「花湖さんの打出のコヅチ」第5回のご案内

今年度の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」(全6回)も、ご好評のうちに第4回まで終了し、座学としては9月19日(木)に開催いたします第5回が、いよいよ最終回となります(第6回は会場を飛び出しての現地探訪です!)。

ところで、以前のブログでこっそりと(?)お知らせしました、文化財講座今年度後半の隠しテーマ、覚えていらっしゃいますか?そう、今注目の「明智光秀」でしたね。第4回では、当館所蔵の『淡海温故録』の記述をもとに、謎めいた彼の出生伝説に迫りましたが…第5回は「明智光秀の幻の名城 坂本城」と題して、光秀の人生最大の仕事だったかも知れない(?)「城作り」に注目していきます!何といっても、光秀は「城作りの名手」と言われていますからね。これを語らずして、光秀という人物を理解することはできないでしょう。講師には、これまた「城語りの名手」である県教育委員会文化財保護課の松下浩氏をお迎えいたします!!

坂本城は、「城作りの名手」光秀が、織田信長の比叡山焼き討ちの後に志賀郡を与えられ、今の大津市坂本の琵琶湖岸に築いた城なのですが…光秀の死後、天正14年(1586)に廃城となったため、今では湖中に残る石垣(←25年ほど前の琵琶湖渇水の時に姿を現しましたね!)のほか、目に見える城の遺構はほとんど残らず、まさに「幻の城」と化しています…。琵琶湖を望む風光明媚なこの地に、名手が築いたのはいったいどのような城だったのでしょうね?名城・坂本城の当時の姿に、これまでに行われた発掘調査の成果や、古絵図・古文書そして古記録など様々な資料を用いて迫って行こうというのが、今回の講座のねらいです。長年にわたって、安土城をはじめとした近江の城の調査・研究に携わってこられた松下氏からは、坂本城についても、丹念に集められた資料をもとに、石垣のように堅牢に組立てられた、手堅いお話を聞かせていただけることでしょう。

今回の講座も、おかげさまで沢山の参加お申込みをいただき、残席少なくなってきております。また、当日はたいへん混雑が予想されます。定員を超えました場合には、安全のため、ご予約のない方のご入場をお断りする場合がございますので、ご参加を予定されている方は、必ず事前のご予約をお願いいたします。
では皆さま、9/19(木)13:30~会場(コラボしが21)でお待ちしております!

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「太鼓踊り」の季節到来

通勤・通学などで、湖岸を毎日通られる方はお気づきでしょうが、最近の琵琶湖は水位がかなり低くなっています。文化館の近くで見ると、湖岸の石垣の、いつもは水面下にある石段までが姿を現すほど…台風や大雨による水害で大変な地域もある一方、こちら滋賀ではこの頃、夕立ちのような雷雨はあるのですが、まとまった雨が降っていないからでしょうか。こんな時はやっぱり…神様・仏様に「雨乞い」デスカ?

「雨乞い」の祭りと言えば、全国各地で古くから行われていますが、滋賀県では晩夏から初秋にかけて多くの地域で行われる「太鼓踊り」が特色となっているようです。すでに終わりましたが、8月24日には守山市古高町の大将軍神社で県選択無形民俗文化財の「古高の鼓踊り」が奉納されました。古くから伝わるこのお祭りは、一時期途絶えたこともありましたが、今年は4年ぶりの開催となりました。また、来たる9月13日には、草津市渋川の伊佐佐神社で、県選択無形民俗文化財の「渋川の花踊り」が行われます。こちらの花踊りは、室町時代の末に流行した「風流踊り」の流れを汲んだもので、雨乞い祈願のお礼として170年以上前から行われています。滋賀県南部で行われる「太鼓踊り」の典型なんだそうですよ。(写真は渋川花踊りの踊り子をかたどったキャラクター「しぶはなちゃん」)

こんな風に、古くから伝わる「太鼓踊り」が県南部にいくつかあるのですが、実は、琵琶湖の東側、甲賀市から長浜市にかけての地域、特に伊吹山のふもとが、県内で最も盛んに行われている場所で、かつてはふもとのほとんどの集落で踊られていたということです。その一つ、米原市春照(すいじょう)八幡神社の太鼓踊りは、江戸時代前期の旱ばつをきっかけに始まった雨乞い祈願の返礼の踊りです。現在は5年に一度の開催となっており、今年はその開催年にあたり、9月23日に行われます。(写真は前回2014年開催時の様子)

太鼓踊りは、かつては滋賀県内の200以上の村で行われていたと言われ、今でも、40あまりの太鼓踊りが、神社へ奉納されるなどして伝えられているそうです。数年に一度というお祭りが重なる今年は、特に多くの「太鼓踊り」が行われる年のようですね。賑やかな鉦や太鼓と華やかな衣装での踊りを、神様に存分に楽しんでいただいたなら、琵琶湖の水位もたちまちに回復!となるのでしょうか!?

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8月のホームページアクセス数 

8月前半のあの猛暑がウソのようで、このごろは朝晩めっきり涼しく過ごしやすくなってきましたね。黄色みを増してきた田んぼに、あきつ君の仲間たちがスイスイと飛び回る様子も見られるようになり。。。今年はちょっぴり早めの秋となりそうです。

今日はまず、8月の文化館ホームページのアクセス数をご報告いたしましょう。この1ヶ月にご訪問いただいた方は、なんと2,000件の壁を突破して、2,402件となりました!!本当に多くの方にご訪問いただいて驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました!!

8月もまた、皆さまには「収蔵品紹介」や「花湖さんの打出のコヅチ」ほか、いろいろなページをご覧いただいたようですが、ちょっと気になるのは「検索キーワード」。こちらもバラエティーに富んでいるのですが、なかでも「中江藤樹」「北村季吟」「松尾芭蕉」「寂室元光」などなど、滋賀ゆかりの人物が目立つような気がします。。。夏休みでしたので、自由研究などで調べていたお子さんもいらっしゃったのでしょうか?文化館のホームページには、滋賀の歴史や文化財に関するお役立ち情報をたくさん掲載しています。気になることがあった時、宿題やレポートのテーマに困った時(!?)には、ぜひ一度覗いてみて下さいネ!!

さてさて、早いものでもう9月に入りました。昨日9月1日は[防災の日]ということで、地域などでの防災訓練に参加された方もいらっしゃるかと思います。「防災の日」というのは、1960年(昭和35年)に制定された啓発日ですが、9月1日の日付は、1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災にちなんだものだということです。

関東大震災といえば、「浮城モノ語り」の最新作、第64話「昭和天皇と杉浦重剛」の中で、大正12年、杉浦重剛が関東大震災に罹災して、茫然自失となった想いを詠んだ詩「大震皆傾殆不支」をご紹介しております。杉浦自作のこの詩は、安政2年(1855)の大地震を思わせるという所感が述べられるなど、極めてリアルな実感がこめられたものとなっています。安政2年(1855)10月2日関東地方南部で発生したM7クラスの大地震の鮮明な記憶は、この年3月に生まれたばかりの重剛には、恐らくほとんどなかったでしょうが、彼はきっと、その後に周囲の人々から繰り返し聞かされた震災の経験を、自らの内面にしっかりと受け止めていたのでしょうね。「防災の日」(9/1)と「防災週間」(8/30~9/5)にちなんで、こちらの方もぜひ一度ご覧ください。

それでは、9月もまた文化館ホームページをよろしくお願いしま~す!!

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「歴代天皇と近江」展 ギャラリートーク②開催!

8/24(土)、現在開催中の「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」展の第2回目となるギャラリートークが、土山歴史民俗資料館で開催されました。前回(7/27)のように台風の襲撃に怯えることなく、会場には前回を上回る大勢の方々がお越し下さいました。
ギャラリートークの様子は、7/29付けのブログでも掲載しておりますが、「今回も参加できなかった!」という皆さんのために、トークの内容を(前回に引き続き)、ちょこっと紹介しておきましょう。

ちなみに、本展は、5つの章に分けて展示されています。え~っと、前回のブログでは第1章・第2章について紹介しましたので、今日は第3章「天皇と皇族による書画や関係資料-天皇を身近に感じる-」から。大胆な構図に墨一色で大らかに描いた明正天皇の富士山図や、柔らかなタッチに親しみを感じる霊元天皇の宸画(自筆の絵画)などのほか、同じく霊元天皇が愛用したと伝わる御眼鏡など、珍しい品も展示されています。
こちらの写真で、皆さんが熱心に覗き込んでおられるのは、明治天皇の諱(いみな=実名)である「睦仁(むつひと)」という御名前が書かれた資料の辺り・・・講師が特にアツく解説させていただいたトコロです!!(何故なら昨年詳しく資料調査をし、研究紀要第35号に発表したため!)(サクッと知りたい方は、浮城モノ語り第51話を読むのがおススメ!)。

