カテゴリー別アーカイブ: 展覧会

「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」終了&御礼

 滋賀県立安土城考古博物館にて4月2日まで開催していた地域連携企画展「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」。無事に終了いたしました。会期中、多くの方々にご覧いただけましたこと、たいへんうれしく、深く感謝申し上げます。






 今回の展示では、「新しい琵琶湖文化館にメッセージを届けよう!」と題し、特設ブースを設けて2つのメッセージを募りました。あたたかいメッセージ、厳しくも愛にあふれたメッセージ、新しい琵琶湖文化館への期待やご要望などなど、たくさんお寄せくださいましたこと、こちらもあわせて御礼申し上げます。

 このメッセージをもとに、3月19日には座談会「新しい文化館と収蔵品を語る」を開催。当日の内容と配布資料も公開しました。
 


  さて、みなさまからいただいたメッセージの結果概要はこちらに掲載しておりますが、まとめきれなかったご感想やご意見をご紹介します。
     

展覧会を見て、近江のこのうえなく美しい四季と風景に改めて魅せられました。この様な素晴らしい企画に感謝いたします。新しい琵琶湖文化館に出会える日を楽しみに待っております。
滋賀の文化を伝承する博物館として、立派によみがえることを願っています。
従来のおもむきある建物の中でひっそりと展示されていた様々な展示物を、新しい建物でもじっくり見てみたい。そしてその時には、是非ボランティアとして役立ちたい!とても楽しみにしています。

 ・・・もったいないお言葉に、感謝してもしきれないです。本当にありがとうございます!!

 みなさまからいただいたメッセージは、新しい琵琶湖文化館の計画に活かし、より良い展覧会や博物館活動が実現できるよう努力してまいります。これからもご協力賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

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4月2日 地域の歴史紐解く特別講演会[地域連携企画展/長光寺]

 例年より早く満開となった桜がちょうど見ごろを迎えていた4月2日(日)。近江八幡市の長光寺さまではこの日、有り難くもお寺さまの本堂で、ご本尊がいらっしゃる御前で(!)、

特別講演会「近江国蒲生下郡長光寺の一切経について」が開催されました。皆さん見て下さい
!写真に納まりきってませんが、80名ほどの方々がお越しくださいました~!

 講演に先立ち、長光寺の金子ご住職、近江八幡市の小西市長からご挨拶があり、地域の歴史にかかわるこの度の「発見」について、詳しく知り得る機会を得たことを喜んでおられる旨、お言葉を頂戴しました。まさにご参集いただいた皆さんの気持ちを代弁するかのようなご発言…講師を務めさせていただいた当館の井上優副館長も気合が入ります。
 さて、その井上副館長、冒頭にスゴイことを言いました。

【講師を務めた井上副館長 】

 「皆さん、お経って漢字だらけでチンプンカンプンですよね??私もそうです。まさにこれが〝チンプンかんぶん(漢文)″。」
 ・・・えーっと・・・つかみはOK?クスっと笑いもとれたところで(!)、講演の前半は、古経典とは何か、なぜ「文化財」なのか、わかりやすく概要が語られました。古経典から得られる情報のアレコレ、その見方や重要性をお勉強したところで、いよいよ長光寺さまの「三弥底部論(さんみていぶろん)」についてのお話、参加の皆さんが〝前のめり″となったお話です。

 このブログで講演会の全てを語ることは出来ませんが、経典の奥書から、「かつて長光寺には5000巻を超える一切経が備わり、それを手本として写経事業が行われていた」こと、さらには「写経をするためには大量の墨が必要であり、中世において地域の名産であった「武佐墨(むさずみ)」の起源が、この写経事業と深い関係を持っていた可能性がある」との熱弁を展開しました。

 

 武佐墨について少し説明しておくと、戦前に活躍した郷土史家・中川泉三(1869~1939)が、『近江蒲生郡志』にわずかに書き記していますが、現在は廃れてしまった幻の銘墨です。紀州の藤代墨と並ぶ中世日本の代表的銘墨(松煙墨)であった武佐墨ですが、これまでは漠然と、東海道の宿場町として栄えた武佐宿の流通の便宜等から生まれたと考えられてきました。しかしこれが、長光寺での写経に必要な膨大な墨の需要を満たすためのものであったなら・・・・地域の歴史に新たな光差す新発見です!

 井上副館長は最後にこうまとめられました。「わずか1巻の経典から、豊かに広がる地域の歴史が鮮やかに蘇った。これは長光寺さまが日頃から文化財に関心を抱かれ、檀家さんや地域と一体になって保護・活用されてきたからこその素晴らしい発見。古経典に携わる者として、長光寺さまと、この度の発見に関心を持って本日お越しいただいた皆さんに、心から感謝したい」。皆さまからは盛大な拍手をいただきました。いいご講演でしたよ副館長!

 最後に皆さんの前でご挨拶をされた金子ご住職。「戦乱によって多くの史料が無くなってしまっている。井上先生の話を聞いて、本当に嬉しく思う。寺の宝物として地域の活性化につなげていければ」と・・・。最後は感極まって少し涙ぐんでおられましたね。

  
 

   本当に清々しいほどの良い講演会でした。 お堂で話をうかがえたのも良かったです。
 今回のことがきっかけで、地域の皆さんから更なる新しい情報が集まることにも期待して(!!)、今後の展開が楽しみです!  

 「三弥底部論」は、4月10日(月)まで、近江八幡市の長光寺さまにて、ご覧いただくことができます( 午前10時~午後3時) 。

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令和5年度地域連携企画展!4月2日には特別講演も!

 大津も桜がほぼ満開!このそわそわドキドキする感じは、春だから?明日からは新年度が始まるから?いえいえ、それだけではないですヨ!
 4月1日から、近江八幡市の長光寺で始まる令和5年度 琵琶湖文化館地域連携企画展!

 あれは確か・・・昨年の春のことです。「見ていただきたい経文があるのですが」と、ご住職から電話をいただき、当館の井上副館長が対応させていただきました。

 見せていただいたいたのは、長光寺さまが近年入手された写経「三弥底部論(さんみていぶろん)」です。 いきなり難しい言葉がでてきましたね。お釈迦さまの説かれた教えを書き残したのがお経です。般若心経や法華経、阿弥陀経などは、特によく知られていますが、「三弥底部論」は、お経の全てを網羅したといわれる「一切経」の中にしか出てこない、とても珍しい経典です。
巻末の奥書きに、弘安4年(1281/鎌倉時代)7月3日に近江国蒲生下郡の長光寺において書写されたことが記されており、正しく鎌倉時代後期に制作された貴重な文化遺産であることがわかりました。

 ここまでの情報だけを見ると「良かったね」で終わってしまう話なのですが、井上副館長はここから更に深く追求します。

〇日本では「三弥底部論」自体が希少であり、ほぼ一切経の一部としてのみ書き写されてきたことから、鎌倉時代の長光寺に一切経という膨大な経典が備わり、それらを書写・普及する一大拠点として機能していたことが推測される。
〇長光寺(武佐寺とも呼ばれた)の近くで栄えていた武佐宿の名産・武佐墨(むさずみ)は、中世における代表的銘墨として著名であるが、その発祥は長光寺での大規模な写経事業を支える需要から生まれた可能性が高い。(※武佐墨は現在は廃れています。)

 なるほど!このような事まで分かりますかッ!!・・・当時のことを想像してみると、先ず国外から輸入された最先端のお経、経典類の数5000以上(!)といわれる一切経が、長光寺にあったこと自体が とてもすごいことで 、近江の仏教史を塗り替える新発見!そしてその一切経を書き写すというプロジェクトには、多くの人が係わると同時に、写経に必要な墨の需要に応えて「武佐墨」という名産が生まれたと考えると、地域の歴史を紐解く貴重な資料なのでは・・・?!
・・・とのこと。いやはやお見事!納得・合点がいきました! お経から全てが繋がった気がするこの爽快感 ♡ !。

井上副館長

 あれ?文章にすると難しく感じてしまいます?!そんな方は是非、井上副館長のお話を聞いてみてください!一つの資料から、地域の様々なことを発見する・読み解くことが、きっと楽しくなりますヨ!

 特別講演会:4月2日(日)13:00~14:00
 【演題】近江国蒲生下郡長光寺の一切経について
 【講師】県立琵琶湖文化館副館長 井上 優

 【会場】補陀洛山長光寺(滋賀県近江八幡市長光寺町694 )  

 
 「三弥底部論」は、4月1日(土)~10日(月)の間、長光寺さまにて「特別初公開」されます!地域の歴史を物語る貴重な資料ですので、この機会に是非、皆さまご覧ください!【詳しくはコチラ】

(←3/30撮影:桜が見頃です)

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安土展 閉幕まであとわずか

 現在、滋賀県立安土城考古博物館で開催中の「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」。早いもので閉幕まで一週間を切りました。開催したころは雪が残る寒い日でしたが、今では春の陽気に包まれることが多く…展覧会のタイトルのように、四季を感じさせてくれます。

 当館の収蔵品が繰り広げる四季を皆さま、すでに体感してくださいましたか?「まだ、体感していない」という方は、ぜひ、安土へ足を運んでみてください。ドライビングを兼ねて車で行くのも良いですが、春の陽気を感じながら電車で行くのもおススメです。

 最寄りの駅となる安土駅には、このような(↑)立て看板がお出迎えしてくれます。看板には、会場まで「徒歩で約25分・自転車で約10分」の文字が…~中々遠そうですね…。駅前にはレンタサイクルがあり、自転車で風を受けて行くのも良いですが、ここはお散歩も兼ねて徒歩で行ってみましょう。ありがたいことに、行く道々には「安土城考古博物館」の案内看板もあり、道に迷う心配はありません。田園風景に小鳥のさえずりを聞きながら30分程のんびりと歩いていると見えてきました♪安土城考古博物館です。

