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フェノロサとのご縁

週明けの月曜日、なんという寒さ!皆さん風邪など引いておられませんか? 11月に入ると、冷え込んだ朝には湖上で『蜃気楼』が発生し、文化館から眺める琵琶湖大橋付近はとても神秘的な風景・・・となっていましたが、今朝は更に比良山にうっすらと雪が積もっているのが見えます。なるほど寒いわけです。
かと言って、このまま冬ごもりするわけにはいきません!まだまだお出掛けしたい、していただきたい!と思う今日この頃。一つご提案させていただきましょう。

そろそろ各館で開催されていた秋の特別展も終わりを迎える頃・・・僕はこの時期に思い出すことがあります。それは、文化館で平成16年に開催した「フェノロサ・天心の見た近江」という展覧会です。勤め出して間もなく、社会の教科書でしか触れた事のなかった、でもこの業界(日本美術・歴史系)では当たり前の超有名人:アーネスト・F・フェノロサ、岡倉天心のことを、僕はこの展覧会を通して改めて勉強することとなりました。ま、ここではその勉強の成果はさておき・・・皆さん、フェノロサの墓所が大津市内にあることはご存知ですか?
そこは、三井寺の名で親しまれる園城寺唯一の律院「法明院」の境内の片隅にあります。
フェノロサは、明治時代に廃仏毀釈が進む中、日本美術の素晴らしさを再認識し、膨大な調査を行うことでその重要性を訴えた、いわば文化財の「恩人」ともいえる人物。この業界の片隅に身を置くものとして、また近くにその墓所があるのなら、展覧会のお礼も兼ねて一度お参りしたい、と現地を訪れたのでした。

それからはや十数年・・・ちょっとした散策も兼ねて、このたび久々に訪れてみました。街中から少し外れた山の中腹、静寂と小鳥たちの鳴き声は当時と変わりなく、とても神聖な気持ちになります。「十数年前あの時のあのご縁、今も繋がせていただいております。。。文化財たちは今も元気ですよ。」とご報告。なんだか初心に返った気分です。

今回は、皇子が丘公園のバイパス沿いにある駐車場に車を停めて、えっちらおっちら歩きました。駐車場から往復で約4,000歩弱。歩くのにはいい距離です。今は紅葉も見頃となっていることでしょう。是非お訪ね下さい。

ちなみにその後、まだ少し元気だったので、更に行動範囲を広げて、早尾神社にもお参りしてきました。こちらも三井寺さんと縁のある神社さんです。その境内にあった狛犬の一つが、なんとも可愛らしく胸キュン。。。近くの山上不動尊にも立ち寄り、自分はまだまだ知らないことがいっぱいある未熟者だな~と、新しい出会いに感謝しつつ、ちょっぴりご満悦・・・な時間を過ごしました。とさ(笑)。

筆:あきつ

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兵主の神さまに会いに行きませんか?

先週のブログで、野洲市の御上神社様の展覧会についてご紹介させていただきましたが、今回は、同じく野洲市にある兵主大社様からの素敵な、お知らせです。
琵琶湖岸に近い、野洲市五条にある兵主大社は県下でも有数の歴史ある古社。こちらの神社で、今週末の18日(土)・19日(日)の2日間限定の、御鎮座1300年祭記念事業が開催されます。その名も『二夜かぎりの兵主の神との出会い』!タイトルだけでもすごく惹かれますよね?
この素敵なイベントには、当館が兵主大社様よりお預かりしている『木造神馬』も、特別公開されます!

左の画像は、このイベントのポスターなのですが。。。皆さま視点を下の方に移してください。下方中央に、赤い馬具を着けた、がっしりとした首の白馬の姿が確認できますね。そう!こちらがその『木造神馬』です。ちらりとのぞく歯が今にも嘶きそうで、写真ではなかなか分かりづらいかもしれませんが、実際に目の前にすると、その荘厳さにホレボレする、かなりの「イケ馬(メ)ン」です。実際に皆さまにもぜひとも、ご覧いただきたい!

今回のイベントでは、お預かりしている『木造神馬』の他にも、普段はなかなか見ることのできない神宝などが展示され、奉納イベントなども行われるそうです。そんな貴重な出逢いができるのは、この時だけ!しかも開催時間は2日間とも、午後5時から9時と、本当に「二夜かぎりの出会い」なのです。兵主大社様の国指定名勝の庭園では、毎年恒例の「紅葉のライトアップ」もあり、見どころ盛りだくさんの二夜になりそうです。この週末は、ぜひ、兵主大社様まで兵主の神さまに会いに行かれてはいかがでしょう?(詳しいことは、兵主大社様までおたずねください。)

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御上の神は相撲がお好き?

「○○の秋」ですね!「○○」には、どんな言葉を入れましょうか?文化館の「文化」と入れたいところですが、今日は元気よく「スポーツ」を入れてみたいと思います。皆さまのお好きなスポーツは、テニス?スキー?それともゴルフ?・・お相撲なんていかがでしょう?!「見るのは大好き!」という方は、たくさんいらっしゃるでしょうね。この12日(日)からは、大相撲九州場所が始まります。先場所で大逆転優勝した日馬富士など、今場所はどんな活躍が見られるでしょうか?楽しみです。。。

さて、文化館で相撲といえば、何といっても野洲市の御上神社様よりお預かりしている『木造相撲人形』です。こちらも大相撲に負けず劣らず大変な人気で、「いつ展示されますか?」などと、リクエスト(?!)のお電話を頂くこともあります。この作品、ただ今地元、野洲市歴史民俗博物館(銅鐸博物館)の「近江の古社 御上神社の歴史と文化」展に出陳中(~11月19日(日)まで)。というわけで!行ってきました!

御上神社の遷座1300年を記念して開催されているこの展覧会では、展示室奥の上座(?)に、この度修理を終えられた重要文化財の木造の狛犬さんがお座りになり、小さく可愛らしい2人の力士の取組みは、その右の方で行われておりましたよ!他にも、国宝の本殿を含む立派な建物のあらましや、曼荼羅や懸仏など神仏習合の遺品なども並べられ、神社の歴史と文化がよくわかる展示となっております。

ところで、展示室をぐるっと回ってふと気づいたのですが、どうやらこちらの神様は、大の「相撲好き」のよう。なぜなら、相撲人形の他にも、秋のずいき祭りの際に、神輿の上ではお猿たちに、そして祭りの最後の晩の芝原式という神事でも子供たちに相撲を取らせていたからです!ずいき祭りも、古くは「若宮殿相撲御神事」と呼ばれていたのだそう。

御上神社の神様というのは、天之御影神(あめのみかげのかみ)といって、これは鍛冶の神である天目一箇神(あめのまひとつのかみ)と同じ神様です。御上神社に近い大岩山からは銅鐸が出土し、周辺の遺跡から金属器生産関連の遺物も発見されているので、そういった人々と関係があったのかもしれません。ですが、なぜ鍛冶の神様が相撲好きなのか?この問題はちょっとやそっとでは語り尽せそうにないので、ここで深入りはしないでおきます。。。ただ、少なくとも御上の神様が「相撲好き」ということであれば、相撲人形の奉納も、神様がお怒りになられた時(例えば、日照りや水害の時?)に、お好きな相撲(の人形)をご覧に入れて、お気を鎮めようとしたのではないか?などと想像を膨らませています。

それはともかく、このようにいろいろと想像力を刺激される展示というのは良いですね~。あるテーマに沿って集められた資料を見て、ただただ見るだけでなく、そこから「あーではないか?」「こーではないか?」と、いろいろ考えてみる。これも博物館の展示の一つの楽しみかたではないかな?と思っています。

来たる18日(土)・19日(日)は、「関西文化の日」ということで、野洲市歴史民俗資料館さんでは入館料が無料になるそうです。他にも「関西文化の日」に参加されている博物館・美術館ではさまざまな特典があるようです。この機会に皆さまも、お目当ての展示を見に行って、楽しんで来られてはいかがでしょうか?