続いて第4章「御所と宮家ゆかりの絵師たち-華麗なる宮廷美-」では、京都御所や各宮家のお抱え絵師として筆をふるった画家たちの作品を紹介。写真に見えるのは、「図(塩川文麟筆)と「巖上咆哮猛図(岸岱筆)」ですね。文化館の数ある絵画作品の中から、特にこの2幅を選んだ理由の一つに、龍と虎は古来、英雄や天子などを象徴する画題として意識されてきたことが挙げられます。龍虎の猛々しさや神秘的なイメージが、天皇を象徴するもの、あるいは宮家に好まれる画題であったことも、こうしてみると理解できるような気がしますね。

そして最後の第5章は・・・あー残念!前回に引き続き、今回もやむを得ず字数オーバーとなりました!続きはまたの機会といたしましょう~~。

 本展覧会は、9/29(日)までの開催です(休館:毎週月曜日・火曜日)。みなさまぜひ会場にお立ち寄りください。

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消防設備点検

昨日は消防設備の点検日。館内に設置されている消火栓や自動火災報知機、防排煙設備について、専門業者さんに点検していただきました。何事もないのが当たり前、普段使わないのが当たり前・・・の消防設備。であるからこそ、なおさらこのような定期点検が、重要になります。
忍者屋敷のような我がお城。チェックするところもいっぱいです。点検作業中に、業者さんにはご迷惑だったかもしれませんが、いろいろと質問させていただきました。「非常ベルの押し方は?押したらどうなる?」「天井に設置されているのは熱感知?煙感知?」「防火扉はどのような状況で作動する?」・・・だって普段使わない設備ですもの。ちゃんと知っておかないと!館内を一緒について回って、ほっとひと安心です。

最後には、訓練も兼ねて消火栓(消火ホース)の使い方を教わりました。先ずはホースを確実に伸ばしきること(折れたり捩じれたりしていては×)。そして大事なのが協力者との声かけ!ノズルを持つ(火元に近い)人は、「スタンバイOK!」や「放水よし!」など、準備ができたことを大きな声で知らせます。それを受けて消火栓側の人は「水送ります!」と合図をして、ポンプ起動ボタンを押し、水栓バルブを開きます。準備が出来ていないのに、慌てて水を送ると、ホースが途中で暴れたり、ノズルを手放してしまったりすることがあるので、それも危険。いざという時こそしっかり声を出して、協力することが大事なんですね。訓練では、琵琶湖に向かって見事に水のアーチが出来ました。
普段体験しない訓練を終え、ちょっとテンションが上がった我らが職員。事務所に戻る途中に置いてある消火器を見て「最初にピンは押すのか?抜くのか?」と今更ながらの質問疑問。。。ん?この会話、昨年も喋っていたような??・・・いいのです!改めて防火・防災を意識する、よい機会となりました。

皆さんも今一度、消火器がどこに置いてあるのか、確認しておきましょうね。ちなみに、家庭用の消火器、消火剤の出ている時間は15秒ほどだそうですよ!思いのほか短い?!油断できないこの情報。知っておいて損はない豆知識です。

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8/24「歴代天皇と近江」展ギャラリートーク開催します!

甲賀市土山歴史資料館で、ただ今開催中の地域連携企画展「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」。皆さまもうご覧いただけましたでしょうか?今回の展示は、瓦や硯などの考古資料にはじまり、歴代天皇による絵画や書跡、また天皇家と近しい間柄にあった絵師や教育者などの作品や遺品など、とってもバラエティーに富んだ内容となっていますよ!展示会場では、来たる8月24日(土)13:30から、展示担当の井上優(琵琶湖文化館主幹)による、第2回目のギャラリートーク(展示解説)を行います。「まだ見に行っていないわ」という方はもちろん、「もう一辺ゆっくり見てみたいわ」という方も、ぜひこの機会に甲賀市土山歴史民俗資料館へお越し下さい。期間中のギャラリートークはこれで最後となりますので、お聞き逃しのないように!!

ところで、今回の企画展は、琵琶湖文化館の所蔵する歴代天皇に関する作品の数々を、「紫香楽宮(しがらきのみや)」や「斎王群行(さいおうぐんこう)」などで天皇家とのゆかりの深い甲賀市において、多くの方にご覧いただこうというねらいで行っております。でも、「紫香楽宮」や「斎王群行」と言っても、甲賀市外の方にはちょっと馴染みが薄いかも…と思って、ここでちょこ~っとご紹介させていただくことにします。

まず、紫香楽宮(しがらきのみや)というのは、今の甲賀市信楽町にあった古代の都ですが、奈良時代の天平14年(742)、聖武天皇によって離宮として造営が始められ、天平17年(745)正月には新京と定められました。あの奈良の東大寺にある大仏は、はじめこの紫香楽宮の甲賀寺に造ろうとしていたようです。ところが、地震や山火事などが相次いだことで、天平17年(745)5月にはこの都の廃都を決め、天皇は奈良・平城京へと戻られ、大仏も奈良・東大寺での開眼となりました。大正時代に国の史跡に指定された内裏野地区(内裏という地名ですが実際は寺院跡)は、こんな所です。(写真→)

時代は少し下って、平安時代。歴代天皇が即位されるたびに、未婚の皇女・女王のなかから選ばれた斎王(さいおう)が、天皇の名代として伊勢の斎宮御所へと遣わされました。伊勢への旅には、大勢のお伴が付き添ったので、斎王群行(ぐんこう)と言われます。旅の途上、斎王の宿泊された場所が頓宮(とんぐう)です。都が奈良から京都へ移ってのち、群行は近江を経由するようになり、仁和2年(886)年から長和5年(1016)までの間、土山に置かれたのが垂水頓宮。頓宮は仮の宮なので、群行が行われる度に建てられ、それが終わると解体されたようです。今、国の史跡となっている垂水斎王頓宮跡は、このような森として残されていますが、ここに幾棟もの大きな建物が建てられてたことを想像してみて下さい…。

それにしても、紫香楽宮、垂水頓宮と、大変な労力と資財を使って作った宮を、用がなくなったらいとも簡単に壊し捨ててしまう古代の天皇って!?そして、それができたのは杣(そま)(=寺社・宮殿の用材伐採地)が置かれるほど豊かな資源を持つ甲賀の地だから???う~ん、これだけを見ても「歴代天皇と近江」の関係にはとっても興味をそそられます。

さてさて、このように、天皇と甲賀の地には古代からの長く深~い関係があることがわかりました。歴代天皇にとっても近江はきっと特別な地だったのでしょうね。現地を訪れてみるとそのことが実によくわかります。8/24土山の資料館でギャラリートークを聞いて、展示をじっくり見たなら、今度は周辺の歴史探訪!!コレ、絶対にオススメです。皆さんもぜひお試し下さいね。

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明智左馬之助 湖水渡りの不思議

みなさんは、明智秀満(左馬之助)をご存じでしょうか。明智光秀の重臣で、光秀の弟or娘婿or従弟とも言われています(諸説あり)。そう、来年の大河ドラマに向けて、滋賀県で大いに盛り上がっている「明智光秀」に絡む人物・・・ということで、文化館からみなさんに、一つ情報提供致しましょ~。
この明智さん、名前については秀満、弥平次、光春、満春など、歴史上複数の名で登場しますが、ここでは敢えて左馬之助と呼ばせてもらいます。この方を特に有名にしているのが『湖水渡り』です。
明智光秀が本能寺の変で信長を討った後、左馬之助は安土城の守備についていましたが、光秀が山崎の戦いで敗れたことを知り、急ぎ大津の坂本城へ向かいます。その途中、打出浜で敵に遭遇した左馬之助は、馬で琵琶湖を渡り(!)、柳が崎の浜にたどり着いたといいます(現在の陸路で3.5km程離れた所)。・・・馬が泳ぐ?大人を乗せて?水深結構ありますヨ?不思議なお話しですが、信念を貫く武士たちが活躍した時代・・・そのような事も起こり得るかと、妙に納得してしまいます。
この逸話を伝える石碑が、大津市内の2箇所に設置されています。1つは、当館(大津市打出浜)のすぐ近くにある、「明智左馬之助湖水渡」の碑。昭和36(1961)年に当館がオープンした時、未だ周辺が埋立地で文化館の他に何も建っていなかった頃の写真に、小さく確認することが出来ます。しかし、元々誰がいつ建てたものか等、詳しいことはわかっていません。今は土の下に埋まっていますが、全文では「明智左馬之助湖水渡ところ」と刻まれています。
もう1つは、大津市柳が崎の市営駐車場敷地内にある「明智左馬之介光俊駒止松」の碑です。こちらは、昭和29(1954)年に篤志家や地元の協力などで建てられたものであるのだとか。どちらの石碑も、大河ドラマブームなど想像もしていなかったであろう昭和の中頃。地域に残る逸話を形に残そうとされた方たちの思いが伝わります。

ここでみなさん、お気付きですか?不思議なことに、琵琶湖に乗り入れた打出浜では「左馬之助」、たどり着いた柳が崎では「左馬之介」。『助』と『介』、おやおや。。。こんなところにも謎が・・・。実は「助」と「介」、あて字として使われるので、違いにそうこだわらなくても良いのだとか。歴史上、さまざまな文献でママある違い・・・なのだそうですよ。
それよりも!「さまのすけ」を個人名だと思っている方!そちらの方が問題です!!馬の管理をする役所の役職名の一つで、「右馬之助」さんもいらっしゃるのですよ。なんだか頭の中がコンガラガッてきました?そんな時は純粋に、琵琶湖を眺め、湖水を渡る武者の猛々しい姿を想像して・・・勇気付けられて下さい!!