 会場に入ると、文化館の選りすぐりの収蔵品が観覧者をお出迎えしてくれます。春夏秋冬それぞれを描いた作品たちは、見どころ盛りだくさん…ですが、見どころが多すぎて「どこを見て良いかわからない!」と困った方もいらっしゃるかも??
 その時は、キャプション横にあるコチラのパネルにご注目ください。コチラには“あきつ君の「ココ見て!」ポイント”の文字が。。。そう、作品の見どころを、文化館のマスコットキャラクター・あきつ君が教えてくれます。ご覧になる方に、作品を見るためのちょっとした手伝いをしてくれています。もちろん、「ココ見て!」ポイントだけでなく、自分でお気に入りのポイントを見つけるのも面白いですよ。一つ一つの作品を隈なく見てみると、色んな発見があるかもしれません。

 作品鑑賞が済んだら、ぜひコチラにもお立ち寄り下さい。コチラの特設コーナー「新しい文化館にメッセージを届けよう!」では、「新しい文化館でも見たい作品」「新しい文化館での“展覧会へのご意見」の二つのテーマで、皆さんからメッセージを募集しています。2月の開催から3月半ばまでこちらに寄せられたメッセージは、座談会「新しい文化館と収蔵品を語る」で紹介させていただきました(詳細はコチラ) 。座談会は3月19日に行われすでに終了していますが、現在でもメッセージは募集中です。皆様からの大切なメッセージを受け、皆様とともに新しい文化館を作っていくために、、、まだまだ多くのメッセージをお待ちしています!

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3月19日 座談会「新しい文化館と収蔵品を語る」開催しました

  語りました。地域連携企画展「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」の関連事業として安土城考古博物館セミナールームにて開催された座談会!令和9年度に浜大津での開館を目指す新・琵琶湖文化館について、本展の会場に寄せられたメッセージを元に、4人の登壇者が熱く語らせていただきました。

 登壇者は、「幼少期に仮面ライダーを見るような感覚で美術全集に載っていた仏像を見たことがきっかけ」で、彫刻担当の学芸員になった当館の和澄主任学芸員、学生時代に安土での発掘に携わったこともある県文化財保護課の福西主査、文化財修復師さんがいた絵画教室に通っていた安土城考古博物館の岩崎学芸員、そして学生時代に制作技法を考えることが楽しく金工品に目覚めた、今回の企画を行う当館の田澤学芸員です。それぞれの専門を選んだきっかけなどもあわせての、自己紹介で始まりました。

 今回の座談会は、3つの話題で構成されています。まず収蔵品について。登壇者が「見たいor見せたい作品・文化財」をそれぞれ紹介しました。和澄学芸員からは日吉神社(東近江市)所蔵の鬼面について、文化財と地域との「つながり」を見せる展示の提案などなど。考古が専門の福西氏から館蔵品の洋犬図があがったのは意外でした。

 また、「あなたが思う“新しい琵琶湖文化館でも見たい作品・文化財”は何ですか?」への投票結果も発表!1位は寒華傲雪図。素敵なメッセージも寄せられていましたよ♪
 このほか、当館の収蔵品貸出ランキングと写真図版提供ランキングといった、「データから見る琵琶湖文化館の人気作品」の話も盛り上がりました!

 話題の2つめは、「新しい琵琶湖文化館での“展覧会へのご意見”をお知らせください!」に寄せられたメッセージをもとにしたお話です。仏教美術がテーマの展覧会へのご要望が多いようで、もちろん新文化館でも開催されるとのこと!そのほか、ご来場のお客様が当館の思い出を語っていかれるなど嬉しい話もあわせて、大トンボの展示希望のメッセージが岩崎氏 から紹介されました。また、新文化館では子ども向けや初心者向けへのアプローチを考えるなど、展示の工夫をしていきたいと田澤学芸員から語られました。

 最後の話題は、新文化館の全体について。和澄学芸員からは、「ミュージアム・地域文化財サポートセンター・ビジターセンターの3つの役割がうまく回ることで、文化財をしっかり公開し守っていく博物館のモデルケースになる」と頼もしい発言が!岩崎氏からは、「県内の博物館どうしが密な関係性をつくっていくなかで、新文化館がその中核的な存在になってもらえたら」と。福西氏からの「滋賀県に欠けている拠点施設への期待はあるが、本当にそんなにたくさん仕事ができるの?」という問いかけに対しては、「自分たちが全部やるのではなく、色々なつながりを持つハブとして機能していけたら」と和澄学芸員が答えました。

 あきつブログをご覧の皆様にはおなじみの収蔵品の魅力をさらに広げつつ、色々な「つながり」を保ちながら活動をしていく新文化館への期待が高められた座談会でした!ブログに書ききれなかった内容や配布資料は、後日公開いたしますのでお楽しみに♪

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地域連携企画展会場にて、メッセージ募集中&期間限定でプレゼント中☆

 2月4日から開催中の、安土城考古博物館での地域連携企画展「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」は、もうご覧いただけたでしょうか?前回のあきつブログでもふれた、「新しい文化館にメッセージを届けよう!」について、詳しくご紹介いたします。

 会場では、2つのメッセージをご記入いただける特設ブースを設置しています。そのメッセージとは…

 【投票】「あなたが思う“新しい琵琶湖文化館でも
      見たい作品”はどれですか?」
 【募集】「新しい琵琶湖文化館での“展覧会へのご
      意見”をお知らせください!」

 現在、計画進行中の新しい琵琶湖文化館について「ぜひ皆様からメッセージをいただき、展覧会活動に反映させたい!」。そんな学芸員のアツイ想いから、募集しております。特設ブースでは、琵琶湖文化館収蔵品(寄託品を含む)が数多く掲載された図録と、昨年の8月に開催した県民フォーラムでのプレゼン資料をご覧いただくことができます(県民フォーラムについてはコチラ)。こうしたものも参照して、メッセージをお寄せいただければ幸いです。

 2つのメッセージをご記入いただくと、3月12日(日)までの期間限定で、豪華なプレゼントもありますよ!
(詳細はコチラ)

     ①琵琶湖文化館収蔵品ポストカード(3種類から1枚選んでください)
     ②近江の城 滋賀県中近世城郭分布地図

 このうち、②近江の城 滋賀県中近世城郭分布地図をご紹介いたします。広げると、なんと大きな滋賀県の地図!その数約1300もあったという、県内のお城すべての網羅を目指してつくられました。近江のお城の全貌を見渡すのにぴったりですね♪



 上記でいただいたメッセージをもとにお話しする座談会「新しい文化館と収蔵品を語る」は、現在内容を検討中です。登壇する学芸員たちの打ち合わせに耳を澄ませ聞いていたところ・・・「自分の“推し作品”も紹介する?」「このご意見は面白いね!」「そんなこと話しちゃって大丈夫?」「○○さんにはヒール役をやってもらいましょう」・・・さて、どんな座談会となるでしょうか。ご期待ください!

 座談会は3月19日(日)開催予定ですが、まだまだ参加者募集中です。ご参加にはコチラ(滋賀県立安土城考古博物館サイト)をチェックしてください!

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3月の文化館はイベント満載!

 「一月往ぬる二月逃げる三月去る」とはよく言ったもので、早くも3月の始まりです。まだまだ寒い日もありますが、暖かい日もあり、少しずつ春の訪れが近づいているのを実感します。

 さて、3月と言えば、3月3日の「桃の節句」ですよね。ですが、今日は少し趣向を変えてコチラの絵をご紹介しようと思います。桃の木の下で3人の男性が、何かをしています。これは、平安時代の宮中行事「曲水(きょくすい)の宴(えん)」と言って、流水に酒杯を浮かべ、自分の前に流れ着くまでに詩を詠み楽しんでいる様子が描かれています。3月3日に行われたらしく、まさに今の時期にピッタリの絵です。
 この絵は、月岡雪鼎筆の「十二カ月図屏風(文化館蔵)」の中の一扇(せん:屏風を構成する縦長の画面1枚。6枚の扇がつながって6曲の屏風)に描かれています。
 「十二カ月図屏風」 は、滋賀県立安土城考古博物館で開催中の地域連携企画展「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」に出品しています。普段はなかなか見ることができない文化館の収蔵品を、多くの皆様に見ていただける貴重なチャンスです。雅な宮中文化に触れて、いつもと違う桃の節句を感じてみてください。

 さらに、会場には「新しい文化館にメッセージを届けよう!」という特設ブースを設けて、皆さんから以下のような2つのメッセージを受け付けています。

【投票】「あなたが思う“新しい文化館でも見たい作
     品”はどれですか?」
【募集】「新しい文化館での“展覧会へのご意見”を
     お知らせください!」

 しかも!3月12日までは、2つともメッセージを書いてくださった方に、特別にプレゼントも用意してあります!ぜひ、多くのメッセージをお寄せくださいね。また、ここでお寄せいただいたメッセージをもとに、3月19日に座談会「新しい文化館と収蔵品を語る」も開催します。気になった方は、コチラ(滋賀県立安土城考古博物館サイト)をチェックしてくださいね。

 そして、もうひとつ忘れてはならないイベント『滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」特別講座』も、3月14日に開催となります。滋賀を代表する食文化である“なれずしの製造技法”が、国の登録無形民俗文化財に登録されるのを記念した講演会です。こちらも、ただいま絶賛参加者を募集中ですので、まだ予約をされていない方は、お早めにお申し込みくださいね。

 3月もイベント満載の文化館ですが、皆様に楽しんでいただけるように、頑張っていきたいと思います。

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琵琶湖文化館収蔵品にみる四季 安土で開幕

  2月4日に開幕しました地域連携企画展!近江八幡市の安土城考古博物館を会場に、 「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」開催中です!!