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明治画壇:岸竹堂の赤い糸

皆さん読んでいただけましたか?HP浮城モノ語り第44話「月下狸図」。実はこの記事の編集作業中、文化館で不思議な出来事が起こっていたので、ちょっとご紹介しておきます。

実は、35mmフィルムの資料整理をしている時に、とても興味深い画像を見付けました。それがコチラ、和服姿に凛々しいお顔のイケメン達の集合写真で、「京都画伯の肖像」となっています。これは繪畫叢誌五十四巻(発行兼印刷人 吾妻健三郎 明治24年9月25日発行)の附録に載っているものを、先輩学芸員さんがカメラでコピーしたもののようです。中には文化館の過去の展覧会でもお馴染みであった山元春挙や長谷川玉純、望月玉泉らの姿もあり、彼らが描いた作品は知っていたものの、描いたご本人まで知らなかった僕は、この画像にとてもコーフンしました。作品の印象と描いた本人が一致・・・想像がふくらみます。。。

中でも独特の雰囲気を醸し出して中央に座しておられる方が・・・そうです、何を隠そう、この方が岸竹堂御大!僕の中では、『岸竹堂=「(昭和49年文化館の年賀状にも使用した)虎図」を描いた人!』のイメージだったので、なるほど、ピッタリ納得のイメージです(笑)。今回浮城モノ語りで紹介した作品には狸がいましたね。もしかして動物好き?「かわいい」よりも「野生」の魅力に惹かれた方だったのかもしれません。勝手な妄想ですが(笑)。
(※虎図は、昭和59年に滋賀県立近代美術館に移管され所蔵されています。)
で、このコーフンを事務所の中で声高に発表すると、「私、別のフィルムを整理している時にその虎図がどなたの作品か分からず、ベテラン学芸員さんに昨日聞いて知ったところです!」との声が!

なんと文化館歴の浅い3人が、1人はHP更新作業のために岸竹堂を知り、1人は展覧会資料のフィルムで岸竹堂の作品を知り、1人は京都画壇の写真から岸竹堂ご本人を知るという・・・とても不思議なこの偶然。職場の素人3人組が、同じタイミングで別々に岸竹堂の赤い糸にまみれていたことを大笑いした日となりました。コレ、ベテラン学芸員さんがお休みをされた日の出来事です。

このように、文化館ではしばしば不思議なコトが起こります。。。(笑)。

筆:あきつ

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米くへば鐸が鳴るなり

文化館とは近しい関係の滋賀県立安土城考古博物館さんは、今年開館25周年を迎えられます。明日21日から開催される開館25周年記念秋季特別展は、「青銅の鐸と武器―近江の弥生時代とその周辺―」。ポスターやチラシをご覧になった方もいらっしゃると思いますが、そこにずらりと並んでいるのが、野洲市・大岩山出土の銅鐸です。

銅鐸については、みなさんよくご存知でしょう。米作りの始まった弥生時代に作られた青銅製の鐘です。日本史の教科書にも、巻頭カラー写真で出ていましたね。ちなみに、教科書によく載っている、トンボの描かれた「袈裟襷文銅鐸」(伝香川県出土)は、ただいま京都国立博物館で開催されている「国宝」展に出陳されているようですよ。

残念ながら、滋賀県に国宝の銅鐸はありませんが、実は、銅鐸について語る上で外せないのが滋賀県なのです。記録に残る限り、初めて発見された銅鐸は、大津に都が置かれた頃、滋賀里山中に崇福寺を建立する時に掘り出されたもの。そして、野洲市の大岩山では、明治14年に14鐸、そして昭和37年に10鐸と、2度も大量の銅鐸が出土し、しかも、その数はのちに越されたものの、大きさでは今でも日本一を誇っております!

特に、大岩山での昭和の大発見は、文化館とも少なからず関わりがありまして。。。昭和37年7月、東海道新幹線の建設に伴っての工事中に発見された10鐸は、世間を大いに沸かせました。そして、紆余曲折ありましたが、当時の滋賀県の埋蔵文化財担当技師さんの奔走により、ようやく滋賀県が所有・保管することが決まり、その年11月に文化館で開かれた「琵琶湖考古展」でのお披露目となったのです!! その時のポスターがコレ!! なんともシンプルな!それでいて、しっかりと銅鐸の雰囲気を取り入れた色遣いで。。。じわ~んと心に鳴り響きます♪♪

またその後、発見された銅鐸を保管するため、埋蔵文化財の収蔵庫が琵琶湖文化館前に建てられ、安土城考古博物館ができるまではずっとこちらに収蔵されていました。その間、昭和62年には重要文化財に指定されましたが、なにより発見以来55年、散逸することなく県で保管できたことは誇るべきことでしょう。今後もずっと滋賀の宝として守っていきたいですね。

さて、この銅鐸、考古学研究の上ではどうなのでしょうか?55年間に、弥生時代の銅鐸を含む青銅器に関する研究は、目を見張るように進展しました。ただし、「何に使ったのか?」という最大の謎については、決定的な答えが出ていないようです。ということで、みなさんもこの機会に実際に銅鐸と向き合ってみて、謎に挑戦してみてはいかがでしょうか?

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ビックリ箱にご対面

先日、とある事情で今まで踏み込んだことのない我がお城:文化館の深部に足を踏み入れてまいりました。そこは暗闇・・・音の無い静かな隠し部屋・・・一体何がおこるのか・・・。
と、ちょっと期待持たせすぎました?僕たちが入ったのは、5階展望閣の屋根裏です。お城のてっぺん中のてっぺんです。
消火設備が置いてあることは、点検の際に把握していましたが、さらにその奥となると・・・以前、と言っても昭和40年代の頃のお話ですが、屋上にあるトンボがくるくる回って目をピカピカさせていた頃(そんな時もあったのです!!)、電球を交換するために学芸員さんが屋根裏から屋上に上がった・・・というお話を聞いたことがあったのですが、「嘘でしょ?!」と思ってたりなんかして・・・エヘッ。屋根裏部屋、僕も入るのは初めてです。そこに待ち受けていたものとは・・・

懐中電灯が照らすその先に見たもの:琵琶湖文化館建設の際に据えられた大きな棟札と、建設費協力箱!なんと「湖上にお城ができるまで-写真アーカイブ」でも紹介したあの募金箱です!昭和35・36年、琵琶湖文化館の建設協力を呼びかけた高さ1mほどの募金箱が、そこに4つ置かれていました。5階フロアから鉄製の梯子を腕力で上り、手をつき膝をつき大人がやっと入れる程の小さな入口をくぐり抜け、ようやく辿り着くこの空間に、一体誰が運び入れたのでしょう。

僕たちも、白黒写真でその存在は知っていましたが、暗闇の中で見つけたその募金箱は、とっても鮮やかなピンク色。。。まさかカラーでご対面できるとは。。。衝撃でした!

ここに置こう・・・と誰の発案なのか、当時の職員皆さん総意の合意なのか、今では知る由もありませんが、ちょっぴり気持ちわかります。このおかげで琵琶湖文化館が建ったのですもの。。。無下には出来なかったと思います。ここに残されたその意味、その気持ち、先輩。。。

文化館に勤めさせていただき、そろそろ「古株」扱いされる今日この頃、まだまだこのお城には、さまざまなビックリ箱の玉手箱が用意されているようです。次は何が出てくるのか、楽しみです。

筆:あきつ

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琵琶湖の助っ人

近頃文化館の周りではブォ~ンという重機の音が、湖の方から聞こえてきます。その正体は、この時季の琵琶湖のアイドル?! 強力な助っ人マシーン?!水辺に大量に繁殖する水草(藻)を根こそぎ刈り取る「藻刈船スーパーカイツブリⅡ号 (文化館では藻刈クンと呼んでいる) 」の操業です。
今年は例年より少ないと言えども、少し離れた沖合には、ジワジワと湖岸に寄って来そうな藻のカタマリが・・・。作業をされている方に聞くと、「今年は藻が岸に寄る前に沖合で一網打尽作戦!」なのだそうです(笑)。なんとも頼もしい。湖岸に建つ浮城:文化館としても大変有り難く、とてもお世話になっています。

毎朝、波の穏やかな早朝から作業を始められ、広い海原(湖原)を計画的に刈り取るその雄姿に、釣り人や散歩をする方たちが足を止めて、見入っておられるコトもしばしば・・・ギャラリーが出来るくらいに。まさにアイドル。。。湖が徐々にキレイになっていくのを見るのは、楽しいですものね。何というか爽快感?達成感?頑張れ藻刈クン!