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「歴代天皇と近江」展 夏休みKIDSワークショップ開催!

現在、甲賀市土山歴史民俗資料館にて開催中の「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」展。4日(日)には、夏休みKIDSワークショップ『元号を書いてみよう』が開催されました。
展覧会の開催期間中に夏休みを含むため、当初から、「子ども達にも興味をもってもらいたい」「歴史にふれて欲しい」ということで、子ども達を対象に何か出来ることはないかと頭を悩ませていました。そこで甲賀市さんからご提案いただいたのが、毛筆で『元号を書いてみよう』だったのです。特に今年は元号が改まり、天皇家への注目も高まっているため、「夏休み企画でやるならコレでしょ!!やるなら今(今年)でしょ!!」と企画されました。当日は子ども達と、お父さんお母さんも一緒に「元号」について楽しく学びました。
先ずは、甲賀市教育委員会歴史文化財課資料調査員の伊藤誠之氏から、元号についての解説です。みなさんご存じでした?!元号はもともと中国で始まり、中国の影響を受けた東アジアでは元号を使うことが多かったのですが、21世紀になっても使っているのはなんと日本だけ!なのだそうです!!現在は1人の天皇に1つの元号と決まっていますが、昔は1人の天皇の在位期間中でも様々な理由で(めずらしい・めでたい出来事があった、天皇の即位、災害など)、短い間に何度も変わることもありました。また、日本の元号の始まりは、大化改新(西暦645年)の「大化」で、それ以降「令和」も入れて248個あるのだとか(諸説あり)。でも実は、元号に使われた漢字は73文字だけで、同じ漢字が繰り返し使われていることが多いようです。トップ3は、永(29回)・天(27回)・元(27回)。なるほどよく見る文字ですね。(ちなみに令和の「令」や平成の「成」は1回しか使われていないそうです!)いやぁ、子どもだけでなく大人も豆知識が増えるふえる(笑)。
伊藤氏は、「特に甲賀の人に覚えておいてほしい元号は『天正』」と、お話しされました。ヒントは「水口岡山城」です。それまでの統治とは異なり、甲賀の新時代の幕開けとなった、ということです。このあたり、夏休みの自由研究で、じっくり勉強を深めてほしいところですね。
ひと通りお話しを聞いた後、いよいよ毛筆で元号を書きます。子ども達は最初、「何の元号を書こう・・・」と戸惑いがちな様子でしたが、いざ書き出したら筆が止まらない(笑)。「先生、次書く紙が無い!」「書いたの置く場所が無い!」と、どんどん書いていきます。子ども達の『ハマりっぷり』には、こちらも嬉しくなりました(笑)。
最後に、伊藤氏が持っておられた硯(すずり)で墨(すみ)をする特別体験も。墨汁に慣れた子ども達には、とても新鮮で貴重な体験となったようです。


さてさて、子ども達にとっては、何がきっかけになるかわかりません。多くのことに興味を持って、この夏いろんなことに挑戦してもらえれば、きっと日本の未来は明るい!です!!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第4回 開催しました

昨日の大津は、日中の最高気温が34℃という真夏日になりましたが、そんな中、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第4回を開催いたしました。
暑さのため外出を見合わせる方もいらっしゃるのではないかと、気を揉んだりもしておりましたが、結果、194名という大変大勢の方に、(猛暑以上の)熱い学習意欲とともに(!)お越しいただくことができました!!皆さま、本当にありがとうございました。

今年度の文化財講座もいよいよ後半戦。そのテーマでもある「明智光秀」の謎の前半生に迫る!!ということで、「明智光秀近江出身伝説を追う-琵琶湖文化館蔵『淡海温故録』から広がる世界-」と銘打ち、講師として、講座でおなじみの井上優(県教委文化財保護課・琵琶湖文化館)が登壇いたしました。

今回は、光秀の出生地について、美濃の各地に当てる説が多い中、細々ながら伝えられてきた「近江国犬上郡左目(今の多賀町佐目)」説を、当館が所蔵する江戸時代の地誌『淡海温故録(おうみおんころく)』の記述内容を紐解き、紹介させていただきました。
・・・と、それだけでは終わらないところが、我らが講師、流石です(笑)。そこから更に「広がる世界」~!
文献に書かれていることを確かめに、また、新たな資料を探し求めて、講師は伝説の舞台・多賀町佐目を訪れています。そして、地元の方との交流の中から新たに得た情報をもとに打ち立てられたのが、装いを新たにした井上流「光秀近江出身説」。講師のおっしゃるように、まだまだ「決定的ではない」かもしれませんが、この誠に“郷土愛”に溢れる説は、参加者の多くを虜にしてしまったようです。
講座後のアンケートでは、「今まで地元びいきの伝説だと思われたお話が、根拠をもって生き帰ってきたように思います」「グイグイ引き付けられました」「歴史の捉え方のヒントが得られた」「佐目に行ってみたい」「すっぽりはまり込んでしまった」「切り口が興味深く、テレビドラマの放映も控えていて、おもしろく講座を聞くことができた」などなど、講座の余韻にひたる、嬉しいご感想をいただきました。

なお、今回も滋賀県立図書館さんのご協力により、講座に関連する図書の移動展示をしていただきました。参加者の方からは、「より幅広く講座の内容を知ることが出来て良かった」というお声をいただいております。図書館さん、どうもありがとうございました。

また、当館発行の「研究紀要第35号」には、「淡海温故録」の明智光秀出生地異伝と現地伝承について、詳しく掲載していますので、是非こちらもチェックして下さいね(PDFダウンロード可)。

それでは皆さま、また次回の講座でお待ちしております!!

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7月のホームページアクセス数

いやぁ、毎日暑いですね~。梅雨が明けた途端に真夏日・猛暑日が続いており、日中ちょっと体を動かすだけでも汗だくになります。熱中症にも警戒しなければならない日々ですが、皆さま、体調など崩されてはいませんか?大変ですが、どうぞ体に気をつけて、この猛暑を乗り切っていきましょう!

さて、今日は7月の当館ホームページへのアクセス数のご報告です。ご訪問いただいた件数は6月よりも増え、1,959件となりました!この勢いでは、2,000件越えも真近かな~??などと、勝手な期待感に心弾ませております(笑)!!7月はどんなページが人気だったかと言いますと、やはりこの時期は「花湖さんの打出のコヅチ」なんですが、その次が「展覧会」のページでした。特に7月は、27日(土)に甲賀市土山歴史民俗資料館での地域連携企画展「歴代天皇と近江」がオープンした関係でしょうか?多くの方に閲覧していただけたようです。皆さまどうもありがとうございます。「展覧会は、まだHPを見てるだけ~」という方、会期は9月29日(日)までですので、この夏休み期間を利用するなどして、ぜひぜひ会場の方へも足を運んで頂けると嬉しいです!!

そして、いよいよ8月に入りました。夏本番です。夏の風物詩と言えば、やっぱり花火ですね。文化館の周辺でも写真のように、8日に行われるびわ湖大花火大会に向けての準備が進行中です(歩道に柵が設置されているのがわかりますか?)。いよいよですね。楽しみにされている方も多いでしょう。

ところで、びわ湖大花火大会には毎年テーマがあるのですが、今年のテーマは[戦国ワンダーランド滋賀・びわ湖]なのだそうです。みなさん、「戦国」ですよ~。滋賀では来年の大河ドラマ『麒麟がくる』に向けて「戦国」一色の様相となってきておりますが(因みに滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第4回第5回のテーマも戦国時代・明智光秀デス!)、他府県からも大勢の方がいらっしゃるこの花火大会をきっかけに、滋賀の歴史と文化に興味を持って頂いたなら、嬉しいですね。そして、そんな方々へも更なるお役立ち情報が届くよう、文化館からも情報発信をドンドンしていきたいと思っています。

ということで、8月もどうぞ文化館ホームページをよろしくお願いしま~す!

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「歴代天皇と近江」展 ギャラリートーク開催!