 当館の収蔵品の中から豊かな四季を感じられる作品を・・・と、学芸員が選んだ珠玉の作品たち。
 会場で先ず皆さんをお出迎えするのが、本展のチラシにも登場している十二カ月図屏風(月岡雪鼎筆)です。



 鮮やかな色彩で艶やかに描かれた登場人物と、季節ごとの情景が一月毎に描かれています。
 さて、十二カ月図と言うからには、それぞれの絵がそれぞれの月に当てはまるハズ!?皆さんお分かりになります?
 「う~ん、分かりそうでワカラナイ・・・。」
という方は、会場で是非、この可愛らしいパンフレットを手に取ってみてください。


 お手ごろなサイズのこちらのパンフレットは、本展をより楽しんでいただくための『鑑賞のおとも』となっております♪

 中を開くと十二カ月図のヒ・ミ・ツが・・・☆
 
   


   開幕初日は、風は冷たかったものの陽ざしが暖かで「春近し!」と思えるいいお天気でした。 雪はまだ少し残っていましたが、少しずつ近づいてくる春の気配に何やら気分も浮かれ気味(笑)。季節がある日本で、四季のうつろいを楽しめる、滋賀県民でありたいと思う、そんな展覧会です。是非皆さま、ご鑑賞くださいませ♪

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地域連携企画展第3弾開催まであと少し

 この間お正月を迎えたばかりのつもりでしたが、今日から2月。そして、文化館の屋根から大トンボが下りてから、一週間が経とうとしています。文化館に向かう道を歩いてふと前を見ると、トンボのいなくなった屋根が、、、淋しくなってしまった文化館…この屋根も時の流れと共に、いつか見慣れる日が来るのでしょうか。。。60年以上もの間、雨の日も炎天下の日も、台風にも負けず、最後には大寒波を受けて頑張っていただきました。現在は、館内でゆっくりと羽を休めております。「お疲れさま」と言ってあげたいです。

 さて、かねてより告知していました、本年度最後の地域連携企画展「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」。今週土曜日からの開催を前に準備も佳境に入っております。今日は朝から、展覧会に出品するため、丁寧に梱包した収蔵品を、美術品運搬用のトラックに積み込む作業が行われていました。搬出を担って下さる輸送業者の方が、慎重にかつ手早く、次々と収蔵品を収蔵庫から外に運び出していきます。文化館にはエレベーターが無く、皆さん階段を何度も往復してくださいました。滞りなく作業が進み、30分ほどでトラックへの積み込みは完了。いよいよ安土へと出発します。この後、学芸員さんたちは安土での展示作業を行います。開催まであと3日。みんな頑張ってください。

 地域連携企画展「琵琶湖文化館収蔵品にみる四季」は2月4日から、滋賀県立安土城考古博物館で開催です(詳しくはコチラ)。普段は見る機会のない琵琶湖文化館の収蔵品をたっぷり見られる展覧会です。さらには、大トンボの設計図も今回特別に公開されます。元々存在しないと思われていた設計図ですが、撤去を前に発見された奇跡的な図面です。琵琶湖文化館のことをより一層知ってもらえる展覧会となっていますので、ぜひ皆様、足をお運びください。

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御礼 〔大トンボと琵琶湖文化館〕写真パネル展

撤去当日の朝も立ち止まって
写真を撮っておられる方が!

 あっっっっっっっっっっっという間の16日間でした!

 11/15~30までの間、大津市内2会場で開催してきた記録に残そう大作戦!「〔大トンボと琵琶湖文化館〕写真パネル展-記録がつむぐ思い出写真-」が、無事終了し、本日、会場を撤収してまいりました。分かってはいましたが、やっぱりちょっと寂しい・・・。とは言え、本展を無事終えて、今はホッとしているところ・・・。多くの方々にご覧いただけましたこと、大変嬉しく、また心から感謝申し上げます。

名残惜しそうにパネルを眺めるヒト

  振り返れば、「記録に残そう大作戦!」が始まった8月から、慌ただしい日々を過ごしてまいりました。これを充実の日々と言わずに何と言う!・・・皆さんからの投稿が、心の支えとなりました。思い思いに撮って下さった大切な写真、添えていただいたコメントが、背中を押してくれました。 本当に有り難うございました!

 「なぜ屋根の上にトンボ?」との疑問の声をよく聞きます。パネル展でも紹介しましたが、初代館長であった故草野氏は、「澄みきった空高く琵琶湖の上をスイ々々と飛ぶ、トンボの明朗にして健康な雰囲氣を想像して、こうした結果となりました」と語っています。古来、トンボは勝虫とも呼ばれ、前にしか進まない縁起のいいものとされており、そのめでたさにあやかったところもあります。巷では「ヤンマーさんが寄付をしたから」という、まことしやかな都市伝説の方が広まっていたり(?)してますが(笑)。

 でも、こうして皆さんに「お疲れさま」の花道を作っていただいたおかげで、今は私にもよく分かります。文化館というお城の上に飾るのは、トンボでなければいけなかった・・・と!
 正直に言いますと最初は、もっとメンテナンスしやすい場所にあればいいのにと、思っていました。地表とか、文化館で言えば中池の歌碑がある湖面の上とか、せめて低い壁とかいろいろ・・・。でもそれではダメなんです。見上げる位置にいないと!空をバックに、羽根を広げた「大きさ宇宙一」(館長談)のトンボを見上げるからこそ、皆さんの思い出に残る大トンボになれたのだと思います。
 草野氏は「子供の頃から何とはなしに蜻蛉が好きであった。目をクリ々々と油断なく、快活に炎天にもめげず元氣によく飛び廻る姿に、心うたれたのであろうか」とも語っています。

10月 撮影

 文化館の絵馬が、長浜・草野神社にあると聞き、10月初旬に草野氏の地元を訪れたことがありました。【写真はコチラ
 その頃には既に田んぼの刈取りが終わっていましたが、辺り一面に飛び交うトンボの姿を偶然見かけた時「あぁ、これが草野さんが見ていた景色だ」と思いました。ちょこっと心が震えました。初代館長、貴方は正しかった!そして有り難うございました!文化館の大トンボ、皆さんに、″しばしお別れ ″の花道 を作っていただきましたよ!と、心の中でご報告させていただきました。

 さて、文化館の大トンボ、当初の予定では10月以降に取り外しになると告知しておりましたが、屋根の改修工事が遅れており、実はまだちゃんと屋根に居ます(笑)。とは言え、そろそろ足場が組まれる・・・お別れのカウントダウン・・・この度、自分もカメラ小僧となり、痛感しております。当り前の景色って当り前じゃないんです。記録に残すなら今!記憶に残すなら今!
 ということで、ちゃっかり写真募集を再開しています(笑)。遅くなりましたが、11月にご投稿いただいていた写真も、本日更新いたしました!皆さま是非ご覧ください!!

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御礼「近江湖南に華開く宗教文化-野洲・守山の神と仏-」展

 誰かが言いました。「開かない展覧会はない」・・・と。これは展覧会が始まる前の学芸員の苦悩を少しでも和らげるための、業界の合言葉(?)みたいなものです。でも今は「終わらない展覧会はない」・・・とでも言いましょうか、なんかちょっと寂しい・・・。あっっっっという間の42日間でした!
 10/8~11/27までの間、野洲市歴史民俗博物館を会場に開催してきた地域連携企画展「近江湖南に華開く宗教文化-野洲・守山の神と仏-」展が、無事終了し、本日、当館から出品していた作品が戻ってまいりました。

 
 ご来場いただいた皆さま誠に有り難うございました。
  皆さんお気付きでしたか?今回の展覧会では、[講演会・ギャラリートーク]がいつもより5割増し(?!)だったことを!初回担当が当館の和澄学芸員、第2回が守山市教育委員会文化財保護課の渡邊氏、そして最後を飾ったのが野洲市歴史民俗博物館の齊藤学芸員・・・という豪華ラインナップでした。それもこれも野洲市・守山市・琵琶湖文化館の「連携」展であったからこそ!それぞれの担当分野で持ち味を活かした充実の内容で、実施することができました。これぞ地域連携の醍醐味♪
 もとより、野洲市歴史民俗博物館には、とても勉強熱心な「友の会」さんが活動されています。講演会にも多数参加されてました?講師の言葉に対する「うなずき」加減や、ギャラリートークでの「通(つう)」なツッコミ(?)など、皆さんの反応がすこぶる上質!(笑)!博物館さんが、しっかりと地域に根を張った活動をしておられるからだろうなぁっと、ちょっぴり羨ましく思えたり・・・いやはや、今回の地域連携でもいろいろと勉強させていただきました!

  ご出品いただいた各社寺さま、ならびに本展の開催にご協力いただきました関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。

 会期終了間際、「これで見納め・・・展覧会が終わると寂しくなるなぁ」と名残惜しくも訪れた会場には、じっくりと作品を熱心に鑑賞する多くの方々がいらっしゃいました。その姿にまた元気をもらい、帰り道では、野洲の古社・兵主神社さんにお参りさせていただきました。こちらの紅葉もそろそろ見納め・・・寂しさが5割増しに・・・なるところでした、が!