そして静かな朝に、藻刈クンの響き渡るエンジン音を聞くと、「あぁ今日もお仕事頑張らねば」と気持ちに喝が入る・・・文化館の職員なのでした。

筆:あきつ

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講演会「梵鐘を守れ!文化財保護をめぐる戦時下の裏面史」お知らせ

先月行われた文化財講座「打出のコヅチ」第5回。残念ながら参加できなかった。。。という方には、朗報かもしれませんよ?「朝鮮通信使と近江」のお話をして下さった、あの滋賀県教育委員会文化財保護課の井上優氏が、今度は滋賀県平和祈念館で講演をされます。

「梵鐘を守れ!-文化財保護をめぐる戦時下の裏面史-」
講師:滋賀県教育委員会 文化財保護課 主幹 井上優 氏
日時:平成29年10月22日(日) 13:30~15:00
場所:滋賀県平和祈念館 2階 研修室
 (東近江市下中野町431番地)
定員:80名(申し込み先着順) ※事前申込が必要です。
参加料:無料

この講演会は、東近江市にある滋賀県平和祈念館の、第18回企画展示「戦時のくらし モノがたり -もの不足 食糧不足-」(会期:平成29年9月9日(土)~12月24日(日))に関連する、平和学習講座として行われるものです。

太平洋戦争のさなか、金属資源の不足を補うために金属類回収令が出されますが、家庭内の金属製品とともに、寺院の仏具や梵鐘までもが供出を命じられました。当時、滋賀県では、文化財技師をされていた日名子元雄さんが、かけがえのない文化財を後世に残すため、梵鐘の救出に奔走されます。今回の講演会では、県庁に残された資料をもとに、この時の日名子さんの苦闘と、戦時下に人々が強いられた苦難の一断面が語られるということです。

滋賀県の文化財について、戦争というフィルターを通して見ると、今現在見ているのとはまた異なった側面が見えてくるかと思います。戦争でなくとも、自然災害など文化財にとっての苦難はいつの時代にもあります。それらを乗り越えて、文化財を守り伝えて行くことがなぜ必要なのか、なぜ大切なのか、考えるきっかけにしていただけたら良いですね。

平和祈念館の企画展示には、金属供出の事前検査のために穴の開けられた梵鐘も展示されています。ご興味のある方は、ぜひこの機会に足を運び、見て、聴いてみて下さい。詳しくは、滋賀県平和祈念館ホームページをご覧ください(講演会のチラシはこちら)。

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写真アーカイブ 再開!

4月に入ってからお休みしていた「湖上にお城ができるまで-写真アーカイブ」ですが、先週より再開いたしました!(楽しみにして下さっていた方、お待たせしました!)
お休みを頂いていた間、何もしていなかった訳ではありません。新たに見つかった建設当時のネガを分析し、写真をより詳しく整理し直すなど再開に向けて頑張っておりました。
そして今日は、そんな整理作業中に新たに判明した”写真アーカイブの事実”をお教えしようと思います。

「S35年5月~7月」のページにある10枚目と11枚目の写真。ご覧になった時に「アレ?」と思われた方もおられるのではないでしょうか?「ポンプで水を抜いているのに、次の写真でも、まだ水が残ってる?しかも、前の写真より水位が高い?」
写真を紹介しております私も当初は、「これだけの量の水を抜くのには、やっぱり相当な時間がかかるのかしら」と思っておりました。ですが、新たにネガシートのケースに書かれていた情報から、ようやく謎が解けました。表紙には「シートパイル倒れかかる前」「シートパイル倒壊の為対策中」と手書きで書かれていたのです。つまり、シートパイルを打込んで水を抜いた後に、シートパイルが倒壊。水が建設予定地に再び流れ込んできてしまったようなのです…まさに振り出しに戻る!

ありがとうございます!手書きしてくれた50年前の先輩!スッキリしました!
当時の建設に携わった人たちの苦労を考えると、ほんとうに言葉になりません…改めて、湖上にお城を建てる大変さを垣間見た気がいたしました。

昭和35年当時の貴重な記録、琵琶湖文化館の建設という一大事業を紹介しようと始めたこの企画。これからも様々な写真が登場します。再開した「湖上にお城ができるまで-写真アーカイブ」にご期待下さい。

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文化財かるた

みなさん、ご存知ですか?県内の様々な分野の数ある文化財を守り、次世代につなげようと尽力なさっている滋賀県の教育委員会事務局文化財保護課さんが、今、「文化財かるた」の『読み句』を大募集!されています。

応募にあたっては、五・七・五を基本とし、字あまり、字足らずもOK。題材には、滋賀県内にある次世代へ伝え残したい、「魅力ある地域の文化財」を読み込んで下さいとのことです。何にしようかな・・・全国第4位の文化財保有県:滋賀ですからね、いろいろあり過ぎて悩みますね。では、ジャンルを絞ってみましょうか?・・・神社、寺院、仏像、祭り、城郭、古墳、遺跡・・・やっぱり悩みます。。。
何ナニ?「魅力ある地域の文化財」とは、『これまで地域で大切に守られ、これからも大切に伝え残すべき文化財、身近にあって愛着のある文化財』のことだそうです。

・・・これってコレって・・・『文化館』のこと???!!!すみませんね~身内贔屓で(笑)。
・・・しまった!ダメです!!・・・「頭の文字」は、「ゐ」「ゑ」「を」「ん」を除く44文字!
「文化館」の「ぶ」には濁点が・・・落ちた(泣)。
・・・ならばならば、終りを「ぶんかかん」の5文字で〆れば・・・
・・・『過去未来 つなぐ浮き城 文化館』・・・とか??!

さぁ、皆さんも頭の体操です!五・七・五を考えましょう~。ほらホラ、指折り数えて(笑)。ひょっとして、「いつまでも」とか、「のこしたい」とか、みんなが使い易そうな始まりの句は、競争倍率が高くナリマスカ??あえてソコに挑戦するか、もしくは大穴狙いで「ぬ」とか「る」で始めてみます?・・・(難)。

いろいろ悩ましいですが、考え出すと楽しいですね~。応募の締切は9月29日まで。詳しい事は、滋賀県教育委員会事務局 文化財保護課 記念物係(TEL077-528-4674)までお問い合わせ下さい。

ここで一句 『浮き城に とまったとんぼ あきつくん』

・・・小学生レベルな自分の知能が恥ずかしい。。。

筆:あきつ

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大きな芋と大きな男のお話

9月です。実りの秋です。滋賀で生まれたお米「みずかがみ」新米出荷のニュースも聞こえてきました。炊きたての新米~、これが待ち遠しいのはやっぱり稲作民族だから?
でもでも、昨年の文化財講座「打出のコヅチ」第4回を受講された方ならご存知のはず。稲作文化という日本文化の表層をペロッとめくると、そこに現れるのはイモに代表される畑作文化、でしたよね。そして、それを象徴するのが、近江の奇祭、滋賀県日野町中山の芋競べ祭り(国指定重要無形民俗文化財)、でしたよね。この祭り、今年からは日程が9月の第1日曜日(今年は昨日3日)となったということで、ちょこっと見学に行ってきました。お天気にも恵まれて、「芋の子を洗うような」とまではいきませんでしたが、例年以上のお客さんに囲まれながら、本年もつつがなく執り行われましたョ。

