琵琶湖文化館 the Museum Of Shiga Pref
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展覧会

琵琶湖文化館秘蔵品で味わう「茶を魅る」

 
滋賀県立琵琶湖文化館の館蔵品をご紹介する特別陳列の第二弾は、「茶を魅る」と題し、館蔵品の茶道具をご覧いただきます。

日本文化史の基層をなすものの1つに茶の文化があります。日本では茶は広く親しまれ、さらには茶の湯や煎茶道のように芸道にまで高められました。世界に類を見ない茶の文化が築かれ、その中で重要な位置を占めるのが茶道具です。

近江は茶道具とも密接な関係にあります。信楽焼は元来甕や壺、鉢などの日常雑器として制作されていましたが、室町時代にわび茶が起こると、雑器が茶の湯の見立て道具として用いられるようになり、信楽焼の素朴で力強い焼き締めの風合いが茶の理想美として愛好されました。

茶の湯のなかで育まれたものに揉み紙があります。今回昭和39年(1964)に滋賀県無形文化財「揉み紙」の技術保持者として認定された故松田喜代次氏の作品をご紹介します。

江戸時代には茶の湯ばかりではなく、煎茶を楽しむようになり、煎茶道具も珍重されました。江戸時代中期に彦根城下で焼かれはじめた湖東焼は、藩の御用窯に召し上げられると、井伊直弼(1815~1860)の時代に最盛期を迎え、直弼好みの焼物が作られました。染付や赤絵、金襴手による中国趣味の絵付けは、煎茶を嗜んだ文人達にもてはやされます。

このように、一服のお茶を喫するために調えられた道具類は、それぞれに個性的で魅力的です。どうぞこの機会に茶の道具の世界をご堪能ください。

 
  展 覧 会 名
  特別陳列 琵琶湖文化館秘蔵品で味わう「茶を魅る」

  会      期  
  平成26年1月15日(水)~2月16日(日)
  会      場  
   滋賀県立安土城考古博物館 第2常設展示室(滋賀県近江八幡市安土町下豊浦6678) 
  主      催  
  滋賀県立安土城考古博物館・滋賀県立琵琶湖文化館

  出 品 作 品 

滋賀県指定文化財 信楽矢筈口水指  -   1口 
桃山時代  滋賀県立琵琶湖文化館所蔵
  湖東煎茶碗 -   5客 
江戸時代  滋賀県立琵琶湖文化館所蔵
  湖東手桶型水指 -   1口 
江戸時代  滋賀県立琵琶湖文化館所蔵
  小冨士煎茶道具  -   1組
明治時代  滋賀県立琵琶湖文化館所蔵
  湖上之春 松田喜代次作   2曲1隻 
昭和時代  滋賀県立琵琶湖文化館所蔵
  渋横六角 松田喜代次作   2曲1隻 
昭和時代  滋賀県立琵琶湖文化館所蔵
  亀甲紋 松田喜代次作   2曲1隻 
昭和時代  滋賀県立琵琶湖文化館所蔵
  渋水郷   松田喜代次作   2曲1隻
昭和時代  滋賀県立琵琶湖文化館所蔵