 手水鉢に浮かべられていた、まん丸な菊の花を見て、元気5割増しにて帰宅することができました。よし!また頑張ろう♡

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パネル展と投稿御礼・記念マグネット

 本日は金曜日・・・今週も一生懸命働きました!!なんだろう、この達成感!!! それはですねぇ・・・充実した時間を過ごしていたから!なのです~♪
 というのも、皆さんご覧いただきました?「大トンボと琵琶湖文化館 写真パネル展-記録がつむぐ思い出写真-」。滋賀県庁と京阪びわこ浜大津駅ターミナルデッキで現在開催中です(11/30まで・県庁は土日閉庁)。両会場とも、スタッフが常駐しているわけではないので、日々、会場の様子が気になって仕方がない!!

  なので、仕事に行く前に、昼休みの休憩時間に、はたまた出張した帰り際に、ちら~っと立ち寄ったりしてみるわけですよ。すると、いいタイミングで、写真を投稿していただいたご本人と出会えたり、そのご家族の方とお話しできたり・・・するわけですよ。他にも、偶然通りがかって足を止めたであろうご年配の方や、ママさんとお子さんの「あら、トンボさんがいっぱいね~」なんてかわいい姿に出くわしちゃったりなんかすると、なんだかもう、それだけで胸いっぱい♡

 「あぁ、私、この場所でお布団敷いて眠りたい・・・ 」
アレ?この言葉、つい先日も聞いたような? (笑笑)。
詳しくは11/14付けブログ参照

 そんないい出会いをたくさんいただいた本パネル展は
皆さんの投稿写真に支えられております。ところで、この投稿写真を募集した際、チラシにはこう書かれていましたね。「ご応募いただいた方には記念に、投稿写真をマグネットにして進呈します。」と・・・。そういう“お約束”でした。

 ということで!今週は『投稿御礼・記念マグネット』の作成に、全集中!

 事務所の中は、さながら工房と化し・・・こちらはモチロン、職員自慢の手作りです♪投稿への感謝の気持ちは、すべてこのマグネットに込めました・・・・・♡
こうして並べると壮観です。宇宙が広がってます!

 → ご投稿いただいた皆さま、お待たせしました!本日無事、発送いたしましたので、週末にはお手元に届く・かな~?楽しみにしておいてください!

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パネル展 ニュースになります

 本日(11/15)から始まりました「大トンボと琵琶湖文化館 写真パネル展」! 初日から、写真をご投稿いただいた方など、多数の方が会場へお越し下さったとの情報が入ってまいりました♡早速のご来場、有り難うございます♪

 そしてこちらも嬉しいニュースです!本日、NHK大津で放送される「おうみ発630(18:30~」と「おうみ845(20:45~」の中で、このパネル展が紹介されることとなりました!!皆さんの投稿作品や会場の様子などをご覧いただくことができると思いますので、是非チェックしてくださいね。
(見逃してもネット配信がきっとあるハズ♪)
→〔見逃し配信ありました!→ 外部リンク

以上、文化館より速報をお届けしました!!

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大トンボと琵琶湖文化館 写真パネル展 始まります!~11/30まで

 ようやくここまで辿り着きました!いやぁ、思えば怒涛の日々を過ごしてまいりました!!すべてはこのパネル展のため! 「大トンボと琵琶湖文化館 写真パネル展~記録がつむぐ思い出写真~」。本日無事、会場設営も完了しました。皆さんの投稿写真が一堂に並んでおります~♪

展示作業中(県庁にて)


  作業中も足を止めて「いやぁ懐かしいわぁ」と見て行かれる方が多数♡そうでしょうとも♡投稿いただいた作品を含め、これだけ文化館一色に染まった展示は、平成19年度休館直前に当館で開催した「琵琶湖文化館のあゆみ」展以来です。それを他の施設をお借りして展示しようというのですもの、そりゃぁ無理もいたします(笑)。それだけの内容をこのパネル展に盛り込みました!

 〇こちらの想定を上回る投稿をいただいた写真たちは、154枚のパネルにギュッとまとめ
  て一堂に!
 〇昭和36年:湖上にお城が出来上がるまでの記録や、この度奇跡的に発見されたトンボの
  設計図など、超貴重な記録写真を余すとこなく大放出!
 〇琵琶湖文化館のこれまでとこれからをつなぐ思い出写真等々!
 ご覧になった方が「へぇ」「ほぉ」と楽しめる盛りだくさんな内容となっています♪

 そして今回の展示では、会場が①京阪びわこ浜大津駅ターミナルデッキと、②滋賀県庁の2会場となっていますが、展示されている写真は同じものです。設営の関係で、①浜大津の方が展示スペースに制限があったため、少し小さめの写真となっております。が、見応えは充分です。その代わり、皆さんの写真を少しでも大きく見せたいと取り組んだのが②県庁です。記録写真の説明なども詳しく書き込んでいます。皆さま是非お立ち寄りくださいね ♪

 準備を終えた担当者は言いました。「私、皆さんの投稿写真が並んだこの場所で、お布団敷いて眠りたい・・・」
(笑)。 パネルの編集は大変でしたが、皆さんの愛溢れる投稿のおかげで、幸せな時間を過ごすことが出来ました。有り難うございました。

 あと気になることと言えば、このパネル展を見た皆さんの反応・・・!
「大トンボと琵琶湖文化館 写真パネル展~記録がつむぐ思い出写真~」は11/15~11/30までの開催です。 どうか楽しく見て行ってくださ~い♪

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秋の景色と文化館

キレイに色づいた文化館周辺の街路樹

 ここ最近爽やかな、秋晴れに恵まれ、文化館の周りでは街路樹がキレイに色づいてきて、“秋本番”な景色を見ることができます。時折、風が吹いて舞い散る落ち葉が、より一層季節の景色に彩を加えてくれます。そして、あとには道に残った葉っぱたち… そうです。この季節、キレイな景色の裏では、落ち葉掃除が待っているのです。

 琵琶湖文化館は休館中ですが、館を含め周辺の掃除をさぼるわけにはいきません。早速箒を手に歩道を掃いていきます。途中イタズラな風に邪魔をされ、集めた落ち葉が再度舞い上がることも「待って!しばらくの間だけ風よ止まっていて!」そんなことを思いながら、落ち葉をかき集めていきます。通りの向こうでは、同じようにお掃除する方も、、、「お互い大変ですよね」と目で挨拶しながら。さぁ集めた落ち葉をゴミ袋につめて作業は終わり!…と思っていたら、数時間後に歩道を見たら元通りに…落ち葉との戦いは、まだまだコレからのようです。ですが、歩行者の方から「ご苦労様です」や「ありがとうございます」など、お声をかけていただくことがあります。お掃除をしていて何よりの励みとなっています。落ち葉の季節ははじまってばかり、まだまだ頑張ります!

 さて、野洲市で開催中の地域連携企画展「近江湖南に華開く宗教文化 -野洲・守山の神と仏-」は、最終日まで残り一カ月を切りました。先日、1回目の講演会&ギャラリートークも無事に終了し、11月は、第2回(11/12)と第3回(11/26)を予定しています(事前申込制:詳しくは銅鐸博物館まで)。さらに、後半には展示替えをして皆さまをお待ちしております。11/19(土)と11/20(日)の関西文化の日は、来館者すべての方が無料で見ていただけるスペシャルな日となっています。是非、この機会に足をお運びくださいね。
 そして皆さんから、たくさん応募いただいた力作が一堂に会す写真展「記録に残そう大作戦!〔大トンボと琵琶湖文化館 〕写真パネル展~記録がつくる思い出写真~」が、いよいよ15日から、湖都・大津の玄関口2か所で開催します(詳しくはコチラ)。大津に来られた際は、皆さんお立ち寄りくださいね。

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近江湖南に華開く 講演会&ギャラリートーク

 盛り上がってきましたね~♪我らが地域連携企画展「近江湖南に華開く宗教文化-野洲・守山の神と仏-」展!会場は野洲市歴史民俗博物館(銅鐸博物館)ですが、大津からも展覧会を盛り上げようと、遅ればせながら横断幕をご用意した次第です(笑)。

 道行く皆さんの目に留まることしか考えておりまセン!!(情報量少なすぎ?!)・・・散歩中に「おやっ?」と思われた方は、是非当館の掲示板でチェックしてくださいね!

 さて、何が盛り上がって来たかというと、先日(10/29)実施された本展の記念講演会・ギャラリートーク。会場にはたくさんの方がお越しくださいました。

野洲市銅鐸博物館提供

 冷めやらぬコロナ禍での開催ですが、数年前の事を思えば嬉しくて涙が出そう・・・。中には、「コヅチの現地探訪に参加できなかったからこっちへ来たわ」という方や、「探訪に参加してやっぱり今日も来てしまったわ」という方など♡いいですね~どっぷりハマってください(笑)。そんな魅力たっぷりの本展でゴザイマス♪

  さてさて、講師を務めた当館の和澄学芸員、何を熱く語ってくれたのかな?ブログでは紹介しきれませんが、ここではマイクの音声を拾ってみましょう。皆さん想像力を高めて↑↑↑下さい。

「こちらは発見後まもなく市の指定になった・・・飛鳥時代から栄えた深い歴史を・・・。」
「・・・このヒラヒラから・・・極めて希少な奈良時代の木彫で・・・との関係が・・・。」
「神仏習合の証し・・・元々の平安時代の部材が残っているのは・・・のみ。来歴を保とうとする修理の仕方は、先人の心のあり方が現れている・・・よくぞ残してくれた。」
「色使いが淡いのは鎌倉時代の特徴。時代が下るともっと表現がオーバーに・・・。」
「非常にエキゾチックで・・・。」「このカッパの頭が・・・。」

 かかかカッパ??!今、文字だけを読んでいる方には「?」だと思いますが、講演では出陳作品の拡大写真や、「○○寺にある類例」なども紹介され、とても分かりやすかったですよ。その後のギャラリートークでは、実物を目の前にして、皆さん『ほほぉ~なるほど』と感心しきり。「ほんまや!」の声を何度聞いたことか(笑)。とても熱心な参加者の皆さんに、講師も喜んでおりました♪
 今回の講演を聞き逃したという皆さん、或いはこのブログの内容がとても気になってしまった (!) という皆さん、答え合わせは是非会場で♪♪♪展示も分かりやすい!!