午後1時からの三々九度の行事を終え、熊野神社を出発した氏子の一行は、イモの飾りつけをした竹棹を担いで集落の中を練り歩き、祭場である野上山を目指します。一面に石を敷き詰めた山上の祭場で、神へのお供え、相撲などの神事を済ませると、いよいよ東谷と西谷でのイモの長さの競い合い。一度では決着がつかず、何度も何度も測り直しが行われ、ようやく午後4時前に、西谷の勝ちと決まり、今年も雨が少なく豊作だということになりました(ホッ)。

850年以上もの長い歴史を持つというこの祭り。見ていると、この地域も例外なく少子高齢化の影響を受けて、祭りを構成する要素が少しずつ変化しているようです。それでも、なんとか伝統の祭りを続けて行こうとされている地域の方々の熱い思いに触れ、イモだけでない、とても大きな収穫があったような気がします。。。

そしてまた別の、思いもかけない収穫もありました!それは、この祭りの始まりについてです。言い伝えによると、むかし、ダダボシという大男が琵琶湖を掘って土を運んでいたときに、この中山のあたりで、ズイキ(イモの茎)でできていた天秤棒が折れたので、代わりを探させたところ、村の人々が一生懸命になってズイキの長さを競い始めたのが始まりだということ。ダダボシって、もしかして!?8月10日のブログでご紹介したダイダラ坊のこと?こんなところにまで足跡を残していたなんて!もう、本当にびっくり仰天です!

というわけで、奇祭に釘づけとなり、伝説に驚かされるという、ワンダーランド近江を満喫する秋の一日でした。みなさまも機会があれば、ぜひ一度ご覧になってくださいね!

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人気上昇中?米原市杉沢遺跡

少し前のことですが、新聞に「発掘とアート つながりを紡ぐ」というタイトルの記事が掲載され(7月29日(土)京都新聞)、京都文化博物館で開催されている「京都の画家と考古学」という展示(8月20日まで)が紹介されていました。そして、記事の続きには、米原市の杉沢遺跡周辺で開かれる「芸術と考古学 夏休みの遺跡」展(8月25日~31日)の案内が掲載されていました。遺跡を発掘調査した立命館大学の学生さんたちと現代美術家が共同で、地中と地上に出土品と現代の作品を並べて作り出す展示会だそうです。考古学とアートの関係って、これまでもなかった訳ではないと思いますが、遺物だけでなく、遺跡の調査自体と結びつけた形でのアートというのは新たな発想で、ここから何が飛び出してくるのか楽しみです。

さて、杉沢遺跡というと、実は、琵琶湖文化館ともご縁のある遺跡です。今年の5月に、真陽社さんより『小林行雄考古学選集 第3巻 縄文文化の研究、通史・概説』という本が刊行され、そこに、昭和13年に東京考古学界から出された雑誌『考古学』掲載の「近江坂田郡春照村杉澤遺蹟」という論文が再録されましたが、この報告書に写真が掲載されている杉沢遺跡出土の石器(御物石器・多頭石斧)は、今は文化館の館蔵品となっています。
この論文、戦前に発表されたもので、編集した東京考古学界も今は解散していて、さらに著者のお一人である小林行雄先生もすでに亡くなられ。。。ということで、出版社の方は権利関係の確認に大変ご苦労されたようです。
それでも、いろんな方面を調査してようやく、写真に写る石器が今は琵琶湖文化館にあるということを突き止めて、当館に確認のお電話を下さったのです!!

というわけで、再録された本の最後には、出土品の所蔵者ということで「滋賀県立琵琶湖文化館」の名称を載せていただいております。いやぁ、出版物にたった数文字を入れるだけのことなのですが、そこにいたるまでの編集者さんのご苦労は、ホントに、並大抵のことではなかったとお察しいたします。それも、1枚だけでなく、1冊の本に掲載されるものすべてについてなのですから。。。当館としては、よくぞ探し当ててくださいました!! という感謝の思いで一杯です。
そして、このような学史的に有名な滋賀県の遺跡が、学史の中だけで終わるのではなく、新たな装いで今の時代に蘇り、またもう一方で、アートと協働するという最先端の活用がされるなんて(!!)、これもまたとっても嬉しいことです。そこにちょっぴりですが文化館が関わっているということも。。。
杉沢遺跡出土の石器は、現在、地元の米原市伊吹山文化資料館にて展示中です。みなさまには、こちらの方にも足を延ばしていただければ幸いです。

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琵琶湖と富士山をつなぐもの

直前の台風の影響が心配されたびわ湖大花火大会も無事に終わり(ホッ)、打出浜もサラッとした夏本番の空気感。。。まだまだ暑さは厳しいですね~。こんな時、湖も良いですが、高い山の上など、涼しいところにも行ってみたいな~などと思います。

さて、日本一高い山というと、富士山ですよね。富士のあの雄大な姿を見ると、たとえそれが描かれたものであっても、何か清々しくまた晴れ晴れとした気持になるのは何故でしょう。。。だから、銭湯の壁にまで(!!)描いてしまうほど、画題としてもポピュラーなものになっているのでしょうか。
文化館にも、その富士の優美な姿を描いた屏風絵などがございまして、少し前ですが、静岡県の方から、作品の写真貸出の依頼がありました。今年の12月にオープン予定の富士山世界遺産センター(仮称)で、富士山に関わる芸術を集めた展示をされるということです。富士山をモチーフにしたさまざまな作品が一堂に並ぶ姿は、きっと素晴らしいものに違いありません。どんな展示になるのか楽しみです!

ところで、琵琶湖の傍に住んでいて、「富士山」と聞くと、ダイダラ坊の話を思い出します。民俗学者・柳田国男先生の「ダイダラ坊の足跡」という論文によると、「むかしむかし大々法師(ダイダラ坊)という大男がいて、近江国で地面を掘って出た土をモッコで運び、東へ三歩半行った所で傾けたところ、出来たのが富士山。そして、掘った穴が琵琶湖になったのだ」と。
普通なら、「そんなことあり得へん~~!」と思うのですが。。。それで終わらないのが近江人のすごいところ!! この伝説にちなんで、毎年7月に琵琶湖の水が富士山頂まで運ばれ、8月の終わりには富士山頂の湧水が琵琶湖に運ばれるという行事まで行われているのですって!! なんとまあ、山の上から湧き出た冷た~い清水。ウフッ。。。想像するだけでちょっと涼しさが感じられます。
さあ、明日は「山の日」。みなさんもどうぞ、いろんな形で山と親しんで下さいね。厳しい暑さが、気持ち?和らぐかもしれませんよ。(写真は、琵琶湖とダイダラ坊のモッコの編み目からこぼれ落ちてできたという三上山。またの名を「近江富士」と言います。)

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武将の体格

とあるテレビ局の歴史系情報番組の制作クルーの方が、戦国武将の肖像が描かれている掛軸を撮影に来られました。その撮影の合間、立ち話程度に「この武将の体型・体格って、どんなだったのでしょうねぇ??」というような会話があったそうです。・・・ははぁ~んナルホド、番組を作る側としては、ソコが気になります?!
素人の僕は、正直そこまでこだわった見方をしたことはありませんでした。もし、お殿様に「肖像を描け!」と命令されたなら、その時点でおそらく格好良さは2割増し?!少し斜めの角度から、威風堂々、強気な眼差しで・・・というパターンの肖像画がほとんどではないでしょうか?
そこで気付いたコト・・・武将の肖像画には、体型・体格を想像させる「立ち姿」が残されていない?!戦や合戦の場面では、ガッチガチの甲冑姿ですもの、体型まで分かりませんよね。それが狙いだったのか、流行だったのか、座り姿の肖像が定番であるように思います。聞くところによると、エライ武将さまは神様・仏様と同じとされ、その威光により念珠や袈裟を掛けていらっしゃることもあるとかなんとか・・・そんな偉大な方に何時間も立ってていただくことはできませんよね?とにかく「戦国時代の武将の肖像画には立ち姿がない」というのが、『あきつ妄想研究所』の見方です。。。

あぁ、どなたか、「共同研究者求ム」です。きっとこのような場合は、当時の文書などを調べれば、何らか情報・ヒントを見付け出すことができるのでしょうね。今の時代なら、VR(仮想現実)でよりリアルに再現?3Dプリンターで立体に??あきつ研究所のモ~ソ~は膨らみます。。。

筆:あきつ

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ホームページ7月のアクセス数

いよいよ「夏本番!」と言いたいところなのですが、ここ最近梅雨が戻って来たかのような蒸し暑さに辟易してしまいます。通勤だけで滝のように汗をかき「もういっそ、湖の中に飛び込みたい!」なんて思ってしまう今日この頃。みなさま体調管理は万全ですか?水分補給は必須ですよ!

