浅井賢政(長政)書状 1幅 | 室町時代 |
(あざいかたまさ(ながまさ)しょじょう) 本館蔵 |
法量 縦 ● × 横 ● cm |
宛所の三珠院は、『近江輿地志略』に拠ると、伊香郡古橋(現在の長浜市木之本町)にかつて在った法華寺の塔頭です。同書には、石田三成が幼少期に手跡を習った場所とされており、寺中には墓地があることを伝えます。残念ながら、明治2年に廃寺となり、現在はその跡地が残るのみです。 書状の内容は、林檎一籠が送られたことに対する礼状で、賢政は「祝着の至り」と述べています。かつての主君・六角氏の書状にも、蜜柑に対する礼状が確認されており、柑橘類は貴重な食料でした。また、日本国産の林檎の生産や消費の状況が分かる資料としても重要なものです。なお、賢政の花押は後世の補筆で、また末尾の「浅井新九郎」は以前の修復時に補われたものと考えられます。 ( 寺前 公基 ) |
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