 最後に、講師が2回言った言葉を、ここにメモっておきましょうか。
 「ついに・・・
  ついに野洲でも、“快慶”一派の作品が
  見つかったか、 と・・・。」

彼は2回言いました(笑)。

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続)大作戦!〔大トンボと琵琶湖文化館〕写真パネル展 開催決定!

 皆さま有り難うございました~~~!たくさんの素晴らしい写真をご投稿いただき有り難うございましたーーー!!!「記録に残そう大作戦!〔大トンボと琵琶湖文化館〕写真募集」のコトでございますよ、皆さん。8月25日にスタートし、募集を締め切った10/11までの48日間で、県内外から延べ84人の方からご投稿があり、結果195枚の“とっておき”写真が、我が手元に届いております!ご協力いただきました皆さまに、心から感謝申し上げます!

 ということで!告知していた通り、皆さまから届いた写真を「パネル展」で紹介します!日程と会場が決まりました=令和4年11/15(火)~11/30(水)会場は、大津市内の2会場です♪
ふらっと皆さんに立ち寄っていただきたい・・・との思いから、
 ①京阪びわこ浜大津駅のターミナルデッキ(屋根のあるとこ!)
 ②JR大津駅から近い滋賀県庁(2階渡り廊下)
の2会場です。投稿写真に加え、アーカイブの古写真なども紹介する予定です。  [※2会場で展示する内容は同じ写真 です。]

 この2ケ月ほど、皆さんの投稿写真をウェブサイトで紹介するため、セッセと作業を続けてきた事務局ですが、皆さんの思いの詰まった投稿に触れるたびに、こちらの気持ちも胸いっぱい♡。普段カメラを持ち慣れない事務局職員ですが、皆さんに影響されて「自分も撮りたい!」と、走り回ることになりました。トンボと文化館・・・今更ですがカッコイイ・・・ですよね?(笑)。いやぁこれ以上はないというくらい「文化館」たるものにどっぷりハマリました(笑)。なかなかない経験をさせていただきました♪

 気付けばそこにあった文化館・・・(えっ?!琵琶湖の上??!)
 日常の何気ない風景の中に存在していた屋根の上の大トンボ・・・(いったい何故?!)
 ・・・もはや何も気にならない(笑)。それが琵琶湖文化館!デス!

 ということで、あまり時間がない!既にホームページ上で投稿作品を紹介していますが、コレきっと・・・ズラッと一堂に写真が並ぶと、かなり見応えのあるパネル展になりますよ!
 当初の予想を上回る投稿の多さに、事務局としては嬉しい悲鳴を上げておりますが、このままパネル展まで突っ走ります!
 あ、タイトルを言い忘れてましたね~↙↙↙

タイトル: お月さまとチュッ♡
          (事務局撮影)

〔大トンボと琵琶湖文化館〕写真パネル展
~記録がつむぐ思い出写真~
【詳しくはコチラ】 http://www.biwakobunkakan.jp/kiroku.html

皆さん楽しみにしていて下さい!

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近江湖南で「華」開いてます・地域連携企画展

野洲市歴史民俗博物館

  皆さんちゃ~んとチェックしてますよね?琵琶湖文化館地域連携企画展!10/8より、野洲市歴史民俗博物館〔銅鐸博物館〕において「近江湖南に華開く宗教文化-野洲・守山の神と仏-」展が、はじまってますよ~華開いてますよ~♪

 この度の展覧会、野洲市と守山市さんとタッグを組んだ地域連携展となっていますが、なぜこの「くくり」なのかピンと来ない人も、もしかして多いですか?
・・・お隣りの市だから?・・・うーっ、確かにそれも正解!なのですが、もはや忘れそうな過去の事となっていますが、「旧野洲郡」と言えば『あ~なるほど!』とわかっていただけるのでは?!

  野洲川の下流域に位置する野洲郡は、現在の野洲市全域+守山市と近江八幡市の一部が含まれ、野洲川や琵琶湖がもたらす恵みと、水路・陸路における重要な拠点として栄え、早くから仏教や神道文化が根付いた地域でもありました。 本展を開催するにあたり、昨年から現地(出品社寺さま)での事前調査を重ねに重ねての今回のお披露目。当館の学芸員、調査から帰ってくるたびに「いやぁ凄い」「県内でもなかなかお目にかかれない・・・ですよ!」と、コーフン気味に語っていたコトが、昨日の事のように思い出されて涙が出マス(笑)。これぞ地域連携でございます!

  地元の学芸員さんや文化財保護課職員さん達との強力な協力体制(!)で挑んだ本展・・・実は評判がイイ♡。
 当館は(残念ながらSNSでの情報発信には手が及んでませんが)、ちゃんと皆さんの情報はチェック!しています。「こんな展示するみたい」「展覧会はじまったよ」「行ってみた」関係のツイートには、軒並み『いいね』の数が・・・多い!気がいたします!!

 皆さんこんな展示を待っておられたんだな~楽しみにされてるんだな~と、ニンマリしてしまう今日この頃です♪(笑)。    

 

 10月 29日(土)には、当館学芸員が語る講演会も行われます〔事前申込制〕。コロナも少し落ち着いて、お出掛けしやすくなりましたもの…ぜひ本展を行楽のおともに!いえいえ、目的のメインに据えて!(笑)、文化と自然が豊かな野洲の地へ、足をお運びください♪

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地域連携企画展いよいよ開催!

 今週土曜日(10/8)から、琵琶湖文化館地域連携企画展「近江湖南に華開く宗教文化-野洲・守山の神と仏-」が始まります。文化館では、展示する文化財を会場である銅鐸博物館さんまで運ぶため、梱包作業が行われました。今回はその様子を、学芸員さんたちの邪魔にならないように少しだけ覗かせていただきました。

 展覧会に出展される文化財の多くは、社寺からのお預かりものです。貴重な文化財を会場まで運ぶためには、より一層の注意を払わなければいけません。こちらでは、担当学芸員と梱包・運搬のプロの業者さんが、文化財の梱包の仕方を話し合っています。「このお像は表面が少し脆いので気を付けてください」との言葉を聞いて、早速段ボールを組み立て、中に和紙で包んだ綿布団を何重にも敷き、ふんわりと包み込むように寝かせていきます。「あれ、それじゃ、輸送中動いちゃうのでは⁉」と心配になっていると、、、すかさず、綿布団と多くの薄い和紙を使い、箱の中で動かないようにしっかりと梱包されました。さすがです。

 そして、こちらでは像高が約85cmの仏像が梱包されています。先ほどとは違う梱包方法です。仏像を動かないように運ぶため、専用の木枠が使われています。仏像が傷がつかないように、薄い和紙や綿布団をしっかりと当て、平紐を使い木枠に固定していきます。「緩衝材にきちんと当たっているか」「ココも固定しましょう」など、仏像が動かないよう、何度も確認をした後、段ボールの板で覆って梱包完了です。
 今回あらためて、梱包作業を近くで見学していると、それぞれの仏像(文化財)に応じた形で梱包していくプロのお仕事に驚くばかりでした。

 そして、すべてを梱包し終えたら、トラックに積み込みです。大切な文化財を運ぶため、作業は、声を掛け合って万全の体制で行われます。トラックの中でもしっかりと固定して、いざ、会場となる銅鐸博物館さんに向けて出発です。これから一カ月半、みんな!いってらっしゃい‼

  いかがです?普段は見る機会が無い展覧会準備の裏側。文化館の文化財がどのようにして会場へ運ばれているのか、ほんの少々分かっていただけました?
 地域連携企画展「近江湖南に華開く宗教文化-野洲・守山の神と仏-」 は、10月8日(土)から11月27日(日)まで、野洲市歴史民俗博物館(銅鐸博物館)で開催します 。期間中には、関連事業の講演会もあります(事前申込制)。どうぞ皆さま、ご期待下さい♪


←画像をクリックするとチラシ[PDF]がダウンロードできます

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ただいまお里帰り中!浅井長政像 [地元長浜で展示公開]

 今年の夏は、湖北がアツイ!!それは何故かって尋ねます?それは今年(令和4年)が、湖北の名将:浅井長政公の没後450回忌にあたり、長浜3館〔長浜城歴史博物館・浅井歴史民俗資料館・小谷城戦国歴史資料館〕で特別展 (~9/5まで) が開催されているから・なのです~~。
 これに合せて、当館が小谷城址保勝会さまよりお預かりしている浅井長政公の肖像画も、現在お里帰り中~小谷城戦国歴史資料館にて絶賛公開中デス!!