そんな毎日暑い中、あきつブログ恒例のホームページアクセス数ですが、7月はジメジメ~な暑さも吹き飛ばす(!?)結果となっておりました。なんと、アクセス数が1,530件と今年度に入って、初めて1,500件超えとなりました!ユーザー数の方も先月より増えて、こちらも今年度に入って一番となっております。そして、ページビュー数(何ページ見たか)も先月より大幅に増えておりました。より多くの方が琵琶湖文化館に興味を持っていただいたという結果が数字に出ているのかと思うと、夏バテ気味の私も元気が出てまいります。皆さまどうもありがとうございました。

今回訪問されている方の中では、東京を中心とした関東地方の方のアクセスを見かけました。これは、「収蔵品公開情報」でもお伝えしている、現在、三井記念美術館で開催中の「地獄絵ワンダーランド」を通して琵琶湖文化館のホームページを見ていただいているということでしょうか?(エヘッ)今回は地元・滋賀を含めた近畿のほかに名古屋や岐阜など東海地方の方々に熟読頂いているようです。
更に、昨年度末に訪問が多かったロシアの都市サマーラからの訪問も再開しています。またユネスコ記憶遺産への登録を目指している朝鮮通信使の関係でしょうか?韓国からもアクセスがありました。国内だけではなく、海外からもアクセス頂いて、ワールドワイドな状態に本当に嬉しいかぎりでございます。

夏休みも始まりました。8日(火)には「びわ湖花火大会」も開催されます。暑さに負けず、みなさまアクティブに行きましょう!!そして琵琶湖文化館はそんなみなさまの参考にしていただけるようホームページの更新を頑張っていきたいと思います。では、8月もよろしくお願いしま~す!

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この夏は源信を学ぼう!

みなさま、ここ最近「源信」というお名前をよく見かけませんか?「源信」とは恵心僧都・源信のことで、平安時代に比叡山横川にいた天台宗のお坊さんです。彼が「往生要集」に説いた死後の世界である六道は、「六道絵」としても描かれ、私たちが想像する”地獄”という世界を確立しました。また、紫式部の『源氏物語』や芥川龍之介の『地獄変』に出てくる“横川の僧都”は、どちらもこの源信がモデルではないかと言われていますが、いつの時代にも影響を与えたお坊さんなのです。
今年はこの源信の没後千年という節目の年です。源信の出身地・奈良にある奈良国立博物館では、「源信 地獄・極楽への扉」展が7月15日から開催され、当館の収蔵品も出陳されます。(詳しくは「収蔵品公開情報」をご覧ください。)

そしてコチラ、滋賀県では、来たる7月9日(日)に「源信千年忌 往生要集六道絵の世界とその時代」という講演会が開催されます。実はこの講演会、近江歴史回廊倶楽部さんの主催で、講師として当館の上野良信学芸員が務めさせていただくこととなりました。源信が説いた浄土思想、そこから生まれた六道絵などの仏教美術について、詳しく解説させていただく予定です。一般の方の受講も可能です(ただし有料となります)ので、この機会にぜひ「源信とその時代」についてどっぷりとつかってみてください。

【仏教講演会】「源信千年忌 往生要集六道絵の世界とその時代」
】上野良信(琵琶湖文化館学芸員)
】13:30~15:30(13:00受付)
】大津ふれあいプラザ4階ホール
(大津市浜大津4丁目1-1 明日都浜大津)

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写真アーカイブ 番外編

以前のブログで、「湖上にお城ができるまで-写真アーカイブ」の一時休載をお伝えしましたが、2ヶ月が経った今回、「皆さまに紹介したい!」と思ったけれどコンセプトからすこ~し外れてしまうため、あきらめてしまった写真を1枚ご紹介しようと思います。

コチラの写真。はじめて見たとき「県庁が写っているけれど、どこの辺から撮影したものだろう?」と思っておりました。ですが、よ~~く目を凝らして見ると小さく”小舟入の常夜燈”が写っております。え?見えません?では、拡大してみますね。ほら、この通り!

江戸時代に小舟入(今の大津市中央4丁目)では石場と並び、草津・矢橋へ渡し舟を出していたそうです。“石場の常夜燈”は現在、文化館とびわ湖ホールの間にあるなぎさ公園の一角にあり(詳しくはコチラ)琵琶湖岸を歩く人々を見守っていますが、写真に写る“小舟入の常夜燈”は、湖岸道路(県道18号線)と京阪電車の線路が並走する南側、住宅街の中にひっそりと建っていてます。
ご紹介した写真は昭和30年代半ばに撮影されたもので、埋め立ての終わった打出浜 (現在の県警本部あたりでしょうか?) から、南側を撮影した写真のようです。今とは違って大きな道路もなく、高い建物もないため、県庁も顔をのぞかせています。

60年近くたった現在、湖岸沿いの歩道を歩きながら、南側を見ると、同じ場所とは思えないくらいに変わっています。様変わりした街の中に、200年たっても変わらない“常夜燈”があるのがとても不思議な感じがいたします。そして同時に古い写真に写っている今現在もあるものを見つけるとワクワクします。。。みなさまも懐かしい写真を片手にブラリと外に出てみてはいかがでしょうか?

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名古屋で出会う

 皆様、連休は楽しく過ごされましたか?どこかへ行かれました?もしかして、出かけた先で文化館の収蔵品に出会われませんでした?実は私、この連休を利用して名古屋に行ってきました。お目当ては、徳川美術館・名古屋市蓬左文庫で開催されている春季特別展「金と銀の国 ジパング-輝きときらめきの美術-」展です。この展覧会に、文化館が浄厳院様からお預かりしている厨子入銀造阿弥陀如来立像(重文)が展示されているのです。

 当日は、大型連休ということもあり、多くの方が美術館に足を運んでおられました。家族連れから年配のご夫婦、カップルやお友達同士で見に来た若い人。外国人観光客の姿も!中に入ると、多くの方が展示ケースの中を熱心にのぞいていらっしゃいました。
 尾張徳川家のコレクションを所蔵するこちらの美術館の所蔵品の中には、興味が引かれるものがいっぱい!今女子に人気の日本刀の特集展示もあり、日本刀が多く展示されていました。説明を読みながら、その奥深さにため息が出てきました…。
 さて、お目当ての厨子入銀造阿弥陀如来立像ですが、数ある展示室のひとつの入り口を入ってすぐの所におられました。その名の通り厨子に入った阿弥陀如来様で、そのお姿は本当に小さいのですが、すぐに目を引く存在感がありました。金のような華やかさはないけれど、渋い落ち着いた姿がとても厳かです。金を主題にしたその他の作品も、決して華美すぎないものが多く、日本人の美意識を存分に楽しめる展覧会でした。

 徳川美術館・名古屋市蓬左文庫の「金と銀の国 ジパング-輝きときらめきの美術-」展は5月28日まで開催されています。皆さま機会があればぜひ足を運ばれてみてはいかがでしょうか?(残念ながら、日本刀の特集展示は5月7日で終了しているようなので、お気をつけください。)

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文化館的おすすめGWの過ごし方

いきなりですが、ご覧ください!今日の文化館前の様子を。今年は特に短かった桜の季節も過ぎ去り、こんなにも青々とした新緑が見られるようになってきました。考えてみれば、もうゴールデンウイーク目前ですものね!