令和初の上陸台風が紀伊半島をかすめていった27日(土)、甲賀市土山歴史民俗資料館では、地域連携企画展「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」の初日を迎えました。台風の影響を心配しながらも、この日は開催記念のギャラリートークを実施。雨の中、熱心な方々がお集まり下さいました。

この企画展は、休館中の当館と地域の博物館や資料館が連携し、県民のみなさんに、より近しく琵琶湖文化館の収蔵品に親しんでいただく機会となることを願って企画されました。特に今年は、新元号令和への改元などをきっかけに、日本の歴史についての関心が高まっています。 紫香楽宮が営まれ、また、天皇の名代として皇女が伊勢神宮へ赴く「斎王群行」の道筋となるなど、甲賀市域は県内でも特に天皇家と関わりの深い土地柄です。「この展覧会を開催するのに、県内でこれほどふさわしい地域はない!是非歴史を身近に感じてほしい」との、講師の熱い言葉で、ギャラリートークは始まりました。

ちなみに、本展は、5つの章に分けて展示されています。先ず第1章の「近江の歴史と天皇」では古代の都にかかわりの深い考古資料について。甲賀寺跡(紫香楽宮関係遺跡)の出土品などは、地元の方にも大変興味深かったようで、お話の後、熱心に写真を撮っておられる方もいらっしゃいました。(会場内は写真フリーですよ~)
そして第2章の「歴代天皇の書-『宸翰(しんかん)』の魅力」では、先ずは『宸翰』たるものとは何ぞや?!というお話から・・・。そうなんですよね~。今回の展示でどうしようかと頭を悩ませたのが、如何せんコトバが難しいところ。。。つまりは「天皇さまがお書きになった書」のことなのですが、「○○天皇宸翰」と書かれると急に難しく感じてしまいますよね。そしてあとに続く「御詠草」や「御懐紙」などなど。これらは○○天皇が詠んだ歌を書いたもの、清書したもの・・・なのですが、講師曰く、見ていたただく際には、「(そのような難しい言葉にとらわれず)書かれている全体を見てほしい。天皇のお人柄をうかがい知ることができるこれらの書について、表装も含めておおらかに見ていただければ」とのことでした。ナルホドですね。つい何と書いてあるのか知りたくもなりますが、それぞれの書にそれぞれの特徴があり、「この書を書かれた天皇さまが在位されていた時代はどんな時代だったんだろう・・・」なんて深めていくと、もっと面白いにちがいありません。歴史を知るきっかけになれば嬉しいですね。

あー残念!第3章から第5章のことも書きたかったのですが、やむを得ず字数オーバー!(ギャラリートークではちゃんと最後まで話されました!)。続きはまたの機会に~!

気になる方は是非会場へ足をお運びください(入場無料です!)。8月4日(日)には夏休みKIDSワークショップとして、「元号を書いてみよう!」が開催されます。対象は小学3年生~中学生です。夏休みの宿題にもピッタリ(?)です!また、ギャラリートークは8月24日(土)にも行われます。今回、残念ながら聞き逃した!という方は、こちらの方で是非ご参加下さいませ。今から願うことは、「どうか台風が来ませんように・・・」ですね~。いよいよ夏本番です!

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まもなく開催!「歴代天皇と近江」展 その②

いよいよ明日に迫りました!地域連携企画展「歴代天皇と近江」!今日は展覧会準備をしている作業風景がわかる貴重な写真を入手しましたので、開催直前にちょこっとだけご紹介します。

会場である甲賀市土山歴史民俗資料館さんの休館日(月曜・火曜)に合わせて行われた展示作業。甲賀市さんの全面協力のもと、着々と準備が進められました。今回の展示では、考古資料から書跡、絵画、工芸品など、31件の作品が並びます。

実は、企画段階で関係する誰もが、「予定している全ての作品がうまくケースに収まるのか?!」、内心ドキドキしていたみたいなのですが(笑)、そこは知恵を出し合って、「完璧に展示しきった!!」とのことでしたヨ。なんとも頼もしい(笑)。どうも現場にしかわからないご苦労があるようです(笑笑)。

(作業を終えてホッとした人たちの和みの風景→)

また、展示作業中、皆が注目したのが、写真にもチラッと写っているマネキンに着せた大礼服なのだとか・・・その話はまた後日にいたしましょうね。。。

展覧会「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」は、まもなく開催です。27日(土)13:30からは、ギャラリートークが実施されます。解説いたしますのは、「小学5年生の時に『歴代天皇図巻』(秋田書店)」という厚さ3cmの本(3,000円)を、おこづかいで購入した!!」という経歴の持ち主:琵琶湖文化館の担当がお話しさせていただきます(笑)。小学生にはちょっと難しいと思われる内容も、わかりやすく解説されますので、是非ご参加下さいね。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第4回のご案内

ご好評をいただいております滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」も、今年度全6回のうち、すでに前半の3回を終え、次回からはいよいよ後半に突入いたします。チラシやホームページの案内をご覧の方は、もうお気づきのことかと思いますが、実は、後半3回の講座には、ある共通のテーマが設けられているんですよ。年間を通じてのテーマではありませんので、あえて大きく謳うことはしておりませんが。。。お分かりですよね?そうなんです!!後半は、今、注目の、そして滋賀ゆかりの戦国武将・明智光秀に焦点を当てていきますよ~!!

光秀というと、戦国武将として最も有名なあの織田信長を、本能寺の変にて討ったということで、これまたとっても有名な人物ですよね。ところが、こんなに有名なのに、意外とその前半生がよくわかっていないのだとか。そういったミステリアスなところもまた、人気の秘密なのでしょうか??
ということで、来たる8月1日(木)に開催します滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第4回では、光秀シリーズ第1弾として、「明智光秀近江出身伝説を追う-琵琶湖文化館蔵『淡海温故録』から広がる世界」をお届けします。聞くところによると、どうやら当館が収蔵する『淡海温故録』という江戸時代の文献に、光秀の“出生の秘密”が書かれているらしいのですが。。。詳しくは、「花湖さんの打出のコヅチ」でおなじみの講師、井上優(県教育委員会文化財保護課・滋賀県立琵琶湖文化館)から、じっくりと聞かせていただきましょう。歴史少年であった過去の知識をヒントに深めていかれたというこの研究。いつにもまして熱~く語っていただけることと思います!!

ところで皆さま、肝心の「お申込み」はもうお済みですか?おかげさまで、今回もたくさんの参加お申込みをいただき、残席少なくなってきております。ご参加を予定されている方は、どうぞお早めにお申し込み下さいね(お申込みにはこちらの専用フォームをご利用下さい。電話・FAXでも受け付けております)。また、当日はたいへん混雑が予想されます。定員を超えた場合には、安全のため、ご予約のない方のご入場をお断りする場合がございますので、予めご了承下さい。

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まもなく開催!「歴代天皇と近江」展

今年の梅雨は、なかなか明けてくれませんが、日にちの経つのは早いものでございます。まだまだ先のコトと思っていた地域連携企画展「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より-」の開催が迫ってまいりましたよ~。
本展は、甲賀市にある土山歴史民俗資料館での開催です。出陳のために梱包された作品たちは、本日朝9:30、「いってらっしゃ~い!!」とお見送りの声も華々しく(?)、無事当館から旅立っていきました。今頃は、甲賀市さん協力のもと、着々と会場準備が進んでいるものと思われます。ムフフッ。

このような時、お留守番で館に残る事務系職員としては、無用の心配を重ねてしまうもの・・・雨で道は渋滞してないか、積み残しはないか、こちらが用意したパネルに不備はないか等々・・・でも大丈夫!準備万端!みんなで確認しながら用意をしたので、「オールOK」!!でございま~す。あとは現場に託すのみ!吉報を楽しみに待ちましょう~!

一つの展覧会・・・とは言え、展覧会は学芸員だけのモノにあらズ・・・です。今回事務系職員も、パネル作成をちょこっとだけお手伝いさせていただいております。こういうトコロが文化館的と言いましょうか、少ない人数での総力戦と言いましょうか(笑)。館としての一大イベントでもありますので、みんなで盛り上げることを楽しんでいます。
ということで、会場には文化館キャラクター「あきつ君」とともに、このようなイラストも多数送り込まれていますので、こちらの方もお楽しみに。。。

展覧会の開催準備に追われる学芸員さんたちの間で呟かれる、魔法の言葉があると聞きます。・・・『開かない展覧会はない』・・・(笑)。本展の担当さんは、「大丈夫!」「おっけい!」「問題なし!」が最近の口癖になってます(笑笑)。開催までまもなくです!みなさんも楽しみにしていてくださ~い。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第3回 開催しました

先週の11日(木)に、今年度第3回目の滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」を開催いたしましたが、朝からの雨にもかかわらす、136名もの方にご参加いただくことができました。「雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケナイ!!」皆さまの学習意欲には、本当に頭の下がる思いがいたします。そんなご期待に応えるべく、スタッフ一同これからも頑張って行きたいと気を引き締めております。

さて今回は、彦根市・彦根城世界遺産登録推進室の小林隆氏を講師に迎えて、「世界遺産をめざす彦根城」というテーマでお話を頂きました。今月6日には、大阪府の百舌鳥・古市古墳群がユネスコの世界遺産に登録されることが決まりましたが、次の候補としてもますます注目の集まっているのが「彦根城」です。ところで、すでに国の特別史跡となっている彦根城ですが、これをさらに世界遺産に登録しようとしているのはなぜでしょうか??小林氏によると、彦根城は、天守という建物だけでなく、御殿跡、武家屋敷、庭園、藩校跡がまとまり、江戸時代の武士による統治のしくみを示す資産がもっとも良く残っている、稀有な例なのだということ。そして、その点に世界遺産に登録する価値があるのだということを、とてもわかりやすく解説していただきました。さらに、登録に向けての作業がどのように進められているのか、そして何よりも、世界遺産に登録されることが彦根城のみならず滋賀県にとってどんなメリットがあるのか、とても熱~く語っていただきましたよ。

そんな小林氏の熱意に押されてか、講座終了後には参加者の皆さまから、「世界遺産をめざす現状がよくわかった」「城自体の魅力だけでなく、統治の仕組みとしての話が聞けて良かった」「具体的に一市民として何ができるか考えていきたい」「説明がはっきりとわかりやすく、引き込まれました」「資料も充実しておりとてもわかりやすい講座」「講師の意気込みが伝わってきた」「県とも協力して、滋賀県全体の魅力発信をしようとしていることがよくわかった」「応援したい」「彦根城ガンバレ!」など、これまた熱~いご意見・ご感想をいただきました。

今回の講座では、簡潔にまとめられた当日資料に加えて、彦根市さんで作成されたカラー刷りの冊子も特別に配布されたので、受講者の皆さんにもお話の内容のイメージが描きやすかったのではないでしょうか。彦根市さん並びに小林先生、どうもありがとうございました。参加者からの新たな応援を得て、2024年までの彦根城の世界遺産登録がぜひ実現しますように!!

