平成18年(2006)に県指定文化財となった館蔵品に「近江輿地志略」という本があります。この難しい名称の由来を先ず紹介します。
初めに「輿」の字ですが、これは「こし」と読む場合が多く、「のりもの」を意味しています。「神輿」「御輿」等の言葉で見ることが多いです。これが「輿地」となると、万物をのせる地=「大地」を示します。また「志」は「こころざし」や「こころざす」など心が向くことを表現する場合に使用することが多いが、実は「しるす」という意味もあります。
つまり「近江輿地志略」は、近江の大地について記した書物ということになります。このように、ある特定の地域の自然や歴史などについてまとめた書物は、「地誌」と呼ばれます。
「近江輿地志略」は、膳所藩士・寒川辰清(さむかわとききよ:1697~1739)が享保19年(1734)3月に完成させたもので101巻100冊の大部となっており、滋賀の地域史を研究する上では欠かすことのできない基礎資料となっています。内容は歴史的、地理的に近江国全体を概観したあと、滋賀郡から各郡の村ごとにその位置や地勢、名所旧跡、神社、寺院、故事などが示されています。
初めに「輿」の字ですが、これは「こし」と読む場合が多く、「のりもの」を意味しています。「神輿」「御輿」等の言葉で見ることが多いです。これが「輿地」となると、万物をのせる地=「大地」を示します。また「志」は「こころざし」や「こころざす」など心が向くことを表現する場合に使用することが多いが、実は「しるす」という意味もあります。
つまり「近江輿地志略」は、近江の大地について記した書物ということになります。このように、ある特定の地域の自然や歴史などについてまとめた書物は、「地誌」と呼ばれます。
「近江輿地志略」は、膳所藩士・寒川辰清(さむかわとききよ:1697~1739)が享保19年(1734)3月に完成させたもので101巻100冊の大部となっており、滋賀の地域史を研究する上では欠かすことのできない基礎資料となっています。内容は歴史的、地理的に近江国全体を概観したあと、滋賀郡から各郡の村ごとにその位置や地勢、名所旧跡、神社、寺院、故事などが示されています。
※「近江輿地志略」94冊のうち4冊(巻66~巻69)は、令和4年(2022)10月8日から11月27日まで、野洲市歴史民俗博物館(銅鐸博物館)で開催された、地域連携企画展「近江湖南に華開く宗教文化 ー野洲・守山の神と仏ー」に出展されました。