今年のゴールデンウィークは、土日も含めると、と~っても長いようで、楽しみにされている方も多いのではないでしょうか?お出かけするには最高の季節。どこに行こうかな?でも、あまり人の多いところはちょっと。。。とおっしゃるあなたに、今日は特別にとっておきの穴場をお教えいたしましょう!!

それは、草津市の琵琶湖岸近くにある国指定史跡・芦浦観音寺です。こちらのお寺さまは、年に2回、春と秋に特別一般公開(予約不要)をされており、文化館も毎年それに合わせて、お預かりしている寄託品の一時返却を行っています。

今年は、5月4日から7日(午前10時から午後3時まで)の4日間にわたって公開されるということで、木造阿弥陀如来立像(重文)、および木造地蔵菩薩立像(重文)がお寺に戻っての公開となります。実は、これらの仏さま、昨年度、無事に修理を終えられたところで、お寺での公開は30年ぶりだそうです。美しく蘇られたお姿、この機会にぜひ多くの方にご覧いただきたいものです。

ところで、この芦浦観音寺さまは、大きな濠と石垣に囲まれ、まるでお城のように堂々とした構えをされています。なぜこんな所にこれほどのお寺が?とお思いの方もいらっしゃるかも知れませんが、実は、あの信長・秀吉・家康らから、琵琶湖の湖上交通を管理する権利を与えられ、歴史上重要な役割を果たされた由緒あるお寺さまなのです。「近江を制するものは天下を制す」と言われ、琵琶湖とその水運を掌握していた芦浦観音寺さまが、日本中から熱い視線を浴びた時代があったということですね。

今は静かな場所ですが、豊かな自然と文化財に恵まれた芦浦観音寺さまを訪れて、かつての黄金の日々に思いを馳せてみるというのも、ゴールデンウィークの過ごし方としてピッタリなのではないでしょうか?みなさまもぜひ一度どうぞ。(芦浦観音寺さまのホームページはこちらから。)

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雷神アラワル

昨晩の低気圧に伴う大嵐で、滋賀県の桜もすっかり散ってしまいました。ですが、今日はその分、もう新緑と言っていい街路樹の緑がひときわ瞳に優しく映ります。
そんな滋賀県大津市打出浜ですが、観光に来られた方が、文化館をバックによく写真を撮っておられます。今の季節、夕暮れの淡い陽光がとてもきれいで、そこへきてこの特徴的な建物ですからね。写真に撮りたくなる気持ち、よ~くわかります。そんな撮影ポイントで、本日ちょっとした出来事がありました。

文化館の東隣りに設置されている、木製の桟橋(今は使用わていません)。経年劣化で腐食が進み、景観を損ねる存在として、道行く人からご意見をいただくこともしばしばでして。。。
そこへ現れたのが滋賀県の秘密兵器:雷神(船)です。この船は「電気ショックで外来魚を一網打尽」という秘密兵器(?)を備えた優れもの。今回特別に、この老朽化した桟橋に船を寄せて、腐って横たわっていた板を撤去して下さったのです。この素晴らしき琵琶湖畔の景観を愛する者として、非常に有り難いことでございました。

板を外しておられるところを目撃することは出来ませんでしたが、船には木槌が積まれ、用意周到に作業を行って下さった様子・・・女性の方も乗っておられました。その雄姿、見たかった~。水中に埋まっている柱部分は大きな重機がないと取れないので、今回は残っていますが、ご苦労いただいた分、おかげ様で見た目もこざっぱり。今日は水位も高く波も穏やかで、作業はしやすかったと言っておられました。ご無事でなにより、本当に有難うございました。

外された板を見ると、確かにボロボロで・・・でも壊そうと思ってもナカナカ壊れないシロモノで。。。さぁてどうしましょうか。とりあえず、錆びて折れ曲がった五寸釘と格闘・・・する僕たちなのでした。

筆:あきつ

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今年度の文化館ホームページはどうなる?

 平成29年度になってから10日が経ちました。文化館ホームページのトップを見て、みなさま、「おや?」と思いませんでした?そう思われた方は、きっと何度も文化館のホームページにアクセスいただいている熱心な文化館ファンの方ですね~(感謝!)

 トップページでも紹介していた「湖上にお城ができるまで-写真アーカイブ」。去年の12月からスタートし、「建設当時の白黒写真が懐かしい」とご好評をいただいていたコーナーです。ここで一旦お時間を頂戴することにいたしました。

 というのも、このコーナー、建設工事の着工から完成まで、ほぼ一年間で出来上がるスピード感を皆さんに知っていただきたいという思いがありました。しかし、このまま掲載を続けると夏に冬の工事の様子を紹介することに…いや、それでは臨場感が、現場の苦労が伝わらない…。また、「これだ!」と思う写真を週に一度2枚ずつ紹介してきましたが、文化館に残された建設当時の写真はなんと1000枚以上!選ぶときに「あ!この写真はコレが写ってるから紹介したい!」「いや、でもこっちの写真には今では、なかなか見られないコレが写ってるし…」などなど、いろいろと考えていると、みなさまに紹介したい写真が増えていく一方となりました。出来る事なら全てを紹介したい!!でも残念ながらそれは難しい…。ですから、思い切ってここですこしお休みをいただいて、「コレぞ!」という写真を選び出す作業に集中させていただくことにしました。
 更新を心待ちにしてくださっていた皆さまには本当に申し訳ありませんが、9月からはいよいよ、建物が建設されていく様子を写した、珠玉の写真をご紹介する予定です。是非お楽しみに。
 
 「写真アーカイブ」をお休みしている間も、平成29年度の文化館のホームページは、収蔵品を紹介する「浮城モノ語り」そして、「収蔵品公開情報」なども随時更新していきます。そうそう、今年度「打出のコヅチ」詳細のチェックもお願いしますね!それでは新年度も、みなさま、どうぞお役立ち情報満載の文化館ホームページにおこしください。

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研究紀要第33号 発行しました

いよいよ年度末最終日、お忙しくされている皆さまにお知らせです。当館の『研究紀要第33号』、発行致しました! ブログでは、「原稿執筆の追い込みです!」とか、「赤ペン片手に校正中です!」とか、散々焦らせましたが(笑)、その出来上がりはと申しますと・・・ここで内容をちょこっとご紹介!

【滋賀県における「こけら経」について-東近江市松尾神社本殿伝来法華経を中心に-】
平成28年度滋賀県新指定文化財となった松尾神社の「こけら経」。遺跡から出土することが多い中で、神社本殿から発見された全国的にもめずらしいこの「こけら経」の調査事例を、特別寄稿により紹介。

【資料紹介 琵琶湖文化館蔵「日吉祭礼図」詞書(ことばがき)翻刻】
16の画面と15段の詞書からなる絵巻物「日吉祭礼図」の詞書を翻刻。数ある山王祭関係資料との比較研究の一助となす。

その他、平成28年度の活動紹介などを掲載しています。
更に今回は特別バージョンとして、【過去に開催した展覧会の軌跡-ポスター編-】を掲載!なんと贅沢にもフルカラーの仕上がりです。昭和36年から平成28年までに開催した展覧会のポスターを、一堂に紹介しています。開館より55年の節目にあたる年の紀要に、琵琶湖文化館のあゆみたる展覧会ポスターを掲載できたことは、僕たちにとっても幸せなことであり、記念に残る1冊となりました。

県内の図書館はもとより国会図書館や市町教育関係機関、博物館などにも送付しておりますので、是非皆さま手に取ってご覧くださいませ。

筆:あきつ

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紀要の入稿完了!