最後になりましたが、今回の講座には、ケーブルテレビのZTVさんが取材に来て下さいました。ZTVコミュニティチャンネル(地デジ11ch)の「おうみ!かわら版(滋賀)」という15分の番組の中で紹介していただけるようです(放送日:7/15・16・17)。放送エリアは大津市・草津市・栗東市・守山市・野洲市・湖南市だということです。こちらもぜひチェックしてくださいね!

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比叡山坂本観光ボランティアガイド研修のご案内

来年1月に始まるNHKの大河ドラマ。主人公が明智光秀だということもあって、光秀と関わりの深い滋賀への注目度もぐんぐんと高まっていますね。こんな時、友人・知人などが滋賀にやって来たなら、ぜひとも今注目のスポットに連れて行き、ゆたかな歴史と文化財を紹介したい!!ですよね~。そんな時にきっと役立つのが、今回ご紹介する「観光ボランティアガイド研修」です。大津市坂本で開催されるこの研修は、一般の方も受講可能ということなので、ご興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか?
講師には、当館の井上優と上野良信があたり、光秀ゆかりの大津・坂本に残された文化財について、その見どころなどをじっくりと解説します。主な対象をボランティアガイドの会の会員さんとした研修なので、いつもとはまた一味違った、実践的なお話が聞けることと思います。

【観光ボランティアガイド研修】
 明智光秀と聖衆来迎寺
-坂本城の旧城門など明智光秀関係文化財、および近江の正倉院の寺宝・国宝六道絵-
●日 時:
2019年7月28日(日)11:00(受付:10:45)~12:30(荒天中止)
●場 所:
 坂本市民センター2階大会議室
 (坂本6丁目1-12、京阪電車 石山坂本線「坂本比叡山口」駅下車徒歩1分)
●内容・講師:
・明智光秀と聖衆来迎寺とのかかわり、坂本城の旧城門など光秀関係文化財、および近江の正倉院と呼ばれる寺宝の概要:井上 優(滋賀県教委文化財保護課・滋賀県立琵琶湖文化館)
・国宝六道絵の世界:上野 良信(滋賀県立琵琶湖文化館) 
●定 員:80名(内、会員外20名。申込不要・先着順)
●受講料:500円/名(会員外一般のみ)
●問合せ:hieizansakamotoguide@gmail.com
●主 催:比叡山坂本観光ボランティアガイドの会・石積み

研修についてのお問い合わせは、比叡山坂本観光ボランティアガイドの会・石積み 教育部さん hieizansakamotoguide@gmail.com まで。(文化館では受け付けておりませんので、お間違えのないように願います。)

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「花湖さんの打出のコヅチ」第3回のご案内

滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」、先週、第2回を盛況に終えることができたばかりですが、今日はさっそく、7/11(木)に開催する第3回講座のご案内です。次回の講座は、彦根市から、彦根城世界遺産登録推進室の小林隆氏を講師にお迎えして、「世界遺産をめざす彦根城」というテーマでお話いただきますよ。

「彦根城」と言えば、文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」でも、一昨年に「究極の城 彦根城」について、また昨年は講座初の現地探訪「彦根城の外堀の痕跡をめぐる」と、城の歴史(過去)と今の様子(現在)について、じっくりと学んできたところです。となってくると。。。「これからの彦根城はどうなるの?」「私たちは彦根城にどう関わっていけばいいの?」そんな”未来“のことなども、気になってきますよね~。

というわけで、満を持して(?)開催する今回の講座では、2024年までの彦根城の世界遺産登録を目指して、実際にユネスコへ提出する推薦書の作成を進めている彦根市の担当者の方から、詳しく解説していただくことになりました。「世界遺産」っていったい何?というところから始まって、登録に向けての作業の中で見えてきた彦根城の価値、さらには、世界遺産登録への現在進行中の取り組みなどについて、最新の情報をじっくりとお聞かせいただけることと思います。この機会に大勢の方にご参加いただき、彦根城の世界遺産登録に向けての気運を、皆さまと共に大いに盛り上げていければいいな~と、スタッフ一同ワクワクしながら準備に取り組んでいます!!

講座について、詳しくはコチラをご覧ください。お申込みは、こちらの専用送信フォームからどうぞ(電話・FAXでも受け付けております)。残席少なくなってきております。お申込みはお早めに!!

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6月のホームページアクセス数

近畿地方では今年は梅雨入りが遅かったため、序盤というのがなく、いきなり激しい雨に見舞われる毎日となっています。梅雨の時期、雨が続くのはうっとうしいけれど、山々に降った雨は、やがて琵琶湖に流れ込み、私たちの毎日の生活の源となっているのだ。。。と思うと、この雨にも感謝、感謝です。

と、梅雨のせいで(?)いきなり湿っぽい話となりましたが、今日は、6月の文化館ホームページのアクセス数のご報告です。この1ヶ月のアクセス数は、1,827件でしたよ!ページビュー数、平均サイト滞在時間もともに増え、嬉し涙が雨のように流れてきます。もしかして、この雨のせいで、なかなかお出かけができず、お家のインターネットで調べもの。。。という方も多くなってきたのでしょうか?いえ、理由は何でもいいんですよ。当館のホームページがお役に立てて、楽しんで頂けているならば(笑)。とにもかくにも、ご訪問いただきました皆さま、どうもありがとうございました。

さて、皆さまからの検索用語などを見ておりますと、これがまた、さまざまな事項がありまして、ご訪問される方のご興味・ご関心が広範囲にわたることを、改めて実感しております。例えば、この1ヶ月の間には、季節を反映してか、「塩川文麟 ホタル」というキーワードでの検索がありました。これは「収蔵品紹介」でもご紹介しております、幕末から明治にかけて活躍した四条派の画家・塩川文麟(しおかわ ぶんりん)の描いた「蛍図」のことですね。この作品の中で、小さな蛍が、ほのかな光を放ちながら飛びまわっているのは、葭の生える水辺。。。作品の舞台がどこかはわかりませんが、滋賀にゆかりのある文麟のことですから、ひょっとすると琵琶湖に注ぎ込む川のほとりの風景なのかも知れませんね。(「蛍図」については、以前のブログにもあるので、見て下さいね!)

琵琶湖の周りには今でも、5月下旬~6月下旬にかけて、蛍の見られる場所があります。蛍は、その餌となるカワニナという小さな巻貝が、水のきれいなところにだけ棲むということもあり、川や湖の水の美しさの指標ともされる昆虫ですが。。。残念なことに近年は、琵琶湖の水環境の悪化に伴い、蛍の生息地は急速に失われつつあります。

琵琶湖に限らず、かつて蛍が生息できるような豊かな水辺環境が身近にあったからこそ、文麟もこのような作品を描くことができたはず。「蛍図」という作品を見ると、そんな水辺の環境を取り戻し、次の世代へと引き継いでいくことの大切さも思い起こさせてくれます。今日7月1日は、「びわ湖の日」。「水」だけでなく、文麟にこのようなすばらしい作品を描かせた「水環境」にも、もう一度、深く感謝したいと思います。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第2回 開催しました

梅雨入りとなった途端に、なんと台風までもやって来て。。。落ち着かない6月下旬です。そんなお天気にもかかわらず、昨日28日に開催いたしました滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第2回には、96名の方にご参加いただくことができました。足元の悪い中で、講座を楽しみに会場までお越し下さった方々に、この場をお借りして改めて感謝いたします。

今回の講座は、「文化財を守れ」というタイトルで、古川史隆(県教委文化財保護課・琵琶湖文化館)がお話しさせていただきました。これまでは、仏像やお経など特定の文化財についてのお話が多かったのですが、今回はちょっと視点を変えて、そういった文化財をさまざまな被害(火災や盗難など)から、滋賀県ではどのように守ってきたのか、過去の事例を挙げながら、その取り組みについて、詳しくご紹介いただきました。これぞまさに「ザ・文化財保護」の現場。皆さまの中には、はじめて知る世界に驚かれた方もいらっしゃったかも知れませんね。