 戦国時代、北近江(現長浜市・米原市域)を統括し繁栄に導いた浅井氏三代(亮政・久政・長政)。中でも浅井家最後の当主となった長政は、地元のみならず、全国的にもとても人気のある戦国大名です。
【滋賀県民は「浅井長政」が「織田信長」並みに有名であると信じて疑わない・・・という説もあります(笑)。】
 歴史好きにはたまらない(?!)、アツイ湖北の夏を要チェック!!3館同時開催の特別展ですので共通チケットも用意されていて、おトクに会場を訪れることができます。

【長浜城歴史博物館 】
浅井三代に関する資料や、長政の長女茶々(のちの淀殿)が、父・長政の菩提を弔うために建立した京都の養源院に伝わる貴重な宝物を展示。
〔長浜・浄信寺所蔵/文化館寄託:東王父西王母図(県指定 海北友松筆 6曲1双)も公開中!〕    
 

【浅井歴史民俗資料館】
織田信長・徳川家康の連合軍と、浅井長政・朝倉義景の連合軍が激突した「姉川の合戦」を知りたければココ!
小谷城落城後、浅井三姉妹が隠れたと伝わる実宰院をはじめ、北近江の寺社に伝わる浅井三代に関係する資料や宝物を展示。  
 

【小谷城戦国歴史資料館 】
三代にわたり浅井氏の居城となった小谷城。信長も攻めあぐねた強大賢固な山城のことを知りたければココ!
小谷城下にあった寺院に伝わる寺宝や様々な資料を特別公開!
〔小谷城址保勝会所蔵/文化館寄託:浅井長政像(県指定 1幅)を公開中!〕  

 各会場には、滋賀のほかに、県外ナンバーの車もチラホラと・・・福井、岐阜、尾張小牧、三河、三重、大阪、なにわ・・・むむむ、敵情視察か?!

 いやぁ、アツイ・・・戦国がアツイ!実はワタクシ的に、理由がございまして・・・。というのも、最近たまたま、芳文社コミックスの『信長のシェフ』という漫画にドハマリいたしまして・・・ご存じです?(ドラマにもなってましたね。)現代の料理人が戦国時代にタイムスリップするという奇想天外なお話なのですが、これがまたよく出来たストーリー展開・・・漫画とは思えないリアルさ!なのです!!実はその影響・・・えへへ。
 浅井長政は3巻あたりから登場し、衝撃のラストは・・・おっとこれは、読んでのお楽しみ!とても魅力的に描かれています。歴史を勉強する学生さんにもオススメの漫画です(現在~32巻まで発刊:まだまだ続きそうな予感・・・!!)。

 当館に浅井長政公の肖像画をご寄託いただいているご縁で、ワタクシもかなり勉強いたしました。特に近江・滋賀にゆかりのある歴史上の登場人物については、ご覧の通りのマニアぶり↓(笑)。この方たちの活躍の場は? それも・ お楽しみに!・・・デス♪

筆:あきつ

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「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展 終了しました

搬入の様子

  2/5より開催されておりました「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展。4/3に50日間の会期を終え、本日、出陳作品が当館に戻ってまいりました。会期中多く方々にご鑑賞いただきましたこと、深く感謝申し上げます。

 皆さんからは、「とても分かりやすく展示されていた」「最澄が滋賀県出身と初めて知った」「家が天台宗ということもあり滋賀県在住であるため興味があったのでよかった」「単眼鏡で細部を眺めて悦に入る」などなどのご感想が寄せられ、それぞれの楽しみ方でご鑑賞いただいたようで、何より嬉しく思います。

  本展は、日本天台宗の宗祖伝教大師最澄が亡くなって1200年の節目であるこの機に、当館が収蔵する最澄に関わりある品々や、天台宗の幅広い信仰を示す文化財を中心に展示してまいりました。伝教大師最澄を中心に据えつつ、天台宗における仏教美術の広がりに注目した本展。例えどのように最澄が優れた人物であっても、最澄一人だけでは、今に残るこの豊かな文化財は、生み出されなかったと思います。最澄がたくさんの種をまき、円仁や円珍、良源や源信などが花を咲かせ、現代にまでつながる本当に多くの人々がその花を今に伝えている、そんな「文化(文化財)のあゆみ」を感じていただけたら幸いです。

 最後になりましたが、本展は、何やら静かで穏やかな、不思議なパワー ・・・ みたいなものに、守っていただいていたような気がいたします。皆さま本当に有り難うございました。。。

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「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展 ギャラリートーク②

 お待たせいたしました、13日に行われたギャラリートークの様子を紹介するブログの第2弾!引き続き、皆さまお付き合いくださいませ♪

 こちらには薬師如来立像、地蔵菩薩立像、大黒天の彫刻が並んでいます。ギャラリートークに参加された皆さんは気付いておられますかね~?担当学芸員がイチバン滑らかにお話ししたところ(?!なんせ彫刻が専門なもので(笑))。
 近江八幡市・東南寺に伝わる地蔵菩薩立像は、平安時代・9世紀にさかのぼる可能性もあるという県内屈指の僧形の古像です。東南寺は、最澄を開山とする天台宗寺院。最澄は”六地蔵”を造立したという伝承もあり、僧形の神仏と最澄の浅からぬ関係を彷彿させます。

 さて、ここからようやく第2章です(笑)。最澄が将来(請来)した天台宗の根本経典である法華経、先ずはその美しさをご堪能ください。藍で染めた紺色の紙に金や銀を使って筆で書かれた文字は、それはもう大変美しいものです。思わずため息が出てしまいますよ~。そして長浜市・大吉寺に伝わる両界曼荼羅図。密教の教えがこの2つの曼荼羅にギュッと詰まっています。雪深い古刹に伝わる大変貴重なお品です。

 こちらは展覧会後期からお目見えした3幅です。法華経の中で、特に女性からあつい信仰を受ける普賢菩薩さま(右図)。全国的にも珍しい、左足を踏み下げて蓮華座に座る阿弥陀如来さま(中央)。どちらも天台宗の教えから生まれた幅広い仏教美術の奥深い魅力をそなえています。そして「阿字図」(左図)。密教では梵字の初めの文字である「阿(あ)」。行者はこの阿字図の前で瞑想をおこない、罪や穢れを滅して悟りを開くとされています。

 最後に忘れてならないのが、天台を守る神々の存在です。最澄は、中国天台山の神に倣い、比叡山の神を山王(さんのう)と位置づけて天台の守護神としました。神さまと仏さまの最強タッグです。
 大津市坂本の日吉大社では、毎年春に山王際が行われます。当館所蔵の日吉祭礼図屏風には、山王祭を桟敷席で見守る僧侶が描かれています。江戸時代に描かれた作品ですが、現在にはないお祭りの風景。小さな一コマですが、こんなところにも仏と神のつながりを見て取ることができるのです。

 さぁて、駆け足で展覧会会場の様子を、ギャラリートーク形式に紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?興味を持っていただけました?この度の地域連携企画展、展示されている文化財は、考古資料を除いては、当館が県内の社寺さまからお預かりしている文化財、および館蔵品で構成されています。
 「出展された寺や神社の所在のわかる地図があればよいと思った。機会をみてその寺や神社を訪ねたいと思います。」これは展覧会アンケートに記入いただいたご意見です。本展をきっかけに興味をもっていただいたこと、大変嬉しく思います。

 ・・・ということで!遅ればせながらご用意いたしました![あゆみ展/ご出品社寺・機関 所在地図]!現地を訪れると、同じ県内でもそれぞれ地域によってその土地の”空気感”が異なることを実感します。滋賀の文化財は、地域の中の当たり前の風景の中で大切に守られ、伝えられてきたもの。実際に訪れることで気付くことがあります。(※普段公開されていない社寺さまもありますので、十分ご配慮いただきますようお願いいたします。)

 本展をきっかけに、さまざまな知見を広げていただければ幸いです。

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「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展 ギャラリートーク①

季節は一気に春うらら♪お出かけしやすい気候となりました。
現在安土城考古博物館で開催中の「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展。13日(日)には担当学芸員によるギャラリートークを実施、この日を待ちわびた方々が、多数会場にお越しくださいました。

当ブログでも、「会場の様子はまた後日・・・」と予告していたので、ギャラリートークの皆さんと一緒に、会場をのぞいてみましょう♪


皆さんが注目されているのが、最澄が僧侶としての人生を歩みはじめた近江国分寺を偲ばせる、近江国府跡から出土した遺物です。奈良時代~平安時代の貴重な瓦などを見る事ができます。

そして本展の最重要人物・伝教大師最澄さんの肖像について。おや?皆さんの記憶にある最澄さんの肖像画とは、ちょっと異なりますかね?
そうなんです。今回展示しているのは、とても珍しい「頭巾を被っていない」最澄さん。そのお隣は、少しあどけなさも残る若かりし姿の最澄さん。こちらも非常に珍しい肖像で、その伝承が気になるところです。

続いて、この辺りに展示しているのは、最澄が遺した言葉として有名な「一隅を照らす」などの記述がある文書のコーナー。(展覧会クイズの問題②・⑦で出題されている答えが見つかる重要なゾーンですので要チェックです!!)

ここで一つ、とっても”おめでたい”お知らせです。
学芸員が指を指しているところにご注目下さい!
展示されているのは、令和4年3月11日(一昨日)に、新たに県指定有形文化財に指定された、孔雀文馨(くじゃくもんけい)でございま~す!県の指定に「なりたてホヤホヤ」と聞いて、皆さんもビックリ(!)。それを早速見ることが出来た幸運に「おぉ~!」とドヨメキの声が(笑)。皆さん嬉しそうに頷いておられたたのが印象的でした♪
馨(けい)は、梵音具のひとつで、音を打ち鳴らすモノであり、使っているうちにどうしても摩耗し交換(処分)されることが多いのですが、こちらは鎌倉時代に制作されたものが今に伝わっています。しかも片面には「法花堂」の刻銘があることから、天台で特に重視された修行の一つ”法華三昧”を行う法花堂(法華堂)で使用されていたこともわかる、大変貴重なものです。
こちらは甲良町・西明寺さまから寄託されているお品ですが、この機会に皆さんにお披露目することができて、本当によかったです!