本日、めでたく、「滋賀県立琵琶湖文化館 研究紀要第33号」の原稿を、印刷業者さんに入稿いたしました!(祝)!
ここまでたどり着くのに長かった~。1/20付ブログ『この時期の「写真使用の許可申請」』にも書いていますが、当館でも紀要の執筆・編集に、相当追い込まれていました(笑)。「この文章を直すとページ数が超えてしまう!」とか、「これは直したけれど、あっちの写真はグレースケール(白黒)に加工したかな?」とか、「ココの数字、半角に統一されてない!!」とか、慣れない編集作業に悪戦苦闘・・・そんなこんなありつつも、ようやく、ようやく、本日業者さんに涙の手渡し・・・肩の荷が下りました。あとはお任せします!体裁よくまとめて下さい!!

今回の紀要は、なんと写真画像160点という、豪華バージョン?です!何故そんなに画像が増えたのかというと・・・おっと、今、言ってしまってはモッタイナイ・・・。3月末発行予定!仕上がりをお楽しみに。

筆:あきつ

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PM虹

今日のお昼休みの出来事です。ベテラン学芸員さんが僕に向かって、何やら手を振って下さってます。310-2・・?・・とりあえず同じように手を振り返してみました。
「違う違う、きれいな虹が出てるんや」。
な~んだ(笑)そうでしたか(笑笑)。
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窓の外を見てみると、確かにとてもきれいな虹が掛かっています。「こんな低い位置に虹が見えるのも珍しいなぁ」「?虹って太陽と自分の反対側に出るのですよね?」「何故高さが変わるの??」話もソコソコに、僕は早速カメラを持って撮影に走ります。
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どんな角度で撮ればこの「いつもと違う感」が皆さんに伝わるのか・・・アップにしてファインダーを覗いてみると、いつもの街がなんとも妖しげで神秘的に見えてきます。あぁ、「今」あの虹の麓に居たい。。。
この時期、街に降り注ぐのが黄砂や大気汚染のPM2.5ではなく、こんな素敵な『PM虹』だったら、みんなが幸せな気分になれるのになぁ・・・な~んてね。

と、ここで琵琶湖文化館の業務に携わる事務職員として頭を切り替えます。職場の影響で、仏画や近世絵画を見る機会は多くあるのですが、「虹」を描いた作品って・・・僕は見たことない?・・・あったかな?
ベテラン学芸員さんに尋ねてみると、曽我蕭白の作品に虹を描いたものがある、とのこと。図録を見せて貰いましたが、なるほど半円形の赤っぽい虹が描かれています。他に浮世絵などには登場しているようですが、確かに虹を描いた作品は少ないのかも・・・というトコロに至りました。

・・・疑問デス。昔の人も虹を見てるはずですよね?心ウキウキしなかったですか?僕が絵師なら好んで画題に取り上げますがッ?!・・・う~んナゾです。。。落ち着いて考えてみます。
その1)そもそも「虹色=七色」の認識がなかった。
その2)絵の具の色で七色が出せなかった。
その3)虹:「虫」偏に「工」貫く・・・オメデタクはなかった?
・・・プチンッ(難しいことを考えて頭の思考回路が途切れた音)・・・
目の付けドコロとしては面白いと思うのですが、、、これは研究の余地あり?!昔の人がどのように虹をとらえ、感じていたのか、みなさん一緒に調べてみませんか??共同研究求ム!!

そう言えば、今朝通勤途中、既に3回虹を見て来ているのですよ。それでまた、偶然ラジオから流れる曲が、虹を歌った曲が多かったのですよ。・・・何故??!

そっか、今日はきっと虹色のステキな一日!

筆:あきつ

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文化館防火デー

皆さんご存知でしたか?1月26日は「文化財防火デー」です。毎年この時期になると、神社やお寺さんで、建物に向かって消火ホースで水を放水する防火訓練の様子が、新聞やテレビのニュースになっていますね。それで、というわけではないのですが、当館でも先日「消防設備点検」を実施しました。

施設に備え付けてある火災報知器や警報機が正常に作動するかどうか、消火栓、消火器の位置は?と、点検業者さんと一緒に館内の設備をチェックして回ります。有り難いことに、「いざ!」という事が普段起こらないだけに、せっかくの設備の使い方を忘れてしまう・・・なんてことないですか?309-2僕は「去年も同じこと聞いたなぁ~」と思いつつも、今年もまた質問してます。「このボタンを思いっきり押していいのですか?」「ウチの消火器はピンを抜くタイプですね?」何度聞いても何故かドキドキします。
大切な文化財をお守りしているのです。「いざ」という時にきちんと落ち着いて行動できるように、普段から防火防災意識を持っていたいと思います。

火災は、火のあるところで起こるとは限りません。冬は電気ストーブを使うなど、電気の消費量が増えてしまいます。コンセントのタコ足配線や、電気コードを束ねたまま使ったり、机の足で踏まれたコードがひび割れたりしてませんか?どこかの保安協会さんではないですが、電気製品の使用に際して使用者の「うっかり」から発生する火災もあるのです。
その辺り、僕のチェックはキビシイですよぉ?! 皆さん、くれぐれもご注意くださいね。

筆:あきつ

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この時期の「写真使用の許可申請」

163毎日寒い日が続いております。こちら大津でも日中に雪がチラつくなど、寒さが体に堪えます。。。この週末もまた寒波に襲われるようなので、月曜日に慌てないで済むように、しっかりと除雪スコップを用意しておきました!

さて、当館は現在休館中ですが、文化財の貸出しや返却、写真図版の提供などの業務は、継続して行っています。「モノ」だけじゃなく「写真」も貸出し?と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、書籍などに掲載する場合、当館所蔵資料の写真を使用する「許可申請書」の提出をお願いしています。依頼は郵送で届くのですが、実はこの時期の許可申請には、「とある傾向」があります。

・・・写真を展覧会の図録に載せるため?・・・いえいえ、その申請は年中あります。
・・・新聞やテレビなどの報道関係?・・・ゴク当たり前に対応します。
・・・わかった!4月から使う歴史の教科書に!・・・各社もっと前から準備されてます(笑)。

おわかりですかね~?実はこの時期に増えるものといえば、同業である博物館関係の方からの依頼、「当館で発行する『紀要』に掲載するために」です。紀要とは、教育機関や研究所、博物館などが研究論文や調査報告書などを載せた定期刊行物で、年度末の3月に発刊されているところが多いものです。・・・ということは、全国各地の博物館職員さんこの時期・・・執筆にとても焦っていらっしゃる?・・・かく言う当館も激しい追い込み真っ最中デス!(笑)。79

ということで・・・苦しいのは自分だけぢゃない!!みなさま、立派な研究成果を『紀要』に発表して下さいね~。

筆:あきつ

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展覧会ポスターのゆくえ

実は僕たち、昨秋からずっと取り組んでいたことがあります。それは、今までに当館が開催してきた「展覧会ポスター」の整理作業です。
現在当館では、平成32年にオープン予定の新たな美術館に、収蔵品や当館が今まで果たしてきた役割・機能を引き継ぐための移転準備を進めています。収蔵品(文化財)のことは学芸員さんが作業を進めて下さっていますが、一般事務職の僕に出来ることは?248と始めたのが、ポスターの整理作業でした。
展覧会ポスターは、琵琶湖文化館が今までに取り組んできた展示活動を物語る大切な博物館資料です。先ずは保管されていたポスターを年代毎に並べて、写真撮影、サイズを図ってデータ化を行い、最後には板状の段ボールで挟み、クラフト紙で包みました。これらのポスターは、それぞれに大きさや厚み、質感が異なり、収納の方法について迷うことも多かったのですが、年代順に並べてみると、色彩や構図についてその当時の流行があることもわかり、ポスターといえども、当時の世相や雰囲気が映し出されていて、その変遷などは見ていても大変興味深く、作業は思いのほか楽しいものとなりました。