また、県による様々な取り組みの中で、盗難に遭った時に役立つ文化財の「写真台帳」作成や、管理が困難な文化財の博物館への寄託や一時預りといった中で、琵琶湖文化館がこれまでに果たしてきた役割についてもお話がありました。今回の講座を通して、そういったことも皆さまにご理解いただけたとしたら、幸いに思っております。講座終了後、希望者には、講座の中でも紹介のあった「文化財(美術工芸品)防犯マニュアル」(滋賀県教育委員会事務局文化財保護課発行)をお持ち帰りいただきました。(パンフレットはまだ少し残部があるようです。ご希望の方は、滋賀県教育委員会文化財保護課の方までお問い合わせ下さい。)

さて、講座が終わってのアンケートでは、受講者の皆さまから、「文化財の盗難に頭を痛めていたが、県教委の取り組みがよくわかった」「仏像などの盗難のニュースを聞くと残念に思うことが多かったので、その実態が知れてよかった」「滋賀はさりげなく重文などがあり、地元の人が大切にしている仏様が多いので、もっと大切にしないといけない」「文化財保護のために何をすべきかについて知ることができた」「地域にどんな文化財があるのか、まず関心を持ち、知ることが大事」などのご感想をいただきました。今回は特に、皆さまそれぞれに、文化財の保護をご自身の問題として受け止めて頂けたようです。

最後になりましたが、昨年も来ていただきました県立図書館さんが、今回も講座に関係する参考図書を持ってきて下さいました。会場の後ろの机にズラリと並べられた文化財保護に関する図書に、参加者の方々も興味津々。そして、丁寧に作成された図書のリストには、お役立ち情報満載で、きっと皆さまのさらなる学習の「強い味方」となることと思います。県立図書館の皆さま、どうもありがとうございました!

では皆さま、次回の講座でまたお目に掛かれますように!!お待ちしております。

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「花湖さんの打出のコヅチ」第2回のご案内

4月15日に、フランスのパリ中心部にあるノートルダム大聖堂で火災が発生し、教会の尖塔などが燃え落ちたというニュースは、まだ皆さまの記憶に新しいところでしょう。ユネスコの世界文化遺産に登録された、パリ屈指の観光名所でもある寺院の被災で、フランスのみならず、世界中の人々が深い悲しみに包まれることになりました。

日本でも、火災に加え、地震や水害など近年増加しつつある自然災害による文化財の被災、そして残念なことに盗難などの被害が後を絶ちません。文化財はなぜ大事なのか?ただ古いものだから、貴重なものだから守らなければいけないのではなく、今を生きる人々の、まさに「心の拠り所」でもあるから、守る必要があるのでしょう。では、一体どうやって守ればよいのでしょうか???

来たる6月27日に開催する、滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」第2回では、「文化財を守れ」というタイトルで、長年、県教委文化財保護課で文化財の防犯・防災対策に携わってきた古川史隆氏(県教委文化財保護課・滋賀県立琵琶湖文化館)が、これまでに滋賀県が取り組んできた美術工芸品の防犯・防火対策について詳しくご紹介いたします。

国宝・重要文化財の指定件数において、全国第4位である滋賀県にとって、ノートルダム大聖堂の火災は決して「対岸の火事」ではありません。また、皆さんのお住まいの地域など、身近なところにも、文化財はたくさんあるはずです。そういった地域の宝を、犯罪や災害による被害からどのように守っていけばよいのか、今回の講座からは、きっとそのヒントがたくさん得られることと思います。皆さまも、この機会に一緒に学び、考えてみませんか?

講座について、詳しくはコチラをご覧ください。お申込みには、専用送信フォームも用意しています(電話・FAXでも受け付けています)。多数のご参加をお待ちしております。

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選定保存技術

突然ですが、みなさんは、影響されやすい、ヒト、ですか??
僕は、すごく、影響されやすい・・・トンボです(笑)。5月に開催された滋賀の文化財講座花湖さんの打出のコヅチ第1回では、「伝統音楽を守る~邦楽器の糸製作」のお話をうかがい、すごく興味をそそられ、それからどうも、思考回路が影響を受けてしまったみたいなのですよ(笑)。

講座では、「文化財の指定」と言えどもいろいろあって、美術工芸品や建造物などの有形文化財、演劇や音楽などの無形文化財、民俗文化財、記念物等々、さまざまな分野があることを知りました。そして文化財の修理や保存に必要な材料・用具等の生産製作に必要な「選定保存技術」である長浜市の邦楽器の糸製作について、楽しく学ばせていただきました。

選定保存技術・・・プライドをかけた職人さんたちの手によって受け継がれる伝統の技・・・・厳しい世界であることは重々承知しながらも、僕のような凡人(?)には羨ましくもあり、憧れる世界でもあります。真摯に仕事に向き合うその姿がステキ。。。そんな職人さんたちが支える素晴らしい伝統の技が、他にもいろいろあるのでございますよ~滋賀県には!!

例えば、当館の所蔵する「本藍染手織木綿」。これは、昭和の作品ですが、国の選定保存技術(本藍染)の技術保持者であった紺九(こんく)の三代目森卯一氏が染めた糸を用いて織り出された布です。
紺九は、明治3年(1870)創業、野洲市小篠原にある紺屋(藍染屋)さんです。卯一氏は、昭和62年(1987)に亡くなられていますが、滋賀県無形文化財保持者でもありました。
野洲川の伏流水を用いた伝統的な本藍染技法から生み出された、濃淡のある味わい深い藍色は、まさしくクールジャパン。藍の栽培から染色まで、化学薬品を用いずに作られる紺九の藍染。国宝や重要文化財などの修復の際に必要な布や紙や糸を、藍に染めあげる繊細な技術は、現在は四代目となる森義男氏(国選定保存技術保持者)らに受け継がれ、今も高く評価されています。

文化財の修理・修復には、作られた当時の素材・技法に限りなく近いものが求められます。伝統技法を守って作られた製品だからこそ、大切な文化財を後世に引き継ぐことができるのですね。文化財を守るためには、文化財そのものだけでなく、修復材料も、それを作る伝統技術も守り伝えていかねばなりません。日本の伝統技術よ!ジャパンビューティーよ!永遠なれ!!

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地域連携企画展を開催します

近畿地方は梅雨入り直前。うっとうしいお天気続きに、気分も滅入りがちになりますが。。。そんな時こそ、あきつブログで新しい情報を仕入れて、ワクワク・ドキドキはいかがでしょうか?

さて、皆さまには、当館ホームページの「収蔵品公開情報」なども、つねづねチェックしていただいていることと思いますが、ご覧の通り、近ごろは東京やアメリカなど、文化館の収蔵品がずいぶんと遠いところまで旅立っているでしょう?「世界に羽ばたく文化館」も、なかなか素敵。でも、やっぱりね、これまで長い間、地域の方々に支えられてきた文化館ですから、滋賀という風土のなかで、地元の方にも気軽に足を運んでいただける展示会で、たくさんの収蔵品を見て頂きたい、という思いは、ずっと持ち続けておりますよ。

ということで、今年度は滋賀県内の3つの地域の博物館・資料館のご協力を得て、「琵琶湖文化館地域連携企画展」を開催することになりました!

第1弾は、甲賀市土山歴史民俗資料館を会場に、「歴代天皇と近江-滋賀県立琵琶湖文化館 館蔵品より」という企画展に決定しました。会期は、来たる7月27日(土)から9月29日(日)の約2ヶ月間の開催です。今年は、お代替わりによって天皇家への注目が集まっていますよね。そんなご時世にも敏感な文化館。館蔵品の中から、今までまとめて展示される機会が少なかった、歴代天皇に関係する選りすぐりの資料をご覧に入れることになりました!(展覧会の概要はコチラをご覧ください。)出品資料など詳細は追って、HPでもご紹介していきますので、これからもチェックして下さいね。

企画展の開催に向けて、スタッフ一同頑張りますので、どうぞ皆さま、楽しみにしていてくださいね!

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ホームページ5月のアクセス数

いよいよ6月に入りました。新しい時代となって1ヶ月が過ぎましたが、皆さま、”うるわしく”お過ごしでしょうか?そして、新しい元号「令和」には、慣れてこられましたか?私が、「令和」になってこれはイイワ~!と思ったのは、西暦への換算が簡単にできるようになったこと。例えば、東京オリンピック開催される来年は「西暦2020年」ですが、ここから2000と018(レイワ)を引くと、「令和2年」となるのですって!(ご存知でしたか?)恥ずかしながら平成の31年間、この換算がどうも苦手で、いちいち数えたりしていたのですが、これはホントに覚えやすくてイイワ~!!

