木造狛犬 1対 | 草津市指定文化財 鎌倉時代 |
(もくぞうこまいぬ) 草津市 志那神社所蔵 | 像高 獅子 41.6㎝ 狛犬 44.6㎝ |
草津市の志那神社に伝来する木造狛犬一対です。角があり、閉口する狛犬と、角が無く、開口する獅子の一対を合わせて狛犬と呼びます。 両像ともに前・中・後の三材を寄せて作られており、足先や毛先、尾などには別材を寄せています。各所に彩色の痕跡があり、当初は色鮮やかな姿であったとみられます。 獅子は大きく開いた口に鋭い牙を表し、強い目つきで前方を威嚇しており、狛犬は安定した構えで、盤石の護りを示しています。両像共に体つきは 写実的で、筋肉のメリハリがしっかりとした造形です。 本像のような狛犬は、仏師・湛慶によって完成された様式を受け継いだものと考えられ、本像の造立を行った仏師も慶派に属する人物であったかと考えられます。志那神社には「性慶」という仏師が造立した普賢菩薩像(近江の美術 No.2)が共に伝来しており、その関連が注目されます。 >>>木造普賢菩薩坐像(草津市 志那神社所蔵) |
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