あぁっと、本日のブログも、ここで字数オーバーとなりました!まだ会場の半分も紹介できていませんが・・・。続きはまた次回「ギャラリートーク②」で!皆さん気付いてます?今回紹介している画像:小さいでしょ?これはもう、実物を会場で見るしかないのでは??(笑)!!「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展は4月3日までの開催です。

ハイキングにもいい季節。「安土=信長」イメージで近くの安土城跡に来られた観光客の皆さん!会場の安土城考古博物館へは、このピンクの「のぼり」旗が目印です♪かわいい「まめのぶくん」が皆さんを会場までご案内します。 散策がてら、是非本展にお立ち寄りくださいね♪♪

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「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展 関連講座開催!

日中の寒さが少しゆるみ、春の気配を感じた27日(日)、守山市にある湖岸沿いの”コーエン(公園)”では、黄色のカンザキハナナ(菜の花)が早春の風に揺られ、人々の目を楽しませておりました。
さて、日曜日になぜ湖岸沿いの道を車で走ったか、といいますと、目指すはモチロン近江八幡市安土町でゴザイマス!こちらの”コーエン”は、知的好奇心を満たす「講演」です♪

現在、安土城考古博物館で開催中の「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展。27日は関連講座「最澄時代の仏像と天台の美術」がおこなわれ、当館の和澄主任学芸員が講師を務めさせていただきました。

講座のタイトルでお気付きかと思いますが、和澄主任学芸員の専門分野は彫刻の「仏像」です。講座では最澄が生まれる少し前(奈良時代前半)、最澄青年期(奈良~長岡京時代)、そして活躍期から晩年(平安前期~)と、「おそらく最澄も見たであろう(?!)」時代の仏像の変遷について紹介されました。代表的な仏像を写真で比較すると、確かにそれぞれの時代によって特徴的な違いが・・・。ココは言葉で想像していただきましょう・・・「素材が違う」「8等身」「量感がある」「太ももパンパン」「圧倒的な迫力」「少しスリムになる」「スッキリとしたプロポーション」などなど。講師から紹介される魅惑の言葉に、参加の皆さんは、感心しきりのご様子でした。

後半では、最澄が将来(請来)した天台宗の根本経典である法華経から広がった仏教美術の世界を、展示中の作品と絡めて紹介。「最澄が大切にしたから法華経美術が発展した。その後に続く円仁や源信らによってさらに浄土教美術が発展した。元をたどると、良いものは何でも取り入れるような最澄の懐の深い教えがあったから。今回の展示からその一端でも感じてもらえれば」と、締めくくりました。
その後、展示会場では作品を熱心に鑑賞する皆さんの姿が印象的でした。

手前味噌な話ですが、こういう話を聞くと、本当に作品の見方が変わります。今回聞き逃したという方、3月13日(日)13:30からギャラリートークが実施されますので、ふるってご参加いただければと思います。

いい話を聞いてじっくり作品をみて・・・。会場を後に再び湖岸を走ると、遠くに見えるは比叡のお山と琵琶湖の夕景。いつもの景色がいつも以上に愛おしく有り難く、思わず手を合わせてみた自分・・・そんな帰り道となりました。

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「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展 開幕しました!

2月5日より安土城考古博物館にて始まりました琵琶湖文化館地域連携企画展!初日は立春寒波に見舞われ県内北部に大雪警報が発令されるなど、内心ヒヤヒヤしておりましたが、会場の近江八幡市は晴れ間もみえるいいお天気!幸先の良いスタートとなりました♪

博物館に入ると、先ずお出迎えしてくれるのが、”信長バージョンの飛び出し坊や”です♡(もももしや・・・これは・・・とてもレアキャラなのか??!)ノブナガくんに導かれて会場に向かうと・・・・はい!ドンときたーっつ!!会場の入口です。↓↓↓

本展は、日本天台宗の宗祖伝教大師最澄が示寂して(お亡くなりになって)1200年の節目を機に、当館が収蔵する最澄に関わりある品々や天台宗の幅広い信仰を示す文化財を中心に展示公開しています。

皆さんご存じかもしれませんが、昨年から今年にかけて、国立3館(東京・九州・京都)で「伝教大師1200年遠忌」を記念した巡回展が開催されています。が、しかしこちらは、何と言っても日本仏教の母山とよばれる比叡山を仰ぎ見る、地元・滋賀での開催。しかもです、歴史的には禍根をのこしていたかもしれない(?!)比叡山(天台宗)の、宿敵ともいえるノブナガさまの”おひざ元・安土”において、最澄さんの足跡を紹介する展覧会を開催する、ある意味とっても画期的(?!)な展覧会なのです。
とはいえ、昨年9月には、「比叡山焼き打ち」から450年を機に、織田・明智の子孫の方々が延暦寺に招かれ、犠牲者の慰霊法要が営まれていますし、こうして平和な時代に最澄さんにかかわる展覧会を関係方々のご協力を得て、滋賀・安土の地で開催できることに、深く感謝申し上げたい次第です。

展覧会初日には、地元観光ボランティアガイドさんをお招きし、本展の魅力をたっぷりレクチャーさせていただきました。観光で滋賀を訪れる皆さんに、是非とも本展をPRしていただきたい!多くの方々にご来場いただけるよう、お力添えをよろしくお願いいたします!

おや?作品が展示されている会場の様子をまだ紹介していないのに、本日のブログ、もう字数をオーバーしてしまいました・か??おやおや。。。
お伝えしたいことは山ほどございますが、この続きはまたのブログで!気になる方は是非会場へ足をお運びくださいませ♪
急いで飛び出さなくても(?!)大丈夫ですよ~展覧会は4/3まで、会場は安土城考古博物館での開催です~♪

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1月のホームページアクセス数

新年が始まって、早一か月。今日から2月の始まりです。お正月から厳しい寒さが続いていますが、今日はこの寒さに負けずホームページアクセスについて発表して参りたいと思います!新年最初となります1月のアクセス数は2,014件となりました。多くのご訪問ありがとうございました。数あるホームページのコンテンツの中でも今回は、地域連携企画展「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」のページをご覧になっている方が多く、皆さんがこの展覧会を期待しておられるのだということが伝わってきます。

開催まで一週間を切り、今週の土曜日(2/5)に始まる今回の展覧会。本日、文化館では会場となる滋賀県立安土城考古博物館へ運ぶために、出陳作品の梱包作業が行われています。今日はその様子をチョコっと覗き見てみましょう。

「出陳作品の梱包」と言ったら、どんな作業をイメージしますか?「作品が壊れないように丁寧に包んでトラックに載せて、ハイ出発!」という感じでしょうか?…いやいや、そう簡単にはいきません。→こちらの写真では、学芸員がじっくりと屏風を見ていますね。これは、梱包する前に、輸送や展示などの支障がないか、安全に梱包・輸送するため注意するところはどこか等を、細かくチェックしていきます。そして、そのチェックが終わり問題が無ければ、ようやく梱包となります。これを作品一つ一つ丁寧に進めていきます。
今回、文化館から安土へ旅立つ収蔵品は約50件。屏風だけではなく、仏像や教典など種類は様々。これらすべてをチェックしていくため、学芸員さんは連日大忙しなのです。

最澄没後1200年となる今年。「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展は、最澄が誕生した近江の地で開催される貴重な展覧会で、当館が収蔵している最澄や天台宗にゆかりある品々がずらりと並びます。普段はなかなか見る機会の少ないものも多く必見です。ぜひとも、滋賀県と天台宗のつながりを感じに、会場に足をお運びくださいね。

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「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」まもなく開催!

皆さま、お待たせいたしました!ホームページでは予てからお知らせしておりました、令和3年度地域連携企画展第2弾「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」が、いよいよ2月5日から滋賀県立安土城考古博物館で始まります!(→画像からチラシをダウンロードできます。)
2022年の今年は、伝教大師最澄が没して1200年という節目の年です。今回の展覧会は、琵琶湖文化館の収蔵品を中心に、最澄に関わりある品や天台宗の幅広い信仰を示す宝物を中心に公開します。天台宗は、後の多くの宗派の基礎となり、延暦寺を中心とした比叡山は日本仏教の母山と呼ばれます。そんな日本天台宗の美術について、「面白そう!」と思ってくださった方も、「ちょっと難しそう…」と思われた方にも、今日は耳よりなお知らせです。

今回の展覧会の関連講座が、2月27日(日)に開催されます。本展の企画担当・琵琶湖文化館の和澄浩介学芸員が「最澄時代の仏像と天台の美術」をテーマにお話します。この講座を受ければ、この展覧会をより楽しめること間違いなし! 1月27日(木)より、受付開始です。皆さま、是非とも参加してくださいね。

講座詳細
テーマ:「最澄時代の仏像と天台の美術」
講 師:和澄浩介(琵琶湖文化館学芸員)
時 間:午後1時30分~3時
会 場:安土城考古博物館セミナールーム
参加費:300円(当日支払い)
定 員:50名(受付先着順)

申込方法:往復はがきによる事前申込
*往復はがき記入内容*
  往信裏面:①第65回企画展関連講座申込
       ②住所 ③氏名 ④電話番号
       ※往復はがき1枚につき1名
  返信表面:返信用の郵便番号・住所・氏名
  申 込 先 :滋賀県立安土城考古博物館
        〒521-1311
        近江八幡市安土町下豊浦6678
  ※2月18日(金)必着(定員になり次第終了)
 
 この講座は、先着順になっており定員に達したら受付終了となります。参加ご希望の方はお早めにお申し込み下さいね。詳しくは、滋賀県立安土城考古博物館(TEL:0748-46-2424)までお問い合わせください。皆さんのご参加お待ちしておりま~す!