ということで、令和元年(2019年)(←合ってますよね?笑)、最初の1ヶ月となりました、5月のホームページアクセス数をご報告いたしましょう。ご訪問いただいたのは、1,816件でした。平成最後の4月より、さらに増えましたよ!!また、ユーザー数、ページビュー数もともに増え、ますます多くの方にホームページをご利用いただいている様子。皆さま、新たな時代の始まりに、テンション上がる嬉しい数字を頂きまして、本当にありがとうございました。

人気のページをご紹介しますと、まずは講座・イベント「花湖さんの打出のコヅチ」。5月から今年度の講座がはじまりましたからね!講座は10月まで月1回開催いたしますので、これからもどうぞよろしく。それから次は、展覧会「旅する画僧・金谷」。こちらは5月12日で終了しました。皆さま、ご来場ありがとうございました。展覧会に関しましては、近々新しい情報をお届けできる予定!!ですので、皆さま、チェックをお忘れなく!!また、新しく開設した近江の文化財「滋賀県の指定文化財」もじわじわと閲覧数が上がってきていますよ~。といったところで、盛りだくさんな文化館ホームページ、きっとどこかに貴方の求めている情報があるはずです。どうぞごゆるりとご覧下さい。

さて、この4月の終わりから5月の初めにかけては、先の天皇陛下のご退位から、新たな天皇陛下のご即位への一連の儀式が行われたことで、日本だけでなく世界中から、天皇家への注目が集まった時期でありました。そんなご時勢を反映してのことか、文化館ホームページへの検索キーワードにも、「天皇」にまつわる言葉がありましたよ。その「天皇」とは、「孝明天皇」。実は、この3月に刊行したばかりの『琵琶湖文化館研究紀要』第35号に、「滋賀県立琵琶湖文化館蔵「明治天皇御名字(伝孝明天皇宸翰)」について」という、井上優氏による資料紹介が掲載されたところなので、それが検索にかかってきたのでしょう。期せずして(?)タイムリーな内容となったこの資料紹介。どんなことが書かれているのかって?ご興味を持たれた方は、県内外の関係機関に送らせていただきましたので、お近くの図書館・博物館などでぜひ一度ご覧くださいね。当ホームページでもご覧いただけるように、只今、鋭意準備中です。

それでは、これからもますます、皆さまから”イイワ~!”と言っていただけるホームページ目指して、頑張ってまいりますので、どうぞお楽しみに!

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花の寺・正福寺の寺宝特別公開

先週から、5月としては考えられない真夏のような日々が続いていましたが、今日はまた爽やかな風が戻ってきて心地良いですね。ただ、この寒暖差もちょっと体に応えます。。。
皆さまは、お元気にお過ごしでしょうか?

こんな季節の変わり目の中ですが、文化館の職員も、毎日がんばっておりますよ。文化館では、日ごろより地域の文化財を収蔵品として大切にお預かりしておりますが、時に、お寺や神社の行事の際に一時的にお返しすることもあります。昨日(5/29)には、学芸員さんたちが、湖南市にある正福寺さままで、鰐口(わにぐち)をお返しに上がりました。

鰐口というのは、あの爬虫類のワニの大きな口ではありませんよ?!(笑)ほら、皆さんもお寺に行って、お堂にお参りする時、見たことがあるはずです。お堂の前に吊ってある、丸くて平たい大きな鈴(?)のようなものを、太い綱を振ってコ~ンと撞きますよね。あの銅でできた鈴と言うか、鉦というか。。。アレです。正福寺さまの鰐口は、「元亨貮年」の銘から、鎌倉時代に作られたことがはっきりとわかる、とっても貴重なもの。滋賀県の指定文化財にもなっています。

湖南市観光協会の開催する「湖南 花の寺と磨崖仏めぐり」にあわせて、正福寺さまでは、6月3日(月)から7日(金)まで、寺宝を特別公開されます。この鰐口も今回、そのための一時返却となりました。特別公開では、他に山越阿弥陀如来画像(湖南市指定文化財)、十三仏画像(湖南市指定文化財)なども拝見させていただけるようです。貴重なチャンスですので、この機会にぜひご覧ください。

正福寺さまと言えば、この時期、美しいサツキの花でも有名なお寺です。境内に咲き誇るサツキの花と、それに囲まれた石仏は絶好のシャッタースポットになっています。湖南市観光協会さんでは「湖南市フォトコンテスト」も行っておられるようなので、腕に自信のある方は応募してみるのもよいかも知れませんね。暑いですが、6月に入って梅雨の気配が漂ってくる前に、湖南の豊かな自然と文化財に親しむ「ちょこっとお出かけ」、おススメですよ!!

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お役立ち『ぶん活かわら版』

みなさんは、『ぶん活 かわら版』というのをご存知ですか?
滋賀県では今年度より、文化とスポーツ部門を担当する「文化スポーツ部」という組織が誕生し、その中の「文化芸術振興課」に、文化財の活用の推進を図る新たな部門として、「文化財活用係」が設置されました。『ぶん活かわら版』は、この文化財活用係さんが発信元です。『ぶん活』=文化財を活用する・・・ナルホド親しみやすくシャレが効いてますね(笑)。

こんな経験ありません?朝、新聞を見て「あっ!昨日こんな特別公開していたの?来年は絶対行かねば!」と思っていたのに、翌年もうっかり忘れて悔しい思いを繰り返す・・・(私ダケデスカ?)。
この『ぶん活かわら版』は、そんなうっかりも無くしてくれる優れモノ!県内の有形・無形文化財に関する情報が、定期的にウェブサイトに公開されます。「文化財イベント情報」や「湖国の祭り歳時記」では、開催の日程や場所、アクセス、問い合わせ先なども紹介されていますよ。これならうっかり「行きそびれ」ることもなく、事前に情報をチェックできますね。なんてお役立ち・・・♡

そして何より嬉しいのが、とてもタイムリーな情報を提供してくださっているところ!
第1号(4月23日発行):『ゴールデンウィークのお祭り特集』
第2号(5月10日発行):『歴代天皇と滋賀県との関わり』
第3号(5月20日発行):『日本遺産認定 西国三十三所観音巡礼』

ナルホドな内容でしょ?!拝見した感想としましては・・・
第1号:うわぁ~役に立つ~まさしくこんな情報欲しかった~
第2号:元号が令和になってすぐこの内容!やられた~
第3号:祝・日本遺産認定?!改めて行ってみたくなりますやん~

まっこと、参考にさせていただきたい情報盛りだくさんデス。勉強になりマス。A4サイズで2頁ものなので、とても読みやすく分かりやすいですよ。『ぶん活かわら版』、みなさんも是非、いろんな場面でご『活用』下さい。

※滋賀県が発信する「しらしが(しらせる滋賀情報サービス)メール」「しらしがLINE」にあらかじめ登録すると、防災・防犯等の情報や、催し、講座、募集などの情報が、スマートフォンや携帯電話、パソコンで受け取ることができます。『ぶん活かわら版』発行のお知らせも届きますよ。詳しくは「しらしがメール」で検索を。

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金谷展 御礼

3月16日から草津市立草津宿街道交流館で開催されていた展覧会「旅する画僧・金谷-近江が生んだ奇才-」展が5月12日に終り、期間中2,004人の方々にご覧いただいたと、街道交流館さんからご連絡をいただきました。これは例年同時期と比較しても多い人数とのこと!!ご観賞いただきましたみなさま、本当に有り難うございました。
会場となった街道交流館さんは、東海道と中山道が分岐・合流するところに栄えた宿場町・草津にあり、江戸時代の街道を通して旅や文化を紹介されている館なので、「旅する画僧」であった金谷が生まれた時代のイメージを思い描くにもピッタリの会場だったのではないでしょうか。金谷の作品にもピッタリ・・・。味わい深いKINKOKワールドをたっぷりご堪能いただけことと思います。

改めて、会場館として盛り上げて下さった草津市立草津宿街道交流館、ならびに、主催事業として展覧会を引っ張って下さった滋賀県立近代美術館のみなさまに、心より感謝申し上げます。
当館として、これからも収蔵品の展示公開の機会を増やすべく、頑張ってまいりますので、みなさま引き続きご支援・ご協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。

・・・何かが始まる予感にドキドキ・・・!!

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「花湖さんの打出のコヅチ」第1回 開催しました

琴・琵琶・三味線など、日本にはたくさんの伝統的な弦楽器があります。みなさんはこの弦楽器の弦が何でできているかご存知ですか?
植物の繊維?クジラの髭?残念!実は蚕(かいこ)が吐く糸、つまり絹でできています。現代ではナイロンなど化学繊維のものが普及しているようですが、本来の和楽器はあの繊細で美しい絹から作られた弦で音色を奏でています。

5月9日に開催された今年度第1回目の滋賀の文化財講座「花湖さんの打出のコヅチ」では、「伝統音楽を守る~邦楽器の糸製作」という演題で、琵琶湖文化館にも勤務されている滋賀県教育委員会文化財保護課の矢田直樹主査と、スペシャルゲストとして、この絹弦を明治以来作り続けておられる長浜市木之本町の丸三ハシモト株式会社の橋本英宗氏にご登壇いただき、絹弦制作の実情や、絹弦を世界に発信していくチャレンジについてお話しいただきました。講座に参加された100名の受講生のみなさんは、終始和やかな雰囲気で、講師のお話に耳を傾けていらっしゃいました。