一番厄介だったのが(いや厄介だったのは二番も三番もいっぱいあるのですが(笑))、写真撮影です。本気で(?)画像に残そうとするのならば、暗室を作りライトを当てて感度の高いカメラなどで撮影するのがいいのでしょう。もしくは専門業者に委託して画像を取り込んでもらうとか・・・でも今回はそこまでの時間も予算もかけられません。20170113-1ということで、作業をするのはド素人・・・三脚の立て方は?被写体との距離は?ポスターがキラキラ反射して光るんですけど?!!・・・わからないことばかりです・・・結果、自動調整機能付きのデジカメで、三脚は固定、蛍光灯を付けずに曇りの日を狙って作業をすることになりました。いつもなら心癒される風景:太陽でキラキラした琵琶湖の湖面でさえも、今回ばかりは撮影に支障をきたす厄介者扱いです。

20170113-2そんなこんなありましたが、昭和36年(1961)の開館から現在までの55年間に残されてきたポスターを、ようやく思う形に整理することができました。大切に包まれた当館の「A(エース)」たち、移転までのもうしばらくの間、今は作品が展示されていない展示ケースの特等席にて、しばしお休みいただくこととなりました。

筆:あきつ

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仕事納め

本日は、平成28年仕事納めでゴザイマス。20161228-1気合を入れたいそんな日に、大津市内でも朝に雪が積もってました・・・と~っても寒い一日のスタートでしたが、雪化粧をした比叡山の景色に癒されながら、今年もあんな事やこんな事、いろんな事があったなぁ~っとちょっと感慨深げに一年を振り返り・・・いえいえ、そう懐かしんでばかりもいられないのがこの職場です(笑)。本年最後の締めくくりの日も、いつものように、個々それぞれにやる事を抱えて精一杯作業に没頭しております(笑)。

そうそう、「懐かし」つながりで、この12月からスタートしたホームページ「湖上にお城ができるまで-写真アーカイブ-」のコーナー、皆さん楽しんでいただけていますか?そもそもこの写真、さすがに当時を知る職員が誰もいない中で(55年前ですからね)、こんな時代があったのか!と職場で盛り上がったのがきっかけです。「こんな『お宝』写真を私たちだけで楽しむのは勿体ない!現在大津に住んでいる地元の人でも知らない人が多いのでは?!逆に新鮮に見ていただけるのでは?!!」との思いで、スタートしました。
勢いで始まったものの、これがなかなか難題で(笑)。あれもいい!これもいい!と、見ていただきたい写真がいっぱいで、先ず選ぶのに一苦労(笑)。そして短い言葉で当時の様子を説明するのにも一苦労(笑)。20161228-3なかなかに手強いデス(笑笑)。でもとても楽しんでやってま~す。まだ始まったばかりですからネ(笑)。
皆さんの反応も気になるトコロ・・・。道行く地元の人たちにも懐かしんでもらおうと、文化館前の掲示板にもホラこのとおり。一番見やすいところに白黒写真を並べています。立ち止まって見て下さる人も増えた・・・かな?!楽しんでいただければ幸いです。

308さぁ、もういくつ寝るとお正月デス!来る年が皆さんにとって、琵琶湖文化館にとって、幸せな1年になりますように!掲示板に新年を迎えるポスターを1枚追加して、本年の仕事納めとしたいと思います。来年もよろしくお願い致します!イヒッ!

筆:あきつ

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もう い~くつねると~

師匠も走る?!12月・・・何かと慌ただしい日々が続いています。過ぎ行くカレンダーに追われながら、精一杯目の前のお仕事に勤しむ毎日でございます。
ところでみなさん、この時期、私生活で「やらなきゃ」「早くしなきゃ」と、気持ち焦ることはありませんか?僕は2つあります・・・それは『大掃除』!お掃除はねぇ、、、普段からキレイにしておけばねぇ、、、焦らずに済むのにねぇ、、、いや~休みの日に天気が悪くてぇ・・・全て言い訳デス。。。頑張リマス!
もう一つのお悩みは『年賀状』!毎年デザインで悩んでしまい、あぁでもないこぅでもないと、結局取り掛かるのは仕事納めが済んでから・・・ん?もしかして元旦に間に合ってイナイノデスカ??
20161222-1そんなお悩みを解決してくれる素敵な「お助けアイテム」ができたのを、みなさんご存知ですか?それがコレ。「はじめてでも大丈夫!豊富な年賀状デザインでかんたんに年賀状ができる!」某大手出版会社さん発行の年賀状ソフトです。何故これが今、職場にあるのかというと、「酉年」にちなんだスペシャル年賀状企画として、伊藤若冲が描いた様々な鳥の作品が特集され、その中に当館の館蔵品「鳥禽図」が、掲載されているから!・・・なのですよ~!!20161222-2なるほど他の美術館さん所蔵の作品も素敵ですが、当館の「キンケイ」も負けてはイマセンよ?!これがあれば年賀状作りも楽しく簡単ですね。みなさんのお手元に、素敵な年始のご挨拶が届きますよ~に!
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筆:あきつ

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琵琶湖文化館とカモの関係って?

年の瀬も押し迫って参りました。皆さま、もしかして?忘年会などでもお忙しい時期ではないでしょうか?冬の味覚といえば、牡蠣ですか?蟹ですか??でも、冬の琵琶湖といえばやはり鴨でしょう!img_6374-2

文化館のまわりでも、鴨類の数がますます増え、水鳥の楽園となりつつあります。(決して「美味しそう」などと思って見ている訳ではありません!)その鴨に関して、先日お問い合わせがありました。「昔、長浜で、鴨を獲っていた頃の写真はありませんか?」

鴨ですか?(絵画ではなく)写真ですか?え~っと、「どこか別の博物館とお間違えではないでしょうか?」という言葉を必死でこらえながら、それでも「探してみて、またお返事いたします」と、いったん受話器を置かせていただきました。

「鴨猟の写真なんて。。。あったかしら?」「見たことないね~」「”鵜飼い”ならあるけど。。。」などと皆が言う中、文化館で最も経験豊かな学芸員さんが、「むかし琵琶湖の魚と漁の展覧会をやったけど、その図録に写真があるカモ?」と一言。ウマイ!(笑)

img_6375-2琵琶湖文化館には平成8年まで水族部門があり、淡水魚や琵琶湖で行われる漁について詳しい専門の職員さんがおられました。
そしてこれが、昭和59年の特別展「びわ湖の魚と漁具・漁法」の図録です。この図録はとても好評で完売となったため、文化館の水族館部門のお引越し先となった博物館で、平成12年に行われた企画展「湖の魚・漁・食」の際に、(図録としてはとてもめずらしいことに)再版されたというものです。
で、さっそく中を開いてみると、ありましたよ「鴨猟」の解説が。残念ながら、猟の写真は掲載されていませんでしたが、その代わりに、とっても可愛いオトリガモの写真が載っていました!

img_6376-2図録の解説によると。。。琵琶湖の鴨猟は昭和39年以降禁止となり、今では行われていませんが、モチナワ漁、モチバエ漁などと言い、11月~3月頃、トリモチを塗った藤蔓(モチナワ)を湖岸や沖合に仕掛けて獲ったそうです。その時に、木で作った鴨型(オトリガモ)を浮かべておくと、上空から来る鴨がこれを仲間だと思って近くに着水したとか。。。ヘエ~!鴨って本当にカモにされやすいんですね!

さてその後、お問い合わせ下さった方には、文化館には鴨猟の写真はなかったことをお伝えし、所蔵しておられそうな他館様をご紹介させていただきました。少しはお役に立てたカモ?
皆さま、また何か疑問に思ったことやお探しものがございましたら、文化館までお問い合わせ下さいませ。場合によってはお役に立てるカモ?です。。。

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