていますので、是非ご覧くださいね。でも、話を聞きながら鑑賞した方が「発見」があって絶対にオモシロイ!と思います。次のギャラリートークは10月18日(日)に実施しますので、お聞き逃しなく⁈みなさまのご来場を心よりお待ちして(願って)おります!

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