先ずは、文化財の保存技術についてのお話です。国は、文化財を修理する技術や、文化財に用いられている材料等を作る技術を選定保存技術として選定し、その技術を保持する団体や人を認定しています。滋賀では平成3年に『邦楽器原糸製造』(繭から糸を作る技術)として、木之本町邦楽器原子製造保存会が認定され、平成30年に『邦楽器糸製作』(生糸から弦を作る技術)として、木之本町の橋本圭祐氏(英宗氏のお父様)が、選定保存技術保持者として認定されています。
講演では、独楽のような道具で糸を撚る「独楽撚り」の動画などを交えて、絹弦制作の工程をわかりやすく解説していただきました。この機械化の時代、糸の撚りや糊付けなど、ほとんどの工程を手作業で行っている実態にビックリ。生産量の少ない弦は逆に手作業の方が小回りが利いて良いのだとか。それと、手作業でなければ演奏者一人一人の好みに合わせた弦は作れないそうです。伝統産業は、効率化だけがすべてではないのですね。しみじみ。
また、自然の産物である絹糸は太い細いがあり、太さが均一ではありません。ですが、この不揃いな糸こそが適度な乱れを生み、音に深みを与えるそうです。太さが均一な化学繊維の糸には真似できない音だとか・・・なんとも奥深い!!
近年では、和楽器だけでなくアジアの弦楽器の絹弦の開発にも乗り出し、中国古来の楽器古琴の弦の生産に成功したとのこと。中国でも絹弦の伝統はほとんど残っておらず、日本での復活が大きな話題になったそうです。昨年は滋賀県と中国湖南省の友好提携35周年の式典が行われましたが、この時に湖南省に送られたプレゼントは何とこの絹弦でした。まさにシルクロードをさかのぼった絹の弦が、国際交流の懸け橋となりました。細い細い糸がワールドワイドな交流を生み出せたのも、伝統の継承とその先の革新の努力のたまものなのですね。

全国でも和楽器に用いる絹弦を作っている業者は、もう7軒しか残っていないそうです。そして、なんとそのうちの4軒が我らが滋賀県にあるということは、聞いている私たちにも驚きで、とても誇らしい思いでした。世界に響け!滋賀の音!!

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ホームページ4月のアクセス数

大型連休、明けまして、こんにちは(笑)。この連休中には元号が新しく「令和」となりましたね。テレビでは平成を振り返る歌番組や特集番組、明けては改元のお祝いムードに盛り上がる街の様子が放送され、気分はもう、ほとんどお正月(笑)。お天気に恵まれたこともあり、レジャー施設や博物館・美術館なども、たくさんの人で賑わったようです。みなさんはどうでしたか?なが~いお休みで気持ちも新たにリフレッシュ!??!お正月並みに心機一転、気持ち爽やかに過ごしてまいりましょう!

さて、先月(なんだか遠い過去のよう・・)、当ホームページをご覧いただいた皆さま、アクセス数のご報告とまいりましょう。4月は1,683件!テンション上がる数字です~。

ちょっと詳しくみてみましょうか。ブログ以外で訪問数の多い人気のサイトは・・・
1 講座・イベント「花湖さんの打出のコヅチ」
2 展覧会「旅する画僧・金谷-近江が生んだ奇才-」
3 刊行物・アーカイブ「紀要」

となりました~。ほぼほぼ予想通り??皆さんの期待感の表れだと思っております。有り難うございます。

では、ちょっと見方を変えて・・・平均滞在時間の長いサイトは?
1 近江の文化財:収蔵品紹介
2 近江の文化財:浮城モノ語り
3 講座・イベント「花湖さんの打出のコヅチ」

となりました~。こちらは、「じ~っくり」読みたい、詳しく知りたい方々の御用達サイトとなっていることがよく分かります。収蔵品紹介では、彫刻のほとけさま1躯の紹介ページになんと19分かけて熟覧していただいた方もいらっしゃるようです。お役に立てれば幸い、有り難いことでございます。

サイトを運営するにあたり、迷うトコロなんですよね・・・。読み物として「一般の人に読みやすい」内容で書けているか、勉強に役立つ「専門的」内容は充実しているか・・・。その辺り、塩梅よく緩急織り交ぜて、より多くの方々にご覧いただければ、と常々考えております。魅力あるホームページでありたいな、と。努力し甲斐がありますね!

ということで、出来ることからコツコツと!これからも当ホームページを、よろしくお願い致しま~す。

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近江の奇祭 鍋冠祭

先日降った雨のおかげか、木々の新緑が一層鮮やかに目に写りますね~。この何かが”発動”した感じ・・・やはりじっとしていられません!! (笑)。ということで、あきつブログ的「お祭り」企画第3弾!!今回紹介するのは、湖北・米原の筑摩(つくま)神社で行われる「鍋冠祭(なべかんむりまつり)」です。

鍋冠祭は、例年5月3日に行われ、筑摩・上多良・中多良・下多良地域の氏子が参加し、筑摩神社まで琵琶湖沿いを祭礼渡御が練り歩きます。特に7~8歳の少女が緑の狩衣に緋色の袴すがたで、頭に張り子の鍋をかぶって行列する様子がとても印象的で、古くは平安時代に書かれた「伊勢物語」の中にも登場するなど、とても歴史のある伝統的なお祭りです(米原市指定無形民俗文化財)。

実は、当館にはこのお祭りを描いた「鍋冠祭図」という作品があります。作者は江戸時代後期の絵師:吉村孝敬(よしむら こうけい・1769~1836)です。
あれ?本図を見て、「おっ?!」と気になった方、いらっしゃいます?現在行われているお祭りでは、小さな子どもが大きな黒い鍋をかぶって歩きますが、この作品ではもう少し大人の女性が描かれていますね。そのあたりのことは、浮城モノ語り第25話に詳しく書いていますので、是非ご一読下さい。

全国の祭りの中には、一風変わった、いわゆる「奇祭」と呼ばれるものがありますが、鍋冠祭もその一つと言えるでしょう。何故、鍋を頭にかぶるのか、実に謎の多いところですが、一説には、筑摩神社の祭神が食物の神であることや、筑摩の地が、宮中に作物や魚介類などを献上する御厨(みくりや)が置かれたところで、献上に際して、土鍋が用いられたことが、鍋冠祭の原初の姿ではないかとも言われています。単なる稚児行列ではなく、全国的にも珍しいこのお祭りは、平安の昔を偲ばせる装いで湖北に春を告げる風物詩ともなっています。

さてこのところ、当ブログにて湖国の春祭りをいろいろと紹介させていただきました。伝統の「祭り」には、その地域の歴史がぎっしり詰まっていると言います。滋賀という土地がどんなところなのか、そこで人々がどのように生活してきたのか、伝統という糸を「今」へどのようにつないできたのか。。。滋賀のことをより深~く知ることができるのが、地域の「祭り」だと言ってもよいでしょう。10連休です。この機会にぜひ、湖国の春をお楽しみ下さい。

あっ!!しまった!!紹介した「大溝祭」「サンヤレ踊り」「鍋冠祭」、開催される日程がカブってます!!さぁ困りました・・・あなたはどのお祭りにお出かけします???

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10連休はサンヤレで幸せいっぱい

いよいよ10連休が近づいてきましたね。17日のブログで、5月3・4日に行われる高島市日吉神社の大溝祭をご紹介しましたが、春祭りが特に盛んな滋賀では、GW前後のこの時期、他にも各地の神社でお祭りが行われます。どこのお祭りもそれぞれ個性豊かで楽しいものですが、今日は、「お祭り」企画第2弾として、近年何かと注目の的となっている「サンヤレ踊り」をご紹介しますね!

「サンヤレ踊り」というのは、滋賀県でも特に湖南地域(草津市・守山市・栗東市など)を中心とした神社の春祭りでしばしば奉納される踊りのことです。5月3日に、草津市内の7つの地区の神社の祭礼で行われる「草津のサンヤレ踊り」は特に有名で、色鮮やかな衣装を身に纏った子どもたちが、太鼓や笛、鉦などを鳴らし、「サンヤレ、サンヤレ~」と囃しながら賑やかに踊る姿は、とっても可愛らしいんですよ。

なんとな~く古風な趣の漂うこの踊りは、室町時代から江戸時代のはじめにかけて、京都で始まり大流行した「風流(ふりゅう) 踊り」(風流とは、華やかな意匠を凝らして人の目を驚かすこと)の流れを汲むものと言われ、水害などの災いや疫病・悪霊退散、そして五穀豊穣の願いを込めて行われます。「草津のサンヤレ踊り」は1993年国選択無形民俗文化財に選択されているうえ、昨年、2018年には、日本遺産「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」にも追加認定されました。今年は、2年に1度の矢倉地区(立木神社)のサンヤレ踊りが行われる年なので、こちらも見どころではないでしょうか?

「サンヤレ踊り」は、草津市内だけでなく5月5日の守山市小津神社の長刀まつり(国選択無形民俗文化財)などでも奉納されますが、栗東市の大宝神社では、平成28年(2016)に、昭和7年(1932)を最後に途絶えていた「サンヤレ踊り」が、地域に残るわずかな文献(楽譜や記録帳)などを頼りに、地元の保存会の手で84年振りの復活を遂げたことで話題となりました。こちらの踊りは、今年5月4日の例大祭でも見ることができます。

こんな風に、最近とみに注目を浴びているのが「サンヤレ踊り」。「サンヤレ」という言葉の意味はよくわかっていませんが、一説には「幸あれ」からの転訛だとか。。。もしかしたら、お祭りを見に行くと「幸せ」になれるかも知れませんね。今年のGWは10連休という方、幸せ一杯になれるよう、「サンヤレ」の”はしご”などいかがですか?

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