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会期終了:「渋沢栄一と中江藤樹・熊沢蕃山」展

皆さまご来場ありがとうございました。高島市で開催しておりました「渋沢栄一と中江藤樹・熊沢蕃山 -高島市ゆかりの文化財とともに-」展。全20日の会期を終え、11月14日(日)に閉幕いたしました。会場には1,165人もの方がご来場くださったとのこと、本当に有り難うございました。

本展は高島市の協力のもと、休館中の琵琶湖文化館と地域をつなぐ「地域連携企画展」の一環として開催されました。おかげさまで多くの方々にご鑑賞いただけたこと、特に現在注目されている渋沢栄一と、決して無縁ではなかった(!)滋賀県との深い縁など、作品を通じて新たな知見・発見を得ていただけたのではないでしょうか。
私どもとしましても、渋沢栄一と滋賀県との関わりを中心に展覧会準備を進めるうち、地域の方々から教わることも多く、郷土の歴史について改めてその奥深さを知る、貴重な機会となりました。
また、高島市に伝わる文化財と、当館に寄託されている高島市ゆかりの文化財を、共に公開できたことは、当館としましても誠に心嬉しいことでございました。ご寄託の文化財所蔵者さま、ならびに関係方々にも、多数ご来場いただいたと聞いております。里帰り展示となりましたこの機会に足をお運び下さいましたこと、深く感謝いたします。改めて地域の宝として、誇りに思っていただければ幸いです。

本展の開催にあたりまして、様々な形でご協力賜りました皆さまに、厚く御礼申し上げます。本展をともに企画し、尽力いただいた高島市の皆さん、本当に有り難うございました。教わることが多く、何より勉強させていただきました。心から感謝いたします。

なお、本展は終了いたしましたが、第2会場であった近江聖人中江藤樹記念館では、「史跡指定100周年記念 藤樹書院跡」という展覧会を開催されています(~3/31まで)。 中江藤樹に興味を持たれた方、ぜひ会場にお立ち寄り下さい。会場では藤樹先生をこよなく愛する職員さんたち♡が、詳しく解説して下さいますよ。

そして是非、中江藤樹の居宅・私塾があった藤樹書院跡にも足をお運び下さいね(徒歩で10分かかりません)。地域の人々に大切に守られて100年、深い歴史を感じさせてくれる貴重な史跡を、こちらも地元の方が、楽しく説明して下さいます。

ところで皆さん、「展覧会クイズ」にはチャレンジしていただけましたか?会期中、ヒントは随所に散りばめておいたのですが・・・気付いていただけましたか?

問題①渋沢が神社創建に深く関わった神社は?
藤樹神社 or 白鬚神社
問題③パネル展示:千手観音二十八部衆像において
千手観音の「手のひら」にあるものとは?

この2問については、11月6日付ブログをご覧いただくと答えがわかります。(問③のスペシャルヒントは第2部の講師:山下立氏講演時の画像アップ写真)

問題②誰がどの字を書いたのか、その“人となり”なども
想像しながら、文字と作者を線で結びましょう。
(あくまでクイズ出題者のイメージにより字を選んでいます。)これにもヒントがあります。
渋沢栄一は? =経済人 =しい
中江藤樹は? =近江人と呼ばれている
熊沢蕃山は? =風のように生きた人(※イメージです)

わかりましたか?ちょっとマニアックな問題を出題させていただきました♪お楽しみいただけたなら幸いです(笑)。

次回の「琵琶湖文化館地域連携企画展」は、令和4年2月5日より近江八幡市・安土城考古博物館において、「伝教大師最澄と天台宗のあゆみ」展を開催します。開幕までしばし・・・楽しみにお待ちくださいませ~♪

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11月6日 展覧会関連講演会 開催されました

現在開催中の「渋沢栄一と中江藤樹・熊沢蕃山」展の関連講演会が6日(土)に高島市藤樹の里文化芸術会館で行われました。会場にお集まりいただいた54名の皆さん、ご参加有り難うございました。
冒頭、当館の佐野館長より開講のごあいさつをさせていただきましたが、「琵琶湖文化館を知っている方・行ったことがあるという方は?」との問いかけに、皆さんの手が勢いよく上がった(!)のが、とても嬉しかったデス!!(感謝♪)

講演会は3部構成となっており、先ずは本展覧会のメインテーマにもからんでおります、「渋沢栄一と滋賀」について、その内面に与えた影響・・・という大変興味深いテーマで、県文化財保護課(文化館兼務)の井上優氏にお話しいただきました。
皆さんは不思議に思われませんでしたか?展覧会タイトルに名を重ねる3偉人の関係性について。「中江藤樹と熊沢蕃山は分かるわな。近江聖人・中江藤樹先生の門人として教えを受けたのが熊沢蕃山やろ?でも渋沢栄一がわからん。生きた時代も違うのにどう関係があるのか。」疑問の声をよく耳にしました。・・・その答え・・・「講演を聞いてスッキリわかったわ!」と言っていただけたものと確信しております!
渋沢栄一が儒教に傾倒していたことは知られていますが、なかでも特に陽明学、とりわけ「陽明学の祖」と言われる中江藤樹を深く尊崇していたことは、あまり知られていません。しかし、講師の口から語られたのは「渋沢栄一の内面は“滋賀県人”そのものである」というビックリ発言(笑)!
というのも、渋沢が尾高惇忠(従兄)の「知行合一」塾で学んだことは(「知行合一」は陽明学の基本命題)、中江藤樹の思想と深くかかわっていて、その教えが行動・変革を肯定する渋沢の内面の原動力ともなった、とのこと!また渋沢が三井寺ゆかりのご先祖様をもち、天台宗上野寛永寺檀家で延暦寺顧問であるなど、信仰上も滋賀と深い縁があったのだそうです!更には漢詩文の師もまた、明治の三詩人の一人であった小野湖山(浅井郡高畑村・現長浜市出身)であったことなどが、熱く語られました。中江藤樹を祀る藤樹神社の創建に渋沢が関わったのは歴史の必然、「渋沢栄一の内面は“滋賀県人”そのもの」。講師の言葉に『納得』の講演内容でありました。

第2部では、「高島市指定文化財の仏教美術」として山下立氏がお話しくださり、その魅力をたっぷりと画像も含めてご紹介いただきました。高島には、指定文化財もさることながら、指定されていない身近な文化財にも素晴らしいものがある、目を向けて大切にしてほしい、との言葉が心に残りました。

そして第3部では、「未来に守り伝える地域の宝~高島市指定文化財の修理報告~」として坂田さと子氏が講演。自らの工房で手掛ける文化財修理の現場の様子をご紹介くださり、百年先の修理のために「今」出来ることを行う・・・そのご苦労や継承していくことの難しさが語られました。知る機会のなかった業界の興味深いお話に、皆さん”前のめり“です!過去と未来をつなぐ修復の「今」を、大切なことを教えていただきました。

講演終了後、「いい話が聞けたわ」と皆さんからいただいたお声がとても嬉しかったです♪
本展覧会の会期は、残すところあと1週間となりました(11月14日まで)。天高く澄みきった秋の空と比良山系の紅葉、母なる琵琶湖の景色を堪能しながら、ぜひ湖西路へ、展覧会会場へとお出かけ下さい♪♪♪

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「渋沢栄一と中江藤樹・熊沢蕃山」いよいよ本日開幕!

いよいよ、本日(10月22日)から開幕です!令和3年度地域連携企画展第1弾「渋沢栄一と中江藤樹・熊沢蕃山―高島市ゆかりの文化財とともに―」展!
休館中の当館と地域の博物館・資料館が連携し、琵琶湖文化館の収蔵品に親しんでいただく地域連携企画展。今回は湖西地域初!高島市さんと連携して、高島市藤樹の里文化芸術会館と中江藤樹記念館の2会場での開催です。会場周辺には、本展を盛り上げるのぼり旗。これを目印に歩を進め、今日は第一会場である高島市藤樹の里文化芸術会館の様子をご紹介します。

今回の企画展は、現在注目を集める渋沢栄一に焦点を当て、渋沢が傾倒した陽明学に迫るため中江藤樹・熊沢蕃山を中心に資料を公開しています。会場では、中江藤樹や熊沢蕃山の書跡に、渋沢栄一やゆかりのある人物の書跡がずらりと並びます。中には教科書でお馴染みのあの人物の書まであります。これは必見!…ですが、見どころは渋沢栄一や中江藤樹・熊沢蕃山だけではありません。仏教美術をはじめとした高島市ゆかりの文化財も展示されます。

仏教美術のコーナーでは、国指定品の文化財を写真パネルでご紹介。「実物じゃなく写真?」と思ったそこのあなた!侮ることなかれです。コチラのパネルは、普段は間近で見ることができない仏教美術を、皆さんに細部まで詳しく見ていただくために、文化館の職員が一丸となって、大型プリンターを駆使し出力をしては「ちょっと画像が粗い?」「もっと解像度を上げて」「いやココはもっと見やすく!」など相談しながら、こだわって作られた写真パネルなのです。ですから、会場にお越しの際は細部までご覧になってくださいね。

開催初日は、平日にも関わらず地元の方々がご来場くださったとのこと。さすが中江藤樹先生のオヒザモト!この展覧会を如何に注目していただいていたか、しみじみ有り難いことでございます。

大河ドラマの主人公・渋沢栄一と、渋沢に影響を与えた中江藤樹をより身近に感じていただける、見どころ満載な「渋沢栄一と中江藤樹・熊沢蕃山―高島市ゆかりの文化財とともに―」は11月14日まで開催です。皆さま、ぜひ会場にお越しくださいね。

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